昨日は生まれて始めての川床を体験した。
京都の三大川床というのが「貴船」「高雄」「鴨川」となっている。
それぞれ、清流の上に床が張られる貴船、渓谷沿いに床が設えられる高雄、都心の鴨川沿いに床が張り出される鴨川とそれぞれ特色がある真夏の風物である。
5時からの予約なのでその前にカメラを片手に市内散策。
祇園の花見小路を抜けて建仁寺へ。
花見小路は有名な御茶屋さんの「一力亭」の角から続く花街通りで観光客も多いが、私は一見客お断りの「一力亭」には一生を通じていく事はない(行けない)と思う。
さてさて建仁寺はわが国禅宗の発祥の地で、建仁二年(1202)に創建されたのでそれを寺名としている。
同様の寺名としてそれ以前には比叡山の延暦寺(延暦七年 788年)があるのみ。
お堂はいたってノンビリしている。
部屋は広々としていてくつろぐことが出来、冷房も効いているし、廊下を渡る風が涼しさを演出してくれる。
足を投げ出して庭園を眺めていると俗世のわずらわしさを忘れる事ができる。
書物の一冊でもあれば相当の時間を過ごす事が出来そうだ。
いたって規則がすくなく大らかな一時が過ごせた。
そこ出てから八坂の塔を通り抜け、二年坂界隈を散策する。
真夏の炎天下に観光客も多い。
人力車に乗った舞妓さんがやって来た。
「あっ、舞子さんだ」と思わずカメラを向けたが、「どうして舞妓さんが観光案内を受けてるの?」の疑問。
「あーそうか、彼女達は着付けスタジオで貸衣装で着付けと化粧をしてもらった、成り切り観光客なんだ・・・」
しばらくすると坂道を降りた辺りで数名のそのような女性を見かけた。
舞妓姿が似合ってる人もいれば、「あんたはそんな格好したらあかんやろ」といった貸衣装は浴衣にしておいた方がよさそうな人もいる。
圧倒的に後者が多い。
二年坂はあの竹久夢二が恋多き波乱万丈の生涯の一時期を送った場所でもある。
僕は夢二の絵はあまり好きではないが、一流よりも二流三流の中に美を感じた彼らしく、認知されない邪恋に真の恋を見出した彼の生き方は好きだな・・・。
そうこうしているうちに時間となって予約してある先斗町の「いづもや」へ。
川床の席は一番乗りだった。
建物で西日がさえぎられ、鴨川を吹きぬける風が心地よかった。
八月(葉月)の献立は、●先附が煮鮑、蛸文銭、順才、花丸胡瓜、長芋、土佐酢で暑気払い。●取肴として中千代口でアスパラチーズ掛け、クコの実、車海老、茗荷寿司、八幡巻、ふかひれ水晶、雲丹真丈とあって酒の肴として事欠かない。●向附は鯛と鮪のお造り、湯葉、あしらい一式。●吸物は丸巻玉子、早松茸、芽葱で喉が潤せる。●強肴として鱧落し、花穂、梅肉で京の夏といえばやはり鱧だ。●焼物はやはり季節物で鮎塩焼き、焼青唐諸味噌和え、はじかみ。●焚合せは鰊、茄子、小巻湯葉、三度豆だが、同席のK君は茄子がダメだった。●油代りも夏の滋養食としての鰻蒲焼にご飯・香の物三種盛りと留 椀として赤出汁がついてくる。●水物は無花果とマスカットでおなかが一杯になった。
これで6300円、松竹梅の松コース。
K君は昔の小ネタが得意で「京都先斗町のいづもやへ・・・」というコマーシャルがなくなったなあなどと、レアな話題を出していた。
T君は相変らずのチェックマンで、用意されているお箸の違いはコースの違いだと想像解説を入れてくれた。
四条大橋で我々の床を撮っているカメラマンを発見して、「負けられへん、こっちからも撮り返したろ」などと変なライバル心をだしてカメラを構えていた。
途中で夕立などがきたらどうするのかお聞きしたら「席があればなかに移ってもらい、ダメな時は途中精算です」とのこと。
多分、梅コースの人から中に入れてもらえるに違いないと、これにもチェックマンT君の想像解説があった。
兎にも角にも、一人だと来る事がなかった川床をメンバーと来る事が出来たのは貴重な経験でした。
京都の三大川床というのが「貴船」「高雄」「鴨川」となっている。
それぞれ、清流の上に床が張られる貴船、渓谷沿いに床が設えられる高雄、都心の鴨川沿いに床が張り出される鴨川とそれぞれ特色がある真夏の風物である。
5時からの予約なのでその前にカメラを片手に市内散策。
祇園の花見小路を抜けて建仁寺へ。
花見小路は有名な御茶屋さんの「一力亭」の角から続く花街通りで観光客も多いが、私は一見客お断りの「一力亭」には一生を通じていく事はない(行けない)と思う。
さてさて建仁寺はわが国禅宗の発祥の地で、建仁二年(1202)に創建されたのでそれを寺名としている。
同様の寺名としてそれ以前には比叡山の延暦寺(延暦七年 788年)があるのみ。
お堂はいたってノンビリしている。
部屋は広々としていてくつろぐことが出来、冷房も効いているし、廊下を渡る風が涼しさを演出してくれる。
足を投げ出して庭園を眺めていると俗世のわずらわしさを忘れる事ができる。
書物の一冊でもあれば相当の時間を過ごす事が出来そうだ。
いたって規則がすくなく大らかな一時が過ごせた。
そこ出てから八坂の塔を通り抜け、二年坂界隈を散策する。
真夏の炎天下に観光客も多い。
人力車に乗った舞妓さんがやって来た。
「あっ、舞子さんだ」と思わずカメラを向けたが、「どうして舞妓さんが観光案内を受けてるの?」の疑問。
「あーそうか、彼女達は着付けスタジオで貸衣装で着付けと化粧をしてもらった、成り切り観光客なんだ・・・」
しばらくすると坂道を降りた辺りで数名のそのような女性を見かけた。
舞妓姿が似合ってる人もいれば、「あんたはそんな格好したらあかんやろ」といった貸衣装は浴衣にしておいた方がよさそうな人もいる。
圧倒的に後者が多い。
二年坂はあの竹久夢二が恋多き波乱万丈の生涯の一時期を送った場所でもある。
僕は夢二の絵はあまり好きではないが、一流よりも二流三流の中に美を感じた彼らしく、認知されない邪恋に真の恋を見出した彼の生き方は好きだな・・・。
そうこうしているうちに時間となって予約してある先斗町の「いづもや」へ。
川床の席は一番乗りだった。
建物で西日がさえぎられ、鴨川を吹きぬける風が心地よかった。
八月(葉月)の献立は、●先附が煮鮑、蛸文銭、順才、花丸胡瓜、長芋、土佐酢で暑気払い。●取肴として中千代口でアスパラチーズ掛け、クコの実、車海老、茗荷寿司、八幡巻、ふかひれ水晶、雲丹真丈とあって酒の肴として事欠かない。●向附は鯛と鮪のお造り、湯葉、あしらい一式。●吸物は丸巻玉子、早松茸、芽葱で喉が潤せる。●強肴として鱧落し、花穂、梅肉で京の夏といえばやはり鱧だ。●焼物はやはり季節物で鮎塩焼き、焼青唐諸味噌和え、はじかみ。●焚合せは鰊、茄子、小巻湯葉、三度豆だが、同席のK君は茄子がダメだった。●油代りも夏の滋養食としての鰻蒲焼にご飯・香の物三種盛りと留 椀として赤出汁がついてくる。●水物は無花果とマスカットでおなかが一杯になった。
これで6300円、松竹梅の松コース。
K君は昔の小ネタが得意で「京都先斗町のいづもやへ・・・」というコマーシャルがなくなったなあなどと、レアな話題を出していた。
T君は相変らずのチェックマンで、用意されているお箸の違いはコースの違いだと想像解説を入れてくれた。
四条大橋で我々の床を撮っているカメラマンを発見して、「負けられへん、こっちからも撮り返したろ」などと変なライバル心をだしてカメラを構えていた。
途中で夕立などがきたらどうするのかお聞きしたら「席があればなかに移ってもらい、ダメな時は途中精算です」とのこと。
多分、梅コースの人から中に入れてもらえるに違いないと、これにもチェックマンT君の想像解説があった。
兎にも角にも、一人だと来る事がなかった川床をメンバーと来る事が出来たのは貴重な経験でした。