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宮本亜門氏の前立腺がん公表に思う

2019-04-12 21:21:00 | 健康・医学
宮本亜門氏の前立腺がん公表が話題になっている。

がん公表の宮本亜門さんが会見

この件から改めてがんとその治療について思うところを記してみたい。


フジテレビ「グッディ」(12日放送分)に依れば、宮本氏は普段から演劇へのストイックな姿勢を自分は当然として参加する全てのキャストにも求めていたという。「病気になるのは自己管理がなってないからだ」という趣旨で考えていたそうだ。

こうした発言からも判ることは、がんについて一般社会の知識は本当に貧弱であり皆無に等しい状況にある、ということだ。もちろん筆者だってがん知識が万全な訳ではなく、専門的な深い知見は持たない。だが、一般社会のがん知識の無さはとんでもなく酷いレベルである。

基礎知識すらないから妙な非科学的治療法に引っかかったりもするし、大病院での治療だから安心と思っていたら西洋医学的アプローチの限界に阻まれて悪い結果に導かれたりもする。また、自分は全部判っているという態度の知ったかぶりコメンテーターもマスメディアで間違った情報を平然と垂れ流しているので、人々はがんに対して「何が正解なのか」が非常に判りにくい状態に置かれているのが実態である。

さて、宮本氏の話に戻る。
キャストやスタッフにも健康の自己管理を徹底することを求めた宮本亜門氏は己の身体に前立腺がんの可能性が出てきた段階(*1)で悩んだそうである。周囲にストイックな姿勢を求めた自分ががんという病気になってしまったことをどう説明すればいいのか、と。

ここが宮本氏のがん知識のなさ故の苦悶なのである。がんは基本的には加齢によって免疫力が下がってくることで発症確率が上がる病気である。健康の自己管理も関係なくはないが、それだけを責めればいいものでもない。

どういうことか。

人間の体内の免疫力は18~20歳頃がピークで、それ以降は徐々に下がっていく。70~80代になると20代の頃の1/10程度にまで下がってしまう。がんでなくても大きな疾患になりやすい状態になっているのだ。宮本氏のような60代だと免疫力は既に相当下がっているものである。だから健康へのケアを意識的に行っていても免疫力の低下まで担保できないのが普通である。

がんとはそもそも何なのか?

がんは細菌でもないしウィルスでもない。自分自身の細胞そのものである。自分の細胞がある日突然変異を起こしてがん細胞に変身するのだ。そしてこれを放置すると循環器(血液)を伝って身体中に広がっていく。これを転移と呼んでいる。

もう一つショッキングな話がある。

がん細胞は毎日発生している、という事実である。人間なら誰でもその体内においてがん細胞は毎日発生しているのだ。それではすべての人ががんと判定されそうなものだが、どうなっているのか。

ここで免疫力が出てくる。通常は体内のNK細胞に代表されるような免疫力が働いて がん細胞 を駆逐してくれるのだ。免疫力に十分なパワーがあれば大丈夫である。しかし加齢によって免疫力が下がってくるとそうもいかなくなってくる。免疫力が取りこぼした がん細胞 が幅を利かせてくると、それがわいゆる「がん」として判断・認知されることになる。

前立腺がんの場合はPSA(*1)の値が上がってきて不審に思えるようなら生検(生体検査)で確実な判断を求めることになる。がん細胞は通常細胞に比べて組成・配列が明らかに異常なので生検を行えば確実な判定ができるのだ。

通常は がん が発見されてから病院で対症療法による治療が始まる。患者は がん の恐怖を感じつつ医師が執行する西洋医学の療法で治療されることになるのだが・・・どうだろうか。がん になってから治療するよりも、そもそも がん にならない身体作りをした方が良いのではないか?

先述したように がん に負けない身体とはすなわち充分な免疫力がある状態を言う。ならば免疫力を強化する手立てを考えたらよろしい、ということになる。まずは食事だ。免疫力を高める食材となると自ずと限定されるが、できる限り有害な添加物が入っていない生成りの食材を求めるのが理想である。しかし、現代ではこれはほとんど難しいことかもしれない。

ならば、食事にも留意は必要だが、それ以外の方法で免疫力を強化する、という方向に進むしか無い。そこで出てくるのがいわゆる健康食品・サプリメントの類である。ここで知ったかぶりコメンテーターは訳知り顔で健康食品の怪しさとその商法への警戒を説く。確かに世の中に出回っているほとんど(恐らく9割以上)の健康食品は偽物かそれに近いものである。だからコメンテーターの言説は完全に間違いではないのだが、半分当たりで半分ハズレといったところか。

健康食品の中にも本物は厳然として存在している。特定の樹木から取れるある種の物質はロシアではチャーガと呼ばれて昔からがん治療薬(*2)として使われているし、海藻に起源を持つとある物質はがん細胞を直接攻撃してがん細胞自身を自殺に追い込む(*3)という劇的な効果がある。しかしこれも偽物が多く、本当に困っている人がなかなか本物にたどり着けない、という実情がある。(*4)

筆者の父は前立腺がんと診断されたが、筆者が用意した健康食品を毎日服用したことで翌月の血液検査・尿検査でPSAの数値が一気に1/10に下がった。そして服用を続けた結果として見事に前立腺がんの危機を乗り切ったのだ。家族である私は本当に嬉しかった。これは魔法でもなんでもなく厳然たる事実であり西洋医学が知るところではない科学的治療法なのである。健康食品の効果について「信じるか信じないか」といった問いをよく見かけるが、信じるかどうかの問題ではなく現実に起きた事実なのだから否定しようがないし否定される筋合いもないのである。

西洋医学が知らない、と書いたが、実は彼らは知っているのだ。知っていながらこの療法を採用しないし啓蒙もしない。

なぜか。

病院・製薬会社・官僚 のトライアングルによって利益を上げるシステムが構築されているからである。だから病院はほとんど効かない治療法(*5)を続けることで利益を確保し、前述のトライアングル全てが利益で潤う仕組みを維持する事を最優先にしているのである。(*6) 人間を助ける事は彼らにとって二の次なのである。



話を戻すが、宮本亜門氏はステージ2の比較的初期の段階で骨や臓器への転移も認められないということでまずは一安心であろう。がんは決して楽観はできない疾患であるので充分な治療で本当の安心を得てほしい、と心から願うものである。








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(*1)
前立腺がんの場合はPSAというマーカーの値が判断の基準になる。これは前立腺から分泌される たんぱく質 の度合いを示すもので、がん細胞が発生するとこの数値が増える。概ね4.0以上の数値が出たら前立腺がんを疑ったほうが良いとされている。ただし、これはあくまでたんぱく質の度合いを示すもので がん そのものの度合いを示している訳ではない事は覚えておくべきである。

(*2)
ロシアのノーベル文学賞受賞の作家ソルジェニーツィンの著作にも登場する。

(*3)
がん細胞の特徴の一つとして「なかなか死なない」というのがある。生半可な事では死んでくれないのだ。しかし海藻のもずくに含まれるフコース(フコイダン)という成分はがん細胞に対して「もう寿命なんだから死になさい」という自殺命令を与えることができるのである。そしてその通りにがん細胞は自滅するのだ。

(*4)
ドイツなどでもがん治療には西洋医学的療法の他に普通に健康食品・サプリメントを使用した療法がなされている。化学的に作られた医療薬から健康食品までシームレスにチョイスできるそうである。

(*5)
よく知られた治療法で抗がん剤というのがあるが、まず抗がん剤の素性は過去の拙稿に記してあるので参照されたい。

抗がん剤が「駄目」である理由


(*6)
がん治療の他にも問題はある。
スギ花粉に悩む人は多い。この問題は国が杉を植林し続ける事がそもそもの原因なのだが、一向に改めようとしない。官僚が製薬会社と組んで花粉症薬で儲けて官民仲良く懐を肥やす仕組みが成立しているのでこれを失いたくないから、と言われている。







「コンプレックス」について

2019-04-12 15:53:20 | 社会・政治
社会一般で「コンプレックス」と言うと多くの人はすなわち「劣等感」の意味で受け止める。しかし本来コンプレックスという言葉は「複合体」という意味であり、劣等感という意味はかけらもない。これは実に普遍的に見られる誤解なのだが、本当は「劣等感コンプレックス」として使われるのが正しい言い方である。心の中にある劣等感にまつわる心的要素が複合体を成しているところからそう名付けられた深層心理学の用語なのだが、いつしか「劣等感」が省略されて「コンプレックス」だけで劣等感を意味する単語として独り歩きを始めてしまったのだ。

繰り返すが、コンプレックスは複合体という意味である。それは複数の映画館が入ったビルをシネマ・コンプレックスと呼称することでもおわかりいただけるであろう。

これを放置しておくと非常によろしくないのは、例えば英語圏の人々に「劣等感」のつもりで「コンプレックス」と言ってしまうと向こうはキョトンとするか或いは「おまえは馬鹿か」とか「何を言っているのだ?」という態度になってしまい、コミュニケーションが成立しなくなる可能性があること。発する側に単語に対して完璧な誤解があるのだから思ったとおりに伝わる訳が無いのだ。

こうした初歩的にして致命的な誤解が社会的規模で広まってしまったのは、個々人の誤解を端緒としてテレビ等のマスメディアが間違いを正さないまま広めてしまった事が原因であろう。マスメディアは常に言葉を捻じ曲げて破壊する急先鋒である。






アマチュアビデオカメラマンにありがちなこと

2019-04-12 15:50:45 | 写真・映像
動画投稿サイト等でアマチュアが撮影したビデオ映像でもっともありがちな事は、肝心な瞬間が映ってない、ということ。特に事故映像や災害映像等で最も重要な瞬間に撮影者がファインダーから目を離してしまってレンズの光軸が撮影対象(被写体の中心)からはずれてしまう。結果として「肝心な瞬間」が映ってないということになる。撮影者が「肝心な瞬間」にショックを受けたからこそそうなってしまうのだが、プロのカメラマンならあり得ないミスである。プロなら絶対にファインダーから目を離すことはないからだ。