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菅総理の次期総裁選不出馬について

2021-09-07 21:40:00 | 社会・政治
菅総理が自民党の次期総裁を選出する選挙に出ないことを表明してから、世間やマスコミでは的はずれな論評や意見が飛び交っている。これについて経済学者の高橋洋一氏の解説を参考にして記してゆきたい。

高橋氏は菅氏不出馬は「予定通り」かと思って見ていたそうだ。

なぜか。

そもそも、菅政権は前政権の安倍総理から引き継いだものである。その人気は1年間と決まっていた。その1年間を全うすることだけは確実だったのだが、その任期以降の話は何も出ていなかったのである。しかも菅氏には派閥が無い。菅氏は実直な人なので、安倍政権から引き継いだ案件などをこなす事に集中したのだ。それでかなりの実績を上げているのだが、菅氏はこの実績をしっかり発信する力が無かった。無さ過ぎたと言えるかもしれない。実績はかなりあるのに、マスコミも報道しないので結局国民はつぶさに知ることができないまま…なのである。だから不人気だったのだ。仮に菅政権の人気が高ければ続投の意志もあるいはあったかもしれないが、人気が出なかったので辞めることにしたのである。元々菅氏は政権に執着する考えは無かったのだ。

菅氏不出馬が明らかになった時に日経平均株価が29,000円台を回復したが、これも高橋氏から見れば「当たり前のこと」である。

どうしてか。

マスコミの言い方は「不人気の菅総理が辞める事が決まったので株価が上がった」…である。しかしこれは全く違う。全然違う。マスコミ記者がいかに無知な素人であるかがよくわかる、というものだ。

株価が上がるのにはちゃんとした理由がある。それは少なくとも「当分は政治が安定し続ける事が確実」であることが判明したからだ。

どういうことか。

菅氏が不出馬を決めた直後から、やがて実施される総裁選まで社会は「次は誰が」の話題でもちきりになる。総裁選が終われば、恐らくすぐに解散になるだろう。結局1ヶ月近くマスコミではこの話題ばかりになるのだ。しかも、総選挙で野党が勝てる見込みは皆無である。

それはすなわち「政局安定が確実」、ということだ。従って株は「買い」になるのだし株価も上昇する、ということだ。仮に、野党が勝つかもしれない状況だと先行き不明で不安定になるが、現状は野党の勝利は確実に「無い」ことが判っているので…というのが理由である。政治をめぐる状況が安定しているから、だから株価は上がるのだ。

前述のように、マスコミは「不人気の菅氏がやめると言ったから上がった」という論調だが、真実は違う。政権交代がありそうな状況で政治がガタガタになりそうだったとしたら株価は上がらないのである。当たり前だ。ガタガタの状態だったら先が読めないので恐ろしくてとても株は買えないのだ。野党支持率は非常に低いので状況は安定している、と見られている・・・だから株価は上がるのである。

確かに「一般には菅氏は不人気」という側面はあって、それだけに次期総裁に賭ける期待感は大きなものになる。菅氏はこれも読んでいたと思われるのだ。菅氏は自分の不人気を自覚していたので、次の総裁選は「新しい総裁」で戦い、しかも政権交代は無いことが判明している・・・だから株価は上がる要素しかないのである。


マスコミはこうした分析ができない。彼らは無知であり、そもそも左翼のバイアスがかかり過ぎていて真実が全然見えていないからである。マスコミは政権を傷つけて日本を貶めることしか念頭にない。マスコミの正体が報道機関ではなく左翼の情報工作機関だからである。テレビや新聞の言うことを鵜呑みにしていると本当に馬鹿になってしまう。彼らは左翼のプロパガンダしか流さないからである。