Ma Vie Quotidienne

一歳に二度も来ぬ春なればいとなく今日は花をこそ見れ

腎のう胞・・・2005年の不運その2

2006-02-10 02:16:40 | Health

今日、トムは2時間かけてボストンの総合病院へ。
右腎の嚢胞(のうほう)の定期検診を受けるため。
それは昨年9月以来私たちの生活を狂わせている。



あとから思えば、6月くらいからなんか様子はおかしかったんだ。
トムは几帳面で寝坊なんてゼッタイしない人だったのに、
10時くらいまで起きなかったり、
しょっちゅう風邪を引いたり、急にトイレが近くなったり。
無理するなって私が言っても聞かず、
7月には登山マラソンとか走ってた。

8月末に受けた医療保険加入のための健康診断で、
尿素窒素とクレアチニンの値に異常があったので要精査といわれた。
で、近くの病院で精査。そこでは
「激しいスポーツしている人には良く起こることだから大丈夫だと思うけど
念のためボストンの病院紹介します」といわれた。
9月中旬に来日・結婚(2度目のトライ)を予定していたので、
トムはそれが済んでからボストンで再精査を受けるつもりでいた。
しかし保険会社はそれを許さなかった。
今すぐ異常値の原因をはっきりさせないと
保険に加入させないとかなんとか・・・・。
しょうがなくボストンへ。それが来日予定の1週間前。

ボストンの医者は両方の腎臓に腫瘍みたいなものをみつけた。
嚢胞という、中身が液体の腫瘍。良性であることが多い。
でも細い針を背中からさして、のう胞の中身を取り出して検査。
左は100%良性。右は・・・・なんかあやしい。
もう一回針さして検査。やっぱりちょっとあやしい。
医者は90%良性だけど10%はなんかあやしい、と。
そして別の医者の意見を聞くため、トムは別の病院に送られた。
そこでもまた針をさして同じ検査。そして同じ結果。
10%でもあやしいからには治療しておかないと、
あとで癌だったとわかったら手遅れになるから、と
即、薬物による免疫療法が始まった。
副作用が強く、吐き気、眩暈などで長時間のフライトには耐えられない。
こうして、5月に一度ダメになって以来待ちに待った私たちの結婚は
また延期となった。

トムは9月から今年の1月まで4ヶ月間、
インターフェロンとインターロイキンの自己注射を毎日した。
治療の目的は、免疫作用を向上させて嚢胞を小さくし、
願わくは消滅させてしまうこと。
投薬中のトムはいつも体調が悪く、仕事も休ませてもらうことが多かった。
寝ていることが多くて、当然体力も急速に落ちていった。
疲れやすいし、集中力もなく、まるで別人になったようだった。
のう胞は4ヶ月でトータル45%ほど小さくなった。
これ以上長く投薬すると副作用が強くなるとのことで、
2週間前から薬は一時中止。
薬をやめると、またもとのトムに戻った。長く走ったりはできないけど、
仕事をフルタイムでこなして、プールで泳いだりもしている。

ずっとこのまま過ごせればいいのだけど
まだ55%も残っているのう胞をやっつけてしまわなければならない。
手術をして取り除くか、また免疫療法を始めるか。
いまの主治医は免疫療法を続けたいらしい。
身体にメスを入れなくて済むならそれに越したことはないけど、
またあの薬漬けのドンヨリした日々が待っていると思うと、
手術してすっきりしちゃったほうがいいのではないかとも思える。



今日の検診では、のう胞のサイズは変わっていなかった。
薬やめて2週間大きくなったりしてないからよし、ということらしい。
今後ずっと2週に一度検診に行くのかと思うと、
手術したほうがすっきりするような気もする・・・と本人。
とりあえず、近々セカンドオピニオンを聞くために
別の医者の診察を受けてみることにしたらしい。