(来場者は天狗が鼻をかんだ紙で頭を触れてもらいます)
11月23日、松阪市飯南町粥見町の粥見神社(林徳昌宮司)に700年前から伝わる神事「てんてん」が行われました。てんてんは松阪市の無形文化財に指定されており、年に2回、春と秋に行われます。春の例祭には天狗や獅子舞など大人たちが舞い、秋の大祭には子どもたちが舞います。この日てんてんの舞いを行う子供たちは、早朝に冷たい櫛田川で心身とも清めて神事に入ります。
粥見神社は平安時代に創建されたと考えられており、中世の伊勢の国司北畠親房が尊崇してとも伝えられています。てんてんとは太鼓の音から付けられた名称であると言うことで、無病息災や五穀豊穣を祈る祭りです。この祭りは戦時中も耐えることなく続けられてきました。
まず神社で祭礼が行われ、巫女姿の女児たちが奉納舞を披露しました。
てんてんでは大神様から使わされた子供たち扮する「はなかけ(先駆け)」がきつねやひょっとこの面を付けて社の階段から降りてくると、他の子供たちがいっせいに杉の葉を投げつけいたずらをします。そのあと子供が扮する天狗が社の階段から降りてきます。天から降りる道中が長いということで階段の途中で草履をはきかえたり、居眠りをします。地上に降り立った天狗が鼻をかんだ紙で頭を触れてもらうと、無病息災と言われています。また、天狗の手招きで獅子も階段を降りてきて、広場で獅子舞が披露されます。
私も毎年、春と秋の祭りをほとんど見せていただいています。この日も粥見神社には家族連れなどがつめかけ、最後にはもちまきが行われ、大勢の人たち祭りを楽しみました。 この祭りは私のホームページの「松阪市まつりごよみ」に登録しています。→クリック