何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

こんなことでMRが評価されていいのか?

2005-11-30 22:09:39 | 薬害は人災だ
 都心で行われた、病院薬剤師向けの勉強会。テーマは『提供される医薬品情報を鵜呑みしていませんか?』。演者は中央区にある某企業系病院の薬局長。

 総括すれば、製薬企業からの情報の中には、巧みな表現やグラフが用いられ、自社に都合のいいように仕立てられているから、薬剤師はそれを見抜いて、マジックにひっかからないように、日々情報に触れて注意しましょうね、というだけのこと。

 確かに部分的にはけっしてウソの情報とはいえないが、そのあつらえかたというか、メーカー作成の資料は、製剤全体の評価としてはいかがなものか、というものが多い。それはいいとしよう。

 しかしだ。冒頭で現在のMRってこんな程度なんだよ、という“実例”紹介として、まず「今から12年前にあった薬害で、これを契機に添付文書の記載のあり方が見直されたものは何か」と、ソリブジン薬害のアウトラインを現在のMRがどれくらい知っているかどうか、アンケート調査した内容が示された。

 このような有名なことでさえ、若いMRの多くは知らないんですよ、年配者でも当該メーカーの者でなければ知らない、ってMRは開き直るんですよ、というMR批判。
 次いで、医学・薬学系主要欧米雑誌を8誌とりあげ、雑誌の略名や発行国、発行頻度をアンケート調査し、ほぼ100%、誰も知らない、有名な雑誌に目を通さないなんて不勉強ですねぇー、そんな人たちがMRとして病院に来ているんですよ、というMRの大批判が繰り広げられた。

 おいおい、そんな事がMRを評価するうえで、格好の質問なのかい?、ってMRでなくても思う。ソリブジン薬害は、薬学部卒なら一般教養として習っていてもいいだろうが、文系やの他学部卒のMRには、ソリブジンという名前程度が関の山で、相互作用のメカニズムまで問うのは、いかがなものだろうか。

 ましてやJAMAやBMJ等の素性的なことを聞いて、不勉強だの、信用がおけない、という証拠のように持ち出すセンスはいかがなものだろうか。

 自分が英雑誌を少しくらい読めるという、単なる自慢話をしたかった、鼻にかけたかっただけじゃないか。

 総論として、だから病院薬剤師の皆さん、適性使用のために情報を正確に読んで安全確保に寄与しましょう・・・、それはいいが、あまりにもモノの一端を見て、それを知らないのはボケカスのように言うのはいかがなものか。そんな偏った見方をしている病院薬剤師こそ、情報の評価のしかたどころか、物事の見方を誤るのではないか、と危惧される。

 この演者、来春からは近年千葉県N市に移転した某大学・薬学部の助教授として赴任する。この大学は、選択を大きく誤った。母校なだけに、残念極まりない 
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ぬるいコーヒーを出すな、って

2005-11-29 23:05:35 | 思いつくまま
 会社帰りの待ち合わせで、30分以上早く着いたのでスタバで一休みすることに。

 コーヒーを注文する。この時期は、当然ホットだ。紙コップにプラスチックの蓋のついた容器で飲む人が多い中、なぜか「店内お召し上がり」に返事をしたら、白地に緑色のマークの入った陶器製の容器で出される。

 ところが飲んでみると、ん?、なんかへんだぞ。もう一口飲む、アレ?

 そうだ、ぬるいのだ。ぬるいからひと口が多めに飲めてしまう。気がつくと3分の1ほど既に減っている。

 ぬるいんだけど・・・、そう文句を言って熱いものと交換してもらえばよかった。しかし躊躇っているうちに、時間も経過。時が経つほどに、元々ぬるいコーヒーだったのだか、熱いコーヒーが冷めたんだか、わからなくなってしまった。

 ひょっとして、容器があまりにも冷たくて、ホットは一気に冷めてしまったのだろうか。

 既に文句を言っても、難癖だと思われるだけかもしれない。参った。仕方なしにぬるいコーヒーで時間を潰してしまった。店を出ても、当然、身体は暖まっていなかった 

 スタバって、お客様の声を聞く仕組みって、ないんだよね。ご意見箱でもあれば、投函するのに・・・。案外遅れているのかも。

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カルテ改ざん、医療界や司法界の壁

2005-11-26 22:21:47 | Book Reviews
 医療事故は、頻度からすれば飛行機事故はもちろん、交通事故よりもはるかに多く起こっているはずだ、という。しかし表沙汰にならない。起こした医療側が、証拠を消してしまうからだ。交通事故のように、後から実地検分もできないし、何よりの記録が改ざんによって曲げられてしまうからだ。

 『カルテ改ざん』 石川寛俊・監修 さいろ社 ISBN 4-916052-17-X

 薬局では、行政側による「個別指導」に際し、薬歴簿に手を加えることも珍しくないという。薬歴簿とは、薬局における、いわゆるカルテに相当するもので、その内容いかんによっては、保険請求によって得た収入から一部を返還しなくてはならないのだ。その額も、遡って計算されるため、ン十万ならまだしも、ン千万に及ぶこともあるという。

 だから、個別指導で呼び出される前夜、あれこれ書き加える。目的は医療裁判ではないとはいえ、不正請求を隠す行為であり、まさしく“カルテ改ざん”だ。

 開設者が儲け主義だと、返還額さえ少なければいいとばかり、日頃のサービスの不備は追求せず、額面ばかり気にするのだそうだ。こんな観点のもとで患者さんと接する薬剤師の士気が果たしてあがるだろうか。より良いサービスを展開しようと心がけるだろうか。その機運が盛り上がるだろうか。言うまでもなく、Noだ。

 利益重視だから、安全確保なんてところにたいして投資も及ばない。カタチ程度は作るかもしれないが、おそらくセコく規制をかけて、渋るに違いない。接遇に力を入れたとしても、それは接客面でトラブルをなくして、売上げのための接遇改善だろう。そんな表面的なことで、単にモノを買いに来たのではない「医療消費者」が満足するわけがない。

 そこに目を背ける開設者のいる薬局では、きっと天からお灸がすえられるに違いない 

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タミフルを使いたい厚労省の思惑

2005-11-26 20:02:25 | 薬害は人災だ
子供襲うインフルエンザ脳症で指針 「疑い」も早期治療 (朝日新聞) - goo ニュース

 要点を2つにまとめる。
(1)「インフルエンザ脳症」が疑われるようであれば、早期治療を開始する。
(2)タミフル服用で、インフルエンザの重症化防止が期待できる。

 (1)は、まず「インフルエンザ脳症」というが、インフルエンザ罹患が原因で脳症に発展すると思わせているが、実はインフルエンザによる発熱に解熱剤を用いたことが脳症に大きく関与しており、実態は「NSAIDs脳症」であることを誤魔化しているのではないか。

 ひいては、インフルエンザは重大な感染症で恐さを強調し、何ならワクチンも考慮してはどうだ、と感じさせる雰囲気もある。ワクチンの有効性は疑問視されているにもかかわらず。

 (2)は、タミフルの安全性が証明されたのではないのに、脳症の疑いが強いかどうかにかかわらず、インフルエンザにはタミフルと言わんばかりのところが腑におちない。「重症化を防ぐために」というのは、軽症であってもいずれ重症になるといけないから、ともとれる。タミフル使用推進的である。

 タミフル積極使用の状況を作っておかねばならない理由は、備蓄にもある。現状では備蓄分が十分確保できずに困っているとはいえ、万一、インフルエンザが流行せず、タミフルがダブついても困るのだ。なんせ、備蓄とは税金を使っているのだから。
 足りなくなっても困るし、いざ余った時には“はけ口”も用意しておかねばならない。国民は、いいように洗脳されているような感じだ 
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顧客重視は、事故防止や危機管理に作用する

2005-11-24 23:23:09 | ISO9001奥が深いか浅いのか
過熱する首都圏の格安競争 中堅、必死のコスト削減 (共同通信) - goo ニュース

-----転載ここから
2005年11月23日 (水) 18:20

 首都圏のマンションなどで起きた耐震強度偽造問題は、このところの格安物件ブームが底流にある。大手に対抗するためコスト削減に走る中堅業者。受注増の見返りに安く仕上げようとする設計・施工者。住民の安全性を度外視して競争に走る一部業者の“ビジネスモデル”が浮き彫りになった格好だ。

震度5強で倒壊する恐れがあるとされた完成済みマンション13棟のうち7棟を発注したヒューザー(東京)。「都心周辺で100平方メートルを超すマンションが3000万円台」などと、安さ、広さ、近さの3点に絞った販売戦略で売り上げを伸ばした。問題が発覚する前は、業界でもそのアイデアに一目置かれる存在だった。
-----転載ここまで

 やはりそうだ。売上げが事業の目標の最優先課題だったのだ。だから、コスト削減を“合法化”させるべく、設計事務所の算出に基づいた設計で建築し、リーズナブルな価格で製品を提供する・・・、という言い訳をしたかったに違いない。

 建築業は一頃、ISO9001がないと入札などに参加できず、ネコも杓子も取得したという時期があったが、お役所がそのハードルを撤廃してから、ISO9001の認証取得更新を捨てた建築業もあったという。つまり、顧客重視なんてさらさらない、業界のパスポート的認証取得であったわけだ。

 そうか!、ISO9001でいう「顧客重視」とは、顧客の要望に応えてサービスの対価を得るとともに、利益を確保するうえで、負けてはいけない誘惑に引きずり込まれないためにあるのではないか。

 ISO9001が事故を防げなかったのではなく、ISO9001に適切に取り組まなかったから事故がおきたのだ。 

ISO9001の事例が満載

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利益追求が品質を下げ、評価をさげる

2005-11-24 23:09:37 | ISO9001奥が深いか浅いのか
 ヒューザーが今夏、なんとISO9001を取得していた。
-----転載ここから
<耐震偽造>ヒューザーが「ISO」取得していた
 耐震構造計算書の偽造で危険が指摘されたマンション7棟の建築主である不動産販売会社「ヒューザー」が、今年8月に品質管理の国際規格「ISO9001」の認証を得ていたことが分かった。審査登録をした「日本品質保証機構」によると、マンション設計やアフターサービスについて規格を満たしていると評価されたという。
(毎日新聞) - 11月24日20時56分更新
-----転載ここまで

 JABのホームページでも、確認できた。JQAの審査に対する信頼はどうなのだろうか。これは、やや衝撃だった。いったいどこに不適合があったのか。不動産販売会社と建築事務所とはどういう関係なのだろう。

 アウトソースなのだろうか。であれば7.4の不適合。購買先の評価が甘かった。いや、購買先に圧力をかけていたのであれば、なおさら甘い。自社で行っていないけど、自社の指示通りにやらせていたのなら、やはり7.5の不適合。サービス提供プロセスに問題あり。

 姉歯は建築家の魂を売ってしまったかのように、依頼主との関係を断てず、仕事をもらわなければならないことから、不動産会社の言い分を受け入れざるをえなかったのだろうか。

 しかし、肝心なのはここからだ。
-----転載ここから
<耐震偽造>「生活のために」安全性の問題認識 姉歯聴聞会
「安全性に問題があると言ったのだが……」。東京・霞が関の国土交通省で24日開かれた聴聞会。姉歯秀次1級建築士(48)=千葉県市川市=は、無理なコストダウンを迫った業者とのやり取りを生々しく証言した。「専門家として申し訳ない」。淡々とそう言い残し、逃げるように国交省を後にした姉歯建築士。「いったい、そんな指示をした業者は誰なのか」。

 (中略)

◇圧力かけてない…建築、施工業者
姉歯建築士の弁明内容について、偽造21物件中の12棟の建築主「ヒューザー」(東京都千代田区)は「鉄筋量を減らせと指示したことはない」。施工などで10棟に関係する「木村建設」と、3棟の建築主の「サン中央ホーム」(千葉県船橋市)はともに、圧力をかけたことは全くない、とした。また、4棟の建築主のシノケン(福岡市博多区)は「下請けのゼネコン(木村建設)がどのように指示していたかは把握できない」と話した。
-----転載ここまで

 この際、ヒューザーにもサン中央ホームも、姉歯設計事務所とどういう力関係だったかどうかということだ。2社が圧力をかけていた、などと言うはずがない。そんなつもりは毛頭なかった、というだけだろう。いいものを安く、お客様のためを思い、常にそう言ってきました、と言うに違いない。

 圧力と感じたかどうかは、立場の弱いほうが、どう感じるかだ。姉歯側をかばうわけではないが。それでも譲ってはいけないことをしてしまったのだから。

 もしこの推測が当たっていれば、どこの不適合かって、5.1経営者の責任 で問われるのではないか。利益優先が本音丸見えで、顧客重視のかけらも見えないのだから。

 2社が絡むので多少複雑だが、業種によっては社内で同様のことが十分、起こりえる。上が経費削減、売上げ達成を強く言う反面、かたや顧客の安全や安心を確保したい、なんていう経営者がそうだ。売上げ確保で現場がトラブルを起こしておきながら、片方で顧客に迷惑をかけてまでやれとは言っていない、という論法だ。

 売上げ増大のための指令が少なからず出ていたはずだ。顧客を欺くつもりはなくても、現場は顧客にわからないように手を抜き、利益確保に走る。その結果、問題が表面化しても、上層部はそれとこれとは別で、そこまで強く言っていない、と言うはずだ。自分たちは人事考課や予算を握って、圧力をかけている意識を見失っている。

 これほどまでに問題の構造が同じであるとは、面白くもあり、恐ろしくもあり、アホらしくもある 




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利益追求がアダ、安全性軽視につながる

2005-11-19 13:51:32 | ISO9001奥が深いか浅いのか
首都圏でマンション構造計算書偽造、耐震性不十分の恐れ (朝日新聞) - goo ニュース

-----転載ここから
国土交通省は17日、千葉県市川市の建築設計事務所が、マンションなどの設計に必要な、耐震性にかかわる構造計算書を偽造していたと発表した。書類が偽造された疑いがあるのは、東京、千葉、神奈川の1都2県のマンション20棟とホテル1棟。うち、完成済みのマンション2棟は震度6強~7程度の地震に耐える基準を満たさず、震度5強程度で倒壊するおそれがあるという。書類偽造は建築基準法違反にあたり、国交省は近く警視庁に告発する方針。
 偽造をしていたのは姉歯(あねは)建築設計事務所。動機について事務所の建築士は千葉県の調べに対し、「コスト削減のプレッシャーを受けていた」と話しているという。
国交省はマンション20棟のうち、工事中の4棟と着工前の3棟については建築主に作業の中止を要請した。
-----転載ここまで

 建造物という“製品”に対し、所定の製造手順に則り、定められた法令を遵守し、施工していれば、この事件はおきなかった。マンションの購入者などからクレームは当然だろう。
 この事件の原因は何か、ISO9001的に考えると、7.5.1や7.2.1などの製品実現の違反や、顧客の要求を無視したところで、不適合を指摘できそうだ。しかし、これは真の原因分析になっているだろうか。

 なぜ手抜き工事に至ってしまったのか。当事者はけっして良いと思ってやってはいないだろう。マズイと思いつつ、そこに手を染めてしまった背景は何か。それはまさしく「コスト削減のプレッシャー」がそうさせている。プレッシャーを与えたのは誰か?

 利益を出すには、買い手を増やすか、経費を削るしかない。買い手を増やすのは簡単ではないし、売り手の意思で出来るものではない。売り手側で出来るのは、経費削減だ。
 かといって、目に見える部分に手を加えるわけにはいかないから、目に見えない部分にその影響が及ぶ。しかもすぐに手抜きがバレるわけにはいかないから、一番、気づきにくい、滅多に使う頻度の少ない、時間の経過をもってすれば言い訳のしやすい、いわばトータルで必要性に乏しいと思しき箇所に操作する。たいていその場所とは、万一を想定して用意されている安全性確保の部分だ。安全性確保の部分とは、頻度的に使われることが少なく(ともすれば使わずに済み)、しかしいざ起こるとたいへんな事態になりかねない部分だ。

 JR西日本の福知山線の事故も、非常に似た構図だ。ATSの設置が遅れていた。ずさんだった。乗客確保のため、定時運行、スピード化を求め、裏では日勤教育に怯えさせ、つまりは売上げ最優先の体質が、事故の遠因になっている。いや、ここまでくると、その体質を作ったことこそ、事故の主因ともいえる。経営者の売上げ優先、利益確保の姿勢が、安全性を軽視させ、不適合を招いたのだ。

 民間企業の目的は利益確保といってはばからない人は、世の中にたくさんいるだろう。しかし、公的機関だって、けっして予算を完全に無視しているのではない。使命も果たすし、特別なことがなければ予算も計画的に考える。

 民間企業は、業種によるのかもしれないが、どうも売上げ拡大に走りすぎのきらいがある。オートバイや車で有名なホンダが、われわれは生命に関連する仕事をやっている、という発想で製造・販売していたのだという(『経営に終わりはない』藤沢武夫・著、文春文庫)。自動車産業にも、生命関連産業としての自覚がある一方、建築業界はどうなんだろう。

 売上げと製品の質が別仕立になっているのではなく、良質の製品(サービス)が提供できてこそ、売上げもついてくる、すなわち両者は延長線上にあるという経営感覚が必要だと、改めて確信する。




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路上喫煙容認のツケ

2005-11-18 22:43:49 | 思いつくまま
 秋葉原ヨドバシカメラ斜向いのセ●ンイレ●ンが予告通り、昨日より入り口脇の灰皿撤去に踏み切った。どこまで周知されていたか知らないが、セ●ンイレ●ン前での喫煙が常習化されていたので、その場を楽しみに訪れていた者は、しばし戸惑っていることだろう。なぜ、撤去したんだぁ? と言わんばかりに、イライラしているかもしれない。これまで置いてあったじゃないか、いまさら何だよ、といった具合に。

 さて、その交差点に、いつからだろうか・・・少し前まではなかったと思うが、写真のような看板が取り付けられた。結構目立つ位置に掲示されている。路上のタイルの1枚を禁煙広告に使うというのも面白い発想であったが、抑止力はいまひとつだ。看板の威力も定かではないが、町内会のポスターも時間とともに劣化、破けて廃棄されるのがオチだし、のぼりを立てるのも景観を著しく害する。

 看板も風景に馴染むものではないが、改めてこのエリアは喫煙禁止ということが強調された。夕方、セ●ンイレ●ンの店員は、店頭のポイ捨てタバコやゴミを掃除していた。しばらくは、店頭でタバコを吸えなくなった者が、恨みをぶつけるように捨てるだろうが、そこはこれまで容認してきたツケだと思って、これからは自らが街の美化の先頭に立ってもらいたいと思う。
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朝の総武線各駅停車で

2005-11-18 09:23:40 | JR西に学べ
 今週の総武線各駅停車(黄色い電車)での出来事。

●三鷹駅を発車した直後、駅員が「停車してください!」とマイクで2回ほど叫ぶ。ホームの拡声器で声が響くので、運転手にも届いたのだろう。10メートルと動かずに止まる。時間にして5秒程度のこと。

 どうもバッグが挟まれたまま、発車したらしい。ドアが閉まらないまま(車体の脇のランプがついたまま?)発車してしまったのだろうか。
 先日、韓国で乳母車が挟まれたまま発車した地下鉄の映像に比べたら、ドキドキするような原因や様子ではないと思うが、駅員のとっさの叫びには驚いた。

 でも、カバンの端や傘が挟まれたまま、動くなんてことはよくありますよね。挟まれた部分をみたわけではないのですが、事なきをえて、めでたしめでたし。

 もうひとつ。

●雨と言っても、それほどの雨ではなかった。朝の7:40頃、中野駅を出て東中野に着くまでの間の車内放送。 ただいまこの電車は、中野駅を1分20秒ほど遅れて発車しています。お急ぎのところ、誠に申し訳ありません。 私を含めて、車内の乗客一同、ギョっとした。

 雨なんてJRのせいじゃないし、たかが1分20秒じゃないか。その程度で通勤や通学に多大な影響が出る人なんて少ないのではないか。
 何よりも、そういう分刻み、秒刻みの定時運行にひどく気を使いすぎた結果が、JRの運転手にとって精神的なプレッシャーを与え、余計に事故を招くのではないか。事実、まだ福知山線の事故の記憶は新しい。遅れは結果。もちろんルーズすぎても困るが、1分程度を気にしていて、大丈夫なのだろうか。

 アナウンスした車掌の声は若かった。謝られて、少しもいい気持ちはしなかった 
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路上喫煙禁止区域なのに灰皿がある

2005-11-15 23:30:01 | 思いつくまま
 秋葉原駅周辺は、路上喫煙禁止区域だ。都内でも、真っ先に条例が施行された。当時はそれを取り締まる人らしき人を見たが(罰金2000円らしい)、最近は見かけなくなった。

 ヨドバシカメラができてから人通りも増えた。その斜向いにあるコンビニ、セ●ンイレ●ンでは、なぜか店頭に灰皿が設置されている。基本的に歩きながら喫煙している人はいないはずなのに(実際は条例無視した喫煙者はいるが)、まるで入店するときはたばこの火を消してからどうぞ、と言わんばかりだ。

 しかし実態はというと、店頭でたばこの火を消すのではなく、店先で火をつけ、それも軒下といえるかどうかわからないが、歩道とビルのわずかなすきまに身を置いて、堂々と喫煙しているのだ。それもたいてい2~3名は。それはまるで、ちょっとした喫煙スペースのようだ。

 このコンビニ、客足は後を引かない。近隣のサンクスやampmなんぞ、追随を許さないくらい、朝は並びの列ができるほど盛況だ。しかし、その玄関先は喫煙者の溜まり場と化している。
 そこでお客様相談室に、灰皿撤去をはじめ、喫煙取締り強化、喫煙禁止掲示などを提案してみる。

 返答は、灰皿を置かないとポイ捨てがひどいという大家の意向で、置いているという。おいおい、この区域は路上喫煙禁止区域だぜ、知らないのではないか? 基本的に喫煙がないはずのエリアで、灰皿があること自体、矛盾だ。案の定、ポイ捨てはなくなるどころか、周辺はものすごく散乱しているのが実情だ。大家の意向なのかどうか、おかしいんじゃないですか、他にすべきことはあるのではないですか、と伝えたが、そのせいかどうかわからないがポスターが掲示されているのに気づいた。

 正確にいつからこの掲示がされたかどうか、よくわからない。しかし拙の苦言が一石を投じたようにも感じられなくもない。すばやいといえばすばやい。言ってはみるものだ。
 ただし、このコンビニ、言い訳の返事はしたが、謝罪的なことは何も伝えてきていない。盛者必衰。今の強気が、いつかきっとアダになるおそれは、十分含んでいる。灰皿撤去以上に、許しがたい態度だ 
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お客様相談室は5時に閉鎖

2005-11-14 22:44:51 | くすり雑感
 今日、夕方5時を3分ほど過ぎて、某目薬で有名な●天製薬のお客様相談室に電話をする。守衛じゃなかったものの、交換手というか、私は薬の詳しいことはわからないが、用件だけ聞いて、明日、お返事を差し上げますという。

 いまじゃ5時と言えばだいぶ暗くなったが、夏なら太陽が出ている時間帯だ。公務員だって、まだ仕事をしている。その時間にはもう受け付けないのだ。
 ちょっと皮肉って言ってみる。

 もう受付時間を過ぎてしまいましたか、そうすると学術のかたはみなさんお帰りなんですね?

 患者さんからのご質問で何かお困りでしょうか?

 はぁ、そうなんですが、ダメなら仕方ないですね、それじゃぁ・・・

 お、お、お待ちください!

 いえ、それならもういいんです、  失礼しました!

 こういう相談室って、たいてい日中でも腹の中ではお客さんからの相談になんか、対応したくない、難しい質問なんてイヤだ、って人間がその任にあたっていると思って、まちがいない。

 どうせ受け付けないのなら、せめてメールだけでも受け付けたらどうだ。翌朝、朝イチで電話して来いっ! っつうの。それとも薬局だから、そんな態度をとったのだろうか。もしこれが医者だったら、どうなるんだろう・・・。久々の殿様商売に出会った気がした 
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医薬分業は機能分担で地域連携

2005-11-13 22:59:05 | くすり雑感
 横浜市にあるある公的な病院では、院外処方せんの発行率が現在、数%なのだそうだ。この数字、当初は10数%あったが、患者の希望に任せていたら、ここまで減ってしまったという。

 この病院、クリニカルパスには熱心で、地域薬局とも連携して(薬薬連携)患者中心の医療を進めたいという。
 今日、そこの病院の薬局長の話を聞いていて、おかしな論理だなと思った。なぜなら、医薬分業に熱心でないからだ。これはまさに病院薬剤師と開局薬剤師の機能分担であり、それぞれの役割も異なる。病院薬剤師でもできるが開局に任せているのではなく、開局でなければできないことがあるから、医薬分業なのである。

 患者希望で院内のほうがいい、と言われてしまう開局の活動にも問題はあるが。「あーそうですか」と院内で受け入れてしまう病院もまた、大きな問題だ。不慣れな患者は、どうしても過去の慣れたやりかたで、薬をもらおうとするのは、人間の性だ。そこを説明して、なぜ医薬分業が患者さんにメリットがあるか、手間をかけてでも院外でもらう必要性をなぜ、説明できないのだろうか。

 そういう基本的な地域連携、機能分担をしないで、パスの側面だけで薬薬連携と言っていても、ちぐはぐというか、矛盾というか、本気で薬薬連携を思う気持ちがあるのか、不思議な感じがして拭い去れなかった。高名なかたであるが、実力の一端を垣間見た気もした。残念。
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東武鉄道の経営判断はいかに

2005-11-12 22:21:02 | JR西に学べ
「運転室に子供」懲戒解雇方針 東武鉄道に抗議1500件 (産経新聞) - goo ニュース

 社員への懲罰に、なぜ市民がここまで介入するのだろうか。鉄道の公共性? 

 運転士の行為や判断が、故意であったり、安易であったとしたら、ここまで抗議は増えないだろう。運行と家族への配慮の狭間での、とっさの判断に対し、違反承知でとりうる最善の判断をしたのだと評価されているのではないか。

 もちろん違反だから、何らかの処分は免れないだろうが、解雇とはいささか厳しすぎるように思う。違反と処分の同等性がないというか、釣り合っていないようだ。これで解雇なら、社内で解雇されるべき言動は、山ほどあるのではないか。

 まだ子供が小さく、親に甘えたい盛りなら、そういう場面に子供を連れていったことが、間違いの始まりだったかもしれない。いや、親の立派な姿を見せてあげたかったのかもしれない。ダダをこねて、運転席に乗せなければいけなくならないよう、そこだけは対策をとっておいてほしかった。

 子供に親の運転する勇姿を見せてきた鉄道関係者は少なくないはずだ。社内でも、万一そうならないよう、それなりの注意もわかっていただろう。その「万一」が起きてしまった以上、処分はやむをえないと思うが、罰則はあまりにも不当に重すぎる感が否めない。

 JR西日本でも、高見運転手がスピード超過した当の本人とはいえ、日勤教育をはじめ、定時運行にこだわり、利益重視を前面に出していた会社の体質が問われているのを、東武鉄道はどうとらえてきたのか。高見運転手が亡くなってしまったから、会社に矛先が向いているにすぎなくて、JR西日本はあそこまで言われるのはスジ違いだと思っているのだろうか。

 東武鉄道でも、定時運行を厳しく言われていたのではないだろうか。しかも、家族が原因だなんて、弁明できないし・・・。定時運行によるサービス第一を守ったがためのことなのだろうか。しかし、それは安全軽視と言われてもしかたないのかもしれない。遅れても、子供を引き離すべきだった。そういうところを、拠り所にしているんだろう、東武鉄道は。

 しかし、なんか釈然としない。人間味がない。頭の固さが目立つ。社員を大切にする、社員思いの様子が感じられない。

 公共交通機関だから、必要あらば乗らないわけにはいかないが、避けられる限り、ホテルや観光、遊園地をはじめ、東武の関連施設を利用することは遠慮しておこうと思う 
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効果的なうがいには、何を用いるとよいか

2005-11-10 23:32:14 | くすり雑感
風邪の予防には水でうがいを ヨード液では予防効果なし
 (京都新聞 2005.10.28)
-----転載ここから
 風邪の予防には水でうがいすることが効果的であることを、京都大保健管理センターの川村孝教授(内科学・疫学)らが全国調査で確かめた。水のうがいで風邪の発症率が4割低くなったが、ヨード液のうがいには明確な予防効果はなかったという。

 18歳から65歳の男女384人を、▽1日3回以上水でうがい▽同様にヨード液でうがい▽うがいしない-の3集団に無作為で分け、冬(12月から翌年3月)に風邪をひくか調べた。うがいの効果を無作為で選んだ集団の比較で調べたのは世界で初めて。

 1カ月の発症率は、うがいをしない人の26%に対し、水うがいは17%と低く、年齢構成などを考慮して補正すると発症率はちょうど4割低く、かぜの予防効果が認められた。一方、ヨード液うがいの発症率は24%で、うがいなしと統計的に明確な違いはなかった。

 川村教授は「古くから言われてきた水うがいに予防効果が確かにあった。海外にはうがいの習慣はあまりないようだが、その予防効果を世界に発信したい」という。一方、ヨード液のうがいについて「風邪をひいたあとの消毒効果は否定していないが、予防効果が認められなかったのは意外。粘膜細胞への作用なども考えないといけないのかも知れない」という。

 また、風邪をひいた人への抗炎症薬(ロキソプロフェン)の効果も別の集団で調査。初期の重い症状を和らげる効果は認められたが、投薬しない人に比べ治癒が遅くなる傾向も見られ、「早く風邪を治したいから薬を飲み続けるのは考え直した方がいいのでは」(後藤雅史助手)という。
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 この記事のポイントは、うがいをするのは風邪の予防になるが、イソジンという薬を使わなくても、水で十分、水のほうがよいとしているところだろう。ヨードアレルギーの人はもちろん、水ならこれほど手軽なことはない。


インフルエンザ流行防止 うがいの効果裏づけ 島根県衛生研と鳥取大
 (日本経済新聞 1987.10.9 夕刊)
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 インフルエンザの流行防止にうがいが有効であることをはっきり裏付ける調査結果を、島根県衛生公害研究所と鳥取大学医学部の共同研究チームがまとめ、来月5日から京都市で開かれる日本ウイルス学会で発表する。うがいをする子供のグループではインフルエンザにかかる割合が57%にとどまるのに対し、うがいをしないグループでは86%に達する。学校の欠席率もうがいグループと非うがいグループで大きな差が出た。うがいの効果を実際に確認したデータは珍しく、「ワクチン接種よりまずうがい」と同チームではうがい励行を勧めている。

 感染、欠席率に大きな差

 調査結果をまとめたのは同研究所微生物科の板垣明夫科長と鳥取大医学部の栗村敬教授らのチーム。

 調査は松江市内のA小学校の5、6年生を対象に、インフルエンザ流行期だったことし1月19-2月7日の18日間にわたって実施した。5年生の3クラスのうち2クラスはうがい用のヨード剤を使って、毎日登校直後から下校までの間、3-4回教室でうがいをしてもらった。一方、6年生の3クラスは学校でのうがいをしないグループとして、うがいグループの5年生と比較した。

 その結果、5年生では調査期間間中にインフルエンザにかかった子供は99人中56人(56.6%)。これに対し、6年生は120人中103人(85.8%)で、はっきりと差が出た。インフルエンザにかかった子供の平均日数は5年生が3日、6年生が4.7日で、うがいグループの方が症状でも軽いことを示している。

 インフルエンザで欠席した子供は5年生が28人で欠席率は28.3%、一方、6年生では55人で同45.8%と高かった。期間中の欠席者の延べ人数も5年生では75人で、総数に占める割合は75.8%。これに対し、6年生は113人で、同94.2%と、欠席頻度でも開きが出た。

 一方、全員を対象にインフルエンザワクチンの接種率についても調べたが、53-76%の範囲内にあり、インフルエンザにかかる割合や欠席率などとの間に相関関係はなかった。
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 要は、うがいに効果アリ、ということだが、水とヨード剤によるうがいの差については言及されていない(というか、見ていない)。場合によってはうがいよりも、ヨード剤に期待を抱かせる感もある。

 まとめると(これらの研究を合わせると)、うがいには効果がありそうだ、だがヨード剤を使うとかえって予防効果はなく、しないのも一緒、ということになる。さて真偽のほどはいかに。
 水がイチバンなら、アズレンもコルゲンも、もはや不要か? 昔は塩水というのもあったが・・・ 

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タリウム事件を阻止できたか

2005-11-06 11:21:01 | くすり雑感
18歳未満に売れないタリウム、少女の知識豊富で信用 (読売新聞) - goo ニュース

 18歳未満の女子高生に売ったのだから、毒物及び劇物取締法15条違反であり、そこは何と言われても仕方のない薬剤師ではあるが、もし自分の薬局にそのような化学知識の豊富の若者がやってきて、化学の実験に使うという理由で聞きなれない劇物の販売を求められたら、どうだったか ということ。

-----ここから一部転載
取り寄せたタリウムを渡す際も、薬剤師は「気をつけて使ってください」と注意を促しただけだった。

タリウムなど劇物を購入するには、「毒物及び劇物譲受書」に購入する者の名前、職業、住所の記入が求められている。同法は爆発性や引火性が強い劇物を除くと身分証明書の提示は義務づけていない。

タリウムや猛毒のシアン、トルエンなどについては、受け渡し時に必ず身元を確認するよう行政側は指導している。
-----転載ここまで


 何に使うの?
 学校で化学の実験に使うんですぅ・・・
 化学の実験って、どういう実験なの?
 そんなことまで答えなきゃ売ってもらえないんですかぁ?
 この物質はね、日常使うようなものじゃないから、もう少し詳しく教えてくれるかな、そこを確認できれば販売ができるんだ

 これは架空の会話であるが、たとえばこんなような会話がとっさにできるか・・・というと、難しいような気がする。途中でキッと睨まれたら、たじろいでしまうかもしれない。そこを毅然とした態度で乗り越えられるかどうか。

 事件に関係した薬局のおじさん薬剤師を、アホな奴だなぁ、と切り捨てるのは簡単だ。しかし、それはあまりにも他人事だし、同じ薬剤師として仲間を単純に一刀両断してしまうのは、いただけない。せめて、この事例から少しでも学ぶところを吸収すべきだと思う。

 今後、同様のことが現実にあれば、少しでも水際で防ぐか、化学に携わる者は、化学の知識だけじゃ社会の中で存在しているのではないことを、教えるチャンスに変える・・・、できるものならそうしたい。ネット社会だから、この事件のことを知って、俺も・・・と考える者がいたって、不思議じゃない。

 キレイ事を言っているのかもしれない。個人情報保護に敏感になる向きもあるが、地域の薬局内で、重要な出来事として、この若者とのやりとりを共有しあうのも手だろう。おそらく、自分ならそこまでできたかというと、たぶんできなかった。自信はない。

 そこまでするのか? そんなことまで(情報を)流しちゃっていいのか? いきすぎじゃないか?

 といった、地域内の同業者からの冷たい視線を、感じないわけにはいかない。針の筵に自らを置くようなものだ。結果論で、それが功を奏するのなら、いいが。自分以外、誰も自分を守ってくれないときの、そこにどこまで立ち向かえるかどうか。

 事件は、すべての薬剤師にそれを問いかけているのではないだろうか。
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