クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

工作の時間 スプリングテスター

2019-03-16 10:58:08 | なんでもレポート
サスペンションセッティング作業で欠かせないのがスプリングテスターですが、もうかなりの年数使っています。

何ミリ圧縮したかを見るデジタルスケールの文字が読みずらいのと、
ゼロリセットボタンが取れて中のスプリングがむき出しのまま⋯⋯それでも一応使えてはいるのですが
壊れてからでは遅いので、修理ではなく丸ごと作ることにしました。

準備する部品は、ダルマジャッキ、デジタルスケール、荷重計、スプリングシート。
台座にするH鋼、柱にする丸棒、アルミ板、角パイプなど。

現テスターから一部パーツを流用するのと、工場のストック材料、購入品、あとは加工です。

これまでのものと測定できる範囲は基本的に同じ。

荷重表示も明るく大きな文字になったので読み取りやすくなりました。

デジタルスケールも新しくしたのとこれまでのものより全長の長いものにしたのでストローク不足の心配がなくなりました。

それとこれまでのスプリングテスターに無かったものも設けました。

測定中に圧縮したバネが弾けて怪我をしないようにする安全装備です。

競技用の安全ベルトを使いました。

筐体をがっしりとした作りにしたので、荷重計もスケールの数値もピタッと止まってブレません、手作り品にしては上出来。



我流

2018-12-11 21:26:54 | なんでもレポート
オレ流、自分流、自然流、自己流、わたし流・・・

運転は人それぞれに個性があります、言い方を変えればクセですね。

となると気になるのはクセのない運転をする人はいるのか?

クルマの仕上がりが100%なら、運転だけを抽出できるかもしれませんが、
クルマの100%は誰にも分からないので、クセのない運転を見分けることはできません⋯

しかし、クルマは物理現象の中で動いているので、ドライバーの個性で片付けられるかというと、
操作開始のわずかなタイミングの違いであったり、力を加えていく道のりの印象が違うといった、
操作のクセ程度までが許容範囲です。

気合いでクルマを曲げるとか、根性が無いからタイムが出ないとかになると、
今度は物理現象とは関係のない話になるので、これまたややこしいことになります。

「運転の約束事」と「気合い論」とが整理できずに頭の中でごちゃまぜになっている人をよ〜く見かけます。

例えば、エンジンブレーキが主な減速手段で、シフトダウンでエンジンオーバーレブさせてバルブを壊してしまったとか、
コーナーに立ち向かうのに遥か彼方からアクセルを抜いてコーナーを凝視、いけるかどうか自分の気持ちが負けていないか自問しながら、
ハンドルを切り込んでいく度胸試し型の人も知っています。

そんな人に出会うたびに、今まで無事だったのだから(無事じゃなかったかもしれませんが)最低限の判断力は備わっているのに、
技術力とのバランスがうまく取れていないのが残念。

と心の中で思うものの運転はその人の持ち。

その人が描く「カッコいい運転」を他人がとやかく言えません。

横に乗るのは遠慮しますけどね。





工作の時間 エアーチャック開発

2018-11-23 09:44:49 | なんでもレポート
レーシングカーはタイヤの空気圧管理を厳しく問われます。

その日の路面コンディション、外気温、天気を読んで、狙いの空気圧で走れるように調整します。

そのタイヤ内圧調整の時、タイヤバルブにエアーチェックを押し当てた時と離す時に「ブシュ」と二度音がします。

エアーゲージで見た値よりも、微量とは言え「ブシュ」の一撃で内圧は少し下がった値になっているはずです。

エアー調整作業を手際よくやって、その漏れを少なくするのがベテランらしさ⋯みたいなところがあるのですが。
繰り返し測定すると誰がやっても内圧は下がる一方です。

そんな仔細なことをと思われるかもしれませんが、エアーボリュームのあるタイヤはともかく、
ダンパーなどのガス室容積の小さい場合では、ガス充填作業での「ブシュ」は命取り。

なのでダンパー作業では、ねじ込み式のエアーチャック(口金)使います。
外ネジを締めこんで口金を装着、次に真ん中のネジを締めこんでバルブを押し開き、ガスを充填。
規定圧がかかったところで、真ん中のネジを緩め、その後に口金を外して作業終了。

漏らさずに作業できますが、エアーチェック作業には不向きです。

そこで「ガス充填」も「エアーチェック」もワンタッチで作業できて漏れないエアーチャックを⋯ということで開発しました。

今度はエアーゲージの値と内圧が一致します。

ダンパーへのガス充填も一瞬にして終わらせることができます。しかも正確に。

ゆっくり作業でもブシュ音がしません。

エアーチャックの先端構造が現在のデザインになって70年超。

音のしない静かなエアーチャックが加わります。

今年5月のスーパーフォーミュラレースから全チームに支給、採用されています。










GT-3

2018-10-30 11:04:55 | なんでもレポート
ブランパンシリーズ?ベントレーでレース?

ベンツもいればアストンマーチンもいる。

一見、サンデーレースような⋯

TV放映されてはいるけどルールがよくわからなかったカテゴリーがこれ。

雑誌の取材でにわか勉強、と言っても編集の人に説明してもらってレーシングガレージへ。
AUDIのR-8とBMW M-6の二台を間近で見せてもらいました。

以前、R-8はV8エンジンのナンバー付き車両を試乗したことがあって、
ハンドリングのまとめがミッドシップ車両にしては好印象だった記憶があります。

取材対象のR-8はV-10エンジン、サスペンションの車体側の取り付け点はそのまままで、アーム類、ハブナックル、
ブレーキ、ダンパーなどがレース用に改造されているように見えました。
生まれがスーパーカーだからこれくらいの改造で済むのは当たり前といえば当たり前。

Drコメントはどこでもオーバーステアーだそうです。

前後タイヤサイズが自由に選べるわけではなくて、承認タイヤの中から選択。

(Bopと言われる性能調整の大元がタイヤサイズと言えるかもしれません)

ミッドシップ車に必要なリヤ荷重相当のものがなく、前後バランスで見るとリヤが不足気味なのでオーバーステアやむなしといったところ。

M-6の方は大改造車。サスペンションは純正とは全くの別物。

エンジンの搭載位置からして後ろにも下にも目一杯移動してあります。
といってもV-8ターボなのでエンジンがでかいし重そう。

整備なり脱着が大変なのでは?
エンジンライフが長く年一のメンテナンスで十分とのこと。

それにしても驚いたのはロールゲージのこれでもか状態。
かろうじてドライバーの出入りができる程度で、あとはジャングルジム。
ガチガチのボディー剛性に寄与していることは言うまでもありません。

こちらも操縦性をたずねてみました。
ターンインではよく曲がるそぶりを見せるものの、旋回し始めるとアンダーステアーが強いとのこと。

しかしGT-3車両のラップタイムを聞いてびっくり。まぎれもないレースカーだわ。

二台の改造範囲が大きく違っているのに、ラップタイム差はごくわずか。

性能調整とやらがうまく機能しているようでこちらも感心しきり。

12月発売のSuperGT特集号で。


二冊持ち回り

2017-12-19 12:38:03 | なんでもレポート
この時期、来年のカレンダーが届いたり、すでに分かっている来年の予定を新しいダイアリーに書き込んだりします。

手書き派の私は手放せません。タブレットは今ひとつ信用できず⋯⋯

あと少しで今年のダイアリーは使い終わるのですが、今の時期は来年用のダイアリーも必携。

ということで二冊持ち歩いています。
そんなもの今年のダイアリーにメモしといて後で移し替えれば、となるのですが
予定を入れてはいけないのについうっかりといったことを排除したいので、直に書き込みたいと言うわけです。

手書きで書き込むと頭の中にも予定が書き込まれる気がします。

ダイアリー依存ではなく、二重に管理ができるので、空いてる日にちを聞かれても結構即答できたりします、もちろん最終確認はしますけど。


聴き比べ

2017-08-16 10:01:30 | なんでもレポート
知人から貸してもらったスピーカーユニットの音出しのついでに
押入れの奥にしまい込んでいたスピーカーを引っ張り出して聴き比べ。

20cm、16cm、14cm、12cm、の4種類。

球形エンクロージャーなので、箱の影響は最小限。
ガラス製のエンクロージャーだけ密封型、他はバスレフ型。
試聴はながら聴き。

聴きずらい音があれば耳が嫌がります。
そう「嫌な音が少ない」というのがこれまでアレヤコレやってきた目安のような気がします。
聞き流せるかどうかで判断するなんて、と思われるかもしれませんが、
もともとオーディオを始めたきっかけは、聞き流せないひどい音を聞いたから。
どうせ聴くならもっとマシな音で。

ある時、都内で開かれていたオーディオフェスティバルに出かけました。
小部屋に各メーカーが陣取って自慢の音をデモする形式なので、ドアを開けると賑やかな音が聞こえます。

部屋に入って十数秒も聞けば、長居できる感じかどうかがわかります。
この時部屋の前で聞いた印象となんら変わらないことに気がつきました。

小さな音で「ながら聴き」⋯⋯自分にとってはこの方法が一番分かりやすい。







鈴鹿8耐

2017-08-02 20:39:01 | なんでもレポート
若い頃、テントを持って何回か見に行きました。

暑いし・・人混みの中にいるだけなんだけど、ゴールの時は涙が出てくるんですよ〜

先週、出張先で夜の食事を取りながら出てきた会話。

もう一人。

Nに乗って行ってきました。土曜日から出かけて片道17時間⋯⋯⋯???

NとはホンダN360、高速道路を使って一気に移動するのだはなく国道をトコトコ。

埼玉県から三重県まで走って8耐を見て又17時間掛けて帰郷。

昨日お会いした人との会話です。

8耐を見るだけでも十分耐久を強いられるのに、さらに行き帰りで合計34時間。

この人の夏の8耐は往復を入れて42時間耐久。

話を聞いた時に返す言葉がなくて⋯Nのエアコンが効くのか聞き忘れた。



季節です

2017-05-01 22:57:40 | なんでもレポート
会社から数分の範囲に野菜の直売所がいくつかあって、季節の野菜が楽しめます。

これから「筍」の季節、私の郷里の岡山から届いた筍と食べ比べてもこちらのものの方が一味美味しい。
(岡山の実家の筍もエグミが少なくとても柔らかいので季節になると送ってもらっています)

試しに掘り起こしたあと、土を洗い落とすついでに根が伸びているあたりをパキッと割ってパクッ⋯⋯ほぼ大根、
ほんのりと甘みがあってシャキシャキ食べられます。

知人が山に入って木の芽(山椒の葉)を摘んできてくれたので、筍の煮物に入れて季節の料理の出来上がり。

もしかしたらこの地域だけかもしれません、特別に美味しい筍が取れるのは。




365分の1

2017-04-26 13:03:07 | なんでもレポート
四輪の書の第一冊発行日がなんと私の誕生日と同じ。

合わせたわけではなく偶然⋯⋯となると確率は365分の1。

いや実は誕生日知っていました、と言うオチはありません。

だから何、ですが1日ずれていたらそれはそれで惜しい感じがします。

月も日付も違っていたらただの発行日にすぎません。

長年、書き留めておきたいと思っていた運転の話が活字になって一冊の本になった、

本ができたことの方が何倍も嬉しいけど、

自分だけニコッとできる最後のページ⋯⋯他愛ない話ですが。

この本の帯をペットボトルに巻くと、「G bottle」になります。




四輪の書

2017-03-14 16:04:47 | なんでもレポート
もう一冊、森慶太氏のメルマガで「自動車運転本」と称して連載してもらっていた内容が、
紙の本になりました。
これもアマゾンで予約受付開始です。
「別冊モータージャーナル 四輪の書」で検索すれば出てくると思います。
読めばな〜んだとなるかも知れませんが、運転の考え方の整理あるいはお手伝いになると思います。
みなさんが一番読みたいであろう超絶ドライビングテクニックが書かれた本ではありません⋯⋯念のため。
じっくりと時間をかけて読み通していただければ、自分も家族も快適なドライブが叶うのと、
モータースポーツの理解度が上がります。
安全運転の下地作りにも役に立つと思います。

本にはGボトルの帯が付いています。
炭酸飲料のペットボトルを飲み干したあと、このGボトルの帯を巻けば、
車載して簡易Gメーターとして使うことができます。