麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

やすみ、昼呑、でどぼーる。

2024年08月06日 | スポーツ

「あ〜っ、打球強烈もサード正面だ〜!」

土曜の昼下がり、居酒屋のテレビから

実況アナウンサーの声。

 

「クァ〜ッ! 惜っしい」

「俺の5回裏のミサイルライナーも

 1ミリずれてりゃ甲子園だったな〜」

「蝿止まりそうな小フライな。

 ありゃうちの大助でも取れる」

「そもそも県予選3回戦な」

「いや、あすこ勝って波に乗れば、

 って話よ。てか外野控えに蝿とか

 言われる筋合いはない」

「その〝ベンチ〟は最終回に

 見事に出塁しました」

「足元に来るカーブよけれなくて

 爪先に当たるデッドボールな」

 

7月、県大会決勝の中継を見ながら

今年も元球児三人がはしゃいでいる。

 

実家の梨農園を継いだ当時の主将

その頃の彼女でバスケ部副将と結婚し

(彼女は東京の短大に進み

一度別れたがUターンを機に元サヤ)、

農協の脇に去年開いたカフェでは

梨を中心に、仲間の果物・野菜の

地産地消で成功。

法人化して彼女が社長、本人は専務。

悩みは、子どもたちが野球とバスケに

まるで興味がないことだ。

 

自身はレギュラーでなかったが、

長男大助は部活どころか県選抜で

セカンドを守り3番を打つ中二。

 

「ここで走ってきた〜!

 さぁ反撃の狼煙、無死二塁で

 打席には今日2安打の5番石川」

 

「やっぱ盗塁はこうあるべきよ」

「ごめんなさい、2回とも失敗で」

「足もつれてたもんな」

「回転が速すぎた残像、残像」

 

毎夏、似た話が繰り返される。

唯一地元にいないが帰郷しての

年一のお楽しみだ。

 

甲子園への道は遠いが、

目指した球児たちそれぞれの

〈甲子園〉はあちこちにあり、

硬球に触れたことすらない人々にも

また熱い〈甲子園〉がある。

 

甲子園100年。

いよいよ明日「夏」が開幕

 

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