シネマと虎とグルメたち

犬童一心監督作品に「ジョゼと虎と魚たち」があった。オイラは「観た映画が面白くて、美味いもの食って阪神が快勝」を望んでる。

博士の愛した数式

2016年03月25日 | 映画
今日は2016年度プロ野球の開幕日である。
阪神は京セラドームに中日を迎えて戦う。
メッセンジャーの先発で、若い選手の活躍が期待される。
オープン戦では新人の高山が六大学記録が伊達ではない非凡なバットコントロールを見せてくれた。
高卒3年目の横田(父上は元ロッテの主軸打者)の飛躍も期待される。
新しい芽が育つのが楽しみだ。

主人公が阪神ファンと言う映画を思い出した。
小泉堯史監督の「博士の愛した数式」である。
80分しか記憶が続かない初老の天才数学者と一組の母子の心温まる交流を優しく描いた作品だ。
28=1+2+4+7+14
1+2+3+4+5+6+7=28
28は30個ほどしか見つかっていない、自身の約数を全部足すと自身になる完全数の一つで、阪神タイガースのエース・江夏豊の背番号だと言うのがいい。
11は素数で美しい素数で村山の背番号だと言うのもいい。
野球の応援に行った博士が、16番の背番号を見て、岡田と言わずに三宅と言うのもいい。
博士とルートと同じ阪神タイガースのファンである僕は、そんなセリフがあるだけで満足してしまった。
素数、完全数、友愛数、階乗など、難しいことも博士がやさしく語ってくれる。
しかも、大人になって数学の教師になった少年が、生徒たちに語るという物語の設定なので、なおさらわかりやすくなっていた。
僕は数学は(も)苦手だったけど、こんな先生だったらもっと数学が好きになっていたかも知れない。
すぐに記憶を失ってしまう博士、そして彼の奇行の数々に、観ていて自然に笑ってしまう。
感動、涙、悲しみ、ユーモアなどがバランスよく描かれていて、押し付けがましいところがないのは小泉監督の作風なのかもしれない。
寺尾聡はこんな役をやらせると天下一品の演技をする。
最も注目したのは深津絵里の内面からにじみ出るような自然な演技だ。
そんなに華のある女優さんではないだけに、よけいに演技の深みが感じられた。
彼女の明るさ、温かさがこの映画のポイントだったのかもしれない。
海辺のシーンの音楽も、満開の桜の下のシーンも印象的ですごくよかった。
兎に角、心癒される映画だった。

さて今年の阪神は金本新監督を迎えて期待大である。
投打のバランスから言っても優勝候補筆頭だ。
新外人のヘイグが打ちまくってくれれば間違いない。
差しあたっての不安は開幕戦を読売が中継することだけである。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 百万円と苦虫女 | トップ | 菜七子さんの初勝利 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画」カテゴリの最新記事