西から北上するのが桜前線
だったけれど、
最近はイレギュラーも多く、
今年は東京が一番に開花した。
ついこないだ雪が降ったのになぁ。
昨日、宮崎の西都市では30度。
もぉ訳がわかりませぬ。
雨男だの晴れ女だの、
科学的にはありえないらしいが
自らそう名乗る人に時たま出くわし、
また気のせいか、彼ら彼女らは
少し自慢気にも感じられる。
さておいて。
「遊戯空間」はそれの流れで語ると
〈雪劇団〉といえるのか?
『狂人よ、何処へ
~俳諧亭句楽ノ生ト死~』
作/吉井勇
構成・演出/篠本賢一
於/上野ストアハウス
その初日の朝、2025年3月19日
東京は季節はずれの雪。
2018年1月、浅草の木馬亭での
『全段通しリーディング
仮名手本忠臣蔵』六演目。
その千秋楽にも雪。
開演前は何でもなかったのに
幕が開いてから降り始めた雪が
終演の頃には積もりにつもって、
下町を真っ白に染めた・・・
ご存知の方も多いだろう
『忠臣蔵』といえば仇討ちは雪の中。
ただ『仮名手本〜』は幕府の禁制から
時代や名前を変えた作品なので、
大石内蔵助を先頭に仇首とともに
泉岳寺に向かう場面等はないのだが
その印象のせいだろう!
〈雪劇団〉と書いたのは。
水曜日の雪は午前のうちにはあがり、
夜劇場に向かう頃、道は乾いてさえいた。
さて、雪のあとの道と異なり
ブログの道筋は覚束ない。
遊戯空間の最新作の話だ。
大正・昭和の歌人で、松井須磨子の
『ゴンドラの唄』の作詞者でもある
吉井勇が、落語家・俳諧亭句楽を描いた
9本の戯曲、『句楽の日記』など小説を
構成し、2幕の舞台にしたのが
『狂人よ、何処へ
~俳諧亭句楽ノ生ト死~』だ。
数行前に〈雪劇団〉と述したが、
詳細にいえば今は劇団ではない。
プロデュース団体だ。
とはいえ今回も、おなじみの役者衆に
新たな顔ぶれを加えて、
劇団的なまとまりを魅せてくれた。
シアターコクーン『アンサンブルデイズ』、
文学座『リセット』、東京演劇アンサンブル
『白い輪、あるいは祈り』といった
同時期の、かつ歴史ある団体の芝居を抑え、
「こりっち」週間口コミランキングで
堂々1位に立つなど、好評裡のうちに
23日に終幕。
もっと早く筆を取りたかったのだが。
主宰篠本賢一は早くも、
代表を務めるもうひとつの劇団
「うつり座」公演を5月に!
足を止めずに……。
そちらは早々に感想が書きたい
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