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京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

鹿の子百合開花、ヤマユリ、オニユリ、夏水仙

2019-08-01 17:12:27 | 2019 花


カノコユリ(鹿の子百合)開花しました。
日本では四国南部や九州西部を中心に分布するユリです。
名前は花に紅色の鹿ノ子絞りみたいな模様が入るところからきています。
日本に分布するユリの中ではやや遅めの開花になります。
径10cmほどの花を下向きに咲かせ、草丈は大きくて1.5mほ、1茎に10~20輪ほど咲きます。
花びらは大きく上に反り返り、オーソドックスなタイプは縁部分が白で中心部分に行くにつれて紅色になります。
花色は濃紅~ピンクですが、中には全く色の付かない白花もあるようです。




















まだヤマユリが咲いています。















オニユリ





夏水仙




























京町屋 上京(2)武者小路千家、片岡邸、七味六兵衛、北岡邸、木村邸、滋賀邸 、正庵、萬重

2019-08-01 05:35:03 | 京都の町 町屋・建造物


上京区の京町屋の続きです。

武者小路千家主屋
国登録有形文化財、景観重要建造物、歴史的意匠建造物、歴史的風致形成建造物
明治/1881頃木造2階建、瓦葺、建築面積201㎡
上京区武者小路通新町西入西無車小路町613-2 財団法人官休庵
木造2階建,桟瓦葺の瀟洒な数寄屋住宅で,表門から路地を経て玄関に至ります。
居室の周囲に4畳桝床の半宝庵,7畳広間の環翠園(矢倉家広間を移築),3畳台目の行舟亭の3茶室と千利休像を祀る祖堂を配した茶家ならではの構成です。大工棟梁は平井儀助。

























庭園 京都市指定名勝
茶道の家元,武者小路千家の露地で,初代一翁宗守が寛文7年(1667)高松藩の茶堂を辞し,建てた茶室が官休庵である。以降,3度の火災に遭い,明治14年にほぼ現在の姿になった。敷地内には官休庵のほかに,多くの茶座敷があり,様々な方法で利用されている。路地は,飛び石や蹲踞を巧みに配置し,これらの茶座敷をつないでいる。また内露地と外露地を結ぶ「網笠門といわれる中門は,日本庭園の中でも特に著名である。創設以来の伝統的な手法と斬新な意匠を併せ持つ庭園である。


片岡邸
景観重要建造物、歴史的意匠建造物、歴史的風致形成建造物
上京区 小川通中立売上る小川町









七味六兵衛
景観重要建造物、歴史的風致形成建造物、歴史的意匠建造物
上京区 御前通下立売下る下之町






















北岡邸
景観重要建造物
上京区 椹木町通油小路西入西山崎町
間口は狭いですが、奥行きがある典型的な「鰻の寝床」です。



















木村邸(木村利左衛門)
登録有形文化財、景観重要建造物
上京区 日暮通下立売上る天秤町
主屋 昭和前/1931 木造2階建、瓦葺、建築面積150㎡、塀付1棟
西向き敷地の北西隅に洋風の応接間を、前面の高塀から前庭を隔てて居室部を建てています。
一階は中廊下式の南北に居室を配して北東隅の主室に上質な座敷飾りを備え、二階にはサンルーム風の広縁を設けています。
京都市内における、戦前の住宅思潮を示す洋間付住宅の一例です。。
住宅門及び塀
昭和前/1931頃 門 木造、瓦葺、間口1.8m 塀 木造、瓦葺、総延長11m1棟
敷地西面、主屋の玄関脇に開く門と、折曲がりにのびる塀で、桟瓦葺です。
全体の棟高を高めに揃えて小壁を土塗とし、門は内法高を左右の竪板張の水切と一連として引違いの格子をたて、正背面にやや深い庇を付けています。大塀造町家の類型に連なる瀟洒な門塀です。















滋賀邸
景観重要建造物、歴史的風致形成建造物
上京区 寺之内通千本東入二丁目新猪熊東町










正庵
景観重要建造物、歴史的風致形成建造物
上京区 大宮通鞍馬口下る筋違橋町
旅館業(簡易宿泊所)になっています。









外観の特徴
屋根一階庇の最前列は一文字瓦葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。

格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。

ばったり床几は元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。

虫籠窓は表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。

犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。

駒寄
家と道との境界に巡らされた格子の垣。元は牛馬をつなぐためのものでした。
意匠もさまざま、栗や欅などの硬い木が使われることもあります。

鍾馗
厄除けの瓦人形は京町屋の屋根の象徴です。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。