京町屋中京区の続き第二回です。
藤野邸
登録有形文化財、景観重要建造物、歴史的意匠建造物、京都を彩る建物認定第141号
中京区 高倉通竹屋町上る坂本町
大正15年(1926)建築の京町家です。
白生地問屋の大塚商店(中京区)で番頭格を務めていた藤野外次郎によって建築されました。
主屋と土蔵に御幣が残され,棟梁三上吉兵衛の施工により,大正15年(1926)に上棟したことが分かります。
建物は,木造2階建,桟瓦葺の建物、通りに面して高塀(大塀)をつくり,門を設ける「大塀造」形式をとっています。
藤野邸は京都夏の旅で特別公開されます。9月1日から9月30日
撮影可能ならまた投稿します。
旧村西邸 現在らくたび京町屋
国登録有形文化財、景観重要建造物、歴史的意匠建造物
中京区 蛸薬師通高倉西入泉正寺町
昭和前/1932 木造2階建、瓦葺一部銅板葺、建築面積135㎡、門及び塀付1棟
通り沿いの高塀の奥に建物を配する、いわゆる大塀造町家の外観です。
一方で正面に洋間と茶室を配して奥は中廊下式とし、さらに二階にも洋風の書斎を設けるなど、近代の住宅思潮を取入れた平面形式と意匠です。
洋風生活への対応を進めた近代京町家の好例です。
建物の内部は『kikoがスタート』さまが詳しく紹介されています。
投稿日は2019/8/1,8/2,8/3,8/7,8/8,8/11の6回分です。
吉川料理旅館
京都を彩る建造物選定番号第2-058号
中京区
数寄屋造りの純和風建築と小堀遠州の作庭と伝えられる百坪あまりの庭園を有する料理旅館です。
建物は大正7年建築で4部屋の茶室を有しています。今では手に入らない材木が各所に使われています。
吉川料理旅館の近所の町屋です。
京料理 中村
二軒隣りの町屋
右側 NEST family club
左側 Contenporary Art Jewelry
井山家
京都を彩る建造物第3-012号
中京区
元は生糸問屋をされていた現在の建物は,元治元年(1864年)の京焼後に即復興されたものです。
一部改修されていますが,駒寄・出格子等は原形を留めています。
巽蔵から見出だされた町式目は,平成版「姉小路界隈町式目」としてまちづくりの基本理念となっています。
姉小路界隈町式目 平成版
各種建造物指定の説明
国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。
景観重要建造物
平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。
歴史的意匠建造物
歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。
歴史的風致形成建造物
平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。
京都を彩る建物
京都市内には京都の歴史や文化を象徴する建物が,所有者のたゆまぬ努力により,世代を越えて継承されています。
しかし,その存在と魅力が十分に伝わっていないものや,維持・継承が危ぶまれているものもあります。
そこで,京都の財産として残したい建物や市民から募集し,市民ぐるみで残そうという気運を高め,様々な活用を進めることなどにより,維持・継承を図ろうというものです。
京都を彩る建物は市民から推薦を受け、審査委員会で選定された建造物です。
京都市内で世代を越えて継承され,京都の歴史や文化を象徴し、概ね50年以上の建造物(国又は地方公共団体が所有しているものは除く)です。