川口保 のブログ

1市民として市政を眺めつつ、社会のいろいろな出来事を取り上げています。

蘭宇氣白神社の屋根の銅板の盗難を悲しむ

2018-11-14 18:31:01 | 日記
                (蘭宇氣白神社の本殿 平成30年9月16日撮影)

 松阪市柚原町の蘭宇氣白(あららぎうきはく)神社(垣本長生 宮司)の本殿や社務所の屋根の銅板が剥がされ、盗難にあったことを夕刊三重の記事で知った。
 私もこれまであまりなじみがなかった同神社に、今年は何度か訪れた。1つは5月に行われた第10回松阪史跡めぐりで同神社を訪れたとき、垣本宮司や千賀博文総代から詳しく説明を受けた。
 また垣本宮司が私の地元の松尾神社の禰宜をされていることもあり、9月の蘭宇氣白神社の例大祭では松尾神社の舞姫が浦安の舞を奉納した。同行した私たち松尾神社の関係者との同神社の関係者と友好的な交流ができた。

 神社の玉垣(柵)で囲まれた領域は、特に神聖な場所である。その中に入ることは私たち神社の運営に携わる者でさえ、おそれ多いことである。その神域に忍び込み、こともあろうに本殿の屋根に上って屋根材を剥がすのはどういう心境だろうか。他人が自分の家に土足で上がり込んで家の中を壊していく以上の暴挙である。

 この泥棒は一体いくらの利益を得たのだろうか。銅の買い取り価格があがっているとは数万円だろう。蘭神社がこの屋根を修理するのに、垣本宮司の話では250万円位かかるのではないということである。どこの神社も経済的に運営に苦慮しているものと思う。特に氏子の少ない山間地の神社の運営は厳しいだろう。しかも蘭宇氣白神社は3年前に遷宮があり、氏子の皆さんは改修などの資金の負担をされているものと思う。それでも遷宮であれば何年も前から整備計画を立て、資金計画に基づいて進められ、篤志寄付も合わせて事業が成り立つのである。

 今回の出来事のあと壊された屋根をどのように修理するのか、神社関係者や氏子の皆さんは頭を抱えているだろう。88戸の氏子の皆さんがそれぞれ、数万円の負担を強いられることになるかも知れない。

 今年は大きな台風が何度も日本列島を通過した。松尾神社では台風毎参道の階段の上に倒木があり、倒木の撤去や階段の補修など多くのボランティアが携わった。また境内や参道の清掃には敬神婦人会の女性の皆さんが当たってくれた。また氏子の皆さんが交代で出会いに出て草刈りなどの作業をしてくれた。どこの神社でも同じように多くの氏子や崇拝者のボランティアに支えられて成り立っている。
 人々の神社崇拝を踏みにじった蘭宇氣白神社の今度の出来事は悲しい。
コメント
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