何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

創造のちから

2010-05-31 22:36:14 | Book Reviews
『創造のちから 「不思議な企業」林原の発想 牧野昇・著、H&I、1999年2月10日

p.124 これまで資本主義といえば、利益や経済効率ばかりが最優先されてきました。したがって工業化、コンピュータ化の進展とともに、それによって生まれた余剰人員は容赦なく切り捨てられてきました。資本主義とはあくまでも経営ばかりが優先され、そこで働く人が中心として考えられてはいないということがいえるのです。

p.125 給料を支払う従業員が多くいればいるほど、製品を買ってくれる消費者も増加することになります。たくさんものができているのに、解雇によって、それを買ってくれる人がいなくなる。こんな自己矛盾は早々に解消されるべきでしょう。

p.125 会社ということでは、人間を中心とした経済という視点になることが重要です。もっと大きい視点で考えるならば、生物全体を中心とした考え方をしていかなければいけないのだと思うのです。

p.128 はじめ、多くの人は物事を善悪で考えます。ところが、商売ということになるとさまざまな制約が少しずつ生まれ、そのなかで目先の利益という、いわば損得の方にだんだん傾くのだと思います。
 商売人が悪いという意味ではないのです。が、気の持ち方として物事を善悪で判断して動く、これこそが重要なのだと思います。

p.132 製品開発をしていく上で大手企業との最も大きな差異点だと思われることは、開発に費やすことのできる期間です。仮に、大企業が四年かかってできる研究をやろうというのならば、私たちは10年、20年かからないとできないような研究に取り組む姿勢でいるのです。
 このように、大企業とはあらかじめ目標設定のスパンが違いますので、製品が完成したときには、完全に競合しないというわけなのです。確実に売れるか否かは別にしても、他の企業と競合しないということは独占できるということを意味します。

p.137-8 ものが売れないといわれる時代ですが、売れないというのはそもそも、既存の製品が売れないのであって、一般の人がお金がなくてものが買えないという状況に追い込まれているわけではないのです。つまり、本当に気に入ったものさえあれば、消費意欲はまたたく間に盛り上がってくることでしょう。
 買い控えという言葉がしきりに使われていますが、生活者は買うことを“控え”ているわけではなく、単にほしいものがない、“無欲”の状況なのだということです。
 そうであるならこれとは逆に、生活者がどうしても必要だというものをつくってしまえばいいのです。それは、製品を無条件で買ってもらえることを意味します。

p.189-190 創造性は、二つの条件がそろわないと成り立たないと思っています。
 一つは、無理をしてまで人と同じでなくてもいいという、いい意味の個人主義です。
 創造性に不可欠なもう一つの要素は、感性です。

p.222 企業トップとして大事なことは、それをまず社長自身が汲み上げて、それを社長責任という形ではじめて明確にしておくことです。完成するまでの過程においては各研究者に責任を持ってもらいますが、成果物に対する一切の責任は私にあるのです。そのテーマに対する責任を明確にしてあげる。これをしておかないと、せっかくのいいテーマが腐って死んでしまいます。

p.222 一般に研究開発がうまくいかない原因として、成功したら会社の手柄、失敗したら発案者の責任の形にすることが多いように思います。これでは、失敗を怖れて社員は委縮してしまい、ついつい易きに流れてしまいます。
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頭のそうじ 心のそうじ

2010-05-30 23:49:17 | Book Reviews
人生をキレイにする 頭のそうじ 心のそうじ 鍵山秀三郎・著、サンマーク出版、2007年11月5日

p.59・61 たとえば子供がテレビを見ていて、何か手伝いやおつかいを頼まれたりしたときなどに「なんで?」といいます。これは「やりたくない」という意味です。
 ぜひ「なんで?」を封印してください。「なんで?」という否定の言葉を吐くたびに、人生がつまらなくなるのですから。

p.77 なぜ下品かというと、中身がないからです。中身がないのに、外だけ飾ろうとするからです。根っこがなくて、葉ばかり茂らせた根なし草のようです。

p.93-4 人間はなんにもならないことをやったときにのみ、実は大きく成長するものです。何かの約束や保証のあることをやって成長することは、絶対にないと私は確信しています。

p.101 人間は、何かを比較するぐらい不幸なことはありません。もし不幸になりたいのならば、人と何かをくらべたらいいのです。すぐに不幸になれます。

p.154 入社試験は難しいかもしれませんが、大企業の社員になったというだけで、自分を上流の人間だと思うのは、貧しい人間である証拠です。

p.165 過剰な宣伝に踊らされて、つまらないことにお金を消費して、そこに虚栄の喜びや満足を感じるのですが、実は中身は何もないのです。

p.169 日本の一部の企業が史上空前の利益を上げているといって、日銀はじめ一部の人がはしゃいでいますが、それは機関車だけが突っ走っているのと同じなのです。世の中にはなんの役に立っていません。たとえスピードは遅くても、機関車に負荷がかかっても、二十輌でも三十輌でも引っぱって、社会のために、モノも、人も、弱者も含めて、世の中全体を牽引していくことが大事なのです。

p.183 人間は誰でも利己心があります。利己心、自己心のない人はいません。お釈迦様でさえ、あると自分でいっています。ただ、戦前の日本人についていうなら、たとえば、みっともないことはしない、卑しいことはしない、浅ましいことはしない、はしたないことはしない、人様に顔向けのできないようなことはしない、お天道様に顔向けができないことはしない、といったもので厚く利己心を包み込んでいました。

p.195 会社は社会のものともいいますが、その前提として、まずは社員優先の考え方が、そこにあるべきだと思います。それを経営者や株主のものだと考えるから、社会とは隔絶された世界を歩くようになるのです。

p.203 自分がつらいとき、苦しいとき、悲しいときほど、人に親切にする・・・・・そうすれば、不思議と自分の苦しみも和らぐのです。
 自分に余裕のないときほど、人に親切にすれば、これが最良の確実なストレス解消法になります。

p.215 きちんとした性格を育てれば、まわりを思いやれる人間に育ち、いい人生を歩めます。人生を真に切り開き、充実したものにするのは、成績ではなく性格なのです。

p.219 いまはなんでも効率主義で、早ければ雑でもいいという考えがはびこっています。しかし、ものごとは雑にやると、かえって遅くなるのです。もちろんミスも起こりやすくなります。

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額に汗する幸福論

2010-05-29 22:24:45 | Book Reviews
本田流しりあがり的 額に汗する幸福論」 本田直之×しりあがり寿、かんき出版、2009年12月14日

p.4 がむしゃらに努力すれば結果はついてくる――それは昭和の発想です。

p.6 どれだけ頑張ったかよりも、どうやって頑張ったかのほうが、むしろ結果と密接に関係してくる。つまり僕たちは、努力の量ではなく、質が問われる社会を生きているのです。

p.88 世の中で起きていることを注意深く見ていると、変化の兆しに気づくことはできるのではないかと僕は思っています。

p.104 いくらそう(日頃から相手の立場になって考える)しても、世の中に気持ちが伝わらない人というのはいるものです。そういう場合は、これはもう、相性が悪いと割り切ってあきらめるより仕方ありません。すべての人に好かれるなんて無理。だから僕はそれより、わかりあえる人との絆を太くするほうに、エネルギーを費やすことにしています。

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心時代の夜明け

2010-05-27 23:44:45 | Book Reviews
「心時代の夜明け 本当の幸せを求めて 衛藤信之・著、PHP研究所、1998年2月26日

p.2 正常でまともな人たちは自分を見つめる目(第三の目)を持っているということです。

p.3 経済界の浮かれ経営、自浄能力を失った政界、官僚の保身術、カルト宗教に見られる教祖の異常化とそれを気づかない教条的な信者たち。このような人たちに共通する「自分は正しい」、「自分は間違うわけがない」という思考は、私たちの日常生活の中にも数えあげればキリがないくらい発見することができるのです。
 自分を疑ってかからない人たちによって戦争は始まり社会はおかしな方向へ進まされるのです。

p.20-1 また、「君のために言うのだが、仕事というものはだな、こういうものなのだ」というご立派な上司ほど部下に失敗させず、そこから学ぶべき気づきや経験知を奪ってしまいます。

p.24 支配的な上司に苛立っていた社員が、「あの上司が権力的で威圧的なのは、周りから攻撃されることを恐れて、先手必勝で頑張っているんだ。だから『俺はこわいんだぞ』と強がっているわけなのか。『弱い犬ほどよく吠える』なんだ。きっと、そうすることでしか人間関係を維持できない、不安な権力者なんだ。かわいそうに」。

p.39 実はこの不機嫌というのがくせ者で、これは心理学的には「受動的攻撃性」と言います。だから子供たちはうれしくなくても、その不機嫌さを避けるために、喜んだふりをさせられる。なぜなら、喜ばなければ父の無言の怒りに触れることになるのですから。
 「喜べない本当」の自分と「ふりをさせられる」コントロールされた自分を、子供たちは持つように強要させられることになります。このように相反する感情を幾度となく持たされることで分裂症は起こります。

p.44-5 自分の感じたように、望むように周りが動いてくれてあたりまえ、動いてくれないと無性に腹が立つというのは、本来「子供の心理」の特徴です。
 うまく自分が望んだようにいかない時に、だだをこねたり、相手を責めるだけで、自分の欲求自体に無理があることを認めないのです。

p.52 吉田松陰が「自分は投獄され、親よりも早く死ぬかもしれません」と親もとに報告にいきました。松蔭の親は「生死のことは問わず、お前にあげた命だよ。信じることにお使いなさい」と言ったそうです。

p.65 「お前には、お前の独自の感じ方があるし、生活のリズムがある。たとえ俺の妻といえども、育った環境も違う、ものに対する感じ方も違っていてあたりまえさ。そんなお前をまるごと愛しているんだ」

p.78 「どんな時代、どんな環境の中でも生きがいを発見でき、精一杯おかれている人生をエンジョイし、笑いながら生きられる人間になること」、これこそが人生の成功者だと思います。

p.94 自分が絶対正しいと言う人びとは変化を嫌います。そのような人たちによって歴史上の間違いが、多々起こってきたのも事実です。

p.175 コミュニケーションが断絶するのは、相手の言動や行為に対して「相手はこうあってほしい」というこちら側の願望を相手に押しつけて、その希望をかなえてくれない場合、こちらの思いどおりにならない「相手が悪い」と責めたくなるのです。コミュニケーションのポイントは、相手を責めることよりも、自分は何を期待していたのか、どうあることを望んでいるのかを自己開示することなのです。そのほうが他人に行動変化をさせるには効果を発揮します。

p.178 怒りは、こちらが安心していてうまくやってくれるだろうという期待をはずされたことで起こるのですから、怒りの前の感情である期待を伝えるのが、自己開示です。

p.190 遅刻しないことが「常識だ」としか考えない上司は、時間とおりに遅刻しないで出社する優秀な部下を、ほめることなどは絶対できません。なぜならば、そんな上司にとって部下が時間どおりに来て当然なのですから。したがって感謝することも、もちろんできません。有能なリーダーは、時間どおり出社する部下にいかに助けられているかを考えています。遅刻することの問題点がパッと浮かぶ上司は、遅刻しないことの良い影響も語れます。

p.211-2 日本以外の海外の人たちは、印象に残った先生のことを良く覚えていますよ。それは、先生方が自分自身を語るからです。
 子供を叱るときも、『俺はその態度が好きではない。なぜなら、先生は親や牧師さまから、人はこう生きるべきだと教えられた。こないだ、私の娘が君と同じことをした。だから、そのときにも先生は悲しくて娘を叱ったんだ。お前も同じことをしたんだ・・・・・』と、自分自身の人生観を語るからなんです。

p.216 「真の人間関係は、弱点をさらけ出しても怖さのない関係である」

p.222 自分をさらけ出すことで、他人も安心して自分を出せる。互いに自分を出せる安定した関係が「真の人間関係だ」・・・

p.231 たとえば「○○ちゃんは洗いものをしてくれて、良い子ねぇ」というのは評価です。裏を返せば「あなたが洗い物を手伝わないときは悪い子よ」と、脅迫のメッセージが含まれていて、そのうちに子供たちには効果がなくなります。

p.233 できて当然思考では、人はやる気を失っていくのです。やがてすべてのことが当然になることを、人は恐れるからです。

p.251 そのとき、「~してやったのに」と見返りを期待する気持ちを持つことは、「愛」が「恨み」に変わる方程式です。

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【ジェネリック】 前向きな薬局と後向きの薬局の差は

2010-05-26 23:02:49 | ジェネリック de リ・スタート!
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ ★ ジェネリック de リ・スタート!
┃  -治療レベルを下げずに、支払いはリーズナブルに-
┠────────────────────────────
┃       2010.4.29  Thr.   通巻56号
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 みたキタ企画、薬剤師のsukeです。

 このメールマガジンは、ジェネリック医薬品(後発医薬品)が適切に使用
されることを目的として、話題を提供しています。

◆ジェネリックの使用をためらっている一般のかた
◆ジェネリックの適切な使用促進に悩んでいる薬剤師
◆ジェネリックについて興味や関心のあるあなた

 といった皆さんにお読みいただきたいと思います。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆ ジェネリックに前向きな薬局と後向きの薬局の差は・・・
──────────────────────────────
 
 その薬局は近隣に開業医が数件あるものの、近くに競合店はなく、
比較的恵まれた環境に立地していました。そこの経営者とお話していた時、
突然、ジェネリックの話が出てきました。

 「ウチはジェネリックはあまり使用していないんです。患者さんから
希望があれば変更には応じますけどね・・・」

 「6点は魅力だけど、安かろう・悪かろうというものを勧めるのも気が
ひけませんか」

 通常の調剤は、熱心に行われている様子が感じられる薬剤師でした。

 いよいよジェネリックの使用促進も正念場を迎えようとしている中、
このような薬局があったことに少々驚かされました。 
 
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 ジェネリックに関連した用事でお邪魔したわけではなかったので、
それ以上お聞きすることは控えました。

 本当は、近隣の医療機関のジェネリック処方の様子や、
これまで処方せんベースではどの程度だったのかなど、
ツッコんでお聞きしたかったのですが、またの機会ということにしました。
 
 どうやら原因は、ジェネリックの存在を「安かろう・悪かろう」と位置づけて
いることにありそうです。

 なぜ、そのような印象を持つに至ったのか・・・、そこも重要でしょう。

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 患者さんは、疾病に応じて複数の医療機関を受診するように、
必ずしもひとつの薬局だけを利用するわけではありません。

 その時、ある薬局ではジェネリックについて前向きな対応があり、
一方でたいへん消極的な薬局に出会ったとき、患者さんはその違いを
どのように評価するのでしょう・・・。戸惑いを感じるのではないでしょうか。

 患者さんと薬局の考えがマッチすれば、大きな問題になることはない
のかもしれませんが、はっきりと食い違いが見られるようであると、
今後の行動に変化が見られるかもしれません。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆ 地道な努力で数量ベース30%を越えてきた薬局もあります!
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 厚生労働省は、2012年までに数量ベースで30%以上のジェネリック
使用促進を目指しているわけですが、今年度の段階で既にそのラインを
達成している薬局もあります。

 その薬局は、個人病院の門前に立地する薬局でした。

 そこの管理薬剤師いわく、とくに医療機関にこれといった働きかけ
(根回しとも言う)をしてきたわけでもなく、患者さんの希望を聞きながら、
1品目ずつ変更していった結果が積み上がってそうなったのことでした。
 
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 地道な努力といってしまえばそれまでですが、そこには2つの要点が
あったようだと分析しておられました。

 ひとつは、スタッフの皆がジェネリックの働きかけをしてきたこと。

 もうひとつは、その薬局において最古参である薬剤師が、患者さんから
確固たる信頼を得ていたことだそうです。

 若手の薬剤師もそれなりに親身になって勧めているのですが、
もう少しのところで“やっぱり今回はよしておくわ”と言われてしまうのに
対し、その最古参の薬剤師が対応すると“じゃあ、使ってみようかしら”と
なるのだそうです。

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 いったい、その違いは何?

 その場面を録音して、テープ起こしでもするかのように聞き直してみたら、
何らかのポイントがわかるのでしょう。

 最も考えられることとして、これまでの服薬指導実績から、両者では
信頼度が異なることが大きいようです。言葉の重みも違うのでしょうか。

 ジェネリックとは関係のない、たとえば副作用や飲み合わせの説明や
相談において、古参薬剤師さんによって助けられてきた数々の実績が
ジェネリックの説明においても反映され、患者さんの受ける印象が異なる
のではないかとのことでした。

 そう言われてしまうと、若手の薬剤師ではジェネリックの使用促進が
できないのでしょうか。ベテラン薬剤師でも、たとえ顔見知りであっても
信頼を積み重ねてきているとはいえない薬剤師では、ジェネリックの
使用促進は難しいのでしょうか・・・。

 長年の積み重ねてきた差というのもは急には埋まらないでしょうが、
だからといって、明日からの取り組み次第で信頼を得ることは可能でしょう。

 薬局のために仕事をするのか、患者さんのために仕事をするのか、
その違いが根底にあると、判断や表現、言葉の端々に薬局の姿勢として
滲み出てしまいます。

 医療従事者が行う使用促進と、社員が行うそれとは、明らかに異なる
のだと思います。

──────────────────────────────

 ジェネリックの使用促進、それはこれまで築きあげた信頼によって
達成度が変わってくるのではないでしょうか。

 小手先のテクニックだけでは、難しいようです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 みなさんはどのようにお感じでしょうか。

 ジェネリックにまつわるエピソードやこれらについて、是非お知らせください。
 また取り上げてほしい話題、感想等、些細なことでも構いません。

 お送り先は、 tamsuke@gmail.com です。
(@は小文字の「@」に変えてお送りください)

 お待ちしています! それではまた次回! (^^)/

============================================================
☆☆☆【みたキタ企画よりお知らせ】

 みたキタ企画では、ジェネリックについてご相談をお受けしています。

●個人的な疑問がある、相談したいという要望(一般のかた)
●ある集まりで、話をして欲しいという要望(一般のかた)
●どうやってジェネリックを進めていくとよいか悩んでいる(薬剤師)

 ご要望があれば相談に応じますので、ご遠慮なくお知らせください。 
 現状から一歩前進できるよう、そのお手伝いができればと思います。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆☆☆ メールマガジン 【ジェネリック de リ・スタート!】

■発行 : みたキタ企画
■発行人: suke
■ご感想やご質問等の宛先 --> tamsuke@gmail.com
 (@は小文字の「@」に変えてお送りください)
------------------------------------------------------------
■発行システム:『まぐまぐ!』  http://www.mag2.com/
■購読希望(メールアドレス登録・変更)・配信停止はこちら
     http://www.mag2.com/m/0000286496.html
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上司は思いつきでものを言う

2010-05-26 22:03:50 | Book Reviews
「上司は思いつきでものを言う」 橋本治・著、集英社新書0240C、2004年4月21日

p.16-7 「思いつきはしたものの、形にならずに捨てられたアイデア」は、いくらでもあるのです。
 アイデアも思いつきも同じもので、どちらも本来は、形になる前の、形にするための足がかりの一つなのです。

p.18-9 大人になったあなたが「よく考えてください」という決断を迫られる時は、あまりいい時じゃありません。悪いセールスマンは、「よくお考え下さい」と言います。悪くなくても、自分の利益を考える人は、「よく考えて下さい」」と言って、相手を説得します。どうしてかというと、「よく考えて下さい」と言って相手に決断を迫る側は、自分の都合のいいように、相手の思考の方向をあらかじめ設定してしまっているからです。「我々の誘導通りにお考えになれば、あなたは損をしないのです」というガイドラインが設定されているからこそ、「よくお考えになって下さい」という勧誘が成り立つのです。
 問題を出す側が、あらかじめその答えを知っている――だから、「よく考えて」は勧誘の言葉になるのです。

p.25-6 その上司は別に、「俺の気に入るアイデアを出せ」と言ったわけじゃありません。ただ、「なんかアイデアを出せ」と言ったのです。ところが、真面目に一生懸命「よく考える」をするあなたは、いつの間にか、「この正解は上司が握っている」と思い始めてしまうのです。

p.39 「今の日本には、古墳を作ろうと考える人間はいない。もうずっと前からいない」ということは、それを言われる上司達にとっては、「その間、あなた達はなにをしてたんだ?」という、現状認識を怠った無能の責任を問う言葉にもなりうるからです。
 あなたの言うことは、「今まではともかく、これからは――」なんです。とことが、その話を聞かされる上司達は、「今まで」を生きてきて、「これから」がまだよく理解出来ません。それで、上司達の聞く耳は、「これから」の方にではなく、「今まで」の方に向いてしまうのです。
 「今まであんた達が無能だったから、会社はここまで傾いた。だからオレが、あんた達にどうすればいいか教えてやる」――あなたの提案は、上司達の耳にはそう聞こえるのです。

p.43 あなたの上司にとって、あなたの提案に耳を傾けることは、そのまま「今までの自分達の無能と怠慢を直視する」につながることなのです。だから、耳を傾けたくはないのです。

p.44 重要なことは、「わが社の主製品である埴輪の位置付けを変えよう」というあなたの提案が、会社の「今まで」を否定していることです。あなたにその気がなくても、これは事実です。だからこそ、あなたに否定された「今まで」を担当していた上司達は、うろたえるのです。あなたにその責任を問う気がなくても、あなたの上司は、「問われたんじゃないか・・・・・」と勝手に思って、うろたえるのです。

p.53 「寒流と暖流がぶつかるところは、魚の豊富ないい漁場になる」という、唐突な一言です。「現場からの流れ」と「会社からの流れ」がぶつかるところもまた、「魚の豊富ないい漁場」になるのです。もちろん、ここで言う「魚」とは、「思いつき」のことですが。

p.56 会社に代表される日本の組織は、「その事実はみんな薄々実感しているが、公式見解としてはその事実を認めない」という、不思議にしてややこしい性格を有するところなのです。

p.58-9 「会議」とか「議論」ということを考えると、どうしても「前提から始まって結論に至る」というようなもんだと思います。でも、日本の会議は違うんです。「「仮の前提から始まって、それを正式の前提として承認することによって終わる」が、日本の会議なんです。

p.60 「このままでは我が社もだめだ」という事実認識は、これまであなたの会社にはありませんでした。ということは、「このままでは我が社もだめになる」を、思考の前提にしてはいなかった――してはいけなかったということです。あなたが、上司からの不条理とも言うべき反撃にあったのも、この「してはいけない思考」をしてしまったからです。

p.89 「上司=命令する者」という考え方は、部下というものを「原則として無能」と考えるところから出ています。無能だから、あれこれ命令して動かさなければならないのです。しかし、部下が有能だったらどうでしょう。そんなことをする必要がありません。部下を「原則として有能」と考えるのが、現代の上司のあり方なのです。

p.96 「日本の会社では現場と会社の間に分裂が生じている。それが最大の問題だ」

p.98 「仕事」とはつまり、「他人の需要に応えること」です。

p.112 「景気のいい時の会社は、問題があっても、それを簡単に隠蔽してしまえる」

p.136 官の組織は、「利潤を得ること」も目的にしません。「利潤」は「現場」から吸い上げられるもので、だからこそ「利潤を得る」を目的とする「会社」は、現場の動向に耳を傾けざるをえません。しかし、官の組織は「利潤を得る」を目的にしていません。だから、「現場の声を聞く必要はない」なのです。

p.164-5 「上司をバカにせず、しかも“上司はバカかもしれない”という可能性を考慮する」
 「バカにせず、バカかもしれない可能性も考慮して」なのです。それは、「将来のある子供に対して、愛情をもって接する」と同じようなことです。「すぐにバカにしたくなるような相手」に、そんなことが出来るでしょうか? それが「慈悲」です。

p.166 「バカにせず、バカかもしれない可能性を考える」はかなりむずかしいことですが、これは、もっとむずかしくなります。というのは、この一方に、「バカにせず、バカではない可能性を考える」もあるからです。

p.199-200 「人は生まれ落ちた身分や家柄によって違う」というのは、立場固定主義です。「上司は“上司”だから特別だ」も、立場固定主義です。「年上の人は尊敬しなければならない」も、儒教の「長幼の序」で補強された立場固定主義です。「日本の社会には能力主義が根づかない」と言われるのは、日本の社会がまだ「能力主義=民主主義」を消化していないからです。
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待ち時間革命

2010-05-25 21:46:18 | ISO9001奥が深いか浅いのか
「待ち時間革命」 前田泉・著、日本評論社、2010年4月25日

p.10 医療機関は診療報酬を増やすことにつながることには行動を起こすが、患者の利便性のような直接診療報酬を増やすことにつながらないことに対してはこれまでほとんどなにもしてこなかった。

p.25 村上和雄氏は、「科学には表と裏の2面があります。表は客観的観測や論理で成立しているデイ・サイエンスと呼び、裏は直感や“自分はこう思う”といった科学者の熱い思い、感性などをナイト・サイエンスと呼びます。科学にはこの直感や主観、科学者の熱い思いがとても重要で、大発見の芽はすべてナイト・サイエンスから生まれています。なぜなら大発見は、常識や理性を越えなければならないからです」と述べている。

p.26-7 精神科医の春日武彦氏は、援助者の資質として「中途半端なところで時間が経過するのを我慢できるか?」「判断を留保したままで我慢できるのか?」をあげ、「中腰力」と呼んでいる。

p.43 自分の意志によって「遠回りをする」「わざわざ時間をかけて旅をする」「待つ」と言った行為を選ぶとその時間に価値が生まれる。自らの意志で待つ時間は価値を生み、意志に反して待たされる時間はむだになるのである。待つ時間か待たされる時間かがわかれるのは、待つという時間に自分の意志がどうかかわったかがカギのようである。

p.46 医療機関が受ける苦情・クレームの第1位は、待ち時間の長さに対してであるが、医療機関が「待ち時間」ゼロを目指すことが患者を呼び込むことになるわけではない。ある程度の待ち時間は医療技術の高さに対する安心感を与えるという調査結果だ。

p.53 米国の医療経済学者ドナベディアンは、医療の質を「構造:Structure」「過程:Process」「結果:Outcome」の3つの枠組みによって測ることを提唱した。

p.54 患者が評価した総合満足度への影響因子を調べてみると、「医師に関する満足度」がもっとも強く影響し、2番目が、「自覚症状の改善や病気に対する不安や悩みの軽減」であり、「受付」「看護師」「待ち時間」は優位に影響を与えるものではあるが、その影響力の強さは限定的であった。
 医療側が総合満足度を改善しようとするときには、待ち時間の問題よりも、医師と患者のコミュニケーションを充実させることにより注意を払うべきでありということである。

p.55 改善の優先順位でいえば明らかに医師と患者のコミュニケーションにあるということを認識していただきたい。つまり間違っても待ち時間解消のために医師とのコミュニケーションを犠牲にするようなことがあってはならないのである。

p.57 開業したての頃にはゆったりと診察できたのに、評判がよくなって患者が増えたために、診察時間が短くならざるをえなくなる。この場合こそ、短い診察時間のなかでも患者に「よく聴いてくれた」「わかりやすい説明だった」という評価を得られる面談スキルの向上が求められる。これは、クリニックの成長とともに乗り越えなければならない壁である。

p.57-8 つまり待ち時間に対する不満は、総合満足度への主要な影響因子である「医師の態度や対応」が満たされた後に出てくる不満であると解釈することができる。
 マーケティングでは、総合評価の中心的な要素のことを本質サービス(機能)と呼び、この場合、「医師の態度や対応」が該当する。また総合評価への影響は少ないが、ある程度重要な要素を表層サービス(機能)と呼んで、この間合いは「待ち時間」があてはまる。一般的に市場が成熟する過程においては、まずは本質サービスで争われ、本質サービスに差がない状態になると、その後、表層サービスの差別化へ移行していく。

p.62 多少待ってでもコストを負担せずによい先生に診てもらいたいのである。患者は待ち時間「ゼロ」を求めているわけではないのである。

p.67 「受付時におおよその待ち時間の長さを知らせてもらうことで、待つ覚悟をさせてほしい」。これが患者の抱いている本音なのではなかろうか。

p.78 われわれの調査では、多くの人が「待ち時間」を「むだ」「苦痛」ととらえているものの、「ふだん読めない本や雑誌が読める時間」「考えごとをする時間」「ほっと一息つく時間」という肯定的な捉え方をする人もすくなからずみられた。

p.87 待ち時間の短縮は、患者満足度の中心をなす医師とのコミュニケーションとトレードオフの関係にあり、待ち時間を短くすることはある程度可能かもしれないが、コミュニケーション時間を短縮しなければならないことになる。

p.105-6 病院か、診療所か、予約制での受診か、飛び込み受診かにかかわらず、必要な基本的対応は、
 ①受付したときにどれくらいの待ち時間になるか伝える
 ②待っているさいに、順番が変わったり、受付時に案内した時間より大きくずれる場合にはきめこまかに声かけする
 である。この2つの対応はどのシステムを運用する場合でも絶対にはずせない。

p.130 富永氏は、「ほとんどすべての医療機関において、外来に来た患者さんやご家族がもっとも長く過ごす空間はおそらく待合室です。したがって、待合室でのアメニティを向上させることは大変大切です。そこで、診療までの間にやむをえずいる空間という発想から脱却して、待合室をずっといたくなるような空間・場にすることはできないだろうか」と考えたという。
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「言葉」の置きぐすり

2010-05-24 22:18:22 | Book Reviews
越中富山の薬売り秘伝 心がシャキッとする 「言葉」の置きぐすり』 寺田スガキ・著、東邦出版、2008年4月4日

p.22 自発的に積極的にやる人の前には路が開かれる 何もしないでいて幸福の与えられることはない

p.24 大成する人は気に入らぬ事の中にもよさを発見する

p.28 人には年齢に応じた「初心」がある

p.37 厄年は躍進のヤクと考えよ

p.41 過ちはだれにでもあることでそれを改めないのが本当の過ちである

p.45 欠点を認めても値打ちは下がらない そこから向上が始まる

p.55 当り前と思うところに感謝すべきことがいくらでもある

p.57 単なる幸運というものはない 幸運は努力の中で生まれる

p.57 努力とは力むことではない 誠を積み重ねることである

p.58 金や物だけを追い求めると人としての尊いものを失う

p.67 わがままを自分でおさえられる人は一番強い人である

p.100 思いやりの心の乏しい言動では人は動かない

p.102 信用・人望・人徳は「築く」もので「つくる」ものではない

p.106 相手の身になって考えた言葉だけが強い説得力を持っている

p.108 陰で言うから悪口になる 心を込めて直言すれば忠告になる

p.111 最も身近な人の助言を一番迂闊に聞き逃している

p.131 人の上に立とうとする人は皆の召使いのつもりで働かないと人を動かせない

p.133 同じやりかたをしても誠意の有無で成果は違ってくる

p.139 物事は完成まぎわが特に難儀であるから九分どおりのところを半ばと考え最後まで努力するがよい

p.141 人の批判を虚心に聞けば自分の真実の姿が見えてくる

p.147 仕事が成功するかどうかは小さいことをおろそかにするかしないかできまる

p.161 身に過ぎた果報は災いの基

p.161 物質の乏しさよりも心の貧しさの方がみじめである

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30分で達人になるツイッター

2010-05-23 11:28:54 | Book Reviews
「30分で達人になるツイッター The Beginner's Guide to Twitter 津田大介・著、青春文庫、2010年5月5日
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人間を磨く言葉

2010-05-22 10:33:29 | Book Reviews
「人間を磨く言葉」 鍵山秀三郎・著、PHP研究所、2007年11月9日

p.12 たとえば、学校の勉強。一所懸命勉強しなくても、もしかしたら試験の結果が同じ点数のときもあるかもしれません。だから「勉強しても、しなくても同じ」と考えることもがいたとするならば、それは大きな間違い。今回は同じであっても、努力の成果はかならず明日から先の生き方に大きな差となって現れてきます。

p.21 一生のうち、流す涙の量は決まっている。辛い涙はできれば若いうちに流しておけ、汗は、生きている以上、流し続けるものだ、流せば流すだけいいぞ、という教えです。

p.43 困難に遭っても、その困難を災難にしない。

p.66 したたかな人間は、自分だけではなく周囲の人も不幸にします。それだけに、小さなことにも心ときめかせる純粋な心を失わないように努力することが大切だと思います。

p.141 「知っていること」を「できること」に活かしてこその学問。知識だけをいくら学んで身につけても、実践で活かさなければ何の意味もありません。

p.153 一方、心が大きく広い人は、自分のことよりも家族のこと、家族のことよりも社会のこと、社会のことよりも地球に住んでいるすべての人のことを思いやることができる心の持ち主です。

p.160 会社にとって利益は大事。しかし、社風を犠牲にしてまで得た利益では意味がありません。

p.197 口先だけでいくら抽象的なことを説いても、具体的な行動が伴わなければ何の問題解決にもなりません。たとえそれがどんなに小さな取るに足らないことであっても、よいことは即実行、悪いことは即中止。

p.211 善い友だちになるコツは、自我を張らない、自己主張を控える。そうすれば、自然に善い友だちが集まってくるようになります。

p.228 一番になれる人は一人ですが、一流になれる人は何人もいるからです。
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突破するアイデア力

2010-05-21 22:27:30 | Book Reviews
「突破するアイデア力 脱常識の発想トレーニング 三谷宏治・著、宝島新書223、2006年9月23日

p.6-7 日産自動車内で「神の声」とまでいわれるトップテストドライバー加藤博義氏。彼の部下育成の流儀は「教えない」だ。「教えると、効率は良いけど、教わろうという癖が付くから」

p.7 どの世界であろうと「極限の仕事」において、必要なのは「自ら学ぶ力」であり、ただ効率よく吸収する力ではない。そして、そこから生まれる新しい発想こそが新しい世界を切り拓く端緒となる。

p.48 仮説と呼ぼうが、論点と呼ぼうが、それらは全て「問い」である。まず鍛えるべき力は、「問いから答えを導き出す力」ではなく、そもそも「正しい問いを立てる力」である。

p.96 プロである限り、受けた仕事は完遂するし、観客にその期待以上の成果をもたらすことは当然だ。しかしそれは「お金になるならなんでも引き受ける」とは違う。

p.117-8 何がネクタイ付きサラリーマンの(心の)余裕を奪ってしまっているのだろう。
 きっと彼らは、とても親切にされた経験がなかったのだ。親切にされて嬉しかった記憶がないのだ。他人に何かを頼み、それを受け入れてもらったことがないのだ。
 人の無償の慈愛・親切を受けた者は、その感激を忘れない。それを自分もやりたい・やるべきだと自然に感じる。

p.160 「インターナショナルとは、異なる者同士の『尊敬』に立脚する」

p.201 OJTという名の経験主義、放任主義によって自身の身に付いた「暗黙知」を、意識して「形式知」に変えていこう。もちろん得たものの全てを形式化できるわけではない。それでもその努力はきっと報われるだろう。

p.203 出来ることをやっても、それだけだ。自分の限界を超えたことをやって初めて失敗し、大きな学びがある。
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努力しない生き方

2010-05-20 21:31:50 | Book Reviews
「努力しない生き方」 桜井章一・著、集英社新書0534C、2010年3月22日

p.32 たまに社会がダメだ、あいつはダメだと他人を責め続けている人がいるが、その人は結局、自分を恨んでいるのだろう。人にも自分にも恨みがましい人生は損だし、辛い。そういう人は恨みがましい力をバネに前へ進んでいくこともできるのだが、結局それはいつか限界が来てしまうのだ。

p.57 人の才能や能力というのはそういう意味ではきわめて相対的なものだ。そんなものより私はもっと人の根っこにある大きな才能のほうが大事だと思う。

p.65 人が絶対という言葉を使うときは、相手を騙そうという動機でなければ、自分の分析に過大な自信を持っているか、強い思い込みをしているか、おかしな妄想を抱いているか、おおよそそんな理由からである。

p.95 求める行為には一時の満足があるが、求めない行為には持続する納得感がある。満足は欠乏をすぐに生みだすが、納得は欠けることがない。「求める」でなく「求めない」。

p.97 目標というものは前に置くと、遠い目標でも遠近感がもやけて欠航近くにあるんじゃないかと錯覚したりするものだ。反対に近い目標だと必要以上に遠くに感じてプレッシャーに感じることもある。
 だが、目標を横に置く感覚でいると、遠くても近くても、あるいは小さくても大きくても目標の現実感がよくわかる。そうなれば目標に必要以上にとらわれることも、プレッシャーになることもない。

p.98-9 先行きの見えない時代にあって、これからどう生きていくのがよいのか、何を求めていけばいいのか、何を心の拠りどころにしていけばいいのか、わかりやすい明快な「答え」はどこにもないし、誰かがきちんと答えてくれるわけではない。

p.105 メジャーなものはつくり手や供給する人の顔が見えにくいが、マイナーなものは個人の顔がよく見える。だが、誰しも基本は自分の顔を持ったマイナーな存在だ。

p.109 今の人は自由と自我を大きくすることを取り違えているようなところがある。つまり、たんに我がままに振舞うことが自由になっているのである。
 だが、自我があれば他我がある。このバランスこそが大事である。自由はその上で考えるべきものなのだ。

p.144 人が犯す過ちの多くは、他人と自分とは関係のない存在として見ることから起こる。自分とは関係ないと思うから、平気でひどいことをしたりするものだ。他人事意識は極端になると必然的に人に迷惑をかけるものだ。

p.166 効率主義や合理主義は行き過ぎると人間関係にまでその物差しを当てはめるようになってくる。そうなると、人は人というよりモノのような扱いをされることになる。

p.173-4 もしストレスがたまって休もうという気持ちになったら、自分をゼロに戻すというより、別の動きをして変わるんだと思ったほうがいい。
 立ち止まってゼロにするという感覚だと、ストレスがたまる環境にまた復帰した際に同じことを繰り返す可能性が高い。

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ビジネス思考力

2010-05-19 22:07:14 | Book Reviews
実践! 小宮一慶のビジネス思考力 知識を120%使いこなす見方・考え方 小宮一慶・著、インデックス・コミュニケーションズ、2008年12月15日

p.87 ビジネスの場では普段は試験はありませんが、十分理解していないような知識やツールは使えない。使いこなせないのです。ですから、十分に理解し、納得していることが、実は思考力を高めるキーポイントなのです。記憶に頼るのではなく、納得です。

p.189 ビジネスそのものが社会貢献なのです。会社の商品やサービスが社会に貢献して、受け入れられれば、結果として売上げや利益が上がります。
 社会貢献の意味をはき違えてはいけません。慈善事業をしろと言っているわけではないのです。企業の最大の社会貢献というのは、良い商品や良いサービスを提供すること、それ以外にはないのです。
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癌ノート

2010-05-18 21:43:07 | Book Reviews
「癌ノート 米長流前立腺癌への最善手 米長邦雄・著、ワニブックス【プラス】新書、2009年10月25日

 DIPEX japanが始まろうとしている。疾病やその治療を経験した患者に経験を語ってもらい、それをデータベース化して他の人の参考に役立てようとするものだ。経験した者でないとわからない、教科書にも載っていない、生の声が意志決定に重要な役割を果たす。

 本書はさしづめ、その“書籍版”である。著者のサイトである米長邦夫の家の中の「癌ノート」が出典である。

 本書は前立腺癌と診断されて、治療方針を選択するにあたり、誰もが悩むであろう葛藤をつつみ隠さず公開し、生活上のプラスマイナスを勘案し、自身で判断を下すことに始まり、治療中のこと、治療後のことを自身で語っていることが、何をもってしても貴重である。
 患者であれば、男であれば、最も知りたいこと、聞きたくても聞けないであろうことに真正面から向き合い、思いを述べる。それはきっと、どこを探しても書いてないことであろう。世の男性にとって何よりも参考になるに違いない。

 DIPEXと異なるのは、ところどころに主治医がコメントを寄せていることである。患者としてはこう思うということと同時に、主治医はこう考えて、解説するといった種明かし的な記述が入ることである。医療を受ける者、提供する側の両面からの思いの対比が面白い。

 前立腺癌のタイプや程度によって、必ずしも著者と同じ治療方針を選択することが「最善手」とならないのであるが、考え方としては少なからず役に立つであろう。

 米長さん、DIPEX japanにも登場して、語りとしても経験談を残してもらえないだろうか。
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【ジェネリック】 少しずつ使用動向に変化が見られる

2010-05-17 22:33:02 | ジェネリック de リ・スタート!
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ ★ ジェネリック de リ・スタート!
┃  -治療レベルを下げずに、支払いはリーズナブルに-
┠────────────────────────────
┃       2010.4.18  Sun.   通巻55号
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 みたキタ企画、薬剤師のsukeです。

 このメールマガジンは、ジェネリック医薬品(後発医薬品)が適切に使用
されることを目的として、話題を提供しています。

◆ジェネリックの使用をためらっている一般のかた
◆ジェネリックの適切な使用促進に悩んでいる薬剤師
◆ジェネリックについて興味や関心のあるあなた

 といった皆さんにお読みいただきたいと思います。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆ 少しずつですが、ジェネリックを使用する人が増えているようです!
──────────────────────────────
 
 新年度に入り、少しずつではありますが、ジェネリックを使用する傾向
が見られています。

 例えば、お薬手帳を拝見していると、これまで他の薬局でもらっていた
お薬について、変化が見られます。
 名前は違っていても、成分は同じ・・・、ジェネリックが使われるように
なりました。一歩前進しています。

 またそのように感じているのは、医者も同様です。
 薬局からジェネリックに変更した旨の連絡をもらう機会が増えたようだ、
という医者もいます。
 
 全体として、微増傾向にあるような気配がうかがえます。

------------------------------------------------------------

 ただし、その証しといっていいのか、反動といっていいのかわかりませんが、
せっかくジェネリックを使用し始めたにもかかわらず、元の先発品に戻しても
いいかと、申し出てくるケースも以前より見られるような気がする・・・、
という薬局もあります。

 そのような申告をされるかたは、ある一定の割合でいますので、
ここに来てジェネリックの使用促進が改めて動きつつある様子を反映している
ように思われます。

------------------------------------------------------------

 先発品に戻す理由を聞いてみると、その大半が変えてはみたものの、
気持ちのうえでやはり今まで通りでないことに不安を感じているケースが
多いようです。
 これといって、何らかの問題があったわけではなくてもです。
 
 患者さんにしてみれば、ちょっとした症状でも気になるのでしょうが、
薬局から見ると、その症状の原因がとてもジェネリックにあるとは思えない
ようなケースが大半です。そのようなケースについては、これまでも
本メルマガで多々、ご紹介してきた通りです。

 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆ 先発品に戻すケースが、徐々に減っている薬局もあります!
------------------------------------------------------------

 ジェネリック使用促進の取り組みは、昨今、始まったわけではありません。

 当初は、ジェネリックとはどういうものかについて説明を必要とする機会が
多く、パンフレット等を活用しながらも、少なからずその時間が必要でした。

 最近は、ジェネリックについて説明が求められるケースはめっきり減った
ように思われます。
 この4年間で、基本的なことの理解はだいぶ浸透してきたようです。

 しかし、何よりも浸透したのは、ジェネリックを飲んでもさほど問題は
見られないようだ、という認識ではないかと思います。
 
------------------------------------------------------------

 最初は説明を受けて、理屈ではわかっても、本当に大丈夫なのか、
“おっかなびっくり”だった人が多かったのではないでしょうか。

 レストランなら、評判を聞いてかけつけて、自身で評価を下すことが
できます。しかし、薬の場合、そうはいきません。いくら“お試し調剤”が
できるといってもです。自身の病状や健康問題と引き換えなのですから。

 で、薬の場合、どうしたかというと、他人が服用した経験談をたくさん
聞いてみたことで、印象がわかってきたのだと思います。

 問題ないという声もあれば、効きが悪いとか、ヘンな感じがしたとか、
さまざまな感想が、少しずつ集まっていったのでしょう。

------------------------------------------------------------

 そして4年の年月を経て、賛否両論あるものの、総和として、それほど
問題がないのではないか、という印象が少しずつ定着してきたのでは
ないでしょうか。

 100%の信頼というわけではないが、かなりの確率で大丈夫そうだ・・・、
もし何か気になったら戻せばいいし・・・、結局は試してみなければわからない、
多くの人たちがそのように思い始めるまでに、これまでの時間を要したの
ではないかと思います。

 だから、これまで紆余曲折ありながらも、ジェネリックの使用促進に地道に
取り組み、ジェネリック支持者を得てきた薬局では、以前に比べて先発品に
戻すケースがめっきり減った印象があるといいます。

 新薬が毎年上市されてくるように、ジェネリックについても毎年、これまで
ジェネリックが販売されていなかった新薬に対して、徐々にジェネリックが
市販されます。今年も来月、登場します。

 ジェネリック全体のイメージとして問題がないという認識が定着することで、
ジェネリックはより一層、国民に浸透していくように思われます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 みなさんはどのようにお感じでしょうか。

 ジェネリックにまつわるエピソードやこれらについて、是非お知らせください。
 また取り上げてほしい話題、感想等、些細なことでも構いません。

 お送り先は、 tamsuke@gmail.com です。
(@は小文字の「@」に変えてお送りください)

 お待ちしています! それではまた次回! (^^)/

============================================================
☆☆☆【みたキタ企画よりお知らせ】

 みたキタ企画では、ジェネリックについてご相談をお受けしています。

●個人的な疑問がある、相談したいという要望(一般のかた)
●ある集まりで、話をして欲しいという要望(一般のかた)
●どうやってジェネリックを進めていくとよいか悩んでいる(薬剤師)

 ご要望があれば相談に応じますので、ご遠慮なくお知らせください。 
 現状から一歩前進できるよう、そのお手伝いができればと思います。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆☆☆ メールマガジン 【ジェネリック de リ・スタート!】

■発行 : みたキタ企画
■発行人: suke
■ご感想やご質問等の宛先 --> tamsuke@gmail.com
 (@は小文字の「@」に変えてお送りください)
------------------------------------------------------------
■発行システム:『まぐまぐ!』  http://www.mag2.com/
■購読希望(メールアドレス登録・変更)・配信停止はこちら
     http://www.mag2.com/m/0000286496.html
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