クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

タイヤの話

2013-05-01 15:32:45 | なんでもレポート
20130423の森ケイタ氏のメルマガにタイヤの使い方を書いてもらいました。
時期を同じくしてauto sport誌2013 5/10号(http://as-web.jp/autosport/issue_info.php?no=558)にも、
タイヤキャンバー角について記事が載っています。
オトナのためのメカニズム基礎知識 サスペンションって何だ、その2回目です。
(企画のページは第7回目)

タイヤを“おいしく使う”コツ(考え方)を説明しました。
目的なり、タイヤを生かすポイントを絞り込めれば、キャンバー角の設定はそう難しくはありません。
一般車なら用途に応じたキャンバー角を、偏摩耗から決めていく方法があります。
外側だけが減っていって、内側は山がタップリと残っているというケースでは、
キャンバー角を内側に寝かせたく(ネガティブキャンバー)なります。
この場合、静キャンバーと言われる直進状態のキャンバー角に対して、
ロールした時の動キャンバーが不足しているケースと、静キャンバーは少なめに見えても
ロールした時にサスペンションのジオメトリーの変化で、大きいキャンバー角が得られる車もあるので
外側が大きく減る場合は走らせ方を疑うことも必要です。

競技車が特定の場所(サーキットなど)でキャンバー角を設定するには“タイム”“乗り易さ”
“トレッド温度分布”といった要素で見ていけば簡単に結論が出せます。
しかも数LAPで判断が出きるので、一般車の数万キロに比べればアッという間です。
タイヤが内減りするので見てほしい、と言われてリフトUPすると、
外側は10分山、内側は-1分山の状態!の車が入庫したことがあります。
車高を下げすぎなのと、アライメントの確認をしていなかったのでしょう。
本人はアライメント調整で何とかなるのではと思っていたようですが
静キャンバーが-4℃近くまで付いていると、それだけでOUTです。
サスペンションの大きな役目をあまりにも安易な理解でさわってしまうのはどうかと思わせる“事件”でした。