クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

検証 バランススロットル70 手の内

2013-02-22 16:10:30 | バランススロットル

糠平湖でのこと。
練習日の朝、湖に降りて(実際には氷の上に乗り入れて)練習走行の準備を
進めていると、何名かのゲストが来場。
早速この人たちを横に乗せてTAXIドライブをやった。
車両はランサー。
無論、競技車に仕立てられていて、WRCで使われているバリバリのスパイクタイヤを
履いている、前日の競技会にも参加した車だ。
ゲストの方々はモータースポーツにはおおよそ縁のない人たち。
車への興味もごくごく一般レベル。
全開ヨコヨコ走行を喰らわせれば「コワイ~、恐ろしい~」といって涙を溜めそうなものだが
実際は「イヤ~、オモシロイ」とでも言いそうだった。
結果はまあ、涙は無かったものの、ほとんどの人達がオモシロイ!だけかというとそうでもない。
その後に続くコメントが、なかなかどうして皆さん分析力に長けていて
「ホッホッー、そこに気が付かれましたか」とか「オッ見ているポイントが違うぞ」と
思わせる話がそれぞれにありました。
その中の一つに
「経験したことのない車の動き、走らせ方なのに、横に乗っていて全く不安を感じないのはどうして?」
と自分に(自問自答のように)問いかけているのか私に話しかけているのか、
興奮して話された方がいた。
当然この時もフルアタックではないものの、ほぼ全開ヨコ走り。
どう見せようとか、ここを見てほしいと、走りを意識して組み立てた訳ではなく
いつもの「車との合議運転」である。
氷上初体験の助手席の彼に「良い運転・悪い運転」「成功・失敗」の判断がつくかといえば
雪壁にでもドカンとやらない限り、どんなに荒っぽい運転をしようとも、
こんなもんか?で終わるハズである。
そんなことがあって、不安を抱かせないドライビングとは何か、この時改めて考えさせられる、
良い機会となった。
100km/h超のヨコ走りなら、スピードも車両挙動も不安を抱いて当たり前のハズが
実はドライバーの手からこぼれ落ちそうな車の動きに不安を感じているのかもしれない。
ドライバーが常に車を手の内に置いていることが助手席の人に伝わって
安心の元になる、というのが、今回のオチ。
結局似たような走りが出来ても、車を持て余すドライビングは同乗者に見破られ
心拍数にハネ返るということ。
ギクッときた方、精進精進。