何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

ビジネス選書&読書術

2008-10-30 22:27:06 | Book Reviews
投資効率を100倍高めるビジネス選書&読書術」 藤井孝一・著、日本実業出版社、2008年11月1日

 昔からあったことなのだが、書店が企画するイベントに注目している。著者を呼んで、出版記念講演会&サイン会を行うアレだ。
 どうせ新刊を買うのなら、文字からの情報と口頭での情報の相乗効果を期待できる。
 講演会も、できることなら1時間してくれるとありがたい。たいてい著者はその何倍もの話したいことを持っているのだが、無料でそれ以上の話を聞くというのは虫がよすぎる。30分じゃもの足りないし、最大60分かなと思う。

 実はサインはどちらでもよい(^^; サイン入りだからといって、本の価値が上がることも通常ない。ビジネス書の著者は芸能人ではないのだから、サインよりも中身だ。

 イベントの存在に、もっと早くに気づくべきだったと後悔している。とくに急いで一刻を争って読むほどではないものの、それでも新刊で買うのであればイベントの整理券も手に入れて、大手書店の催しの機会をありがたく活用させてもらおうと思う。
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学びを稼ぎに変える技術

2008-10-29 22:05:27 | Book Reviews
「学びを稼ぎに変える技術」 藤井孝一+森英樹・著、明日香出版社、2005年11月30日
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やる気やるチャンスやる力

2008-10-28 21:45:53 | Book Reviews
「やる気やるチャンスやる力 ビジネスで成功する100の知恵 高原慶一朗・著、日経ビジネス人文庫、2000年11月7日

p.21 イントレプレナーとはつまりオーナーシップの持ち主のことである。組織や上司に頼らず仕事のプラン、ドウ、チェックが自己完結できる、「一人称で考え一人称で行動できる」人材のことだ。自分の経営者は自分であると知っている人のことである。

p.25 消費者が「ここが不満だ」と商品の欠点をはっきり意識している、そんな顕在化している不に対応するのではそれはもう既存ニーズの後追いである。
 隠れていた不の発見とそれが解決されていることをユーザーに同時に知らしめる――それがヒット商品の大ポイントである。

p.32 片時も問題意識を手放さなかったことへの「ごほうび」がひらめきやアイデアなのである。

p.39 みんな反対にこそ脈ありである。新しいものは最初、既成概念からのはみ出しや異端として姿を現すからである。そんなバカなと感じたら、それはおもしろいと考えてみるべきなのだ。

p.45 時代の転換期には禍福はあざなえる縄のごとく変転するのだ。それまで進んでいたものが遅れ、遅れていたものが先頭に出ることが繰り返される。
 人は得意のときに失敗の芽を育て、窮地にいるときに躍進の芽をつかむ。これは怖いくらいにそうである。

p.57 経験からいって革新に二割、改良に八割の力配分をしていくと企画開発などビジネスがうまくいく。マイナーチェンジをくり返すことがメジャーチェンジにつながる。

p.59 独創はいくらでもせよ、ただし独走はするな。みんなが欲しがるものをつくる気概に燃えるのはありがたいが、消費者のことを忘れてしまったのでは市場から見放されてしまう。
 思い入れは思い上がりに転じやすい。うぬぼれ、おごり、あまえ、マンネリ。この四つの心の病気をたえずいましめ、つくる側の心もまた改善していかなくてはいけない。

p.61 ニーズを感じるするどい嗅覚だけではビジネスは成立しない。それをより高い水準で現実化できる手持ちの技術や資源があってはじめて、既製服が注文服に近づく。

p.67 お客の不満というのはいつも商品の欠陥を的確に指摘しているものだ。顧客心理をどうつかむかはほとんど、その不満をどう吸収するかにかかっている。苦情を「集音」する工夫をすべきである。

p.79 間接情報を偏重すると人間はかならず受け身になってしまう。

p.90 起業家に資金や人材といった経営資源が乏しいのは当たり前である。そのハンデを何でカバーするかといえば、絶対この事業を成功させる、消費者の役に立つんだという執念に近い強烈な願望しかない。事を成し遂げるのは人の才でなく意である。

p.93 成功への条件。目標を明確に持つ、人より一歩先んじる、積極的に人に学ぶ、最後までやり抜く

p.98 現状維持とは実は力の低下の別言だ。

p.122 自分の個性や意見を殺して会社に忠誠を尽くす、その見返りに一生、会社から保護を受ける――それがこれまで会社にとっても有用な人材像だったが、これからはそうした会社依存人間は無用になる。会社に寄りかかり、肩書きに依存して、判断停止して指示を待つ。あなたの職業はと問われて、所属する会社の名前や肩書を誇らしく答えるような人間は、わが社でも敬遠したい。

p.127 上司からやれといわれてやるのと、自分から進んでやるのとでは気分だけでなく、その生産性も効率も全然異なってくる。「やらされ感」をもってやっている限り、仕事は苦役の範囲を出ない。
 働きたい、考えたい、創造性を発揮したい、人に喜ばれたい。この欲求が満たされたとき人間は喜びや楽しさを感じる。それは遊びにはない、仕事にだけ感じられる達成感である。

p.135 自分の保守は自分で壊していく「創造的な環境破壊」が必要である。

p.137 成功例にノウハウはないが、失敗例はノウハウの宝庫である。成功は忘れ、失敗から学ぶ謙虚な姿勢が成長の肥やしとなる。

p.139 かりに失敗の要因が自分以外にあったとしても、失敗という結果は自分にかぶさってくる。(外因に)ややこしい言い訳などせずに、さっさと原因を自分に帰し、失敗の教訓を次に生かすべく対策を練ったほうがよほど建設的である。またそのほうが企業活動のスピードも出てくる。

p.167 ビジネスでは、七割勝てれば上出来・・・。
 完全主義者はその一部の失敗を大失敗と考え、挫折感と無力感にとらわれて、やがて何事にも消極的になっていく。

p.171 バランスは思考する、行動する、修正するそれぞれの割合を三分の一ずつくらいもっているのがちょうどよい。

p.173 楽観主義は意志の、悲観主義は感情の産物である。

p.179 仕事だけできてもダメだ、会社のための人材づくりでは順序が逆。自分の幸せや自己実現のために自分の人間力を開発せよ、そのために会社を大いに利用せよ。

p.182 企業における人づくりも盆栽型でなく野菜型であるべきである。盆栽は「矯正」だが野菜は「育成」だからである。
 「松の木は松の木に育てよ」。自分に合わせて人を育てるな、人に合わせて人を育てよ。松を梅として育ててはいけない。

p.184 企業が減点法による人物採点や人づかいをしていると、組織内に事なかれ主義がはびこって成長の腕が縮んでしまう。絶え間ない利益成長を義務づけられた民間企業がそれではダメだ。

p.187 育成の根本的な方針がない、あるいは示されないままある場合は叱ったり、あるときは甘く接したりすると、部下は自分が何を期待されているのか、どんな人材をめざせばいいのかビジョンを見失う。結果、上司の顔色を見て行動するようになってしまうことにもなりかねない。

p.191 ほめると叱るで私がいちばん心がけているのは、理性的に叱り、感情的にほめることである。

p.193 目的地をはっきり示し、そこへの到着日時も厳守させる。そしてやり方の基本は尊重させながら、本人たちの積極的な「やる気」を引き出す。これがやれてこそリーダーといえる。

p.194-5 企業の幹部には三つのタイプがある。監督者、管理者、指導者。
 (指導者は)現状や変化に応じてみずから状況判断し、意思決定して、命令を下して部下を活動させる指揮官タイプ。部下と目線を合わせてコミュニケーションしながら、能力やモチベーションを高め、そのキャリア開発にも手を貸してやる、指揮官であると同時に部下の育成責任者でもある。

p.197 人はまかせれば伸びる、それどころか、まかせれば(幹部を)超える。

p.203 率先垂範を「なんでも自分でやってしまう」と勘違いしている幹部がときどきいるが、いっさいを自分で行うのはリーダーがすべきことではない。それは、各々は自分の任務を果たしてくれ、最後の責任はオレがとるからという意志を実際に行動で表すことなのである。

p.207 経営理念や方針が明確なことで人を育てやすく、また人が育ちやすくなる。経営理念は会社の骨格であり、社員が一つの目的に向かって邁進する求心力となる。

p.208 会社と経営者の変化率は同じ。

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読書進化論

2008-10-27 23:02:10 | Book Reviews
「読書進化論」 勝間和代・著、小学館新書、2008年10月6日

 久々に丸の内OAZO内の「丸善」へ。勝間さんが時々立ち寄るというものの、ニアミスを期待していったわけではない。ブラウン管を通してではなく、一度はナマで至近距離でお会いしてみたいとは思うが。

 開店当初は何回か行ったが、オープン当初で店内がきれいなだけで狭さを感じ、またはるか図上の書棚にも違和感もあった。
 時間の関係で1階のフロアしか見ることができなかったのだが、どこか本の置き方、展示が「購読者と対話している」ような印象を受けた。

 それは本書の影響が多分にあると思う。本の並べ方は、売上げのためのショーアップ的な要素もあるかもしれないが、こういう本があるがみなさんはどう思うか、という問い掛けでもあるのではないか、と思われた。書店側が注目される本をいかに来客者の目に触れさせようとしているか、そこに客(読者)と書店側の対話が発生しているかのように感じられた。

 これまではいろいろな並べ方も、商売っ気100%にしか見えなかった。売れ行きランキングも怪しいのではないか、本当にこの本は売れているのか、出版社との共同戦略があるのではないかなどと、疑っていた。
 今でもそれが晴れたわけではないが、丸善の本の見せ方が情報提供のようにも思えて、本の存在を通じてのメッセージが流れているように思えた。

 最近は八重洲BCに行く機会が多かったが、そういうメッセージ性の強さは丸善のほうに軍配をあげたい。それはまた店員の対応からもそう感じた。たまたま当たった店員がそうだっただけにすぎないのかもしれないが、「読書って楽しいでしょ?」と微笑んでいるのが丸善の店員だったように思われた。
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上司のための戦略的ほめ方・叱り方

2008-10-24 22:55:35 | Book Reviews
「上司のための戦略的ほめ方・叱り方」 石田淳・著、宝島社新書、2008年9月24日

p.13 上司の仕事とは「部下が自ら喜んで仕事をする環境をつくること」である。
 (部下が)自発的に、喜んで仕事に取り組むようになってこそ、初めてポテンシャルを発揮できるのです。

p.39 日本で導入されている成果主義では、ほとんど「結果」しか見ていません。
 最近は「ビジネスは結果がすべてだ」といったことを口にする人も増えてきましたが、行動科学の原点を思い出していただければわかるように、結果とは「行動の積み重ね」なのです。だとすれば、結果だけを見るのではなく、結果に至るまでの一つひとつの行動をしっかり評価していく必要があります。

p.62 どんなに正論で言葉を選んだとしても、部下を叱ってばかりいると、叱られた部下は上司のことを嫌いになります。そして上司のことを嫌いになった部下は、職場そのものが嫌いになります。これは「一般化の原理」と呼ばれるものです。

p.65-6 部下を叱るときには「結果ではなく、行動を叱る」のです。
 叱るというのは、誤った行動や改善すべき点を指摘し、解決策を示すことです。
 結果だけを見て「できていないじゃないか」と叱るのは簡単ですが、それではなにをどう改善していけばいいのかわかりません。
 叱る前に、部下の行動をしっかりと観察して、彼にとっての「不足行動」が何であるかを突き止めます。そして、その行動そのものを指摘するのです。

p.70 怒りの感情が湧き上がるということは、まだまだ「人」の部分に注目していることを意味します。相手の「行動」だけを見ていたら、怒りはほとんど湧いてきません。

p.70 いくら結果ではなく行動を叱り、人ではなく行動を叱ったとしても、やはり叱責は叱責です。叱られた部下は落ち込むでしょうし、何気ないひと言をきっかけに心を閉ざしてしまうことも考えられます。
 そこで、もっとも効果的な叱り方は「叱るのと同時にリインフォースする」という方法になります。

p.121 (行動を伝えるときに)そこに「なんのためにやるのか」という目的がないと、「とりあえず」の行動になってしまうのです。
 とりあえずの行動は、結果には結びつきません。あらゆる行動には意味があり、目的があります。目的のはっきりしない行動は、やるほうも身が入らないのです。

p.175 オフィスに入った途端、いかにもどんよりとした重苦しい空気が漂っている会社。蛍光灯がついていないのかと思うほど暗い雰囲気のオフィス。誰もが無言で、下を向いて黙々とデスクワークをこなしている会社。
 一方、いかにも明るく、従業員みんなが活き活きとしている会社。活気に溢れ、こちらの気分まで高揚させてくれるような会社。
 どちらの会社なら、意欲的に働けると思いますか?
 この両者の違いは、まさに「やりたくてやる」か「やらされている」かの違いにあります。行動自発率が低く、「やらされている」ばかりの仕事では、オフィスに活気など生まれようがないのです。

p.182 行動科学マネジメントは、決して「部下を自分の思い通りに動かす」マネジメントではありません。「部下が自発的に、気持ちよく、楽しみながら仕事をする環境をつくることが目的なのです。

p.184 行動科学マネジメントのめざす上司像は、強いリーダーシップで組織を牽引していくカリスマ型上司ではなく、部下それぞれの能力を最大限に引き出し、楽しく働ける環境を整えてあげるフォロアーシップ型の上司です。

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安全。でも、安心できない・・・

2008-10-23 21:26:35 | Book Reviews
「安全。でも、安心できない・・・ ――信頼をめぐる心理学 中谷内一也・著、ちくま新書、2008年10月10日

p.35 企業や行政は“もの”に向き合って現実の安全性を高めようとするだけでなく、直接、人びとの“こころ”に向き合って、安心を高めることを考えなければならない。
 安全は安心の重要な要素のひとつである。しかし、それだけで安心が導かれるのではない。安全性を確保すること以外の働きかけが必要だと言いたいのである。

p.39 リスク管理の現場では、ゼロリスクに到達することは現実的には無理であり、他のリスクとのトレードオフや、リスク削減のために投入できるコスト、資源を考慮しながら、できるだけリスクを削減しようとすることは常識になっている。同様に、ゼロ不安を達成することは無理であることを前提として、安心に近づくための働きかけを行っていくことが必要なのではないだろうか。

p.51-2 企業や行政が「安心」ということばをキャッチフレーズの一部として掲げるとき、それを「信頼」と読み替えても、そのまま意味が通じることが多い。多くの場合、安心と信頼は同義なのである。

p.55 今日でも自然は大きな脅威であり続けるのだけれども、人々の意識の上では、技術利用をはじめとする人為的な活動が、安全を破壊する大きな原因と考えられるようになってきている。そして、人為的な営みであるが故に、それぞれに関係する“人”への信頼が、自分の安全がまもられていると感じるこころの状態、すなわち、安心を左右することになっているのである。

p.66 専門家が信頼に値するかどうかは、専門的能力の高さで判断されるべきである。しかし、一般の人が自分の領域外の専門家の仕事の質の高さを適切に判定することは困難である。安全をめぐる専門能力については、誰の目から見ても明白で、しかも、短期間のうちに専門能力を評価できるような指標があるわけではない。

p.69-70 信頼の非対称性原理とは、信頼を得るにはたくさんの肯定的実績の積み重ねが必要で、長い時間を要するのに対し、信頼を失うにはたったひとつの否定的な事実で十分で、しかも、あっという間に信頼は失墜する、ということを意味する。つまり、信頼を得るための事実の量や時間と、信頼を失うための事実の量や時間が対称をなしておらず、私たちは心理的に不信に傾きやすいというのが信頼の非対称性原理である。

p.77 信頼は悪化するばかりではなく、事実のレベルが高ければ、否定的情報に接してもなかなか崩壊しないのである。
 信頼されているリスク管理責任機関はますます信頼を高めやすく、一方、信頼問題がクローズアップされるのは、事故や不祥事が起こってリスク管理機関に対する信頼が危機に陥っている場合が多い。したがって、信頼というものは悪化する一方で、いったん失った信頼を回復するのは困難、というふうに受けとめられやすいのである。

p.78 高い信頼をより高くすることに比べると道のりは厳しいが、低い信頼を肯定的なできごとの積み重ねで少しずつ高めていくことは可能である。それをあるレベルにまで到達させることができれば、人びとからの信頼は安定する・・・

p.90 信頼を導くのは自分たちがどのような姿勢でリスク管理しているかではなく、人々の目にどのような姿勢でリスク管理していると映っているかなのだ、ということである。リスク管理者がまじめかどうか、仕事をしている様子を目にする機会がないのに、どうして理解することができるだろうか。

p.126 専門知識が豊富で技術力が高ければ、それだけでリスク管理者として人びとから信頼されるわけではないし、公正でまじめに取り組む姿勢さえ理解されれば信任が得られるというわけでもない。
 リスクにさらされている人びとと同じ価値を持ち、それを守ろうとしているんだと理解されることも重要だけれども、どんなときでもそれが一番信頼をもたらすというわけでもない。

p.173 危険はたしかに安心を損なうが、安全は必ずしも安心をもたらすとはいえないということである。安全は安心のための必要条件であるが十分条件ではない。

p.175 信頼はどのような要素によって導かれるのだろうか。
 社会心理学の回答では、問題となることがらについての専門的知識や技術に長けていること、すなわち「能力」があるとみなされることがひとつめの要素・・・
 さらに、まじめに、一生懸命に問題に取り組むこと、すなわち、「高い動機づけをもつ」とみなされること・・・
 人々からそのように認知されることが信頼されるために重要なのであって、本当は有能で誠実な人柄であっても、あるいは、優秀で仕事熱心な専門家から構成されるリスク管理組織であっても、そのように認識されなければ信頼構築には役に立たない・・・

p.176-7 技術屋と自負する人たちの集団は、とくに、安全性の向上を重視し、それによって信頼を得ようとする傾向が強い。それは信頼獲得のための王道であるが、それだけで信頼獲得というゴールにたどり着くことは難しい。技術力の高さによって認知されるのは「能力」という要因についてだけであるが、信頼を得るためにもうひとつ重要な要因として「動機づけ」があり、その下位要素には、熱心さ、まじめさ、正直さ、公正さなど、状況に応じてさまざまなものがある。

p.182 感情の共有は価値を共有していることを示す端的な指標となる。

p.183 リスク管理に携わる組織が信頼を得るために必要なのは、(1)リスクをコントロールするための専門的・技術的な能力、(2)誠実な対応で業務に取り組む高い動機づけ、(3)人びとと価値を共有しているという主要価値類似性であり、単にそれらを備えているというのではなく、備えていると人びとからみなされることが重要・・・

p.194 リスク管理に携わる専門家は“専門家”としてのイメージの鎧に自らを閉じこめるのではなく、同じ感情を持った人間が科学という道具によって安全確保のために努力していることを示した方がよいのではないか。そうすることは、人びとからの信頼を高めこそすれ、決して信頼を損なうことにはならないと思う。
 リスク管理に携わる者は、まず、感情的な側面も含めてリスクにさらされる人の思いにしっかりと耳を傾け、相手の不安やおそれを理解することが必要だろう。そうすることが、今度は自分のリスク管理方針について耳を傾け、理解してもらう第一歩になるはずである。
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急に売れ始めるにはワケがある

2008-10-22 22:42:25 | Book Reviews
「急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 マルコム・グラッドウェル・著、SB文庫、2007年6月30日

p.41 これは記憶に粘る宣伝文句の傑作であり、粘りはティッピング現象ではきわめて重要な要素なのである。自分の言ったことが人の記憶されなければ、どうして人は行動を変えたり、言われた製品を買ったり、映画を見に行ったりするだろうか。

p.80 発想なり製品なりがコネクターに近づけば近づくほど、力と機会が増える

p.89 (メイヴンは)どうすれば良い買い物ができるかがわかったら、それを他人に教えたがっている

p.94 メイブンとは他人の問題を解決することによって、自分の問題――自分の感情的必要性――を解決している人なのではないか。

p.97 メイヴンの利害を離れた個性的で専門的な意見には居住いを正して傾聴するだけの何かがある

p.99 メイヴンで誤解してはならないのは、相手を説得するタイプの人間ではないということだ。けっして無理強いしたりはしない。

p.116-7 (セールスマンが)影響力の強い個性、あるいは説得力のある個性があるということは、他人を自分のリズムに引き込み、相互作用の流れを支配する力があるということだ。
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経営の質を高める8つの基準

2008-10-19 22:16:08 | 薬害は人災だ
「経営の質を高める8つの基準」大久保寛司・著、かんき出版、2005年4月22日
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レバレッジ人脈術

2008-10-18 23:05:55 | Book Reviews
「レバレッジ人脈術」 本田直之・著、ダイヤモンド社、2007年12月13日

p.24 「ギブ・アンド・ギブ」という言葉にも、違和感があります。「ギブ(与える)」には上からの目線でモノを言っているような、偉そうな響きがあるからです。それよりも私がもっとも大事にしているのは「コントリビューション(貢献)」です。
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なぜ、できる人から辞めていくのか?

2008-10-16 22:41:36 | Book Reviews
「なぜ、できる人から辞めていくのか?」 小笹芳央・著、大和書房、2008年5月10日

p.186-7 自分の仕事の成果は、成果そのものに喜びがあるわけではありません。その成果によって、喜んでくれる誰かがいること、さらには、見えないし感じられないけれども、自分が役に立っている顧客が存在することを想像して、喜びを感じている。
 でも、(それを)実感できているかというと、内心では自分の仕事の成果が、チームや会社のものになることに疑問を抱いていたり、素直に喜べない人は多いのではないでしょうか。
 じれは、喜べないことに問題があるのではなく、喜びを分かち合えない土壌に問題があるのです。つまり、会社と個人、上司と部下の間に問題があるということです。
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ジェネリックは情報化を促進させる

2008-10-15 23:31:28 | くすり雑感
 MRからの情報提供に不安があるから後発品に踏み切れないという医療関係者に対して、

◆(磯部管理官は)MRの情報がないため後発品を使用できないとする薬剤師に対しては、「すでに10年、20年使っている薬なのだから、MRが来なくても十分使えるはず」と薬剤の専門家としての自覚を求めた。(日刊薬業 平成20年10月15日 第12617号 2面)

◆聖マリアンナ医科大の増原慶壮薬剤部長は、10年以上現場で使用している医薬品に関してまで、MRの情報提供がなければ使用できないとする薬剤師の姿勢に疑問を投げ掛けた。会場の薬剤師に向かい、「アムロジピンが後発品になったら使えない人いますか」と皮肉り、「後発品メーカーがMRを抱えていたら、価格は安くならない」と指摘した。(日刊薬業 平成20年10月15日 第12617号 6面)

 少し前までジェネリックを使用することなど想定していなかった薬剤師は、応需する処方の範囲の薬剤の知識があればやってこれた。つまり、ジェネリックを意識していなければ、メーカーの存在が支えとなって、薬に関する知識の補充に手を抜いてきた感が否めない。それが昨今、急速にジェネリック化が進む中、不安を引き起こしているかのようだ。

 新薬は、特許期間中の当面はいいとして、やがていつかジェネリックに移行していくこと思えば、今のうちから関連する諸々の知識を蓄えていかなければならない。具体的には、大きく次の2点。

(1)薬剤師は、情報を調べるための知識や技術を身につけていかなければならない。
 病院ではDI室があり専任スタッフがいれば頼ることもできるが、開局ではそのようなわけにもいかず、個人で身につけていかなければならない。周辺に詳しい人がいれば、常に教えてもらい、ノウハウを学び、積み重ねていく必要がある。ネット環境など情報の整備拡充は、改めて急務かつ必須である。

(2)新薬に対して、発売当初の知識に留まることなく、貯えていかねばならない。
 安全性に関する情報、有効性においては臨床試験に関する情報など、特許期間および再審査期間終了後を意識して、今のうちから準備しておく必要がある。当然、必要な書籍があれば購入し、研修会も漠然と参加しているだけでは済まなくなることだろう。
 
 ジェネリックが発売された時点で相当の知識を有していることが当然とされることによって、日頃の在り方が変わってくる気配を感じた。
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お金を稼ぐ!勉強法

2008-10-15 22:53:43 | Book Reviews
「お金を稼ぐ!勉強法」 藤井孝一・著、三笠書房、2008年8月5日
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繁盛させたければお客様の声を聞け

2008-10-14 21:54:02 | Book Reviews
「繁盛させたければお客様の声を聞け」 宗次徳二・著、旭屋出版、1995年12月25日

 本書は「カレーハウスCoCo壱番屋」をここまでにした社長の思いが述べられているものである。

p.15 問題はシステムや訓練で最小限にした上でなお起きるミスへの心構えである。この種のミスを「仕方のないこと」と受けとめるか「あってはならない」と考えるかだ。

p.29 もしどうしても(ビールのための)グラスを冷やすのなら専用の冷蔵庫を用意しなければならない。また、そのためのスペースも確保しなければならない。そういうことを抜きにして「お客様の要望があるから」と短絡的に物事を実行することは、長い目で見て決してお客様のためにはならないのである。

 カレー屋はビールを飲みに来るところではない。しかし、辛いカレーとの対比でビールを飲みたいニーズもある。グラスを冷やしても、室温に出せば冷えたグラスは普通のグラスになってしまう。だからといって、冷たいビールを飲んで喜んでもらおうとするその心意気が冷えたグラスで飲んでもらおうとするところに現れる。この例を出して、お客様の要望に短絡的に応えるべきではないという経営感覚には首肯しかねる。

p.78 儲かる儲からない以前に「お客様の喜ぶ顔」というものがあって、それが見られない商売はつまらなきうてやる気にならない。

p.120 サービス業が勝つにはサービスの中身しかない。(コーヒーと共に)ピーナッツを出すところは、サービスをピーナッツというモノで表現している。それはそれで一つの考え方だが、私はモノよりも心のほうがよいと思っている。

p.123-4 よい場所も手に入れられず、宣伝もできない。私はこうしたマイナス条件をすべて逆手にとった。マイナスをプラスに転化させることにした。我々は二流か二流半の立地でよい。そういう場所でも「立派に繁盛させられる」ことを証明して見せようではないか。
 だから逆に二流以下の立地にこだわってみたのである。
 よいお店、お客様を満足させられる店なら、少しくらい不利な立場でも、好立地のお店に勝つことができる。

p.167 井戸を掘るには水が出るまで掘らなければ掘ったことにならない。

p.194 入りやすい店と入りにくい店の差はチームワークによる。店の人たちがいつも明るい感じで働いていることが大きい。

p.211 人間はプラス発想で仕事をすれば、自然に笑顔もこぼれるし、お客様への感謝の気持ちもわく。その心が反映してお客様を喜ばすのである。

p.213 店を経営する人間がプラス発想でいきなり取り組んで、その気概が全員に浸透している店は、たとえ客観的に不利な条件があっても繁盛している。店が繁盛するかどうかは結局「経営は人となり」というところに落ち着くようである。
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知的生産のためのすごい!仕事術

2008-10-13 17:14:40 | Book Reviews
「知的生産のためのすごい!仕事術」 晴山陽一・著、青春出版社、2008年6月15日

p.33 「変えるにはリスクが伴う。だが、変えなければもっと大きなリスクが伴う」とは、元宇宙飛行士ジョン・ヤングの言葉である。
 リスクを冒さないことによるリスクとは、たとえば、既知の世界に安住してアイディアの湧き出る生活に背を向けることである。既知の世界から足を踏み出すのは勇気がいる。プロは不安をエネルギーに変えられる人だと言ってもいいだろう。

p.40 「ユーザーの要求」よりも「作り手の側の事情」を優先している商品はユーザーから遠い所にあり、ユーザーのほうがそこまで歩み寄る必要がある。
 しかし、「作り手の事情」よりも「ユーザーの要求」を重視しているメーカーの商品は、商品のほうがユーザーに歩み寄ってくれる。だから、ユーザーはちょっと手を伸ばすだけでその商品を手に入れることができるのである。

p.137 私は「ベストを尽くせ!」という言葉が嫌いである。それが自分の「ベスト」だと思った時に、すでにその人は終わっている。
 だから、私は常に「ベターを尽くせ!」と自分に言い聞かせている。「もっとよくなるはずだ、もっと読みやすくなるはずだ」と思って原稿を読み直してみると、必ず改善点が見つかるものだ。

p.177-8 エジソンは、電球を発明するまでに、いろいろな素材を試して、実に一万回も失敗を繰り返したという。ある時、インタビュアーから「一万回も失敗したそうですが、苦労されましたね」と問われて、「失敗ではありません。うまくいかない方法を一万通り発見しただけですよ」と。
 (またアインシュタインにおいては)ある実験に失敗した博士に、弟子が声をかけた。「実験は失敗でしたね」。するとアインシュタインは「この方法ではうまくいかないことがわかったのだから、この実験は成功だよ!」

p.196-8 「すべての“かもしれない”は“でないかもしれない”を含んでいる」
 「ダメかもしれない」と気分が暗くなりかけたら、すかさず、「ダメじゃないかもしれないぞ!」と切り返すことができる。
 いちばん大事なのはヴィジョンである。自ら失敗のほうに賭けてどうするのだ。

p.199-200 今までは人に使われる身。『ここまでやる必要はないだろう』という所で、知らないうちに自分に歯止めをかけていたんです。しかし、独立してみると、その歯止めがないんですね。自分のお客さんのため、とことんやってしまう。すると、それがまた、めぐりめぐっていい形になって自分に返ってくるんです。

p.200 迷ってやめたら、何も残らない。やれば必ず結果が残る。
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石田淳氏講演会より

2008-10-13 10:11:49 | 思いつくまま
 都内某書店で行われた「超!自分マネジメント整理術」刊行記念講演会のメモより。

・「できる人材」「優秀な人材」・・・、漠然としている。何が出来る、何を達成する、どういう能力を持っている、など―>具体的にする
・チェックリストをビジュアル化することによって、誰が見ても同じように整理できる。「視覚支援プログラム」。朝来てやることを明確にする。すなわち、余分なことをする必要がない。迷わない。誰でもできる。
・「何をすればよいか」は「何をしなくてもよいか」を明確にすることでもある。どの行動(ピンポイント行動)をやればよいかを明らかにして、継続する。
・どうすれば継続できるか。95%は習慣。5%は意識。習慣化しないとできるようにならない。1日30分を3年間行うと、16倍の差となる。
・セルフマネジメントとは言うが、1人ではやらないのもコツ。ブログやミクシィの活用。
・急激な行動の変化は持続できない。歪みが出る。徐々に変えるのがポイント。失敗するパターンは、いきなり始める。成功するパターンは設計をする(ニーズやメリットを考えて)。
・いつまでに=ラストゴール、継続可能な目標、週1回程度のサブゴールを作る。最初は3日間続ける。次が7日間。徐々に伸ばす。ストイックにやらない。1カ月はできても、半年、1年と続かない。「快」を求めて、不快を避ける。
・ヒトができない理由。①やり方がわからない、②わかっていても継続できない。一度にたくさんの行動をとらない。1~2つ、せいぜい3つまで。行動を絞る。
・モチベーションを持ち続けることはできない。保てる環境を作る。
・行動できない言葉は極力使わない(例:モチベーションを上げる、コミュニケーションを取る、やる気を出す、信頼関係を作る、きずなを強くする)。そのような言葉による行動は、評価できない。
・行動科学では、モチベーション、やる気といった言葉は使ってはいけない。部下の内面を見るのではなく、行動を見る。
・他人の内面は変えにくい。MORSの原則(具体性の原則)。計測できる(数える)、見える(観察できる)、信頼できる(3人以上が同意できる)、明確化(誰が何をどうするか)、これらにあてはまる言葉で指示を出す。人は評価されないものは、行動を持続できない。実行したら、評価をしてあげる。できるリーダーの指示は、具体的で明確な言葉で言っている。「しっかりやれ」はダメ。
・ABCモデル。人の行動を分析できる指標。先行条件(Antecedents、目標・ゴール・知識・トレーニング・優先順位・準備・環境)だけで継続できるのは0~20%。結果(Consequences、行動)を評価することで80%が影響力を持つ。
・行動したら評価するものを作ることが、継続できるコツ。たとえば行ったらカレンダーにマルをつける。無理は絶対しない。楽しく、ラクにできる環境を作る。短期間で多くのことを望みすぎるのはダメ。
続かなかったときはどうするか。再び行えばよい。3か月続けたら習慣化する。その前にまず3週間続けてみる。
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 こうやってメモを起こしてみると、「自分マネジメント」とは行動のセルフマネジメントであり、行動を確実に実施し、続けることだと言える。
 確かに、何もしなければ何も変わらない。続けなければ変わらない。行動するのは組織であり自分だ。行動するのであれば、行動の質も重要だと思うが、質ばかり気にして何もしないようでは始まらない。
 いまだに結果が見られてこないのは、質もさることながら、続ける時間(期間)が短いからだろうか。計画に問題があるのか。くじけそうになるのは、スモールゴールの設定に工夫が必要か。
 もしくはそこに何か触媒のようなものを加える必要があるのか。
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