鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第861回】 考え方がベース、その上にしくみや手法

2013年05月10日 | 住宅コンサルタントとして
商売を続けていけば続けていくほど、ドンドン自分達を応援して下さる方が増えていき、
目先のお客様に困らなくなっていく・・・。

その分、自社に家づくりを託して下さったお客様と向き合う時間をつくったり、
もっと良いサービスやシステムをつくるための時間を確保したりして、
更なるお客様満足度の向上に取り組む・・・。

これが、理想だと個人的に思っています。

一方、目の前のお客様が不足しているので、いつも新規のお客様とどうやったら出会えるか、
ということで頭がいっぱい。
仕事の時間の大半が、新規のお客様との出会いのために使われていく・・・。
目先の数字に追われ、契約済のお客様、お引渡し済のお客様に対し、
時間を使うことがほとんどないために、お客様満足度が上がらない・・・。
結果、良い評判が地域内で起こらずに、新しい出会いに困り続ける・・・。

このサイクルに陥ると、なかなか、いや、一生、この状態から抜け出すことが難しくなると思います。

では、お客様の満足は、どういう点で決まるのでしょう?

もちろん、品質や性能の良い家であることは当然です。
使いやすい間取りであることも必須でしょう。
でも、担当者のさりげない気遣いやマメな報告・連絡・相談、
更には一所懸命自分に向き合おうとしてくれている担当者の姿勢が、
実は最も大きいのではないでしょうか?

とすれば、やはりお客様に対する考え方を組織として確立し、
皆で共有することこそが大切ではないでしょうか?

考え方を共有するために、とても大切なこと。
それは、口で何度も言い続けることもそうなのですが、
個人的には書面で考え方をまとめ、その情報を目から入れ続けることが重要だと思うのです。

考え方を書面にまとめ、それを皆で読み続ける。
さまざまなケースで、その考え方に即して対応出来ているかどうかを検証する。
スタッフ一人一人に答えを言うのではなく、何が正しいかを考えさせる場を設ける。

こういった、地道な活動の繰り返しで、考え方が出来上がっていくのだと思います。

私は、「しくみ・手法」というものは、組織を運営していく上で不可欠だとは思いますが、
しくみ・手法さえあれば、うまくいくとはこれっぽっちも思っていません。

正しい考え方が確立されていて、その上にしくみが乗っかることが理想だと思っています。

お客様に対する考え方。
働くことに対する考え方。
プロのビジネスパーソンとしての考え方。

こうしたことを組織の中で確立しておきたいものですね。
コメント
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