「なぜ働くのか 生死を見据えた『仕事の思想』」 田坂広志・著、PHP文庫、2007年7月18日
p.23 経営者として大成するためには、「三つの体験を持っていなければならぬ。「投獄」「戦争」「大病」という体験のいずれかを持っていなければならぬ。
p.38 もし「経営」というものが、その企業の社員を効率的にマネジメントし、「最大の収益」を上げるということだけが目的の営みであるならば、そうしたスタイルでビジネスをやることで、十分でしょう。
しかし、もし、「経営というものが、縁あってその企業に集った人々の「人間としての成長」を支えるということが目的の営みであるならば、経営者やマネジャーには、深い「覚悟」と「思想がなければなりません。
p.53 「生死」の体験を得て、それでもまだ命が与えられているならば、それは「何かをなせ」という、天の声なのです。
p.122-3 これからの時代は、これまでの「資本主義」の時代を超え、「知識資本主義」の時代になっていきます。それは、高度な「知識」こそが、最大の「資源」であり、「資本」であり、「価値」となる時代です。
「知識資本主義」の時代とは、高度な「知識」や深い「智恵」、さらには細やかな「こころ」に、大きな価値が置かれる時代に他なりません。
p.155 「知性」とは、「問い続ける力」です。
p.23 経営者として大成するためには、「三つの体験を持っていなければならぬ。「投獄」「戦争」「大病」という体験のいずれかを持っていなければならぬ。
p.38 もし「経営」というものが、その企業の社員を効率的にマネジメントし、「最大の収益」を上げるということだけが目的の営みであるならば、そうしたスタイルでビジネスをやることで、十分でしょう。
しかし、もし、「経営というものが、縁あってその企業に集った人々の「人間としての成長」を支えるということが目的の営みであるならば、経営者やマネジャーには、深い「覚悟」と「思想がなければなりません。
p.53 「生死」の体験を得て、それでもまだ命が与えられているならば、それは「何かをなせ」という、天の声なのです。
p.122-3 これからの時代は、これまでの「資本主義」の時代を超え、「知識資本主義」の時代になっていきます。それは、高度な「知識」こそが、最大の「資源」であり、「資本」であり、「価値」となる時代です。
「知識資本主義」の時代とは、高度な「知識」や深い「智恵」、さらには細やかな「こころ」に、大きな価値が置かれる時代に他なりません。
p.155 「知性」とは、「問い続ける力」です。
「「できる人」の時間の使い方 なぜか、「時間と心に余裕のある人」の技術と習慣」 箱田忠昭・著、フォレスト出版、2005年11月15日
p.159-160 何かをはじめるとき、人には必ず躊躇があります。しかし、何とか最初の四分間だけはじめるクセをつけるのが「ステップ・イン・テクニック」なのです。
「今日は眠いから原稿をいちまいだけ、それも四分間だけ書こう、それから寝よう」と思って机に向かい、四分間だけ原稿を書くつもりで三、四行書いて四分たつと、少し調子が出てきて、どうせなら一枚書いてしまおうとなり、その原稿を最後まで書いてしまいます。
はじめる前は人間は迷うものですが、はじめてしまえば必ず調子が出ます。ともかく、最初の四分間はじめてみることが大切なのです。
これはまさにその通りで、過去に何回も同様のことを経験している。「4分間」という時間は計ってしなかったが。なぜ5分でなく、4分なのかがミソなのかもしれない。きっかけさえ掴めれば調子が出てきて軌道に乗るのならば、3分間でもいいのかもしれない。短すぎてカンタンすぎる印象はダメか。「4」という数字は、案外バランスがとれているのかもしれない。
p.159-160 何かをはじめるとき、人には必ず躊躇があります。しかし、何とか最初の四分間だけはじめるクセをつけるのが「ステップ・イン・テクニック」なのです。
「今日は眠いから原稿をいちまいだけ、それも四分間だけ書こう、それから寝よう」と思って机に向かい、四分間だけ原稿を書くつもりで三、四行書いて四分たつと、少し調子が出てきて、どうせなら一枚書いてしまおうとなり、その原稿を最後まで書いてしまいます。
はじめる前は人間は迷うものですが、はじめてしまえば必ず調子が出ます。ともかく、最初の四分間はじめてみることが大切なのです。
これはまさにその通りで、過去に何回も同様のことを経験している。「4分間」という時間は計ってしなかったが。なぜ5分でなく、4分なのかがミソなのかもしれない。きっかけさえ掴めれば調子が出てきて軌道に乗るのならば、3分間でもいいのかもしれない。短すぎてカンタンすぎる印象はダメか。「4」という数字は、案外バランスがとれているのかもしれない。
「60分間・企業ダントツ化プロジェクト 顧客感情をベースにした戦略構築法」 神田昌典・著、ダイヤモンド社、2002年12月5日
p.15 戦略がプランであるのに対して、戦術はそのプランを効果的に達成する武器である。
戦術を猿真似する会社が長続きしないのは、裏にある戦略的発想を読み取れないからである。
p.91 ニーズもしくはウォンツのいずれか一方が高い場合にも、その商品は売れていくが、双方を考えることによって、より購買されやすくなる。
p.96 顧客に買ってもらうための一番目の作業は、小学生でもわかるように商品が説明されているか、という観点から見直すことである。
p.175 競争優位
「いろいろ似たような商品があるなかで、顧客は他社から買う、もしくはどの会社からもまったく買わない選択がありながら、なぜあなたの会社から買わなければならないのか?」
「どうして既存のお客さんは、あなたの会社から家を買ったのでしょうか?」
p.180 通常の会社は、他社よりも圧倒的に優れた品質の商品を持っているかといえば、実際のところあまり変わりばえしないのである。しかし差はあるわけだから、その小さな差を明確に伝えられるかどうかで、現実の競争力が決まってくるのだ。
p.268 AIDA理論とITQI理論
顧客が「ほしいことはほしいのだが、これにしようか、あれにしようか」と比較検討する段階である。
比較検討の際の顧客心理をさらに分析すれば、特定商品の情報収集(Information)、商品を見て、触る(Touch)、購買正当化のための確認・相談・質問(Question)、そして使いこなせるか視覚化(Image)という4段階を踏まえる。
p.289 顧客が現状そのままで幸せであったら、あなたが提案することは単なる迷惑である。
いまは幸せな状態の顧客に差し迫った必要性を感じさせて行動させることが、あなたができることの価値となる。
(顧客が)動揺して、心のバランスを崩す。心のバランスを回復させるためには、行動を取るしかない。ここで初めて、前向きな行動を取る覚悟ができるのである。
p.301-2 すべての人に向けられたメッセージは、自分には関係がないと思いこむ。逆に、これは自分だけに宛てられたメッセージだと思い込めたときに、顧客は「こんな商品を待っていたんだ」という感情を持つことになる。
顧客ターゲットを明示する代わりに、必要のない顧客も明示する方法も、同様にインパクトを持つ。
p.15 戦略がプランであるのに対して、戦術はそのプランを効果的に達成する武器である。
戦術を猿真似する会社が長続きしないのは、裏にある戦略的発想を読み取れないからである。
p.91 ニーズもしくはウォンツのいずれか一方が高い場合にも、その商品は売れていくが、双方を考えることによって、より購買されやすくなる。
p.96 顧客に買ってもらうための一番目の作業は、小学生でもわかるように商品が説明されているか、という観点から見直すことである。
p.175 競争優位
「いろいろ似たような商品があるなかで、顧客は他社から買う、もしくはどの会社からもまったく買わない選択がありながら、なぜあなたの会社から買わなければならないのか?」
「どうして既存のお客さんは、あなたの会社から家を買ったのでしょうか?」
p.180 通常の会社は、他社よりも圧倒的に優れた品質の商品を持っているかといえば、実際のところあまり変わりばえしないのである。しかし差はあるわけだから、その小さな差を明確に伝えられるかどうかで、現実の競争力が決まってくるのだ。
p.268 AIDA理論とITQI理論
顧客が「ほしいことはほしいのだが、これにしようか、あれにしようか」と比較検討する段階である。
比較検討の際の顧客心理をさらに分析すれば、特定商品の情報収集(Information)、商品を見て、触る(Touch)、購買正当化のための確認・相談・質問(Question)、そして使いこなせるか視覚化(Image)という4段階を踏まえる。
p.289 顧客が現状そのままで幸せであったら、あなたが提案することは単なる迷惑である。
いまは幸せな状態の顧客に差し迫った必要性を感じさせて行動させることが、あなたができることの価値となる。
(顧客が)動揺して、心のバランスを崩す。心のバランスを回復させるためには、行動を取るしかない。ここで初めて、前向きな行動を取る覚悟ができるのである。
p.301-2 すべての人に向けられたメッセージは、自分には関係がないと思いこむ。逆に、これは自分だけに宛てられたメッセージだと思い込めたときに、顧客は「こんな商品を待っていたんだ」という感情を持つことになる。
顧客ターゲットを明示する代わりに、必要のない顧客も明示する方法も、同様にインパクトを持つ。
「プロ論。【才能開花編】」 B-ing編集部、徳間文庫、2008年3月15日
p.78 努力が苦にならない仕事、成長が実感できる仕事を選ぶことです。そうすれば充実感が得られる。はじめはお金にならなくても、充実感がありさえすれば、自ら率先して工夫できるようになります。それが結果的にお金を運んでくれるんです。
p.85 懸命に、最大限に自分の能力を伸ばし、うそをつかずに誠実に社会に対して挑み、多くの人への約束を守り続けるなら、社会はきっと手を指す述べてくれるはず。そういう人間になら、社会は暖かいはずだ、と。
今、会社で能力を発揮しきれていなかったり、不満を持っているのなら、僕は飛び出すべきだと思います。必死の朝鮮なら、きっと社会は見ていてくれるはずです。
p.152 製品の差別化が難しくなってくるとどうなるか。お客様に密着して、お客さまが本当に望むところから発想しないと、もう相手にはしてもらえません。顧客視点のない会社は非常に危ないということです。
社内の会議が、顧客不在で進行していたりすると、非常に危険だと思いますね。
p.258 ぷろになったら、そのときの自分の能力で勝負するものだと思っていましたが、それが間違いでした。プロになってからもずっと成長し続けないとアカンのです。
p.276 若いころはいい加減な生き方をしていたけど、一途だったと思いたい。苦しかったけど、必死で生きていたと思いたい。何も持っていなかったけど、魂は満足していたと思いたい。魂にうそをついたら、やっぱりいい人生は送れないと思うんですよ。p.292 (優秀なメンバーかどうかを見抜くには)ひたむきな向上心を持っているかどうかです。そういう人は進化する可能性がある。「仕事だから」「お金を稼ぐため」では進化しないですね。逆に向上心さえあれば、下手でも進化していくのです。
p.333 本を作るにしても「商品」を作ったらダメだと思っているんです。「作品」でなければならないと。ほかの面においては特にプライドなんてないんですが、作品に関しては、ものすごくプライドがあります。
p.366 大事なことは、単にいい結果を出すことではないと思っています。どんな結果が出るにしても、自分を信じられるだけのことをやってきたかどうか。それこそが悔いのない戦いにつながるんだと思います。
成功した人が、過去を振り返って述べれば、失敗も現在の複線であったり、肥しになっていると言える。結果がすべてということか。たとえ過ちであっても、美化されるようだ。
逆に言えば、芽の出ない人は、努力もやり方が悪い、目の向け方が悪い、と言われているようで、たいへん報われない思いにさせられる。
どこかに転機と呼ばれるきっかけがあったことは確か。それを自ら作ろうと、他からやって来ようとだ。果報は寝て待っていては来ない。後悔しないように、今のまま一生終わることで満足できないのであれば、動いてみるしかない。残された時間の中で最善と思われる道を行くしかない。
それも気の進まないことではなく、やりたいこと、自分の力が最大限発揮できる道、そんなところに向かう勇気を与えてくれるメッセージの詰まっている本である。
p.78 努力が苦にならない仕事、成長が実感できる仕事を選ぶことです。そうすれば充実感が得られる。はじめはお金にならなくても、充実感がありさえすれば、自ら率先して工夫できるようになります。それが結果的にお金を運んでくれるんです。
p.85 懸命に、最大限に自分の能力を伸ばし、うそをつかずに誠実に社会に対して挑み、多くの人への約束を守り続けるなら、社会はきっと手を指す述べてくれるはず。そういう人間になら、社会は暖かいはずだ、と。
今、会社で能力を発揮しきれていなかったり、不満を持っているのなら、僕は飛び出すべきだと思います。必死の朝鮮なら、きっと社会は見ていてくれるはずです。
p.152 製品の差別化が難しくなってくるとどうなるか。お客様に密着して、お客さまが本当に望むところから発想しないと、もう相手にはしてもらえません。顧客視点のない会社は非常に危ないということです。
社内の会議が、顧客不在で進行していたりすると、非常に危険だと思いますね。
p.258 ぷろになったら、そのときの自分の能力で勝負するものだと思っていましたが、それが間違いでした。プロになってからもずっと成長し続けないとアカンのです。
p.276 若いころはいい加減な生き方をしていたけど、一途だったと思いたい。苦しかったけど、必死で生きていたと思いたい。何も持っていなかったけど、魂は満足していたと思いたい。魂にうそをついたら、やっぱりいい人生は送れないと思うんですよ。p.292 (優秀なメンバーかどうかを見抜くには)ひたむきな向上心を持っているかどうかです。そういう人は進化する可能性がある。「仕事だから」「お金を稼ぐため」では進化しないですね。逆に向上心さえあれば、下手でも進化していくのです。
p.333 本を作るにしても「商品」を作ったらダメだと思っているんです。「作品」でなければならないと。ほかの面においては特にプライドなんてないんですが、作品に関しては、ものすごくプライドがあります。
p.366 大事なことは、単にいい結果を出すことではないと思っています。どんな結果が出るにしても、自分を信じられるだけのことをやってきたかどうか。それこそが悔いのない戦いにつながるんだと思います。
成功した人が、過去を振り返って述べれば、失敗も現在の複線であったり、肥しになっていると言える。結果がすべてということか。たとえ過ちであっても、美化されるようだ。
逆に言えば、芽の出ない人は、努力もやり方が悪い、目の向け方が悪い、と言われているようで、たいへん報われない思いにさせられる。
どこかに転機と呼ばれるきっかけがあったことは確か。それを自ら作ろうと、他からやって来ようとだ。果報は寝て待っていては来ない。後悔しないように、今のまま一生終わることで満足できないのであれば、動いてみるしかない。残された時間の中で最善と思われる道を行くしかない。
それも気の進まないことではなく、やりたいこと、自分の力が最大限発揮できる道、そんなところに向かう勇気を与えてくれるメッセージの詰まっている本である。
「カネをかけずにお客をつかむ! 小さく始めてデッカク儲ける秘密」 神田昌典・著、PHP文庫、2004年10月20日
p.52 お客は、器に集まるのではない。お客の集まるところに、集まるのである。「商品への過剰なこだわり」「ポジティブ思考の盲信」「器への投資」が、この不況の下では、顧客獲得にとって阻害要因になる。
残念ながら、お客は品質、サービス、器を調えた結果、自然に集まるというものえはない。あくまでも集客をするという行動、つまりマーケティングの結果として集まるのである。
p.62 アメリカでは、結果を出さずに見込み客と商談を続けることを、「ダンスを踊っている」と揶揄される。つまりグルグル回っているだけで、なかなか前に進まないからだ。
p.76-7 お客は、商品を選ぶ前に、必ず通る段階がある。「どの商品を選んだらいいのかな」という商品の選択基準を知ろうとするのだ。このお客の情報ニーズを全く理解していないで、直接、商品を売り込もうとするから、お客は逃げていくのである。
逆に商品の選択基準を教えてあげる広告には、寄ってくるのだ。
p.82 「広告に反応するかしないか、購買するかしないかは、微妙な言葉使いで、大きく変わる」
p.140 お客に、「どのように商品選択をしたらよいのか」情報を与えると全く違う反応をする。そもそも商品を探す場合、まずお客の頭の中にあることは、何だろうか。
「どうやって、いい商品を選んだらいいのだろう」
お客はこのようにひとり言をいっている。
そのひとり言に、広告が答えた時に、反応は高まる。
なぜジェネリックでよいかの説明において、「品質・供給・情報の面で評価し、最も良いものをお勧めしています」というのでは十分な説明になっていない、というか漠然としている。「多くのジェネリックの中から、これこれこういう面が勝れているので、お勧めしています」と比較したポイントを具体的に説明してはどうだろうか。
p.168 よく勘違いするのは、「顧客サービス」「商品品質」を向上させると、新規顧客が集まると思うことである。これは論理的にありえない。なぜなら品質は、購入後、使ってみないと実感できないからである。顧客サービスは、新規顧客の獲得よりも、むしろ既存客の流出を防ぐことに効果がある。
「顧客サービス」「商品品質」によって期待できる効果は、リピート購買の促進と、それに伴う固定客化である。つまり「顧客サービス」「商品品質」は、主として既存客にアピールするものなのだ。
p.171-2 「顔なじみの悪魔と過ごす」という英語の諺がある。新しいことを行うリスクを冒すよりは、不満足であっても、現状のままがいいという意味である。
その結果、客観的には、もっといい商品、いいサービスを提供する会社があったとしても、なじみの会社に留まることになる。すなわち商品・サービス品質が一定の水準を満たすもの同士の競争では、新規顧客をつかまえるノウハウがあるかどうかで、勝負が決まってきてしまう。
p.52 お客は、器に集まるのではない。お客の集まるところに、集まるのである。「商品への過剰なこだわり」「ポジティブ思考の盲信」「器への投資」が、この不況の下では、顧客獲得にとって阻害要因になる。
残念ながら、お客は品質、サービス、器を調えた結果、自然に集まるというものえはない。あくまでも集客をするという行動、つまりマーケティングの結果として集まるのである。
p.62 アメリカでは、結果を出さずに見込み客と商談を続けることを、「ダンスを踊っている」と揶揄される。つまりグルグル回っているだけで、なかなか前に進まないからだ。
p.76-7 お客は、商品を選ぶ前に、必ず通る段階がある。「どの商品を選んだらいいのかな」という商品の選択基準を知ろうとするのだ。このお客の情報ニーズを全く理解していないで、直接、商品を売り込もうとするから、お客は逃げていくのである。
逆に商品の選択基準を教えてあげる広告には、寄ってくるのだ。
p.82 「広告に反応するかしないか、購買するかしないかは、微妙な言葉使いで、大きく変わる」
p.140 お客に、「どのように商品選択をしたらよいのか」情報を与えると全く違う反応をする。そもそも商品を探す場合、まずお客の頭の中にあることは、何だろうか。
「どうやって、いい商品を選んだらいいのだろう」
お客はこのようにひとり言をいっている。
そのひとり言に、広告が答えた時に、反応は高まる。
なぜジェネリックでよいかの説明において、「品質・供給・情報の面で評価し、最も良いものをお勧めしています」というのでは十分な説明になっていない、というか漠然としている。「多くのジェネリックの中から、これこれこういう面が勝れているので、お勧めしています」と比較したポイントを具体的に説明してはどうだろうか。
p.168 よく勘違いするのは、「顧客サービス」「商品品質」を向上させると、新規顧客が集まると思うことである。これは論理的にありえない。なぜなら品質は、購入後、使ってみないと実感できないからである。顧客サービスは、新規顧客の獲得よりも、むしろ既存客の流出を防ぐことに効果がある。
「顧客サービス」「商品品質」によって期待できる効果は、リピート購買の促進と、それに伴う固定客化である。つまり「顧客サービス」「商品品質」は、主として既存客にアピールするものなのだ。
p.171-2 「顔なじみの悪魔と過ごす」という英語の諺がある。新しいことを行うリスクを冒すよりは、不満足であっても、現状のままがいいという意味である。
その結果、客観的には、もっといい商品、いいサービスを提供する会社があったとしても、なじみの会社に留まることになる。すなわち商品・サービス品質が一定の水準を満たすもの同士の競争では、新規顧客をつかまえるノウハウがあるかどうかで、勝負が決まってきてしまう。
「カネをかけずにお客をつかむ!」神田昌典・著(PHP文庫)p.141-2より
価格競争から抜け出す知恵
価格というのは、売る側にとって最も簡単な武器である。
だから知恵のない会社は、価格を下げることが、競争に勝つことだと思っている。そして価格競争というのは、際限がない。特に売れない時代では、損をしても仕事を取ろうとする会社がごまんと出てくる。それに合わせていたら、いつまで経っても利益の出る仕事はできない。
もちろん価格は高くてもいいと言っているわけではない。しかし価格以外の判断材料をきちんと提示する必要がある。そして価格以外の、自社の強みをお客に伝えて、そしてその強みを評価してもらうようにしなければならない。
このセンテンスに触れて、「価格」というのを「待ち時間」に置き換えれば、そのまま薬局に当てはまるように思えた。
大学を卒業してこのかた、いつの時代も、病院の外来調剤であろうと、保険薬局であろうと、待ち時間の短縮が業務の中で課題とされないことはなかった。
どんなに薬剤師が服薬指導や安全管理こそ自分たちの最も取り組みべきテーマだと言い、努力を積み重ねてきても、待ち時間のことが問われないことはなかった。
いや、これからもけっしてなくなることはないだろう。だが、モノとしての薬をもらうだけなら、調剤にかかる価格は全国共通で、保険調剤である以上、“安売り”がなされることもないから、薬剤師の技術や専門性が問われない限り、待ち時間に関心が向けられる。
逆に言えば、調剤において、薬剤師の知識、技術、専門性が、薬局や薬剤師を選び、かかりつけとするかという中で価値基準化しない限り、待ち時間が問われ続けるだろうということだ。
待ち時間が問われている時代というのは、薬剤師の専門性に価値を認めてもらえていない、その程度の評価になっていることではないかともいえるのではないか。待ち時間のクレーム解消がテーマになっている薬局は、サービスレベルの低さを間接的に示しているのではないか。
待ち時間のことで、これ以上とやかく言われたくない、そのためにサービスレベルを上げるのではない。薬局が社会において求められている、健康問題の解決や安全の提供といった本質的責務を果たすことに主眼が置かれ、評価を得ていくなかで、図らずも待ち時間への関心も薄らいでいくものと考える。
価格競争から抜け出す知恵
価格というのは、売る側にとって最も簡単な武器である。
だから知恵のない会社は、価格を下げることが、競争に勝つことだと思っている。そして価格競争というのは、際限がない。特に売れない時代では、損をしても仕事を取ろうとする会社がごまんと出てくる。それに合わせていたら、いつまで経っても利益の出る仕事はできない。
もちろん価格は高くてもいいと言っているわけではない。しかし価格以外の判断材料をきちんと提示する必要がある。そして価格以外の、自社の強みをお客に伝えて、そしてその強みを評価してもらうようにしなければならない。
このセンテンスに触れて、「価格」というのを「待ち時間」に置き換えれば、そのまま薬局に当てはまるように思えた。
大学を卒業してこのかた、いつの時代も、病院の外来調剤であろうと、保険薬局であろうと、待ち時間の短縮が業務の中で課題とされないことはなかった。
どんなに薬剤師が服薬指導や安全管理こそ自分たちの最も取り組みべきテーマだと言い、努力を積み重ねてきても、待ち時間のことが問われないことはなかった。
いや、これからもけっしてなくなることはないだろう。だが、モノとしての薬をもらうだけなら、調剤にかかる価格は全国共通で、保険調剤である以上、“安売り”がなされることもないから、薬剤師の技術や専門性が問われない限り、待ち時間に関心が向けられる。
逆に言えば、調剤において、薬剤師の知識、技術、専門性が、薬局や薬剤師を選び、かかりつけとするかという中で価値基準化しない限り、待ち時間が問われ続けるだろうということだ。
待ち時間が問われている時代というのは、薬剤師の専門性に価値を認めてもらえていない、その程度の評価になっていることではないかともいえるのではないか。待ち時間のクレーム解消がテーマになっている薬局は、サービスレベルの低さを間接的に示しているのではないか。
待ち時間のことで、これ以上とやかく言われたくない、そのためにサービスレベルを上げるのではない。薬局が社会において求められている、健康問題の解決や安全の提供といった本質的責務を果たすことに主眼が置かれ、評価を得ていくなかで、図らずも待ち時間への関心も薄らいでいくものと考える。
No.1になるための成功法則「ダメなら、さっさとやめなさい!」 セス・ゴーディン・著、マガジンハウス、2007年8月30日
p.74-5 見込み客は、セールスマンの本心などすっかりお見通しだ。なにしろ、セールスマンの「本音探知機」を磨き上げてきたから、相手が誠実かどうかなどたちどころに見抜いてしまう。
「このお客さんが買ってくれないなら、別の客に売り込みをかけるまでさ」
こんなふうに心の中で思っていたのでは、「なんとしてもあなたに買ってほしい」という真剣さなど伝わるはずがない。
逆に、じっくり時間をかけて、相手のためになる商品を売ろうと力を尽くせば、その真心は痛いほど伝わるだろう。
ジェネリックを勧めるのに、本当に一人ひとり眼前の患者にとって適切な薬剤を対象に、ジェネリック医薬品への変更を検討しているだろうか。
どれでもいい、変えたければ1種類でも2種類でもいい、と思っていることはないだろうか。
眼前の患者でなくても、誰でもいいからジェネリック化の提案に乗ってくれればいい、と思っていることはないだろうか。
薬局側は来局者全体を相手にしているようだが、患者にしてみれば、自身との個別な相談である。
薬剤師は患者のことを考えて最善の提案をしているのか、薬局のために勧めているだけで、必ずしも個々の都合を考えたうえでの提案ではないとしたら、患者はいいように利用されているだけになってしまう。
ジェネリックの使用促進がスムーズにいかない理由のひとつに、個々の患者にとっての最善の提案になっていないことが背景としてあるのではないか。薬局の都合で推奨していると、嗅ぎ取られていることはないかと、ふと思った。
p.74-5 見込み客は、セールスマンの本心などすっかりお見通しだ。なにしろ、セールスマンの「本音探知機」を磨き上げてきたから、相手が誠実かどうかなどたちどころに見抜いてしまう。
「このお客さんが買ってくれないなら、別の客に売り込みをかけるまでさ」
こんなふうに心の中で思っていたのでは、「なんとしてもあなたに買ってほしい」という真剣さなど伝わるはずがない。
逆に、じっくり時間をかけて、相手のためになる商品を売ろうと力を尽くせば、その真心は痛いほど伝わるだろう。
ジェネリックを勧めるのに、本当に一人ひとり眼前の患者にとって適切な薬剤を対象に、ジェネリック医薬品への変更を検討しているだろうか。
どれでもいい、変えたければ1種類でも2種類でもいい、と思っていることはないだろうか。
眼前の患者でなくても、誰でもいいからジェネリック化の提案に乗ってくれればいい、と思っていることはないだろうか。
薬局側は来局者全体を相手にしているようだが、患者にしてみれば、自身との個別な相談である。
薬剤師は患者のことを考えて最善の提案をしているのか、薬局のために勧めているだけで、必ずしも個々の都合を考えたうえでの提案ではないとしたら、患者はいいように利用されているだけになってしまう。
ジェネリックの使用促進がスムーズにいかない理由のひとつに、個々の患者にとっての最善の提案になっていないことが背景としてあるのではないか。薬局の都合で推奨していると、嗅ぎ取られていることはないかと、ふと思った。
「売り込まなくても売れる 説得いらずの高確率セールス」 ジャック・ワース、ニコラス・E・ルーベン・著、フォレスト出版、2002年11月18日
p.2 欲しくないと思っているものを強引に買わせることはもはや不毛の行為。
セールスといえば言葉巧みな勧誘や押し売りだった時代は終わった。
p.45 セールスは「説得」ではなく、「合意を積み重ねる」こと。
p.61 【高確率セールス】のねらいは、客との間に互いに満足の行く双方向のビジネスが成り立つ下地があるかないかを見きわめること。
p.101 「有望な客」にだけ時間を使うこと。「望み薄の客」はすべて除外する。
p.103 「有望な客」を発掘する経験を積み重ねることで、効率良く質問できるようになり、「望み薄の客」の除外を短時間で行えるようになる。皮肉なことにあ、除外されまいとして向こうからアポイントを取る顧客が多い。
p.148 信頼関係をつくることは【高確率セールス】のうちでもっとも困難で葛藤の多いところ。商売を忘れて《ひとりの人間》にならなければならないから。
商品の話を抜きにして、相手をよく知り、信頼と尊敬に値する人物かどうかを判断する。取引を進めるかどうかはその判断次第だ。
相手と呼吸が合わないと、トラブルばかりでろくな結果にならない。
p.152 結果を出すことに執着しているわけではなく、何かを無理強いするつもりもないとわかると、客はセールスパーソンを信頼しはじめる。
p.154 質問するこちらが純粋に答が知りたくて質問し、下心がなければほとんどだれもが誠心誠意、きちんと答えてくれる。
p.155 信頼できるか尊敬に値するかどうか効率良く見分けたい。お互いに利益になる関係をつくることができるかどうか。
p.158 【高確率セールス】に従うなら、売り手も買い手も双方ともに《本音で勝負》しなければならない。
抵抗は不信感から生まれる。「信頼関係づくり」の過程によって客は売り手を信頼するようになるので、抵抗が入り込むスキがない。
p.164 商品自体にあまり差がない。そうなると、客は信頼し尊敬できる業者から買う。信頼関係がない場合は売ろうとしても時間のムダ。
p.166 信頼と尊敬の土壌がなければ、君はその他大勢のセールスパーソンの一人に過ぎないから、仕事をもらう確率はライバル社と差がない。しかしもし信頼関係ができていれば、同業他社に大きく水をあけることになる。
p.185 【高確率セールス】では、《相手の心変わり》をあてにしてセールスを進めることはしない。こちらでは手の打ちようがない理由で買わない確率が高いのなら、商談を打ち切り、労力を節約する。
p.191 相手を操ろうとしはじめれば、一瞬で信頼関係は崩壊する。「操作」は信頼の敵であり、われわれのアプローチには互いの信頼が不可欠。
p.199 伝統的セールスでは、クロージングすると、客のほうは負けたような感じをいだくのがふつうだった。取引が済んだことで客はほっとしているが、ハッピーではない。
【高確率セールス】では客のほうも鼻高々だ。無理強いされず自分からコミットメントし、決断が自分自身のものであることを知っている。
p.223 いったん確かな人間関係ができると、相手は君と取引したいという希望を抱く。
p.225 君が操っていると感じたら、相手も同じように感じている。
p.237 【高確率セールス】では、提供する商品に対するニーズを認識していて、それをいま満たしたいと希望している客だけを対象とする。だから【満足条件】を定めていくうちに、客の希望する商品の特徴や性格を双方ともはっきりとらえることができる。
p.2 欲しくないと思っているものを強引に買わせることはもはや不毛の行為。
セールスといえば言葉巧みな勧誘や押し売りだった時代は終わった。
p.45 セールスは「説得」ではなく、「合意を積み重ねる」こと。
p.61 【高確率セールス】のねらいは、客との間に互いに満足の行く双方向のビジネスが成り立つ下地があるかないかを見きわめること。
p.101 「有望な客」にだけ時間を使うこと。「望み薄の客」はすべて除外する。
p.103 「有望な客」を発掘する経験を積み重ねることで、効率良く質問できるようになり、「望み薄の客」の除外を短時間で行えるようになる。皮肉なことにあ、除外されまいとして向こうからアポイントを取る顧客が多い。
p.148 信頼関係をつくることは【高確率セールス】のうちでもっとも困難で葛藤の多いところ。商売を忘れて《ひとりの人間》にならなければならないから。
商品の話を抜きにして、相手をよく知り、信頼と尊敬に値する人物かどうかを判断する。取引を進めるかどうかはその判断次第だ。
相手と呼吸が合わないと、トラブルばかりでろくな結果にならない。
p.152 結果を出すことに執着しているわけではなく、何かを無理強いするつもりもないとわかると、客はセールスパーソンを信頼しはじめる。
p.154 質問するこちらが純粋に答が知りたくて質問し、下心がなければほとんどだれもが誠心誠意、きちんと答えてくれる。
p.155 信頼できるか尊敬に値するかどうか効率良く見分けたい。お互いに利益になる関係をつくることができるかどうか。
p.158 【高確率セールス】に従うなら、売り手も買い手も双方ともに《本音で勝負》しなければならない。
抵抗は不信感から生まれる。「信頼関係づくり」の過程によって客は売り手を信頼するようになるので、抵抗が入り込むスキがない。
p.164 商品自体にあまり差がない。そうなると、客は信頼し尊敬できる業者から買う。信頼関係がない場合は売ろうとしても時間のムダ。
p.166 信頼と尊敬の土壌がなければ、君はその他大勢のセールスパーソンの一人に過ぎないから、仕事をもらう確率はライバル社と差がない。しかしもし信頼関係ができていれば、同業他社に大きく水をあけることになる。
p.185 【高確率セールス】では、《相手の心変わり》をあてにしてセールスを進めることはしない。こちらでは手の打ちようがない理由で買わない確率が高いのなら、商談を打ち切り、労力を節約する。
p.191 相手を操ろうとしはじめれば、一瞬で信頼関係は崩壊する。「操作」は信頼の敵であり、われわれのアプローチには互いの信頼が不可欠。
p.199 伝統的セールスでは、クロージングすると、客のほうは負けたような感じをいだくのがふつうだった。取引が済んだことで客はほっとしているが、ハッピーではない。
【高確率セールス】では客のほうも鼻高々だ。無理強いされず自分からコミットメントし、決断が自分自身のものであることを知っている。
p.223 いったん確かな人間関係ができると、相手は君と取引したいという希望を抱く。
p.225 君が操っていると感じたら、相手も同じように感じている。
p.237 【高確率セールス】では、提供する商品に対するニーズを認識していて、それをいま満たしたいと希望している客だけを対象とする。だから【満足条件】を定めていくうちに、客の希望する商品の特徴や性格を双方ともはっきりとらえることができる。
ジェネリックの問題点のひとつとして、変更したはいいが、自己負担が安くなると思ったらかえって高くなった、というものがある。患者からすれば、得られるはずの価値が得られないどころか、薬局から矛盾するような請求がなされ、算定の誤りがないというのだから、納得しがたい。
調剤報酬において、ジェネリックに変更することにより
・後発品情報提供料(10点)
・後発品調剤加算(2点)
・後発品調剤体制加算(4点)
の計16点が技術料として算定されるのであるから、薬価においてそれ以上安くならなければそのような逆転現象が起こるのも当然だ。
先発品と後発品の価格差の乏しいものであったり、処方日数が短ければ、16点を上回らないことは往々にしてある。
自己負担金がどうなるかまで意識せずに、本当に安価になるというメリットが得られるかどうかを考えずに、とにかくジェネリックに変更しようとするあまり、起こしてしまった「薬局側」の早合点ではなかったか。
自己負担金が安くなるというメリットのために、変更するという一種の冒険をしてまで後発品に変更する価値がありそうだと判断したから、患者は踏み切ることに同意したはずである。そのイメージだけで、処方の中身や変更する先発品のことも考慮せずに、とにかくどの薬剤であろうともジェネリックにしたのだとすれば、配慮に欠けていたと言われても仕方ないような気がする。
調剤率30%も数量ベース30%も、患者にとって健康問題解決上、どちらも直接関係のないものだ。また数量ベースで多くの医薬品が使われようとも、さらには医療費膨張の歯止めがかかることが求められているのだから、どちらかといえば価格の高い先発医薬品のほうに重点をおくべきだろう。
自己負担金が増えて、ジェネリックの制度が悪いという言い分がわからないわけでもないが、一方、安直すぎる変更だったのではないか、という思いもするのだがどうだろうか。
調剤報酬において、ジェネリックに変更することにより
・後発品情報提供料(10点)
・後発品調剤加算(2点)
・後発品調剤体制加算(4点)
の計16点が技術料として算定されるのであるから、薬価においてそれ以上安くならなければそのような逆転現象が起こるのも当然だ。
先発品と後発品の価格差の乏しいものであったり、処方日数が短ければ、16点を上回らないことは往々にしてある。
自己負担金がどうなるかまで意識せずに、本当に安価になるというメリットが得られるかどうかを考えずに、とにかくジェネリックに変更しようとするあまり、起こしてしまった「薬局側」の早合点ではなかったか。
自己負担金が安くなるというメリットのために、変更するという一種の冒険をしてまで後発品に変更する価値がありそうだと判断したから、患者は踏み切ることに同意したはずである。そのイメージだけで、処方の中身や変更する先発品のことも考慮せずに、とにかくどの薬剤であろうともジェネリックにしたのだとすれば、配慮に欠けていたと言われても仕方ないような気がする。
調剤率30%も数量ベース30%も、患者にとって健康問題解決上、どちらも直接関係のないものだ。また数量ベースで多くの医薬品が使われようとも、さらには医療費膨張の歯止めがかかることが求められているのだから、どちらかといえば価格の高い先発医薬品のほうに重点をおくべきだろう。
自己負担金が増えて、ジェネリックの制度が悪いという言い分がわからないわけでもないが、一方、安直すぎる変更だったのではないか、という思いもするのだがどうだろうか。
「あなたの会社が90日で儲かる! 感情マーケティングでお客をつかむ」 神田昌典・著、フォレスト出版、1999年12月20日
p.29 なぜ売れないのか。成熟商品だからである。
服薬指導も、たいしたことができていないが、レベルの低い領域で頭打ちになっているという意味の“成熟”感があるのではないか。ここの殻を破った者が将来へつなげることができるのではないか。すなわち新たな事業を興すよりも、本質をさらに追及するところに、道が開かれているのではないか。
p.37 ダイレクトメールの反応率は1~3%か? 商品にもよるが、その10分の1ぐらいと思ったらいい。
p.42 お客が感じる価値は、「これはお得だぁ」とか「これを買ったら、損するわ」という価値観のこと。買い手が感じる価値が、絶対的な価値を上回ったときに、購買が起こる。
問題は、「どうすれば、お客が感じる価値を高めることができるか?」である。
薬局では値引きはできないし、ルール違反の算定もできない。値段を安くできないのだから、商品価値を高めるしか手はないことも、本質的サービスのレベルアップが重要と考える理由のひとつになっている。
p.50 お客に、どんな商品が欲しいのか、しゃべらせる。しゃべっているうちに「その商品が欲しい」という感情が生まれてくる。つまり自己説得をしてしまう。
p.54 クライアントとしては、一度断られると、感情的に、「どうしてもあの先生に相談に乗ってもらいたい」という気持ちが起こるらしい。これを心理学で「希少性のルール」という。手に入りにくいものは欲しくなるという法則。
p.62 お客はチラシをどのような目で見ているか。コンマ数秒のうちに「この会社に・・・・・をしてもらいたいかどうか」という好き嫌いで判断している。
p.64 人間関係を売る。商品を売る前に、自分を売る。さらには会社の姿勢やこだわりを売る。人間くささから、思いやりや安心感が得られる。商品以前に、安心や親近感を売らなければならない。
接遇を社会人マナーのひとつや、集客の要件としている企業は少なくない。けっしてムダではないと思うが、顧客との距離感を縮め、同じ目線で繫がるためには、多少ぎこちなくても気持ちが通じ合う関係になることのほうが意味があるように思う。
p.66 チラシや広告に反応がないというのは、それらがお客の感情にマッチした内容になっていないから。お客の思考にマッチしたときに、反応は飛躍的に上がる。
p.87 ビジネスとは、見込み客を費用効果的に集め、成約して、繰り返し買ってもらうプロセスである。見込み客を集め、購入してもらってまずは既存客に、繰り返し買ってもらい固定客にする。
p.107 お客がいれば、ビジネスは立ち上がる。金がなくとも、商品がなくても、人がいなくても、なんとかなる。この順番を逆にしてしまうと、全く立ち上がらない。商品があって、買ってくれるお客を探すのではない。
p.113 すべての生物は、アメーバを含めて、①快楽を求める、②苦痛から逃れる、ために行動を起こす。
p.120 初めから、売り込みと分かってしまう場合、それだけで、相手は感情的に反発する。
p.129 最終的に行き着くのは、極めて単純、いかにお客の心をつかむか。いかにお客と感情的な繋がりをもつことができるか。
お客からすれば、いかに大切にされていると感じるかどうかにかかっている。
p.142 広告宣伝では、商品を売ることではなく、興味のある人を集めることを徹底すること。
p.145 ほとんどのビジネスは、「いますぐ客」だけを集めている。しかしアプローチするのは「いますぐ客」ではなく「そのうち客」である。
「そのうち客」には、ライバルが少なく、集客費用が安い。「そのうち客」はやがて「いますぐ客」に育っていく。
「いますぐ客」も集められない、「そのうち客」にする効果も薄い、そんな企画こそ、効率が悪い。
p.161 情報ツールのタイトルは、聞くだけで、読みたくなるようにする。その情報を得なければ、損をしてしまうのではないか、と飛びつくぐらいにしなければならない。
p.29 なぜ売れないのか。成熟商品だからである。
服薬指導も、たいしたことができていないが、レベルの低い領域で頭打ちになっているという意味の“成熟”感があるのではないか。ここの殻を破った者が将来へつなげることができるのではないか。すなわち新たな事業を興すよりも、本質をさらに追及するところに、道が開かれているのではないか。
p.37 ダイレクトメールの反応率は1~3%か? 商品にもよるが、その10分の1ぐらいと思ったらいい。
p.42 お客が感じる価値は、「これはお得だぁ」とか「これを買ったら、損するわ」という価値観のこと。買い手が感じる価値が、絶対的な価値を上回ったときに、購買が起こる。
問題は、「どうすれば、お客が感じる価値を高めることができるか?」である。
薬局では値引きはできないし、ルール違反の算定もできない。値段を安くできないのだから、商品価値を高めるしか手はないことも、本質的サービスのレベルアップが重要と考える理由のひとつになっている。
p.50 お客に、どんな商品が欲しいのか、しゃべらせる。しゃべっているうちに「その商品が欲しい」という感情が生まれてくる。つまり自己説得をしてしまう。
p.54 クライアントとしては、一度断られると、感情的に、「どうしてもあの先生に相談に乗ってもらいたい」という気持ちが起こるらしい。これを心理学で「希少性のルール」という。手に入りにくいものは欲しくなるという法則。
p.62 お客はチラシをどのような目で見ているか。コンマ数秒のうちに「この会社に・・・・・をしてもらいたいかどうか」という好き嫌いで判断している。
p.64 人間関係を売る。商品を売る前に、自分を売る。さらには会社の姿勢やこだわりを売る。人間くささから、思いやりや安心感が得られる。商品以前に、安心や親近感を売らなければならない。
接遇を社会人マナーのひとつや、集客の要件としている企業は少なくない。けっしてムダではないと思うが、顧客との距離感を縮め、同じ目線で繫がるためには、多少ぎこちなくても気持ちが通じ合う関係になることのほうが意味があるように思う。
p.66 チラシや広告に反応がないというのは、それらがお客の感情にマッチした内容になっていないから。お客の思考にマッチしたときに、反応は飛躍的に上がる。
p.87 ビジネスとは、見込み客を費用効果的に集め、成約して、繰り返し買ってもらうプロセスである。見込み客を集め、購入してもらってまずは既存客に、繰り返し買ってもらい固定客にする。
p.107 お客がいれば、ビジネスは立ち上がる。金がなくとも、商品がなくても、人がいなくても、なんとかなる。この順番を逆にしてしまうと、全く立ち上がらない。商品があって、買ってくれるお客を探すのではない。
p.113 すべての生物は、アメーバを含めて、①快楽を求める、②苦痛から逃れる、ために行動を起こす。
p.120 初めから、売り込みと分かってしまう場合、それだけで、相手は感情的に反発する。
p.129 最終的に行き着くのは、極めて単純、いかにお客の心をつかむか。いかにお客と感情的な繋がりをもつことができるか。
お客からすれば、いかに大切にされていると感じるかどうかにかかっている。
p.142 広告宣伝では、商品を売ることではなく、興味のある人を集めることを徹底すること。
p.145 ほとんどのビジネスは、「いますぐ客」だけを集めている。しかしアプローチするのは「いますぐ客」ではなく「そのうち客」である。
「そのうち客」には、ライバルが少なく、集客費用が安い。「そのうち客」はやがて「いますぐ客」に育っていく。
「いますぐ客」も集められない、「そのうち客」にする効果も薄い、そんな企画こそ、効率が悪い。
p.161 情報ツールのタイトルは、聞くだけで、読みたくなるようにする。その情報を得なければ、損をしてしまうのではないか、と飛びつくぐらいにしなければならない。
「おまけより割引してほしい――値ごろ感の経済心理学」 徳田賢二・著、ちくま新書626、2006年11月10日
p.82 待ち時間が気にならないこともある。楽しい時間は短く、辛い時間は長く感じる。ところが、テーマパークの人気アトラクション入場待ちは一時間以上でも平気という人が半数を超えているという。
p.83 百円ショップとかファーストフード店で安いものを買うときには待ち時間はなるべく短く済ませたいが、百貨店とか高級グルメ店で高いものを買うときには待ち時間は長くてもそんなに気にならない。これは、待ち時間の時間費用が、安いものを買うときには相対的に大きく感じるからである。
待ち時間は薬局にとって永遠のテーマかもしれないが、いつも待ち時間のことばかり気にしながら年中調剤しているのは正常な姿なのだろうか。
価値のあるものを買うときの時間は多少長くても気にならないと思っているのであれば、調製にあたる時間はテキパキとしつつも、投薬時の服薬指導や、薬学的管理による安全確保の取り組み、それらを通じて患者を大切にしようとしている思いが伝えられたり、それらをトータルしたサービスの価値を向上させることで、多少の待ち時間も“納得”したうえでお待ちいただけるのではないか。
逆に言うと、いつも待ち時間のことばかり苦情のように言われ続けている薬局というのは、サービスの質が低いのかもしれない。言われるから、余計気になる。最大の関心事になる。
しかし時間を短縮しても、それは本質的な価値ではない。時間短縮にばかり取り組んでいる薬局は、いつまで経っても質の向上は望めない。悪循環のよう。
値ごろ感=価値(V)/費用(C) という基本式において、
調剤にかかるコストは調剤報酬で規定されており、値引きは認められていない。業務を行わず、加算を算定できなければ支払いに差ができるが、安全確保を果たそうとすれば薬剤服用歴指導管理料はおのずと算定されるであろうから、どこの薬局に処方せんを持ち込んでも、患者側の負担金は変わらない。
いかに「お得な」調剤で済んだ、という値ごろ感を感じてもらうためには、分母が変えられなければ、分子を上げるしかない。これまで提供してきた服薬管理のレベルと比べて、地域の他の薬局と比べて、いかに質が高いとの評価を受けるかどうかが、リーズナブルであるとか気持ち良く支払いに応じるといったことに結びつく。満足感にも通じるものと思われる。
p.82 待ち時間が気にならないこともある。楽しい時間は短く、辛い時間は長く感じる。ところが、テーマパークの人気アトラクション入場待ちは一時間以上でも平気という人が半数を超えているという。
p.83 百円ショップとかファーストフード店で安いものを買うときには待ち時間はなるべく短く済ませたいが、百貨店とか高級グルメ店で高いものを買うときには待ち時間は長くてもそんなに気にならない。これは、待ち時間の時間費用が、安いものを買うときには相対的に大きく感じるからである。
待ち時間は薬局にとって永遠のテーマかもしれないが、いつも待ち時間のことばかり気にしながら年中調剤しているのは正常な姿なのだろうか。
価値のあるものを買うときの時間は多少長くても気にならないと思っているのであれば、調製にあたる時間はテキパキとしつつも、投薬時の服薬指導や、薬学的管理による安全確保の取り組み、それらを通じて患者を大切にしようとしている思いが伝えられたり、それらをトータルしたサービスの価値を向上させることで、多少の待ち時間も“納得”したうえでお待ちいただけるのではないか。
逆に言うと、いつも待ち時間のことばかり苦情のように言われ続けている薬局というのは、サービスの質が低いのかもしれない。言われるから、余計気になる。最大の関心事になる。
しかし時間を短縮しても、それは本質的な価値ではない。時間短縮にばかり取り組んでいる薬局は、いつまで経っても質の向上は望めない。悪循環のよう。
値ごろ感=価値(V)/費用(C) という基本式において、
調剤にかかるコストは調剤報酬で規定されており、値引きは認められていない。業務を行わず、加算を算定できなければ支払いに差ができるが、安全確保を果たそうとすれば薬剤服用歴指導管理料はおのずと算定されるであろうから、どこの薬局に処方せんを持ち込んでも、患者側の負担金は変わらない。
いかに「お得な」調剤で済んだ、という値ごろ感を感じてもらうためには、分母が変えられなければ、分子を上げるしかない。これまで提供してきた服薬管理のレベルと比べて、地域の他の薬局と比べて、いかに質が高いとの評価を受けるかどうかが、リーズナブルであるとか気持ち良く支払いに応じるといったことに結びつく。満足感にも通じるものと思われる。
引っ張るリーダーから支えるリーダーへ「サーバントリーダーシップ入門」 池田守男・金井壽宏・著、かんき出版、2007年11月5日
p.55 「サーバント・リーダーシップ」の考えが興味深いのは、「上に立つ人こそ、みんなに尽くしていくタイプの人でなければいけない」とする点にある。言い換えれば、上に立つからこそ、下の人に尽くすという思いが必要なのだ。
サーバント・リーダーはけっして召使いではない。自分が達成すべきことや夢に対して強い使命感を持ち、それを実現するために自らの意思でサーバントに徹するのだ。
p.57 世の中に存在するものはみなわけがあってつくられているのに、そのもとの使命を忘れて、無駄な、要するにきちんと働いていない組織があったら指摘してほしい。使命に対して尽くすことを忘れた組織はおかしい。
病院は患者のためにつくられているのに、患者のためでなく、あたかも医者のためにあるようになっていたら、それはおかしい。
その組織体でリーダーシップをとる立場にいる人が本気で、自分たちがなんのためにいるのかを考えない限りは、組織は変わらない。
組織でリーダーシップをとる立場にいる人は、その組織の存在意義、社会的使命を理解し、それが果たされるように組織を導かなければならない。
p.67 サーバント・リーダーシップの考え方は、従来のリーダーシップのそれとは対照的です。従来のリーダーは、まず相手の上に立って相手を動かそうとします。リーダーとしての地位・権力・お金を得てはじめてそれらの余った部分で他者に奉仕しようとします。一方サーバント・リーダーは他者に対する思いやりの気持ち・奉仕の行動がつねに最初に来ます。
p.93 とくに会社のような組織をサーバント・リーダーとして動かそうと思ったら、まず自分の中にミッション、ビジョンを明確に持ち、それを組織のメンバーたちに伝える努力が不可欠になる。
p.102 ものづくりから始まって、マーケティングにかかわるあらゆるものを店頭基点というひとつの大きな命題のもとに見直していく。
お客さまとの関係性強化のためには、まずお客さまの立場になって考え行動すること、すなわち、「お客さまのために尽くすこと」「奉仕すること」「サーバントに徹すること」が関係性を深め、その結果、信頼関係が構築される。
それぞれの部署で組織の長に奉仕するのではなく、お客さまや社会に奉仕する。こうした組織運営により、社員は指示を待つことなく、自ら考え行動するようになる。
販売第一線の社員は、全社員から支えられているという意識を持つことで自信と誇りが生まれ、それが働く喜びや生きがいにつながり、多様性と魅力にあふれた企業すくりが可能にもなる。
p.123 本社が自分たちの意見に真剣に耳を傾けてくれた。自分たちの提案を取り入れてくれた。しかもスピード感を持って。このように店頭のことを考えてくれるのであれば、これからも自分たちの提案を受け入れてもらえるのではないか――そんな雰囲気が販売第一線の社員たちの間に広まっていった。
サーバント・リーダーとして社員に仕え、支えることは、何も社員たちの機嫌を取ったり、すべての要求に応じたりすることではない。社員がお客さまのほうを向いて仕事をしている限りは、彼らの仕事に気を配り、より働きやすいように、より成果を出しやすいように、上司として自分にできることを考え、速やかに実行することだ。
p.139 人は他者に喜びや感動を与え、満面の笑みを返されることによって、自分も喜びを感じ、豊かで幸せな気持ちになる。これこそ、人間の存在意義そのものである。企業経営もまったく同じである。社員一人ひとりがお客さまのほうを向き、仕事に真の喜びを感じることができれば、それが会社を、ひいては社会全体を明るく、豊かにすることにつながる。
p.200 「使命とは、それのためなら命を使えるということだ」
p.202 「命を使う」というのは、それだけの気概を持って、けっしてぶれずにやり遂げること。
p.204-5 自分が携わっている仕事への使命感や理念、達成目標があって、軸がぶれない人なら、可能性としてはサーバント・リーダーとして社員や部下をリードすることができる。
p.210 フォロワーでありながらリーダーの間違いを指摘したり、倫理的に問題があるような指示に対しては「ノー」とはっきり言えるような人は、将来は優れたリーダーになる可能性が高い。
p.55 「サーバント・リーダーシップ」の考えが興味深いのは、「上に立つ人こそ、みんなに尽くしていくタイプの人でなければいけない」とする点にある。言い換えれば、上に立つからこそ、下の人に尽くすという思いが必要なのだ。
サーバント・リーダーはけっして召使いではない。自分が達成すべきことや夢に対して強い使命感を持ち、それを実現するために自らの意思でサーバントに徹するのだ。
p.57 世の中に存在するものはみなわけがあってつくられているのに、そのもとの使命を忘れて、無駄な、要するにきちんと働いていない組織があったら指摘してほしい。使命に対して尽くすことを忘れた組織はおかしい。
病院は患者のためにつくられているのに、患者のためでなく、あたかも医者のためにあるようになっていたら、それはおかしい。
その組織体でリーダーシップをとる立場にいる人が本気で、自分たちがなんのためにいるのかを考えない限りは、組織は変わらない。
組織でリーダーシップをとる立場にいる人は、その組織の存在意義、社会的使命を理解し、それが果たされるように組織を導かなければならない。
p.67 サーバント・リーダーシップの考え方は、従来のリーダーシップのそれとは対照的です。従来のリーダーは、まず相手の上に立って相手を動かそうとします。リーダーとしての地位・権力・お金を得てはじめてそれらの余った部分で他者に奉仕しようとします。一方サーバント・リーダーは他者に対する思いやりの気持ち・奉仕の行動がつねに最初に来ます。
p.93 とくに会社のような組織をサーバント・リーダーとして動かそうと思ったら、まず自分の中にミッション、ビジョンを明確に持ち、それを組織のメンバーたちに伝える努力が不可欠になる。
p.102 ものづくりから始まって、マーケティングにかかわるあらゆるものを店頭基点というひとつの大きな命題のもとに見直していく。
お客さまとの関係性強化のためには、まずお客さまの立場になって考え行動すること、すなわち、「お客さまのために尽くすこと」「奉仕すること」「サーバントに徹すること」が関係性を深め、その結果、信頼関係が構築される。
それぞれの部署で組織の長に奉仕するのではなく、お客さまや社会に奉仕する。こうした組織運営により、社員は指示を待つことなく、自ら考え行動するようになる。
販売第一線の社員は、全社員から支えられているという意識を持つことで自信と誇りが生まれ、それが働く喜びや生きがいにつながり、多様性と魅力にあふれた企業すくりが可能にもなる。
p.123 本社が自分たちの意見に真剣に耳を傾けてくれた。自分たちの提案を取り入れてくれた。しかもスピード感を持って。このように店頭のことを考えてくれるのであれば、これからも自分たちの提案を受け入れてもらえるのではないか――そんな雰囲気が販売第一線の社員たちの間に広まっていった。
サーバント・リーダーとして社員に仕え、支えることは、何も社員たちの機嫌を取ったり、すべての要求に応じたりすることではない。社員がお客さまのほうを向いて仕事をしている限りは、彼らの仕事に気を配り、より働きやすいように、より成果を出しやすいように、上司として自分にできることを考え、速やかに実行することだ。
p.139 人は他者に喜びや感動を与え、満面の笑みを返されることによって、自分も喜びを感じ、豊かで幸せな気持ちになる。これこそ、人間の存在意義そのものである。企業経営もまったく同じである。社員一人ひとりがお客さまのほうを向き、仕事に真の喜びを感じることができれば、それが会社を、ひいては社会全体を明るく、豊かにすることにつながる。
p.200 「使命とは、それのためなら命を使えるということだ」
p.202 「命を使う」というのは、それだけの気概を持って、けっしてぶれずにやり遂げること。
p.204-5 自分が携わっている仕事への使命感や理念、達成目標があって、軸がぶれない人なら、可能性としてはサーバント・リーダーとして社員や部下をリードすることができる。
p.210 フォロワーでありながらリーダーの間違いを指摘したり、倫理的に問題があるような指示に対しては「ノー」とはっきり言えるような人は、将来は優れたリーダーになる可能性が高い。