麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

ぶらり神保町

2008年08月09日 | 東演
 北京五輪開会式

 いやぁなかなかの見応えでしたネ(^_^)

 実は、太鼓叩くと光るヤツとか人柱が伸び縮みして桃が咲くヤツとか、ダイジェストをチラ見した程度なんですけど、さすが中国! さすが張芸謀(チャン・イーモウ)と思わせる美しい構成!! 一糸乱れぬ演技は凄かった!

      

 そんな開会式の6時間ほど前、僕は「円卓」とゆー機関誌の校了に神保町へ。

 その事務所の隣のこぢんまりした公園に石碑があったので近寄ると、

      

 奇しくも、中華人民共和国初代首相・周恩来が日本に留学(1917年)し、東亜高等予備学校で学んだことを記念するものだった。
 彼は同校から明治大学に進んでいるが、明大は神保町からも程近い。

 神保町といえば、内山書店。

 公式HPトップページに「中国図書の宝庫」と謳い、歴史の頁に飛ぶと「日中友好の歴史とともに…」と題して、創立者・内山完造氏の誕生から、上海での創業、魯迅や郭沫若との深い関係、日中友好協会設立とともに理事長就任等々、北京で死去(74歳)するまでが詳しく綴られている。
 現在の神保町に、弟・嘉吉氏の手で社屋が移転されたのが1968年。

 要は、神保町は、日本-中国に縁のある街ということだ。



 説明が遅くなりましたが「円卓」というのは、日本新劇製作者協会の機関誌。今回、力及ばないながら編集長の番が回ってきたので、いざ“古本の街”へ足を運んだのでした。
 ただ、後ろに別の打ち合わせが新宿であり、駅から事務所の往復で「ぶらり」とすることは叶いませんでしたが

             

 今、昼休み。劇団事務所のテレビには《ウエイト・リフティング女子48㎏》の熱戦の模様が映し出されています。
 
 そして午後からは『月光の夏』。五輪に負けない感動を届けるべく、今日も。。。



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五輪開幕! 『月光』も開幕近し!

2008年08月08日 | 東演
 暑い日が続きます。
 そして、今日は北京五輪開会式
 
 ガンバレニッポン 
                 

 昨日は栄養ドリンクのことをちょいと書きましたが…

 長野の大町公演を終え、再び3班揃い踏みとなった「月光班」は、タウンホールの本番に向けて、ラストスパートです。

 そんな稽古の追い込みを支える様々なものの中にこんなものも。
   
 

 熱い稽古が、暑い稽古場で行われているので、クールダウンも必要です。
 大切なチラシの上ってのは少々バチ当たりですが、ま、宣伝を兼ねた画像と思ってくださいませ。もちろん撮ったら速攻で胃袋の中です。
ここ数日、結構いろいろな種類のアイスのお裾分けをいただきました。

 ちなみに前述の大町公演(8/5)、またまた素敵な出会いが沢山あって、パワーを貰いました。
 詳しくは役者ブログにレポートあります
  http://toen-actorsd.jugem.jp/ 

 さて。冒頭に書いた通り今日はオリンピックの開会式。
 こちらもかなり熱くなっていることでしょう

 「八」を尊ぶ中国。“発財”(=お金持ちになる)の「発」と発音の似ている「八」は縁起がいいと言うわけで、開会式も8月8日8時8分開会。

 どれくらい「八」が好きかといえば・・・
 東演の『臨時病室』(作/沈虹光)という舞台のクライマックス。老人二人の別れのシーンで、劉おばあさんが携帯電話の番号を李おじいさんに教えるのだが。。。
 その番号が“1399-888-8888”

 と、それまですすり泣きしていた会場がドッと笑いに包まれます
 もちろん中国での話(※)。それほどのインパクトを「八」は持っているようです。

 東演が夏にこだわって上演を続ける『ピアン・ソナタ「月光」による朗読劇/月光の夏』は、6回目の夏。いよいよ13日が初日です。


※偶然このブログに来てしまった方限定情報
劇団東演は、
  2007年10月18日~11月16日
  中国の5都市(大連-長春-北京-武漢-上海)を
  『恋でいっぱいの森』『臨時病室』の2作品で巡演。
  第8回中国芸術祭(武漢)、第9回上海芸術祭(上海)参加!

  2002年にも上海-武漢-広州を巡演。
  中国とは関係の深い劇団です
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アリナミンVな発想

2008年08月07日 | 身辺雑記
 シュワちゃんや丸ちゃんのCM※が印象深い「アリナミンV」のコマーシャル。
 現在は、斉藤和義の『やぁ無情』をBGMに佐藤隆太版がオンエアーされています。

     ※A・シュワルツェネッガーと丸山茂樹

 その車内広告

 □不足、熱帯□、□ルマ、□□ンス

 と伏せ字のある4ワードを表示して、寝不足、熱帯夜、ノルマ、バカンスと読まなかったか? と問うアイデアは面白い
 そういう人はアリナミンVを飲みましょうってことだ。

実際考えてみた

 力不足、役不足/熱帯魚、熱帯夜/
 ロマンス、バランス・・・
 とすぐ複数出て来たけれど、□ルマは、パルマくらいしか浮かばない。

 あ、ビルマも!……って地名ばかりだ。ほかにも日本のイルマ(入間)やツルマ(鶴間)。
 と、妻が、ダルマ(達磨)、クルマ(車)、ヒルマ(昼間)、さらにはブルマまで捻りだした。

 でも、そりゃブルマー※だろうとか言ってるうち、中国哲学文学科出身の僕が、カルマを閃く
 蛇足だが、仏教の因果応報、因縁、宿命、業みたいな意味です。

     ※辞書によるとブルマもブルマーもあり。
      さらにはブルーマーも。確かにスペルはbloomers。

 果実のような芳香を持ち、フルスルチアミン特有な味のある黄色の澄明な液=アリナミンV。
 効能は、○肉体疲労・病中病後・食欲不振・栄養障害・発熱性消耗性疾患・産前産後などの場合の栄養補給、○滋養強壮、○虚弱体質(タケダのHPより)

 何故か演劇界への差し入れには「ファイト~! 一発!!」でおなじみ、大正製薬の「リポビタンD」が圧倒的に多いのだが、こう毎日暑いと、栄養ドリンクでも飲まないと体が持ちませんネ。



文章の〆として、そうは書いたものの僕は、どうも栄養ドリンク飲むとアタマが痛くなったり体が重くなるので飲まないのです、実は

おまけ
 gooランキング「よく買う栄養ドリンク」
 1位リポビタンD、2位チオビタドリンク(大鵬薬品)、3位ユンケル(佐藤製薬)、4位アリナミン。

 WEBサイト「ドリンク・チョイス」栄養ドリンク部門の総合評価ランキングは、1位アリナミン7、2位リポビタンD。

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ダモイ

2008年08月06日 | 鑑賞
 8月6日、ヒロシマの日。
 
      *      * 
                  【文中敬称略】

 我々も毎夏『朗読劇/月光の夏』にこだわって上演を続けているけれど、同じように、長く多くの人に届けようとする意思を感じた舞台のひとつについて、今日は書きます。

 トム・プロジェクト『ダモイ~収容所から来た遺書』
 原作/辺見じゅん「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」
 作・演出/ふたくちつよし
 出演/平田満 新納敏正 荒谷清水
 2008年7月30日~8月3日 紀伊國屋ホール

 出口の見えないシベリア捕虜収容所内の三人の男の生き様を描いた舞台は今回が三演目になります。

 原作となる、辺見じゅん『収容所(ラーゲリ)~』は、第21回大宅壮一ノンフィクション賞、第11回講談社ノンフィクション賞を受賞した名著。
 第二次大戦後、戦犯として理不尽な刑を課せられ、極寒地の過酷な条件下でも光を見出そうとした人々。その先頭に立っていた実在の人物を描いています。

 実は弊団も『妻よ、母よ、子供等よ!』というタイトルで1994年に上演したことがあります。
 僕の入団前で詳しくは知らないのですが…。
 東演では、たった二人の俳優とギター1本で演じたようです。

 話を『ダモイ』に戻しましょう。

 ラーゲリの中、極限状況の心を支えたものは何か。
 それが俳句であったり野球であったりしたことは、納得いくことでもあるし、我々「演劇人」を勇気づける“事実”でもある。

 そして何より、原作タイトルからも解るように、この作品の凄みは、敗戦から12年目に遺族が手にした4通の遺書にある。ソ連軍の目を免れるため、彼を慕う仲間たちは驚くべき方法で持ち帰られのだ・・・完全に記憶する、という手段で。
 舞台『ダモイ』はそれを、声高にせずに淡々と会場に響かせた。

      *      * 
 
 今日、銀座小劇場では、以前弊団演出部に所属していた鷲田照幸演出による『広島にチンチン電車の鐘の鳴る』(作/きむらけん)が上演されます。
 19時開演。(弊ブログ05年8月7日付に詳しく書いています)

 この作品も、8月6日にこだわって上演を続けること、9年目となる作品だ。

 あの日から、63回目の夏です。
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変わらぬ手法で

2008年08月05日 | 東演
 昨日書いた新居への道すがらに少し大きめの公園があって、だから朝はすごい蝉時雨を聞きながらの通勤になる。
 テクニックがあれば録音して、このブログにアップしたいくらいダ。

 無理なので代わりにこんな写真を。

 劇団に向かう途中の図。

 

 今時珍しい木の囲いだ。カッコイイ  
 鉄パイプとクランプが当たり前の昨今に、逆に新鮮。

 さて、かくいう演劇界も舞台機構(セリやバトンの昇降など)や照明、音響などがハイテク化し、大変楽になったとはいえ、一番望まれる暗記パンの開発が進まず(?)、役者はコツコツと台詞を入れる。
 その他、諸々アナログな。。。アナログといえばNHKの画面右上の「アナログ」表示は、何とも煩わしいが、まぁ我々含む非デジタル派へのエールとでも思うことにしよう。閑話休題
。。。え~と…

 そう、演劇界は概ね、昔ながらの手作りで頑張っておりますって話でした。

 目には目を。手作りには手作りで。
 本日、大町で行われる『朗読劇/月光の夏』も、地域に根差して、この作品を待ちわびる一人ひとりの力を積み重ねての上演となります。
楽屋前には、外注のケータリングではなく、手作りのおにぎりや漬物などが並んで、それがまたキャストスタッフの力になる。

 恐らくそんな大町では、東京とは比べ物にならない蝉時雨の中の公演となるだろう…。
(蝉の絵がなかったので
 そんな蝉たちもまた、昔ながらの鳴き方で、我々に季節を実感させてくれている。


おまけ
縦横斜めのフォルム、シートの汚れっぷり。
リアルな中にかわいい絵。
そのミスマッチがまた、何ともいい

 
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月光とブクロ。それから第二稿

2008年08月04日 | 東演
 『朗読劇/月光の夏』は東京公演に向けた3つの班の稽古が過密日程で行われています。
 その合間を縫って、明日5日には、岸並、古田、能登、南保が、長野県は大町市へ……。ピアニストは根岸弥生さん。つまり13日のメンバーでの上演となります。

さて少し個人的な話になりますが、転居から約2週間、良妻のお陰でだいぶ部屋は片付きました。
 池袋駅から割と近くて、そのくせ道が何ともはや路地が多く入り組んでいるとゆーか、どう歩いても時間が一緒とゆーか…、トドノツマリ日々ルートを変えて歩いています。
 そんな時、思うのは、役者の仕事に似ているなと。
 最終目的地は同じでも様々なアプローチで日々違う演技を重ねる役者逹。

 自分のアイデア、演出からのサジェッション、はたまた相手役とのキャッチボールの中から…とまず発動がいくつもある。次に傍目からも違う動きの場合もあれば、前日と同じようでいて内面の構築が違う場合。。。これは行動。
 あるいは、ウガイをしてて閃いて、ある場面全体に別のトライを試みたかと思えば、「でも、僕は」の「でも」にこだわって一夜煩悶することもある。

 その「道を探す」作業は、それこそ無限だ。

 でも、これは役者の専売特許じゃない。

 土曜日。宮崎から速達が届いた。秋の公演の書き下ろし作品をお願いしている藤井貴里彦さんから、『空ゆく風のこいのぼり』の第二稿が届いたのだ!
 初稿に対する演出と制作の要望を取り入れた創作も「道を探す」苦心の作である。

 芝居屋はこんな風に、作品をこしらえる。
 農家の方が作物を、IT業界の方々がソフトをこしらえるように。。。

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ダンバリ『にゅ~盆踊り』

2008年08月02日 | 鑑賞
 東池袋に誕生して早一年。あうるすぽっとが「夏のダンス企画」として主催公演した『ダンバリ~Dance Variation vol.1』を覗いて来た。

 日本のダンス・パフォフォーマンスを牽引する近藤良平、美加理&笠井叡、熊谷和徳がそれぞれ公演し、並行して、近藤、美加理、熊谷に加え森山開次が各々ワークショップも開くという画期的な企画。

 先陣を切る、ダンバリ公演・近藤良平『“にゅ~盆踊り”』
 ちゃ~んとインフォメ見ていかなかった僕が悪いのだが、確かに<観客参加型イベント>と書いてあった。でも気付いたのは随分後だ。
 さて
 つまり何も知らずに客席につくと、通路と接した席は何故か浴衣姿の人々に席巻されていた。
 嗚呼、彼ら彼女らがワークショップに参加した人々で、オープニングここからワーッと駆け上がるか、はたまた客席を一巡り練ってからか、いずれにしろ舞台には上がるのだろうと。

 たまさか区民Aに参加していたS君の姿もあったから「頑張ってネ」なんて余裕の声掛けなどしていたのである。

 当日配布された紙にも<振付・構成・演出/近藤良平、出演/近藤良平、ワークショップ参加者>とクレジットしてあったしさ。

 ところが、隣にいたかみさんが「何だかあたし達も踊らされるみたいヨ」と当日配布された紙を見せる。
 「みなさん、こんにちわ」で始まる、コンドルズ主宰・近藤良平の挨拶文の3行目に「鑑賞する公演ではありません。観客参加型のダンス企画です」とある。

 ナヌ?

 それでも、WSの面々のダンスなど見ながら、ちょいと僕らも参加するパターンかしらんとタカをくくっていた。
 そうして開演

 結局1時間半、ひたすら一緒に踊った・・・つまり我々は第二のワークショップ生と化したのであった。
 面白かったけどちかれた。

 とにかく果敢な試みではあるので、課題をクリアしながら毎年開催して欲しいと思うのであった。

【文中敬称略】
 なんか、劇評ってカテゴリーじゃない内容っすが

今後の公演は・・・
 美加理&笠井叡『歌行燈』8月5日~6日
 熊谷和徳『Summer night TAP&TALK』8月8日~9日
 ワークショップの方は既に〆切ですので掲載しません。
 
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真ん中が抜けている(後編)

2008年08月01日 | 鑑賞
 高橋義孝:著『言いたいことばかり』(新潮文庫)
 『真ん中が抜けている』の文章を読んで思ったことの続き。

 ゴシップやゴシップに近い記事が署名、匿名で沢山のっていて、社会百般の事物で批評の意地悪い目をまぬがれているものは何一つとしてない有様だ。人の好奇心を多少ともそそるような事柄だと、それこそ文字通り尻の穴までぱっと世間に知らされてしまう。つまりすこしでも人の好奇心をそそるようなものは素裸にされてしまう。ストリップ・ショー化しなければ気がすまないのだ。
(以上、前編で引用した文の抜粋)

 ってエッセーに、今のブログの隆盛及び問題が、形こそ違え、既に発表時の今=1955~70年あたりから世情になっていたんだな~、いやはや吃驚!と書いた。

 文章は、そうして日本という国に及んでいく。。。

 日本という国全体をながめまわすと、本来気晴しであり暇つぶしてあるようなことばかりに熱中しているような趣きがありはしないか。ある人間の人物や力量を認識するというようなことよりも、その人間の尻の穴をながめるということの方に熱中しているような。人間は尻の穴でもある。しかし尻の穴すなわち人間ではない。僕には日本という国、日本民族が、あのお菓子のドーナツのように思われてくる。つまり真ん中がすぽんと抜けているのだ。我々はドーナツでいるべきではなく、まんじゅうにならなければならぬ。
(以上、抜粋)

 。。。と締めくくられる。
 ここまで来ると、少々僕の手には余る大きな話になってしまうが
 それでも「尻の穴=人間」は、なるほど言い得て妙だと思う。
 ただそれは僕自身への戒めとして受け止めるのが正当で、余所様に言えるような身の丈ではない。

 同様に「ドーナツではなくまんじゅう」ってのも、肝に銘じたい言葉だ。
 ついついはみ出しちゃう僕としては、それを「餃子」に例えさせてもらおうか。
 餃子のハネは旨い でもまず本体の餃子があってこその美味しさであって、ハネだけでは味気ない

 『真ん中が抜けている』が指摘する本業と暇つぶしでいえば・・・。
 僕にとっての本業の芝居創り。
 具体的には次回担当の作品=『空ゆく風のこいのぼり』で、僕らしい、少々とぼけた味わいをハネとしながら、ギュッと身の詰まったタネの方も美味しく召し上がってもらおうと強く誓ったところである。
なので只今、ボールに肉や野菜を入れて、素手で一所懸命にコネてます。
 お楽しみに
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