フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

線香花火

2011-07-28 23:19:49 | Weblog
3500人が一斉に点火する線香花火で東日本大震災の犠牲者の冥福を祈るイベントが7月30日に長良川河畔で行われるそうです。毎年の花火大会は大音響が腹にずしりと届くスターマインなどがお馴染みですが、線香花火のイベントは珍しいです。
線香花火は子供の頃の思い出では、大きなシーンです。大人も子供も輪になってしゃがんで楽しみました。火の球を長持ちさせることを競い、途中で火の球が落ちてしまうと、何とも悔しい思いをしました。
あの火の球から出てくる火の形はまさに和の表現です。万華鏡や走馬灯、影絵などの独特な日本文化の一つでもあります。子供達には、落ち着きや集中力の評価にされたこともありましたね。それとこの線香花火一つで向こう三軒両隣の付き合いが簡単にできました。
また、昔は今と違って慎ましい明かりで生活をしていたわけですから、明かりに対しての憧れが強い時代でもありました。ですからこうした温かい光が心に灯を点けてきたのではないでしょうか。
大線香花火大会は、絆を感じるには最高の企画と言えるでしょう。