京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

相国寺開山堂の庭園でホッコリ

2013-09-28 06:20:12 | 寺院・庭園

昨日は朝から青空で、気持ちのよい秋晴れの1日になりました。
療養中で家に閉じこもっていると、気持ちも滅入りがちです。
体調も幾分ましなので、ちょうど今開催中の相国寺秋の特別拝観に行ってきました。
ここは何度も来ていますが、目当ては、開山堂の庭園です。
ここの庭園は好きな庭園のひとつで、眺めていると実にホッコリするのです。
しばし、何も考えずにボーと庭と一体になった気分で眺めるだけです。



方丈の工事用シートがはずされています。修復完了でしょうか?
青空に映える方丈と庫裏は美しい。



開山堂の坪庭です。白川砂だけの庭ですが、妙に落ち着きます。写真ではわかりづらいですが、掃き清めた白砂の上に松の葉を散らしています。庭師の遊び心でしょうか、不足の美でしょうか。



室町時代の作庭の南庭です。枯山水は手前が白砂敷きの平枯山水、奥が軽くなだらかな苔地築山となっています。かなり以前には小川があり、水が流れていたそうです。というように二様の形態が同居しているのはかなり珍しいと言えます。
しばらく濡れ縁に腰をおろし、庭をのんびり眺めている時間は至福です。





もみじが少し色づきはじめています。ピークの頃にもう一度見に来る予定です。



境内に曼珠沙華がポツポツと咲いていました。







面識のある職員の方がおられたので、最近相国寺の坐禅会維摩会は、体調を崩し休んでいることを詫び、平塚景堂老師の近況をお伺いしました。老師は自坊以外に銀閣寺の執事長も兼任され、さらに在家信者の指導など多忙な状況は変わらないそうです。
維摩会の参加者も相変わらず盛況とのことでした。
私は2005年から7年ほどお世話になりました。平塚老師の提唱を聞くのが楽しみで足を運んでいました。禅宗各本山の老師と呼ばれる幾人かの提唱を聞きましたが、簡潔明瞭さではピカいちだと思っています。禅僧に仏像などはどうでもいいものだとか、禅の師弟関係は恨みにつくと言いますが、厳しい雲水時代に師匠が出張に出かけたとき、事故にでもあって帰ってこないで欲しいと本気に思った話など、少し破天荒なところが大好きでした。平塚老師の提唱は聞き続けたかったのですが、体調を崩したのと、参加者が増え、しかも驚策を希望される参加者が多くて、坐禅に集中できなくなったので、最近は足が遠のいています。

専門道場です。ここでも日曜日坐禅会智勝会が行われています。
一度だけですが、参加して京大名誉教授の上田閑照先生の「夢中問答」の解説をお聞きしたことがあります。



拝観時、「円明」第100号記念号をいただきました。
円明の字は、後水尾天皇(1596~1680)の宸翰の写しです。