川口保 のブログ

1市民として市政を眺めつつ、社会のいろいろな出来事を取り上げています。

市議会議員報酬削減で激しい論戦

2009-12-11 02:24:27 | 日記
 松阪市議会11月議会で会派「あかつき会」が提出した市議会議員の報酬5%削減の議員提案に対して12月10日の本会議で激しい議論が行われました。議会では通常議員が質問して理事者側(市側)が答弁するかたちですが、議員提案の場合は議員が質問して発議者である議員が答弁する変則的なかたちになります。

 この日朝10時から始まった議会は、始めに市側が上程した副市長2人制について質疑が行われました。この議案は先日全員協議会で説明がなされていたこともあり3人の議員が市長に対して質疑したのにとどまり約30分で終わりました。その後、市議会議員の報酬削減についての質疑が始まりました。

 今回の市議会議員の報酬削減案提案の理由の説明では、「アメリカのサブプライムローンに端を発した日本経済の不況により、松阪市の財政が圧迫されており、議員としても歳出削減に努力する必要がある。三重県政策部統計室消費・労働統計Gにおける民間企業の給与を基準に5%減額を提案する。減額期間は平成22年4月1日から(現議員の任期である)平成25年7月31日まで」としている。

 発議者であるあかつき会の答弁は、主に会派の幹事長である田中祐治議員が応じたが、指名がなされた場合は各議員が答弁した。この会派6名のうち新人議員が3名、元議員が1名いて、なれぬ答弁にとまどいも感じられた。
 午前中は理事者側の部長など立ち会いで質疑が行われていましたが、議員同士の質疑で理事者側は必要なく、午後からは市長、副市長、総務部長を残し他の部長は退席して職務に戻りました。そのあとあかつき会の希望により6人の議員は理事者席に着き、再び質疑が続けられました。

 今回私も含めて7名の議員が質問しましたが、主な論点は次のようなものでした。
1)提案理由について
2)削減幅の「5%」の根拠について
3)人事院勧告及び特別職報酬等審議会の答申との関係について
4)施行期日を4月1日にした根拠は
5)報酬削減のために実施した川西市、明石市への視察のあり方について
6)学識経験者との会談について
7)報酬審議会委員を務めるであろう連合自治会長との会談について
8)市議会議員の報酬削減が及ぼす影響について
9)市議会議員の報酬の位置づけについて

 この議論では議案の内容における激しい議論のほか、発議者である会派の準備不足や認識不足、また会派内での意志の疎通不足などが指摘されました。議論の途中で質問と答弁がかみ合わず時々中断もありました。議会が終わったのは午後5時過ぎでした。

 議員提案では1つの新しい法律をつくる事になり、これにより影響するあらゆる事柄に対する配慮や充分な議論・準備が必要であることを改めて感じました。また議員提案の難しさも改めて感じました。
 議員提案は議員が行政を動かしていく重要な手段です。今回議員提案というかたちで出されたことは評価したいと思います。私も以前議員提案を出したことがありますが、全ての会派で充分議論がなされて出す議員提案はいいのですが、一部の会派、一部の議員で出す議員提案の難しさを改めて感じた今日の議会でした。
コメント
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