最近、来春の調剤報酬改定に向けて、今から300品目の後発医薬品を揃えようとしている薬局があるという。錠剤10錠、軟膏1本でもいいから増やし、300品目のクリアを目指すらしい。そこで、
これまでジェネリック医薬品を希望されなかった患者さんであれば、今後も(処方せん再変更後も)先発品のままで調剤を進めていてよいですか?
というふうに尋ねられることがある。さらに、小分けで入手したり、少量多品目を持っていればいいですか? などという質問も受ける。
「300品目」という数字にこだわるのは、日本ジェネリック医薬品学会がゴールドステッカーを配布する基準にしているところから来ているように思われるし、厚労省関係者も調剤報酬とは必ずしも無関係におよその目安として、そのような数値を示したのかもしれない。
しかし、厚生労働省は、(中略)次回調剤報酬改定で、後発品の調剤割合が一定以上の薬局を、調剤基本料で重点的に評価することを提案した(日刊薬業2007.11.12日)という報道もある。持つことでなく、変更した実績を評価するほうが本質的だ。揃えておくだけで、何もしなければ意味がない。
これまでは、代替調剤を医師が認めたかどうか、というのが根底にあったから、薬局は後発品に変更できなくても、ある一定の“言い訳”が出来た。しかし来春から処方せん様式が再変更されて、医師のサインがない限り代替調剤ができるとなると、薬剤師の役割が前面に出てクローズアップされる。もし後発品への移行割合が低ければ、薬剤師は責任を問われる立場になる。
1年前あたりのデータで、消費者の約3割は後発品を選び、6割強は「場合によって選ぶ」と答えている。その6割強の80%近くが、医師や薬剤師から納得のいく説明があれば、後発品を選ぶとしている。
もはや「先発品と後発品、どちらになさいますか?」といった注文を聞くような段階ではない。納得のいく説明を行い、条件次第でジェネリックを使う意思のある消費者の納得を得て、変更につなげなさい、という時代が訪れているということだろう。
さらに薬剤師は、どのジェネリックがいいか、なぜそのジェネリックを勧めるのか、きちんと説明ができなければならない。単に安いですよ、だけでは通用しないことも往々にしてあろう。難しく、やたらに長々と説明しても患者も理解しきれないだろう。簡潔に要点を示し、使う価値があることについて、理解を求めなければならない。
さて、300品目。いかに低コストで在庫を増やすか、ではなくて、ひとりひとりの患者さんに対して、1品目ずつでいいから(一気にたくさん変えて、体調変化を起こして、元の先発品に戻らないほうがよい)変更する患者を増やしていくことが重要だと考える。同時にそのほうが信頼関係も構築されていくことだろう。これからは、先発品のままでよいという患者の中の約半数における「説明して納得すればジェネリックでもよい」という患者をいかに増やしていくかが求められている。
これまでジェネリック医薬品を希望されなかった患者さんであれば、今後も(処方せん再変更後も)先発品のままで調剤を進めていてよいですか?
というふうに尋ねられることがある。さらに、小分けで入手したり、少量多品目を持っていればいいですか? などという質問も受ける。
「300品目」という数字にこだわるのは、日本ジェネリック医薬品学会がゴールドステッカーを配布する基準にしているところから来ているように思われるし、厚労省関係者も調剤報酬とは必ずしも無関係におよその目安として、そのような数値を示したのかもしれない。
しかし、厚生労働省は、(中略)次回調剤報酬改定で、後発品の調剤割合が一定以上の薬局を、調剤基本料で重点的に評価することを提案した(日刊薬業2007.11.12日)という報道もある。持つことでなく、変更した実績を評価するほうが本質的だ。揃えておくだけで、何もしなければ意味がない。
これまでは、代替調剤を医師が認めたかどうか、というのが根底にあったから、薬局は後発品に変更できなくても、ある一定の“言い訳”が出来た。しかし来春から処方せん様式が再変更されて、医師のサインがない限り代替調剤ができるとなると、薬剤師の役割が前面に出てクローズアップされる。もし後発品への移行割合が低ければ、薬剤師は責任を問われる立場になる。
1年前あたりのデータで、消費者の約3割は後発品を選び、6割強は「場合によって選ぶ」と答えている。その6割強の80%近くが、医師や薬剤師から納得のいく説明があれば、後発品を選ぶとしている。
もはや「先発品と後発品、どちらになさいますか?」といった注文を聞くような段階ではない。納得のいく説明を行い、条件次第でジェネリックを使う意思のある消費者の納得を得て、変更につなげなさい、という時代が訪れているということだろう。
さらに薬剤師は、どのジェネリックがいいか、なぜそのジェネリックを勧めるのか、きちんと説明ができなければならない。単に安いですよ、だけでは通用しないことも往々にしてあろう。難しく、やたらに長々と説明しても患者も理解しきれないだろう。簡潔に要点を示し、使う価値があることについて、理解を求めなければならない。
さて、300品目。いかに低コストで在庫を増やすか、ではなくて、ひとりひとりの患者さんに対して、1品目ずつでいいから(一気にたくさん変えて、体調変化を起こして、元の先発品に戻らないほうがよい)変更する患者を増やしていくことが重要だと考える。同時にそのほうが信頼関係も構築されていくことだろう。これからは、先発品のままでよいという患者の中の約半数における「説明して納得すればジェネリックでもよい」という患者をいかに増やしていくかが求められている。