愛知県の大村秀章知事は4日、知事選挙で公約した県民税の10%減税を見送る方針を表明した。今年の2月に行われた愛知県知事と名古屋市長のダブル選挙は市長選立候補の河村たかし氏主導による「減税路線」で二人とも大勝した。
大村知事の選挙から1年もたたない間の方向転換はよろしくないが、今の経済状況を考えれば賢明な判断だろう。名古屋市の河村市長も議会の反対で減税が進みませんが、なおも減税にこだわっています。
名古屋市の借金は一般会計だけで1兆8000億円あるということです。そして10%減税をすると毎年約300億円の財源不足になるということです。
減税をして何が良くなるのでしょうか。減税した分の財源はどこから捻出するのでしょうか。新たな財源を確保できればいいのですが、今の時代そんなものはないでしょう。そうなると減税した分、住民サービスを減らすか、借金を増やすか、どちらかです。
「減税」大変耳触りのいい言葉です。選挙の時よく用いられます。減税を唱えるだけでたくさんの票を獲得できます。しかし「減税」を安易に選挙で用いるべきではありません。愛知県、名古屋市の現実を見て下さい。もう選挙で減税を唱えるのはやめましょう。