何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

人生を変える言葉 ありがとう

2012-05-30 19:50:51 | Book Reviews
「人生を変える言葉 ありがとう 絶対運がよくなる感謝法 野坂礼子・著、PHP文庫、2010年4月16日

p.26 どんなときに使ってもいいけど、そうねえー、『ありがとう』という言葉は何かいやなことが起きたときに使ったらどうかな。

p.46 このように笑顔というものは、雑草のように放っておくと生えてくるものではなく、自分から積極的に創造しておくもののようです。だからこそ、「笑顔は作るもの」であるのです。

p.56 だから、うまくいかない現実は、無視することがとても大切なのです。うまくいかない現実を見てしまうと「うまくいかない、大変だ」などとマイナスの言葉を使ってしまい、現実を見ることはうまくいっていないイメージをしていることと同じです。

p.143 言葉も自分の意思で自由に選べます。必要なら呼吸も変えることができる、人間は自分の気持ちを自分でコントロールできるということです。

p.199-200 せっかく得たものをなくさないか、という不安、忙しさによるストレス、また競争社会の中で勝ち取ったのですから、どこかで無理も重ねています。勝ち続けるためには、がんばり続けなければならないというのが世の常です。また出世すればするほど責務も大きくなるでしょう。さらに、欲望は膨らむものですから、次にはもっと大きな成功を得られなければ、満足できなくなるのです。だから、社会的成功者は、不幸な人生を歩んだ人が多いのです。

p.248 幸せをつかもうとするのは、人間の浅知恵で、つかんだのは「幸せ」ではなく「好都合」なのです。もちろん心のゴムの手でつかむと、つかんだ夢は必ず実現するのですが、人間が我欲で選んだプラス面、好都合の裏側は必ずマイナスなので幸せにはなれません。これは例外なしの宇宙の法則です。

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アメリカ海兵隊

2012-05-29 22:07:59 | 薬害は人災だ
「アメリカ海兵隊 非営利型組織の自己革新」野中郁次郎・著、中公新書1272、1995年11月25日
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ニュースキャスター

2012-05-28 07:40:20 | Book Reviews
「ニュースキャスター」 大越健介・著、文春新書854、2012年4月20日

p.33 「いつまでも落ち込んでいてもしょうがない。前向きに、みんな前向きに生きていくしかないんです」

p.38 「誰も助けてくれないんだから自分たちでやるしかないでしょ」

p.118 「それを見たときに、『そうか、先の希望が見通せないときに、生きる希望というのは子どもたち、若い人たちの笑顔のことなんだ』と気づいたんです」
 そして、「自分たちの世代のすべきことは何かを考えた」という。
 「ぼくらが今、生きているというのは、今の経済がどうとか、今の電気がなくなるとかいうことではなくて、子どもたちの時代にどうなるか、ということを考えなければ、と思ったんです」


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目に見えないけれど大切なもの

2012-05-25 23:06:57 | Book Reviews
「目に見えないけれど大切なもの あなたの心に安らぎと強さを 渡辺和子・著、PHP文庫、2003年11月19日

p.5-6 私たちの毎日の生活の中には、「嫌だな」とか「面倒くさい」と思うことがあるものです。そんな時、口の中や心の中で「小さな死」と呟くのです。
 いつも生き生きと生きてゆきたい。そのためには、どんな自分も受け入れる勇気を持つことが必要です。そしてその勇気は、多くの場合、自我に死ぬ「小さな死」によってもたらされるのです。

p.15-6 でも、と思う。人間やはり、どこかでむくわれていないと生きていけないものだ。
 良いことをした時、自然に満足感を覚えることは当たり前なのだ。それを素直に受け取ったらいい。詩の中の“ぞうきん”も、人の役に立った時には、多分それなりの満足感を味わったに違いない。
 今の私は、優等生のぞうきんになり切れず、まだひそかな自己満足を求め、味わっている。でも、そんな私に、「それでいいんだよ。ぞうきんになろうという気持ちだけは忘れないでいなさい」と、優しくいってくれる声がある。

p.20 思いやりというのは、自分の思いを相手に“遣る”ことだろう。私が、挨拶を返してもらえなくて淋しかった、辛かったその思いを大切にして、「だから、他人が挨拶した時には挨拶を返してあげよう」と心に決めること、それが思いやりなのであって、それを可能にするためには、心のゆとりがいる。

p.27 程度の差こそあれm私たちは心のぶつかりあいを経験しながら今日も生きている。別人格としての個人個人の間には、決して完全な理解、一致はあり得ないという事実を、醒めた目で冷静に受けとめないといけないのだ。それと同時に、温かい心で、自分と異なる相手を優しく受けとめ、許しながら、そして自分もすでに許されているのだと謙虚に呟きながら生きてゆきたいと思う。

p.40-1 落ち込んだ時は落ち込むのがよいでしょう。そんな惨めな思いをしている自分を嫌うことなく、いじめることなく、「いつか良くなる」ことを信じて、自分と仲良く過ごしている時、心を蔽っていた雲が晴れて、明るい日射しが以前より輝いて見えてくるのです。

p.42 (新しい自分になる機会という)そのチャンスを有効に使うか否かは、その時に何かを決心するかしないか、というよりも、むしろ、立てた決心をその後、守り抜くか否かにかかっているのではないでしょうか。

p.55 “老いる”ということは、“個性的になる”チャンスなのだ。人間関係においても、老いるにしたがって、量から質へと徐々に変わってゆく。

p.101 本当に望んでいたのは「偉大なもの、強いもの、賢いものになる」ことではなくて、「ありのままの自分で愛されたい」ことであったと。

p.110 愛にも成長がないといけない。それは、一体化を願い、相手の心の中、相手の世界を知り尽くしたい、という愛から、徐々に脱皮してゆくことである。相手に独自の世界を許し、別人格同士の間に必然的に生じる心理的、物理的距離を認め、それに耐え、その距離を信頼で埋めてゆく愛といってもいい。

p.129-130 私たちは今、人命軽視の風潮を嘆き、これに対しての生徒指導、管理強化を行おうとしている。しかし、私たちが改心して、命が「賜物」であるという認識と、したがって、すべての命は、その有用・無用にかかわらず尊ばれねばならないという確固たる信念を持つことなしには、人命尊重という成果は期待できない。

p.157 「劣等感は、傲慢の裏返し」といわれたことがあるが、自己嫌悪も同じで、もっと良い話ができたはずなのにと思い上がっている証拠である。

p.173 人間が、もう一人の人間を、完全に許せるなどと思いあがりたくないのです。

p.174 人間、倒れることは恥ずべきではないということ、起き上がることが大切で、しかも人間一人ひとりには、自分で起き上がる力と傾向性があると信じること、そのために妨げとなっている障害物を除去し、適切な心理的風土をつくる努力をすることが、いのちの電話相談員の役割といえましょう。こざかしく、他の人間を救ってやろうなどと考えるとしたら、思い上がりも甚だしいといわざるをえません。

p.195 教育という言葉の語源に「引き出す」という意味があることはよく知られているが、それは単なる能力の開発に終わってはならないのであって、真の教育のめざすところは、一人ひとりがユニークな自分になり切ること、自己の可能性を実現することにある。


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本質をつかむ思考力

2012-05-23 16:26:40 | Book Reviews
本質をつかむ思考力 「ひらめき」を生む論理力の磨き方 小宮一慶・著、中経の文庫、2012年2月2日

p.40-1 「印象」ではなく、正確な「事実」を集めないと、先の質問には答えられないからです。
 重油なのは、ある現象を見たときに、関心を持ってより深いことを考えようとする思考をスタートさせるかどうか。そして、それを調べたり、分析したりして「検証」しようと思うかどうかです。

p.43 漠然とした「感想」を、あたかも「事実」のように考えたり、感じたりしてはいけません。こうした場合には、質問が漠然とした印象にすぎないと判断したうえで、「これだけの情報では、答えは出せません」と言わなければならないのです。

p.44 感覚や印象にすぎない情報には敏感になってください。「これは感覚でしかない」ということがわかるかどうかがすごく大事なのです。

p.95 本当に必要な数字や情報だったら、切り取ってスクラップもします。手帳にメモすることもあります。そのメモをときどき見返すのです。頭の「引き出し」の中に無理に入れようとはしません。自然に入ることが重要だからです。関心のあることは自然と「引き出し」に入ります。

p.111 関心の強いことなら細かいことまで、頭の中の「引き出し」に自然に入りますが、すべてが入っているわけではありませんし、その必要もないと思っています。

p.213 なぜ、多くの会社がトヨタ自動車のカイゼンをまねできないのでしょうか? それは、トヨタ自動車の「価値観」や「イズム」が前提となっていなければできないことだからです。


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自分の中に毒を持て

2012-05-22 22:06:12 | Book Reviews
自分の中に毒を持て あなたは“常識人間”を捨てられるか 岡本太郎・著、青春文庫、1993年8月15日

p.11 ふつう自分に忠実だなんていう人に限って、自分を大事にして、自分を破ろうとしない。社会的な状況や世間体を考えて自分を守ろうとする。それでは駄目だ。社会的状況や世間体とも闘う。

p.12 自分に忠実と称して狭い枠のなかに自分を守って、カッコよく生きようとするのは自分自身に甘えているにすぎない。

p.13 安易な生き方をしたいときは、そんな自分を敵だと思って闘うんだ。たとえ、結果が思うようにいかなくたっていい。結果が悪くても、自分は筋をつらぬいたんだと思えば、これほど爽やかなことはない。

p.26-7 挑戦した上での不成功者と、挑戦を避けたままの不成功者とではまったく天地のはだたりがある。挑戦した不成功者には、再挑戦者としての新しい輝きが約束されるだろうが、挑戦を避けたままでオリてしまったやつには新しい人生などはない。ただただ成り行きにまかせてむなしい生涯を送るにちがいないだろう。
 それに、人間にとって成功とはいったい何だろう。結局のところ、自分の夢に向かって自分がどれだけ挑んだか、努力したかどうか、ではないだろうか。

p.33 人生を真に貫こうとすれば、必ず、条件に挑まなければならない。いのちを賭けて運命と対決するのだ。その時、切実にぶつかるのは己自身だ。己が最大の味方であり、また敵なのである。

p.35 つまり、だめならだめ人間でいいと思って、だめなりに自由に、制約を受けないで生きていく。

p.36-7 何を試みても、現実ではおそらく、うまくいかないことのほうが多いだろう。でも、失敗したならなお面白いと、逆に思って、平気でやってみればいい。とにかく無条件に生きるということを前提として、生きてみることをすすめる。

p.52 人間がいちばん辛い思いをしているのは、“現在”なんだ。やらなければならない、ベストをつくさなければならないのは、現在のこの瞬間にある。

p.62 うまくいくとか、いかないとか、そんなことはどうでもいいんだ。結果とは関係ない。めげるような人は、自分の運命を真剣に賭けなかったからだ。自分の運命を賭ければ、必ず意志がわいてくる。

p.113 ぼくの「危険に賭ける」というのは、日常の、まったく瞬間瞬間の生き方なんだ。

p.120 よく、あなたは才能があるから、岡本太郎だからやれるので、凡人には難しいという人がいる。そんなことはウソだ。やろうとしないから、やれないんだ。それだけのことだ。もう一つ、うまくやろう、成功しようとするから、逆にうまくいかない。

p.156 相思相愛、おめでたいのが恋愛ではなくて、片思いが恋愛だといえる。

p.191 (私の言う)「爆発」はまったく違う。音もしない。物も飛び散らない。
 全身全霊が宇宙に向かって無条件にパーッとひらくこと。それが「爆発」だ。人生は本来、瞬間瞬間に、無償、無目的に爆発しつづけるべきだ。いのちの本当のあり方だ。

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「超」入門 失敗の本質

2012-05-16 22:16:27 | Book Reviews
『「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23のジレンマ 鈴木博毅・著、ダイヤモンド社、2012年4月5日

p.40 これらを戦略の差と考えると、大局的な戦略とは「目標達成につながる勝利」と「つながらない勝利」を選別し、「目標達成につながる勝利」を選ぶことだといえます。

p.52 勝利につながる「指標」をいかに選ぶかが戦略である。性能面や価格で一時的に勝利しても、より有利な指標が現れれば最終的な勝利にはつながらない。

p.59 「体験的学習」で一時的に勝利しても、成功要因を把握できないと、長期的には必ず敗北する。指標を理解していない勝利は継続できない。

p.62 戦略が追いかける指標であると理解せず、体験的学習による勝利の結果を戦略であると勘違いしている企業は、自社が売上を増加させた理由を「ヒット商品が出たから」等、極めて曖昧な形で「誤解」してしまうことが頻繁に起こります。
 「戦略となる指標」を取り出すことをせず、「体験そのものを再現」することに執着すると、目の前の勝利と同じ型を追いかけることにつながります。

p.63 時代が変わり、体験的学習が追いつかない形で戦略(有効な指標)が切り替わっていく今、戦略の意味が理解できずに日本企業は閉塞感ばかりを感じているのではないでしょうか。

p.69 体験的学習や偶然による指標発見は、いずれ新しい指標(戦略)に敗れる。勝利体験の再現をするだけでなく、さらに有効な指標を見つけることが大切。競合と同じ指標を追いかけても、いずれ敗北する。

p.79 従来から積み重ねた方法の精度ではなく、完全に異なる構造でゲームの勝敗がついてしまう新たな戦闘方法への移行です。

p.82 ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズのような経営者が、なぜ日本で生まれないのか。その理由はゲームのルール自体を変えるような破壊的な発想ではなく、型の習熟と改善を基本とする日本的思考と関係しているのかもしれません。

p.85 (米軍では)自由と柔軟性を最大限発揮できる環境で、戦局を決定する最新兵器が次々生まれたのです。一方の日本軍は、権威によって現場や優れた技術者を抑圧し、トップの考えたことが正しいという主張を繰り返して自由を認めませんでした。

p.106 イノベーションを創造する三ステップ
 ステップ1 戦場の勝敗を支配している「既存の指標」を発見する
 ステップ2 敵が使いこなしている指標を「無効化」する
 ステップ3 支配的だった指標を凌駕する「新たな指標」で戦う

p.113 高い技術力を誇る日本の家電メーカーが苦戦を続けるのは、消費者の指標を変化させるイノベーションではなく、単に技術上の高性能を追求しており、効果を失っている指標を追いかけているからだと推測されます。

p.114 イノベーションとは、支配的な指標を差し替えられる「新しい指標」で戦うことである。同じ指標を追いかけるだけではいつか敗北する。

p.123 イノベーションをつくり出すには、現時点で支配的に浸透している「指標」をまず見抜く必要があります。体験的な学習が陥りがちな、成功体験の単なるコピーではなく、対象の中に隠れて存在する「戦略としての指標」を発見する思考法に慣れるべきなのです。

p.125 あらゆる成功の起点は「勝利するために必要な指標」を見抜く眼力だと言えます。

p.129 サイズであれば、小さくなることがイノベーションではなく、「購入する動機を変化させる(判断の指標が変わる)」サイズを実現することがイノベーションです。ソニー創業者である盛田氏がトランジスタラジオの「ポケッタブル(ポケットに入る大きさ)」にこだわった理由は、まさにイノベーション創造の三ステップを理解していたからでしょう。

p.135 (日本人経営者の企業の多くが)現時点で不振にあえいでいる様子を見ると、過去の経営者の成功体験を「単なる形式」としてだけ伝承し、当時なぜ成功を収めることができたか、という「勝利の本質」がまったく組織内に伝承されていないことが、急失速の原因なのではないでしょうか。

p.136 乗り越えられない問題は、実は視点の固定化が生み出しているかもしれないのです。日本軍が戦局の転換で大混乱に陥り、正しい戦略策定をほとんどすることなく、やみくもに「同じ行動」を繰り返して敗北する様子は「本質を失った」型の伝承を想起させます。本来戦場の中で新たに発生する戦略(新指標)や、敵軍側の攻勢に内在する指標としての戦略を見抜き、検討する能力がなければ変化を乗り越えることは不可能です。

p.141 「僕らがお払い箱になって、取締役会がまったく新しいCEOを連れてきたら、そいつは何をするだろう?」
 この質問を経営陣自らが発したことで、インテルは「DRAM撤退」という正しい答えをやっと導き出すことができたのです。

p.142-3 特定の業務、技術的スキルに関しては「型の伝承」は必要不可欠でしょう。しかし、「型の伝承」と「勝利の本質」は明確に区分されて、ともに綱得られなければいけないのです。そうしなければ、今ある姿を維持することが組織全体の正義となり、おかしなことに勝利を追求するための議論と変化さえ、ほぼ全員で強固に否定する歪んだ集団になりかねないのです。
 戦略を「以前の成功体験をコピー・拡大生産すること」であると誤認すれば、環境変化に対応できない精神状態に陥る。「型のみを伝承」することで、本来必要な勝利への変化を全否定する歪んだ集団になってしまう。常に「勝利の本質」を問い続けられる集団を目指すべき。

p.145-6 (レーダー兵器の開発を阻む)「予想外の大きな壁」とは何だったのでしょうか? 日本軍部・軍人のレーダー平気に対する「理解のなさ」と「徹底的な軽視」です。海軍軍人たちは、自分たちの知らなかった技術・兵器であるレーダーの重要性を、ほとんど理解することがなかったようです。

p.149-150 技術的イノベーション自体は、個人の研究者・科学者が行うことができても、成果に育てられるかどうかは、組織内に浸透する意識構造に非常なまでに左右されてしまいます。組織全体に対して「勝利の本質」ではなく、「単なる型」を伝承している場合、型を伝承している側(大多数)は、同じ組織内で新戦略やイノベーションを発見した人物(少数派)を排除しようとする意識を持つことになります。なぜなら、まさに自分たちが信じてきたことを覆すネガティブな存在の出現になるからです。

p.164 現場最前線での戦闘、そして組織内の隠れた優秀者を引き上げることで生まれる新しい発想。米軍の組織運営の基本は「新戦略を生み出す場」としての組織構成、人事を徹底追及することにあり、最前線を歩いた優秀な人間を本部に戻すことも、その一環です。
 一方の日本軍は、戦地から遠く離れた大本営の中で「新たな戦略」が生み出されると勘違いしており、組織内で権威が常に「新たな意見と指摘」を押し潰してしまいます。

p.170-1 「無謀・無能でも勇壮で大言壮語し、やる気を見せるなら罪に問わない」というメッセージを関係者全員に発信するなら、組織内に無責任な失敗者が続出するのは当然です。
 やるきさえ見せていれば、責任は問われないんだなというメッセージが現場に影響して、保身と無責任が蔓延していく組織が出来あがる。

p.176 厳しい課題に直面したら、「お飾り人事」を徹底排除し、課題と配置人材の最適化を図ること。能力のない人物を社内の要職に放置すれば、競合企業を有利にさせる以外の効能はない。

p.185 組織の階層を伝ってトップに届く情報は、フィルタリングされ担当者の恣意的な脚色、都合のいい部分などが強調されていることが多い。問題意識の強さから、優れたアンテナを持つトップは、激戦地(利益の最前線)を常に自らの目と耳で確認すべき。

p.186-7 『失敗の本質』から推測できる、チャンスを潰す人物の特徴を三つ挙げてみましょう。
 1 自分が信じがたいことを補強してくれる事実だけを見る。
 2 他人の能力を信じず、理解する姿勢がない。
 3 階級の上下を超えて、他者の視点を活用することを知らない。

 このような重大な人的な問題は、勝利を逃すだけではなく、避けることができたはずの大敗北を生み出すなど、たびたび日米戦闘の勝敗を分けることになっていきます。

p.187 自己の権威や自尊心、プライドを守るために、目の前の事実や採用すべきアイデア、優れた意見を無視してしまうリーダー。このような人物は、最終的には自ら組織全体を失敗へ導いているのです。

p.189-190 リーダーが認識できる限界を組織の限界としたことで、悲惨な敗北が生まれたのです。日本軍内にも、日本人科学者の中にもさまざまな悠揚な指摘、貴重な改善案を進言する者がいました。しかし「上から下へ」という日本軍の一方通行型のリーダーシップは、硬直的かつ権威的な思考から抜け出せず、組織に内在していた優れた才能やチャンスをほとんど活かすことなく敗北を重ねていったのです。失敗するリーダーに共通するのは、周囲の意見や目の前の現実を否定し、自己の意見や思い込みに固執しすぎてしまうことです。

p.192 愚かなリーダーは「自分が確認できる限界」を、組織の限界にしてしまう。逆に卓越したリーダーは、組織全体が持っている可能性を無限に引き出し活用する。

p.195 コスト削減を最優先したため、従業員の給料は哀れなほど安く、商品は目もあてられないほどお粗末になった。これでは成功への道が開けるはずはない。まさに骨身を削り、死ぬほど頑張っても、成功のカギを発見できなかった理由はここにある。

p.197 「社員が努力しないから、頑張らないから成果が出ない」と大変厳しいことを言う経営者、リーダーの方が時々いますが、その経営者の方が社員に押しつけている「勝利の条件」が本当に正しいものであるか、大いに疑問を持つところです。混乱と成功のなさを生み出しているのは、実は経営者自身が社員全員に押し付けている「間違った勝利の条件」こそが理由かもしれないのですから。

p.215 議論の「影響比率」を締め出させるな、と書きましたが、本来その問題が正しいか間違っているか判断すべき基準として、影響する比率が1%にも満たないことを取り上げて、問題自体を一方的に決めつけてしまう空気の醸成は、断固見破らなければならないのです。

p.216 体験的学習の文化の中で生きる私たち日本人は、その習慣を刺激する形で「一点の正論」を突破されると、問題全体の正誤を著しく間違った方向へ誘導されてしまうのです。
 「醸成された空気」の危険性を見抜けず、日本人が合理的な議論を放棄して盲信してしまった事実は、大いに反省すべき点です。これからの日本と日本人は、「空気の欺瞞」」を打ち破らなければならないことを肝に銘じるべきです。

p.218 方向転換を妨げる四つの要素
 1 多くの犠牲を払ったプロジェクトほど撤退が難しい。
 2 「未解決の心理的苦しさ」から安易に逃げている。
 3 建設的な議論を封じる誤った人事評価制度。
 4 「こうであってほしい」という幻想を共有する恐ろしさ。

p.222 同様に「異論」「疑問」を差し挟む人物を左遷や降格させるなら、誤りが明白な案でさえ、反対を表明させない組織的な圧力を増幅させることになります。米軍上層部は実践で優れた成果を出した者を昇進させて勝ち、日本軍上層部は上司と組織の意向を汲んだ者のみをつけたことで負けたのです。

p.222-3 集団の和を特に尊重する文化である日本は、手段の空気や関係性を重視するあまり、安全性や採算性よりも、関係者への個人的配慮を優先し、グループ・シンクの罠に陥るケースが多いようです。

p.225 「不都合な情報を封殺しても、問題自体が消えるわけではない」
 この指摘は正常な心理であればごく当たり前の道理です。ところが特定の状況はあなたに「事実を無視する、もみ消す強い誘惑」を生み出すのです。

p.225 グループ・シンクや埋没費用について理解する限り、影響下にある人物や集団は「結論ありき」の議論をする傾向があるとわかります。「最良の結果」を目指した議論ではなく、すでに存在する結論を守ることが目標になっているのです。

p.230-1 幸運にも「リスクをかわすことができた」場合、対策のコストや労力もかからないことかで「リスク隠し」は得をしたのでしょうか? 残念ながら違います。プロジェクトが脆弱であることに一切変わりがありません。むしろ「リスク隠し」のままリスクを偶然かわせたことは、次回以降のリスク発現性を逆に高めてしまいます。
 一回目の作戦において、偶然日本軍空母が攻撃をよけることができたとして(リスクをかわした)、次回以降の出撃でも空母の脆弱性は同じです。次も当然、敵弾を避けられると考えれば、日本軍空母が撃沈される可能性はむしろ高まります。 #RM

p.234 衛生管理がされていない状態でありながら、食中毒が起こっていないというのは、単純に「リスクをかわしている」だけであり、リスクの対策を取っていることとはまったく異なります。 #RM

p.236 愚かなリーダーや意志決定権者の中には、「耳に痛い情報」「都合の悪い可能性」を警告する人物を遠ざけるという、極めて危険なことを行ってしまうケースがあります。これらの人物は、サーカスで綱渡りのロープ下に、安全用セーフティネットを張らない「言い訳を正当化するため」に、必要な安全策を進言した人物を左遷したりします。
 最終的に、このようなリーダーの周囲には「都合のいいこと」「ごますりやお世辞」しか口にしない人物のみが残り、正しい警告をする人物は去っていくでしょう。


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マグロ船で学んだ人生哲学

2012-05-14 05:28:52 | Book Reviews
「マグロ船で学んだ人生哲学 ボクの生き方を変えた漁師たちとの一問一答集 齊藤正明・著、講談社biz、2010年7月20日

p.23 嫌なことをされたら何が嫌だったか覚えちょけ。同じことを人にしなければそれだけでみんなから好かれるのぞ。

p.49 上に立つもんが自信満々だと? 下のもんが言いたいことを言えんくなってええ情報も集まらん。そうなると不満がたまっていい漁もできなくなるんど。

p.77 誰にもできない仕事をするためには、誰にでもできることを、確実に一つひとつこなすことが近道になるのではないかと。

p.83 「人はの、『仕事ができるできない』よりも、自分をちゃんと見ててくれる人を尊敬するんじゃねーか?」

p.109 東丸には、仲間のよい面を口に出して褒めるという習慣がありました。「他人の欠点を指摘することは、誰でもできるんど。でもの、昨日までできんかったことを、今日できることに気づいて褒めてやることは、船長であるおいどーにしかできねぇ」

p.115 自分はスーパーマンだと思いすぎちょるから現実とのギャップに苦しむんど。最初はの、自分は何もできないダメなやつと認めることど。そこから一歩ずつ、磨いていくんど。

p.129 「こだわりはの、迷惑なときも多いんじゃ。自分が『こうだ!』と強く思いすぎると、それを人におしつけるけーの!」こだわりが強いと人間関係を壊しかねないということです。

p.149 人生は案外、悪いことが起きても、その後、それが良い出来事に変わる可能性だってあるのです。

p.153 他人が教える成功の秘訣はその人が試行錯誤した結果。その人に合うやり方で成功したものだよね・・・・・

p.155 「成功者の本は参考になりますよ」「そんなん嘘じゃ。運がよくてうまくいったヤツが『こうしてうまくいった』と言うから、うまくいく方法に見えるだけじゃ。本当は、その間には、時代とか出会った人とか、いろいろな運に支えられちょる。」
 結局、人生や仕事は、料理本のように、「この手順で行えば必ずうまくいく!」といったものではなく、自分で試行錯誤して、つくりあげていくものなのです。

p.162 「人のアドバイスはマンボウのように聞け。マンボウは一回に2億個も卵を産むがそのうち大人になるのは2匹ぞ。マンボウが一匹大人になるには、それだけ多くの犠牲が必要なんじゃ。人からもらうアドバイスもマンボウと同じぞ。死んでいくアドバイスがたくさんあるから、一個の役立つアドバイスが生まれる」

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聞く力

2012-05-12 21:11:41 | Book Reviews
「聞く力 心をひらく35のヒント 阿川佐和子・著、文春新書841、2012年1月20日

p.77 自分と同じであることを「正しい」とか「当然だ」と過度に思い込まないようにさえすれば、目の前の人が、「私」とどう違うのか、どのくらい近いのか遠いのか。そのスケールをもとに質問を広げていくことは、有効な手立ての一つとなり得ます。

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「会社を辞める」と決めてからの、起業ロードマップ

2012-05-10 22:40:09 | 薬害は人災だ
『「会社を辞める」と決めてからの、起業ロードマップ』真田学・著、ぱる出版、2011年2月8日
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心が軽くなる本

2012-05-09 22:50:41 | Book Reviews
「不安」を「安らぎ」に変える57のヒント 心が軽くなる本 山崎房一・著、PHP文庫、1996年11月15日

p.17-8 分離不安という本能は、読んで字のごとし、他者との共存関係がなければ不安でたまらないと感じる本能です。ひとはこの本能にせきたてられて他者との共存関係をむすぼうとします。そして、そのアクションを愛と呼んだのです。

p.20 愛は、初めからそこに用意されているものでも、とつぜん姿をあらわすものでもなく、人間関係を円滑にすすめるためのことば、あるいはそのための配慮や行為にすぎなかったのです。

p.24 愛はどこにも存在しないのですから、自分でつくり出さなければならないのです。それには「愛は、心のなかにある」というまやかしを一蹴して、相手が喜ぶことを口にし、相手から感謝されることを実行に移すことです。それには自分の愛が一方通行であることに我慢しなければなりません。なにしろ愛は「与える」ことに氏名があるばかりか、ことばと行動の中にしかないのですから。

p.24 「いちどほれた会社だ、ここに骨を埋める気で最後までとことん付き合ってやろう」と思うとき、あならの愛は一方通行です。それでよいではありませんか。

p.25 不平や不満などのストレスのタネは「与えられる愛」に対する期待が裏切られたときに生じるものだったからです。

p.51 ストレスの正体が見えてきました。ストレスは、この三つの世界(個、家族や友人、社会)の境界線をあいまいにしてしまったしっぺ返しだったようです。社会に対して家庭の温かさを求め、自分に対して社会の厳しさを課し、家庭に我執をもちこめば、そこは摩擦や軋轢が渦を巻くストレス地獄になってしまうのは、当たり前のはなしなのです。

p.127-8 ホンネをずけずけといい、元気いっぱいで顔色のよいエネルギッシュなひとは、正しいことと世のなかを動かしているパワーは別ものだと、よく承知しています。世のなかを動かしているのは、きれいごととは無縁の荒々しいパワーだと見抜いているのです。

p.128 「ストレスは、やさしさや思いやり、きれいごとや正しさをパワー(ちから)だと信じていた純粋な気持ちが、現実社会に裏切られたときに受ける心の傷である」

p.130-1 ホンネは、エゴイズムや物欲あるいは名誉欲と、正しさややさしさを両立させ、万事うまく運ぼうとする欲求にほかなりません。実は、礼儀や常識や法を守ってさえいれば、人間はどんなふうに生きてゆこうと少しも構わないのです。それを「かくあるべし」というきれいごとのタテマエをふりまわしてしまうため、罪の意識にとらわれ、ストレスの餌食になってしまうというわけです。

p.150-1 失敗しても、しくじっても、たとえ間違ったとしても、自分は百点満点。あるがままの今の自分――それを変える必要など少しもなかったのです。

p.158 ご安心なさい――心は、今あるがままの姿のときが最強なのです。今のままでよい、と安心すると、心はすっかり元気になり、どんなトラブルに対してでも柔軟に対応できるようになります。

p.164 自分に対する過剰な関心を薄めるとっておきの方法があります。それは、あるがままの自分に百点満点をつけ、あるがままの自分に満足することです。

p.169 自信とは、決して揺れ動くことがない絶対的な自意識――自分の心は極上の宝物である――という自覚です。

p.185 悪い心は、表に出さず心の奥にしまっておくだけでよかったのです。たしかに悪い心は表の場面では有害でした。しかし、それは生きてゆく情熱そのものだったのです。


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会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ

2012-05-06 11:00:16 | Book Reviews
「会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ」 齊藤正明・著、マイコミ新書、2009年2月27日

p.34 「あー? いいことが起きたら喜んで、嫌なことが起きたら暗くなる。それじゃ犬と同じじゃねーか。人間はの、感情をコントロールできるんど」

p.38 「結果にばかりこだわると、その途中にある、おもしれーもんや、役に立つことを見逃すんど。俺には、それがもったいないように思う」

p.43 「つまりの、おいどーらは、おいどーらにできることをすべてやったんど。それから後のマグロが捕れるかどうかなんて、海が決めることど。齊藤ら陸の人たちは、人間ではどうにもならんことまで、なんとかしようとしちょる。それが疲るる原因よ」

p.50-1 「『努力』っちゅー言葉には、どっか『結果』という見返りを期待しちょるように聞こえるの。でもの、努力はたいてい報われんぞ。最初から報われる期待をして努力すると、『努力したのに・・・・・』と、すぐにあきらめよる」

p.64 「それは齊藤のうぬぼれど。『自分はスーパーマンだ!』と思いすぎちょるから現実とのギャップに苦しむんど。最初はの、『自分は何もできないダメなやつだ』と認めることからど。そこから一歩ずつ、自分が得意だったり、好きなことを磨くんど」

p.65 「でもの、いくら自分を磨いたって、人間できないことばかりぞ。『完璧』を目指せば目指すほど、自分にできないところが目立って落ち込む。結果、完璧とはより遠くなるんど」

p.70-1 「何かの分野で成功した人は、もともと能力があるからうまくいったわけではなく、うまくいったってことは、きっとあの人には能力があったんだろうと、後で理由づけをされちょるだけど。だから、『能力』なんちゅーものは、考えとも無駄と」

p.77 「世間から誤解されているのはつらくないですか?」「それは他人にわかってもらおうとするからつれぇんよ。自分が自分の仕事に楽しさと誇りを持てば、あとは世話ねぇ話じゃ」

p.80 「結局の、短所は見方を変えれば長所で、長所は見方を変えれば短所なんど。齊藤は、悪ぃとこばっか見よるから悩むんど。自分の悪ぃとこばっか見るやつぁ、他人に対しても悪ぃとこばっか見るんど」

p.82 憧れの損ぁ意に近づこうと考えるのは否定しませんが、そもそも自分の質を見極めなければ、逆にマイナスになることさえあると思うのです。

p.86-7 「地球はの、全部対でできちょる。『雨と晴れ』、『海と空』、『男と女』、全部2つで1つじゃ。これはの、人の気持ちじゃて同じど。『前向きなとき』ばかりではなく、『後ろ向きなとき』も大事じゃ」
 「後ろ向きになるっちゅーのは、危険を感じる能力ど。いつでも前向きな人やらが船長をやると、絶対無茶をしよるから船があぶねーんど。それにの、後ろ向きになることがあるやつでないと、落ち込んでる人の気持ちやらがわからんど」

p.109 「陸の仕事だって、いつまでも同じやり方で商品を売ってたら、段々売れなくなりめーが。『不況で商品が売れん』っちゅーとるやつは、不況を言い訳にして、今までのやり方を変えようとしぇん。とにかく売れとらん会社ほど、『立地が悪い』やら『ライバルができた』やら言い訳を考えることに力を使おうとする。言い訳に力を使うんなら、先に自分のほうを変えたほうがよかろーが」

p.134 「『便利になれば幸せになる』、そんなん全部幻ど。むしろ、不便なほうがみんなで助け合ったりして、心のなかに幸せを感じるし、難しいこともできるようになるんど」

p.141 「ケーキでマグロを釣ろうとする」とは、できるはずもないことを。奇をてらって失敗することだそうです。

p.141-2 「心の空腹状態」
 人は、食べ物を食べないとお腹がすき、飢餓状態になると木の皮など食べ物ではないようなものまで口にして、少しでも飢えをしのごうとします。それと同じように、人の心は食べ物の代わりに、他人とのふれあいが、栄養素になると言われ、褒められたり、認められたりしようとします。

p.142 問題行動を起こす人がいれば、その人のよいところを見つけ、褒めることで、心の空腹感は満たされ、問題行動は減っていくとされています。

p.146 「この針には心がこもってねぇ。心がこもっていない作業は、必ずどこかにミスが出るんど。飛行機や船でのうっかりは、すぐに全員の死につながるんど。陸では『死』ちゅーもんが、どっか自分と関係ねぇ、遠いもんじゃと思うちょるじゃろ? でもの、海の上では『死』は、齊藤のすぐ真後ろにおるんど」

p.171 逆に、親方のように「あなたのように優秀で、ずっと働いてほしい人が、ここでミスしてしまうのは痛手だ」という相手の能力や存在を尊重するような表現が入っていると、叱られることに愛情を感じるのでしょう。

p.173 「あんまり素っ気なく返事をすると、話しかけにくいやつと思わるるど。赤道にいるから暑いことくらい俺でもわかっちょる。でもの、最初に話しかける言葉はあいさつじゃ。あいさつで出鼻をくじかれると、次に何も話せめーが」

p.176-7 マグロ船は狭くて人口密度が高く、ギスギスしやすい環境だからこそ、対人関係のストレスがたまらないような工夫があったのです。

p.178-9 このようにベテランは若手を褒めますが、私がおもしろいと思ったのは、「上から目線で褒めないこと」です。
 たとえば、「お前も、マグロの処理がだいぶ上達したな」というような言い方をするのではなく、「おまえの処理作業が上達しちょるおかげで、今まで以上にマグロが高く売れるようになるの」と、「あなたのおかげで助かっている」といった表現を使っているのです。

p.180 「『仕事が丁寧なやつ』は、たいてい『仕事が遅い』。ひとつのことを見て、長所として受け取るか、短所として受け取るかの違いだけでねーんか? だったら、長所として受け取ったほうが、お互いに気持ちよかろう」

p.185 「人のアドバイスに期待しすぎるから、的がはずれたアドバイスに腹が立つんど。えーか、『他人からのアドバイスは、たいてい的がはずれちょる』。これが普通ど。他人はみんな、自分の立場でものを考える。わざわざこちらの立場に立ってアドバイスをしてくれることなんてことはないんど。じゃから、ほとんどのアドバイスはアテになりよらん」

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空の上で本当にあった心温まる物語

2012-05-02 19:38:09 | Book Reviews
「空の上で本当にあった心温まる物語」 三枝理枝子・著、あさ出版、2010年10月28日

p.25 誰かが困っている。そんな時は、自分にも何か手助けできることがあるはずだ、そう考えてみませんか。直接、手を出さなくても、間接的なことでもいいのです。

p.82 常に、目の前にいる方に、できうる限りのことをしたいと、私たちANAスタッフは思っています。

p.95 一人ですべてを成し遂げることもすばらしいことですが、ほんの些細なことをみんなで一緒にすることで大きな成果を出すことも、また凄いことです。

p.113 ちょっとした動きで、「何か違う」と気づいてくれた、プロの目に感激しました。

p.138 茶人でもあった井伊直弼の言葉に「独座観念」というものがあります。
 茶席が終わり、主・客人ともに名残を惜しむ別れの挨拶を済ませたら、主人は客人の姿が見えなくなるまで静かに見送ること。客人が帰ったからといってすぐ中に入り、戸を閉め、片付けを急ぐことをしてはならない。心静かに茶席に戻り、残った湯でお茶を一服点て、客人に思いを馳せること、という意味です。

p.191 お客様が目的地に着いて降機なさる際に、「今日はいいフライトだったね。なんだか、いいことありそう」などと思っていただけるようにする。それが、私たち乗務員の役目であり、使命なのです。

p.194 ――上司からの手紙
 「ご子息におかれましては、14名の同僚と1年以上に亘る試験、訓練を無事終了し、4月1日より晴れて一等航空運航整備士としてデビューすることになりました。同封した写真は、整備士として一番機を出した時の勇姿です。記念すべき第一歩をお見せできないのが残念ですが、せめて写真でもと思い、送付させていただきました。本人たちに承諾を得ると、きっと断られるでしょうから、私の独断で送付させていただいていますことをお許しください。

p.234-5 CAの本来の使命は、お客様を笑顔にすることではないか、と私は考えています。
 「やっぱりANAに乗ってよかった」「またこの航空会社を利用したい」「飛行機に乗るって楽しいな」
 そう思っていただけるよう、人の心を動かせるようなおもてなしをさせていただくことを、私のミッションとしてきました。


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