シネマと虎とグルメたち

犬童一心監督作品に「ジョゼと虎と魚たち」があった。オイラは「観た映画が面白くて、美味いもの食って阪神が快勝」を望んでる。

川床初体験

2007年08月26日 | グルメ・他
昨日は生まれて始めての川床を体験した。
京都の三大川床というのが「貴船」「高雄」「鴨川」となっている。
それぞれ、清流の上に床が張られる貴船、渓谷沿いに床が設えられる高雄、都心の鴨川沿いに床が張り出される鴨川とそれぞれ特色がある真夏の風物である。
5時からの予約なのでその前にカメラを片手に市内散策。

祇園の花見小路を抜けて建仁寺へ。
花見小路は有名な御茶屋さんの「一力亭」の角から続く花街通りで観光客も多いが、私は一見客お断りの「一力亭」には一生を通じていく事はない(行けない)と思う。
さてさて建仁寺はわが国禅宗の発祥の地で、建仁二年(1202)に創建されたのでそれを寺名としている。
同様の寺名としてそれ以前には比叡山の延暦寺(延暦七年 788年)があるのみ。


お堂はいたってノンビリしている。
部屋は広々としていてくつろぐことが出来、冷房も効いているし、廊下を渡る風が涼しさを演出してくれる。
足を投げ出して庭園を眺めていると俗世のわずらわしさを忘れる事ができる。
書物の一冊でもあれば相当の時間を過ごす事が出来そうだ。
いたって規則がすくなく大らかな一時が過ごせた。

そこ出てから八坂の塔を通り抜け、二年坂界隈を散策する。
真夏の炎天下に観光客も多い。
人力車に乗った舞妓さんがやって来た。

「あっ、舞子さんだ」と思わずカメラを向けたが、「どうして舞妓さんが観光案内を受けてるの?」の疑問。
「あーそうか、彼女達は着付けスタジオで貸衣装で着付けと化粧をしてもらった、成り切り観光客なんだ・・・」
しばらくすると坂道を降りた辺りで数名のそのような女性を見かけた。
舞妓姿が似合ってる人もいれば、「あんたはそんな格好したらあかんやろ」といった貸衣装は浴衣にしておいた方がよさそうな人もいる。
圧倒的に後者が多い。

二年坂はあの竹久夢二が恋多き波乱万丈の生涯の一時期を送った場所でもある。
僕は夢二の絵はあまり好きではないが、一流よりも二流三流の中に美を感じた彼らしく、認知されない邪恋に真の恋を見出した彼の生き方は好きだな・・・。

そうこうしているうちに時間となって予約してある先斗町の「いづもや」へ。
川床の席は一番乗りだった。
建物で西日がさえぎられ、鴨川を吹きぬける風が心地よかった。
八月(葉月)の献立は、●先附が煮鮑、蛸文銭、順才、花丸胡瓜、長芋、土佐酢で暑気払い。●取肴として中千代口でアスパラチーズ掛け、クコの実、車海老、茗荷寿司、八幡巻、ふかひれ水晶、雲丹真丈とあって酒の肴として事欠かない。●向附は鯛と鮪のお造り、湯葉、あしらい一式。●吸物は丸巻玉子、早松茸、芽葱で喉が潤せる。●強肴として鱧落し、花穂、梅肉で京の夏といえばやはり鱧だ。●焼物はやはり季節物で鮎塩焼き、焼青唐諸味噌和え、はじかみ。●焚合せは鰊、茄子、小巻湯葉、三度豆だが、同席のK君は茄子がダメだった。●油代りも夏の滋養食としての鰻蒲焼にご飯・香の物三種盛りと留 椀として赤出汁がついてくる。●水物は無花果とマスカットでおなかが一杯になった。
これで6300円、松竹梅の松コース。

K君は昔の小ネタが得意で「京都先斗町のいづもやへ・・・」というコマーシャルがなくなったなあなどと、レアな話題を出していた。
T君は相変らずのチェックマンで、用意されているお箸の違いはコースの違いだと想像解説を入れてくれた。
四条大橋で我々の床を撮っているカメラマンを発見して、「負けられへん、こっちからも撮り返したろ」などと変なライバル心をだしてカメラを構えていた。
途中で夕立などがきたらどうするのかお聞きしたら「席があればなかに移ってもらい、ダメな時は途中精算です」とのこと。
多分、梅コースの人から中に入れてもらえるに違いないと、これにもチェックマンT君の想像解説があった。
兎にも角にも、一人だと来る事がなかった川床をメンバーと来る事が出来たのは貴重な経験でした。
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休暇も終了

2007年08月19日 | 映画
9日に渡った夏期休暇も今日で終わり。
この機会にと思って始めた書庫の整理に思わぬ時間を取られた。
映画は2回見に行く事が出来て「天然コケッコー」と「彩恋 SAI-REN」。
親戚の御宅で2日もノンビリさせてもらった。
鋭気が養えた一週間でもあった。

昨日はアメリカ村の映画館に行った。
一回上映の「彩恋 SAI-REN」だったが、2時に着いたら座席引き換え券は一番だった。
1時間ほどあったのでアメリカ村をうろついたが、暑さにめげて近くにある大丸、そごうに入った。デパ地下は北の阪神・阪急の方が充実してる。
1000円の豚マンを発見したが空腹感がなく見送った。

今日は明日からに備えて休養。
体調を仕事モードに切り替えなくてはならない。
やり残したのは佐藤愛子さんの大作、佐藤家の動乱を描いた「血脈」の読破。
ボチボチ読みますか・・・。
思いがけず出来た事は借りてきたクラシックのCDを聞けた事。
プレーヤーの喪失と共に人手に渡ったレコードの中に有った、ブルーノ・ワルターの「田園」が再び聞けたのは感激だった。
クラシックレコードを買っていた頃は、カラヤンよりもワルターとバーンスタインが好きだった。
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逃避行

2007年08月17日 | グルメ・他
史上最高気温を更新文字が朝刊の紙面を飾っているが、昨日に続き今日も暑そうだ。
昨日まで涼を求めて豊能町の山間に住まいする義姉夫妻のNさん宅へ一泊で行っていた。
周りは山だし、前には小川が流れているし、造成された住宅街とは言え我が家よりは涼しいだろうと疎開させてもらった。
しかしここんとこの暑さはそんな思惑を吹っ飛ばして、日中はクーラーを入れないと耐えられないような暑さである。
それでも久し振りに泊めて頂いて、すっかりリフレッシュ出来た。

昼過ぎに到着して先ず一杯。
刺身だのカルパッチョだのおつまみだのが早速出てきてすっかり全開モード。
義姉は民宿のオバサン(失礼!おねえさん)よろしく、次々と接待してくれる。
暑さも手伝ってビールがグイグイと喉を通る。
義兄も民宿のオジサンよろしく何かと世話を焼いてくれてすっかり旅行者気分・・・。

かなり出来上がったところで中休み。
アルコールを抜くのも兼ねて畑に野菜を収穫に向かった。
飲んでいる事もあって20分ばかりの道のりを散歩しながら出かけた。
トマトは食べながら収穫。
店で売っている色鮮やかで香りがしないトマトと違って、懐かしささえ感じるトマトの青臭い匂いがたまらない。

帰ってひと風呂浴びて本格的な夕食で焼肉パーティ。
見ただけで「こんなに食べられへんやろ」という食材がテーブルに並ぶ。
義兄は「まだxxxもあるで」と何品かを叫んでた。
飲み続けと、食べ続けは、食べ続けの方が拷問に近いものがある。
こっちは遠慮知らずだからビールに焼酎と完全に出来上がった。
布団に入ると見上げる天井がいつもと違って旅館気分にさせてくれた。


朝は流石に清々しく散歩には絶好だった。
林を抜けて特徴のある閑静な住宅街を見て歩いてるだけで楽しい。
朝食代わりにフルーツを頂いて鋭気を養い向かいの山に登った。
かなりな急坂だったが日陰なので救われた。
途中で引き返そうかと思ったが、「ここまで来たらくやしい」と思い直して歩を進めた。
驚いた事に山すその駅を目指す人に二人も出会ったことだ。
行きは良いけど帰りは辛いものがある筈だし、日没後は真っ暗で怖い筈だ。
道端には変なキノコが生えていた。
多分食べると死ぬんだろうな・・・。


昼は取ってきた野菜タップリのピザ。
夕食は池田の伯母も加わって賑やかだった。
僕はニンテンドーDSに打ち負けた。
一泊4食半のノンビリとした休暇でした。
兄さん、姉さん、ゴチでした。
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採血

2007年08月04日 | グルメ・他
今日は3ヶ月に一度の採血の日だった。
朝方の野暮用を済ませてから行ったので11時前になってしまった。
その時間帯だと、逆に朝一番の混雑が終っていて、採血室での待ち人はいなかった。
精算を済ませて梅田まで出て、古本屋巡りをした。
今はなくなってしまったATG関係の書物を見つけて購入した。
こんな書物を発見できるのが古本屋の面白い所で、ブックオフなどのチェーン店では味わえない楽しさだ。
映画でも見ようかと思ったが食指の動く映画がなく見送った。
チラシだけ集めて来週から始まる「天然コケッコー」を待つことにした。

そうこうしているうちに昼になったので、少し前に「はらぺこ亭」や「魔法のレストラン」で取り上げていた串カツ屋が空いていたので入った。
玉葱、豚カツなどと共に、今の時期なのでハモとアッサリとしたささみ梅肉を注文。
それぞれ二本づつで出てくる。
大阪の串カツ屋の良いところは、串カツが揚る前に注文したビールとキャベツがすかさず出てくるところだ。
待つことなくのどの渇きを潤せる。

座席に座ると、丁度顔の辺りがすりガラス状になっていて外が見えない(当然ながら外からも見えない)が、その下は透明ガラスなので、地下街を闊歩する大勢の人の足だけを眺める事が出きる。
当然視線は女性の足に注がれるが、パンツルックが多い中にあって、真夏到来と有って素足の女性もおられる。
なかなか綺麗な足の持ち主と言うのも居ないものでボンヤリと見送る。
何せこちらは一人で串カツ相手のビールなのでやることがない。
足だけとなると、忘れかけて頃に時折ビックリするような美しい素足の持ち主も通る。
そんな時は一瞬ハッとして心臓が高鳴る。
このドキドキ感は何処から来るのかと戸惑いながら、思わずルックスを確認したくなるのだが、その後の幻滅が怖くて、はたまた余韻を楽しみたくて茫然と見送る。

最後にアユを一匹注文。
こちらは一匹から受け付けてくれる。
揚げるのにも時間を要するので、持参した本を読みながら、時折先ほどの遊びを繰り返しながら待つ。
アユとキャベツをビールで流し込み帰宅。
二週間ぶりの連休初日はこんな取りとめもない時間が楽しい。
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訃報

2007年08月02日 | 映画
今週になって相次いで世界的な映画監督の訃報が飛び込んできた。
一人はスウェーデンのイングマル・ベルイマン。
一人はイタリアのミケランジェロ・アントニオーニ。

どちらも思い出多い監督だった。
ベルイマンは、映画好きのフランス語の恩師(と言っても、ボクは直接講義をうけたわけでなく、お宅に遊びに行っただけなのだが)が英語読みすればイングリッド・バーグマンだと伝説の名女優の名をあげた。
SABホールだの毎日ホールだので「処女の泉」「鏡の中にある如く」などの地味な映画を見た。
どちらかと言えば難解で、今見ると寝込んでしまうような映画だったことを思い出す。
それでも、インドと言えばサタジット・ライで、スウェーデンと言えばベルイマンしか思い浮かばないほどの著名監督だったと思う。

一方のアントニオーニは、ボクにとってはカメラの世界、とりわけ現像の世界に興味を持たせてくれた監督だった。
映画の題名は「欲望」。
あの映画の中、主人公のカメラマンが行う現像処理のシーンに虜になった。
そして15,000円ぐらいで現像機の一式を買った(新聞配達のアルバイト代が12000円程度だった)。
それが今でも趣味の一つとなって、現像からは手を引いたがカメラ片手に時々活動している。
「赤い砂漠」「太陽はひとりぼっち」「砂丘」などの作品はビデオコレクションとして今も手元にある。

お二方のご冥福を・・・。
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