川口保 のブログ

1市民として市政を眺めつつ、社会のいろいろな出来事を取り上げています。

松坂城跡石垣修理シンポジウム開催される

2017-09-19 08:03:47 | 日記
 「みんなで学ぼう石垣修理」をテーマに平成29年度第1回松阪歴史文化塾事業 松坂城跡シンポジウムが9月18日松阪市本町の松阪市産業振興センターで開催されました。この催しは松阪市が主催して行われたもので、国史跡でもあり、都市公園でもある松坂城跡の整備を文化的価値の保全と、利用する市民や観光客の安全性の確保という両面からどのように取り組んでいけばよいかを探っていくものです。
 この日会場がほぼ満席になる約160人の市民が来場して、講演やパネルディスカッションを聞き入りました。

 基調講演では(協)関西地盤環境研究センター顧問で関西大学名誉教授の西形達明氏が『城郭石垣を災害から護り伝えるために』というテーマで、土木工学の立場から石垣の変形のメカニズムについて話をされました。
 またパネルディスカッションでは、奈良大学教授の千田嘉博氏をコーディネーターとして、西形教授のほか、松阪城跡を守る会会長の庄司博俊さん、竹上松阪市長をパネリストとして、城跡の文化的価値を保ちつつ、どのように修理して安全性を確保していけばいいのか、ディスカッションがありました。

 城跡石垣は長い時間の経過に伴い、基礎地盤の変状、はらみ出し、表面劣化など自然状態で変形することや、熊本城跡の石垣のように地震で大きな被害を受けることもある。このような石垣の変形は侍の時代にもあったわけで、どこの城も絶えず石垣の改修がなされていたものと思われる。
 以前視察した金沢城跡では石垣の改修された年代がその場所、場所に示されていました。

 城跡の石垣の保全改修については、現代の土木技術や材料を用いれば簡単なことであるが、文化財としての価値を保ちつつ、これまでのやり方で保全改修し、安全を確保するのが難しい。外から見えない内面の栗石の幅なども元のままに直すべきであると言われ、貴重な史跡をいかにして元のまま後世に伝えるか、全国の城跡の管理者のテーマでもある。
                               
コメント
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