フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

男の悲哀

2017-06-20 23:24:57 | Weblog
毎年楽しみにしているのが「サラリーマン川柳」です。「昼飯は女房セレブで俺セルフ」などは好きな川柳です。「同い年キムタクヒーロー、オレ疲労」「転勤の夫に犬だけついていく」まさにサラリーマンの男性の悲哀が滲み出ています。
実際はそれほどではないと思うのですが、どうも男性は被害妄想が強いのではないでしょうか。それと男性は自虐性が強いのかもしれませんね。女性はここまで自分を陥れることはありません。まあ自分が引いて発言していれば、奥さんも納得してくれますね。
さて家庭の中のことはともかくとして会社、つまりサラリーマンとしては、悲哀を感じることは多々あります。ある程度身分差もあるわけで、その場で上司に抵抗することが出来ないのがサラリーマンの宿命です。こうした立場が悲哀を生むわけです。そこでその気持ちを吐露する為に川柳に託すのだと思います。ここで発散すれば、社内では穏やかに過ごせますかね(笑)。

美空ひばり

2017-06-19 23:58:27 | Weblog
今月は美空ひばりさんの命日月です。そして今年は生誕80年です。ということで、私が担当しているラジオ番組の「松原敬生の日曜も歌謡曲」のこだわりリクエストのコーナーは「美空ひばりトリビュート」として美空ひばりさんの歌をカバーした歌手の歌声をお届けしています。
美空ひばりさんは戦後の苦しい時代に、自身の歌で人々をリードしてきました。ですから彼女の歌が人生そのものだという人も数多くいます。記念の年、長野県の箕輪町にある「美空ひばり歌の里」を訪ねてみたらどうでしょうか。国民栄誉賞を受けた美空ひばりさんの衣装やレコードなど八千点以上を展示しています。カラオケステージもあります。もちろん来館者がカラオケを楽しむことも出来ます。
放送していて美空ひばりさんの曲はほとんど口ずさむことが出来ます。それほど生活の中、曲が浸透していたのです。さて最近の歌謡曲は、世は歌につれているでしょうか。

2017-06-18 23:53:53 | Weblog
JRの各社が豪華寝台車を各線で走らせています。テレビニュースを見て、ああ乗ってみたいなぁと思わず感想を洩らすわけですが、いやはやお値段を聞いてビックリ、高いですね。まあ、その列車には乗れないものの、この電車はどうでしょうか。
箱根登山鉄道です。昨日の紫陽花の話ではありませんが、関東屈指の紫陽花の名所として知られる箱根山を走る列車です。この箱根登山鉄道に「あじさい電車」があり、この電車が人気なんです。線路沿いに植えられた紫陽花は約1万本で、花の見所がいろんなところに点在しています。紫陽花が列車に触れるほど間近に咲き誇ります。電車自体もゆっくり走りますから大きな車窓から 鑑賞出来て楽しいです。紫陽花鑑賞となれば、お天気を心配することはありません。雨ならば雨で紫陽花は鮮やかさを増しますからね。値段も豪華列車とは違いますから気楽に旅が出来そうです。
「旅の紫陽花」歌謡曲のいいタイトルにもなりそうですね。

紫陽花

2017-06-17 23:36:40 | Weblog
歌謡曲のテーマに多いのは、この時期では「雨」ですね。ただし雨は梅雨時だけではなく一年中テーマになります。「時雨」「どしゃ降り」「遣らずの雨」など種類ごとに雨が使われます。雨の時期なのに直接的に表現しなくてもわかる花が「紫陽花」ですね。「あぢ」は「集まる」、「さい」は「藍色」を意味する言葉と言われます。名が表す通り「紫陽花」は小さな花で手鞠のような形を作り密集して咲くのです。
歌謡曲のテーマになりやすい理由は、紫陽花の花の色が常に藍色とは限らないからです。この色は値を張った土の質で変わります。そして開花してから徐々に色を変えていきます。ですから「七変化」と呼ばれます。この様子を気持ちの変化に例えて詞が創られていきます。移り気とは余り誉められた言葉ではありませんが、紫陽花の代名詞として使われています。雨に似合う紫陽花は風情のある花ですから、この代名詞は使いたくありませんね。

梅雨

2017-06-16 23:39:14 | Weblog
梅雨入りした東海地方ですが、それほどじっとりした重苦しさは感じない日々が続いています。空梅雨というにはまだ早いかもしれませんが、雨が欲しい農家は心配かもしれません。
さてこの時期、テレビや新聞のチラシには梅干しの宣伝が多くなります。ちなみに「つゆ」という言葉に「梅」という漢字が当てられているのは青から黄色へ色を変えていく梅の実がこの時期にちょうど熟れるからだと言われます。この熟した実は「実梅」と呼ばれます。一方、未熟のうちに収穫された、堅く締まった梅の実を「青梅」と言います。この「青梅」は堅く酸っぱい味です。
ところで、ジメジメと蒸し暑い時期なのに時折冷たい風が吹き込むことがあります。えっ、この暑い時期に寒いのとビックリします。「梅雨寒(つゆさむ)」と言います。北海道や東北地方によく見られる現象です。こうした現象では水を含んだ風情のある雨の似合うあじさいの美しさが際立ちませんね。

希薄

2017-06-15 23:07:06 | Weblog
向こう三軒両隣という言葉がありますが、最近の人間関係を考えると、こうした付き合いは死語になっているような世相ではないでしょうか。人間同士の付き合いが無機質になってしまい、会話でさえ交わさない仲間も多いのでないでしょうか。
先日も自殺防止の電話相談を続ける住職が新聞誌上で語っていました。それは「気持ちが限界になるほど、誰にも相談出来ない」というほど人間関係が希薄になっているようです。これが現代社会の悩みです。確かに相談したと言っても満足出来る回答が返ってくるとは限りません。しかし自分の話に耳を傾けてくれるだけでずいぶんと悩みが薄れていくことがあります。こうした関係が自分の仲間内で出来れば最高です。
こうした人間関係を呼び戻す為には、自分の視線をスマートフォンに向けるのではなく、仲間に向ける努力をすることが大切だと思います。人情のある付き合いこそ人間として生まれて最高だと感じますよね。

推敲

2017-06-14 23:59:57 | Weblog
テレビ番組の影響でしょうか。俳句が見直されています。俳句は子供の頃、芭蕉とか一茶などずいぶん身近にあったものですが、大人になるにつれて離れていったような気がします。ですから改めて俳句を見直すと、一言の大切さに気づきます。
さて推敲という言葉を知っていますか?この言葉は出来た句をいま一度よく読み直して、言語とか助詞(て、に、を、は)がこれで良いのかと検討することです。この推敲は、俳句の世界だけではなく、会話の世界にも今、必要ではないでしょうか。人と会話をする時、何の気なしに喋っていませんか。今、この言葉を使っていいのかと推敲することなくまさに適当に話していませんか。そこに、軋轢が生まれ悲惨な事件が起きていると私は思います。
もっと言葉を大切に。ヘイトの法律など会話の推敲さえ出来れば要らないとさえ思います。もう一つ言葉が決まり文句的になっているメールの扱いを送る前に推敲して欲しいですね。

子育て

2017-06-13 22:28:08 | Weblog
最近の子供世代の活躍は素晴らしいですね。将棋に卓球に体操界、さぞかし親御さんはじめ親類の皆さんは喜んでいらっしゃることでしょう。
子育てはよくスポーツに例えられます。何故ならば結果が問われるスポーツと同じように練習が大切です。気力だけでなく体力を使います。ともにうまくいかないことがあります。しかし、いい結果が出た時には喜びが何倍にもなって返ってきます。そしてまた次のステップに向かうことが出来ます。
そしてスポーツといえば丈夫な身体が資本です。だから健康という言葉がついて回ります。子育ても健康的に楽しくやりたいです。そうした子育ての結果、素晴らしい才能を持った子供になり、結果が伴ってくるのです。子育ての際、楽しく過ごしていれば、ちょっとした仕草の中に何かの才能を見付けることが出来ます。
子育てとスポーツ、やはり似てますよね。

ピーク年齢

2017-06-12 23:33:49 | Weblog
スポーツの種目では、ピークの年齢がかなり違うようです。それと同様に、選手寿命も競技によって違います。長いほうは、山本昌さんが代表するように野球、それとゴルフもシニアがあるように寿命は長いです。今人気の相撲は普通20代30代で、力士によって違います。五輪で活躍するのは20代が多いですが、競泳、新体操などでは10代のメダリストも珍しくありません。一方で陸上の一部の種目や、馬術など技術や経験が重視される競技では30代以降にピークを迎える選手も多くありますね。ロンドン五輪で、日本選手293人のうち15人が新成人でした。
芸能や文学の世界では円熟という言葉がよく使われますが、円熟度でもスポーツと芸能では年齢が全く違うから面白いです。
ピークの違いといえば、体力と気力ではこちらも全く違います。気力には年齢は関係ありません。ですから、我々の世界でも気力を萎えらせてはいけません。あえてピークはまだまだ先にあると宣言しておきたいです。

昔の名前

2017-06-11 22:21:16 | Weblog
スポーツの世界には、記録が達成する度に、昔、活躍した選手名が登場します。記憶に強烈に残っているのは、イチロー選手が大リーグで年間最多の安打数を記録した時には、大リーグ通を誇る人達にも記憶の彼方にある選手名が続々と登場したものです。
さて名前と言えば困ったことがあります。それは我々アナウンサーのことです。各地の会場でコンサートや公演が行われますが、その会場となる会館名です。あれっ、去年と今年では名前が違うということが多いのです。何故ならば、最近は施設の命名を企業に売り渡す、所謂命名権が契約によって変わるからです。名古屋の市民会館は、現在は日本特殊陶業市民会館ですが、そのまえは中京大学市民会館でした。
我々は現在の名前を失念するとつい昔の名前で紹介してしまうことがあります。プロ野球の熱戦が繰り広げられる球場も名前がよく変わります。野球実況も難しいでしょうね。馴染みになるという点では、あまり変えて欲しくないですね。