何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

従業員満足のための顧客満足

2007-03-30 21:58:58 | 薬害は人災だ
『文句ばかりの会社は儲からない』望月広愛・著、生産性出版。

売上より優しさ。量の拡大より質の充実。お客さまより従業員。
独自の経営を展開するレストランチェーンの社長が伝える、その真実。
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資格は単なるパスポートでないのでは

2007-03-30 19:08:53 | ISO9001奥が深いか浅いのか
<全日空>無資格で整備確認63回 3月30日11時58分配信 毎日新聞

 全日空は30日、整備士11人が航空法上必要な資格を取らずに、63回にわたって作業完了を確認していたと発表した。国土交通省は、資格管理が不十分として厳重注意するとともに、再発防止策を4月13日までに報告するよう求めた。

 問題があったのは羽田、成田、関西の各空港の整備場。脚や操縦室パネルといった個々の整備作業が問題なく終わったかどうかを確認するには、機種ごとに認定される「確認主任者」の資格が必要だが、昨年1月~今年3月の33機63回分の作業で、無資格の整備士11人が確認していた。このうち1回は、個々の作業ではなく、飛行機全体の整備が終わったことを承認し、飛行を許可したものだった。

 11人には、類似した機種での資格はあったため、会社側が誤って資格者名簿から作業表に記入した。

 先日のシンドラーエレベータに続き、同じ構造の不祥事が続発しているように見受けられる。以前、JR東日本関連でも同様のことがあったし、薬局業界こそ他人事ではない。半ば公然の事実化さえしている気配もあるくらいだ。

 スタッフの力量については、ISO9001の6.2に規定されるが、このような事件を繰り返しみているとその重要性がいよいよ実感できる。
 力量の有無をとかく「資格」で線引きするのはわかりやすいが、法的にはそれでっよいが、有資格者であることが安全確保の十分条件ではないだろう。無資格者はそもそも論外なのだ。

 「資格」が絶対的なものかというと、将棋の世界でプロ(という有資格者)より強いくらいのアマチュア(無資格者)がいるくらいだから、常にその技量を磨いているかどうかも重要である。
 資格が必要とされるのは、単なる作業労働者としてではなく、判断能力を求められる場面が随所にあるからではないか。その判断の視点も、広く深くなることで、レベルアップや差別化にもつながる。

 薬局薬剤師の無資格調剤への批判もそういう観点からもっと業界内部で重大に受け止められてもいいように思う。アルバイトでもできる作業を独占的にできるための単なるパスポートであるかのようになっていないか。そんなレベルの業務であってはいいわけではなく、質を担保するものであると思うのだが・・・ 
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トップのモラルハザードはいかに

2007-03-29 19:06:00 | 思いつくまま
<北電臨界隠し>「所長に反論できず」複数職員が証言 3月29日15時6分配信 毎日新聞

 北陸電力志賀(しか)原発1号機(石川県志賀町)の臨界事故隠しで、事故直後の会議で隠ぺいを決め、本店幹部に事故を報告するまでの様子が、参加した当時の職員の証言や同社調査委員会の聞き取りなどで明らかになった。「公表はしない」という当時の所長の決断に対し、複数の職員が「これでいいのかと疑念はあったが、異論を唱えられなかった」と証言した。異論なく隠ぺいが決まった社内体質の実態が浮かんだ。臨界を示すモニターの中性子量の異常値を、無視できるノイズとして処理することで口裏を合わせたという。

 職員らによると、会議は99年6月18日未明の事故直後、原発内の事務棟2階にある「緊急時対策室」で、所長や所長代理(現役員)ら約10人が参加。事故の4日前、非常用ディーゼル発電機の部品にひびが見つかっていたため、会議は初めから「今回は公表できない」という雰囲気があった。二重のミスが重なったことで対応に追われる職員が出入りし、あわただしい中で進んだという。

 事故時のモニターに示されていた、核分裂を示す中性子量の異常値については、中性子でなく、点検時に計測されることがある「ノイズ」を拾ったことにしようと確認。モニターに「点検」と手書きで加えて改ざんすることが決まった。

 北陸電の原子炉等規制法に基づく保安規定によると、原子炉で異常事態が発生した場合、所長には国や本店側などへの通報経路の承認や、対外的な事案概要の報告など多くの職務権限が集中している。


 今ではありふれた言葉になってきたが、組織ぐるみだの事件だということだ。この所長にも責任はあるが、それを止めることができなかったということで、関係者の責任も免れない。幹部がトップの“暴走”を制止できないのは、北陸電力ばかりではない。不二家もそうだった。東横インもそうだ。結果論で言うのではない。誰でもが違和感を持つであろうことに、フツウにおかしいことをおかしいのではないかと議論すらなされないのだろうか。

 そこを解決しようとせずに、皆が黙って隠蔽すれば何事もなかったように済むというのは、目先を考え、ラクして事態をやりすごし、自分達の安泰を図り、顧客を裏切る行為に他ならない。さらにその会議に参加できなかった他の職員も傷つけ、同業他社に対しても信頼を損なわせる。

 しかも電力事業における安全管理体制について起こっていることだ。なぜかトラブルはどの業種も安全管理体制の甘さから来ている。顧客への影響が及ぶ内容だから当然といえば当然か 
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大規模災害時に受診なしで処方薬がほしい

2007-03-29 13:50:44 | 思いつくまま
 能登半島地震のような地震で多くの被災者が出たような場合、住民が受診もせず(処方せんもなく)処方せん医薬品の交付を薬局に求めてきたときに、薬剤師はどう対応するとよいか。

 結論は、処方せん医薬品(医師の処方がなくては交付できない医薬品)であっても、大規模災害時には販売ができる。これらの根拠となる通知は、2年ほど前に出ている(日薬業発第259号)。

 とはいえ、周囲が混乱している中、たまたま診療所は倒壊せず、診療ができる状態であったら受診しなければいけないのか。できるのであれば、そのほうが好ましいだろうが、診療所までの交通が困難であったり、診察を希望する患者であふれていたり、さまざまな非日常状態にあるのだから、どうしても諸事情を見ての判断が迫られるのだろう。

 復旧の度合いによっていつまで非常時を続けていてよいかという問題もあるだろうし、仮設診療所などの体制によっても異なるだろう。医療が“ライフライン”になっている人も少なくないと思われる。

 避難所の生活でストレスも溜まり、睡眠薬がないと眠れないケースもあるだろう。しかし、災害時の睡眠薬

中越地震では、肺塞栓症で死亡した方のほとんどが睡眠薬を飲んでいたこと、血栓が1年後まで残っている方に睡眠薬を飲まれていた方が多かったのです。これは睡眠薬の服用で熟睡できることで、下肢の筋肉が弛緩し静脈拡張を引き起こすために血液うっ滞を起こすこと、さらに睡眠薬の効果で活動量の低下を招くためだと考えられます。したがって被災者の方にも、睡眠薬の使用で血栓の危険性が増えることを理解していただいた上で服用してもらうこと、この点にも十分に注意していただければ(『能登地震被災者を「2次災害」から守れ』日経メディカルオンライン 2007.3.26)

 ということであるから、渡すにしても注意しなければならない。機械ではないのだから、被災しただけで身体の機能は従来と同じなどということは当然ありえないということだろう 
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安全管理体制で欺くとは

2007-03-28 19:18:08 | ISO9001奥が深いか浅いのか
シンドラー社、昇降機検査資格を不正取得 実務歴を詐称 朝日新聞 2007.3.27

 東京都港区で昨年6月、死亡事故が起きたエレベーターの製造元「シンドラーエレベータ」(東京都江東区)の社員53人(うち退職者9人)が、実務経験が必要年数を満たすように経歴を詐称し、法定の定期検査を行うのに必要な昇降機検査資格を不正取得していたことが27日、分かった。新潟県三条市の保守会社「ハイン」も14人(同1人)が同様に詐称していた。

 国土交通省はこの67人の資格を26日付で失効させた。さらに、会社ぐるみの経歴詐称とみて、失効者が法定検査した両社の各約1300台の再点検を指示する。他社にも自主点検を指示する。

 昇降機検査資格は、各エレベーターが毎年1回受ける法定検査の責任者に必要な資格。67人の経歴詐称は、1月下旬~2月初め、国交省などに匿名の情報提供があり、資格者講習を行う日本建築設備・昇降機センターが本人や会社に聞き取り調査をして判明した。

 資格者講習を受けるには、学歴に応じて2~11年(00年度までは3~15年)の実務経験が必要で、申込書には所属企業の責任者が実務経験を証明する欄がある。

 両社の失効者は、入社年を実際よりも古く偽り、営業職なのに技術職を装うなどしていた。中には実務経験ゼロなのに、15年以上と虚偽申告した例もあった。調査には、「上司の指示だった」「自分は書いた覚えがない」などの証言が出ている。


 シンドラーエレベータによる事故では、エレベータの点検、管理状態があいまいであった。エレベータはビル内の「縦の鉄道」だと考えれば、安全管理には万全の態勢がとられてしかるべきであった。

 エレベータを検査する者の力量がないにもかかわらず、さも有資格者がいるかのように見せかけていたことが会社ぐるみであることがわかり、もうほとほと愛想が尽きた感じもする。

 ビル内のエレベータを付け替えることは簡単ではないだけに、一度、設置してしまった者の勝ちみたいになっているのだとしたら、同業他社としても許せない話だろう。住民もやりきれないだろうし、直接のユーザーでない者でもこのうえなく腹立たしい。既得権を白紙に戻すようなことにつなげることはできないのだろうか 
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10歳未満でタミフルを服用する価値は

2007-03-28 13:28:08 | よくわからないこと
 10歳未満の小児においてインフルエンザ発症時にタミフルを服用する意義はどこにあるのか、(いわゆるハイリスク患者を除いて)どのような患者さんであれば考慮されるのか、その例を示せたら服薬するか否かを考えることができそうだ。

 で、最大の課題は、インフルエンザ脳症を少しでも防げるか、ということだろう。インフルエンザ情報サービス(中外製薬)では、「抗インフルエンザウイルス薬をのめば脳症は予防できるのか?」のタイトルで、下記のように解説している。

 インフルエンザ脳症がどのようにして、おこるのかまだわからないところがありますので、確信はできません。現在、インフルエンザの治療に使われている抗インフルエンザ薬は、インフルエンザウイルスの増殖を抑える薬です。ですから、早めの治療ほど、脳症になる確率は低くなるといわれています。いったん体の中に入ったインフルエンザウイルスは猛烈な勢いで増え続けて、症状が出てから2~3日後(48~72時間後)に最も数が多くなります。ウイルスの量が最大になる前、つまり症状が出てから48時間以内に抗インフルエンザ薬を使って増殖を抑えれば、病気の期間を短くし、症状の悪化や脳症などの合併症を防ぐことができる可能性があると考えられています。が、インフルエンザ脳症がどのようにして起こるのかまだ解らないところがありますので、確言はできません。

 インフルエンザウイルスが脳症に関連しており、増殖を抑えることができれば軽く済ませる可能性がある、ということのようだ。

 「可能性がある」ということは、証明されているわけではなく、期待が先行している状態ともいえる。果たしてそんなデータがあるのか。

 中外に聞いてみた。小児において脳症の発症を防ぐことができるというデータはないという。そして紹介してもらった資料が、『オセルタミビル(タミフル)でインフルエンザ脳症の発症が予防できるか?』(小児内科 36巻12号1962-3頁、2004年)

 インフルエンザ脳症はわが国に特有の疾患で発症頻度も低く、オセルタミビルの有効性については十分なrandomaized controlled studyがなく、エビデンスは確立されていない。現時点では、その治療的有効性は以下の諸点から否定的である。
 1)インフルエンザ脳症は発熱から中枢神経症状の出現まできわめて短時間であるため、発熱をみてからオセルタミビルを服用してもおそらくはすでに病態形成は進行してしまっていること、
 2)インフルエンザ脳症はインフルエンザウイルスの感染が引き金になってはいるが、病態形成の中心はウイルスによる細胞障害ではなく、免疫システムの過剰反応すなわち中枢神経系内の過剰な炎症性サイトカインの産生・放出にあること(cytokine storm)、
 3)オセルタミビルはウイルス感染を阻止する薬剤ではなく感染細胞内で一度増殖したウイルスが放出されることを阻止するものであり、cytokine stormの発来は防止できないこと などである。

 しかも驚いたのは、この文献の著者は、あの、つい先日までタミフルと異常行動の因果関係を否定して、メーカーから多額の資金提供を受けていたと言われるY教授であったことだ

 タミフルを服用しても脳症予防や軽くすませることが期待できないということは、服薬するか否かの焦点は高熱で苦しむ期間を短縮することに向かってくる(ハイリスク患者ではない場合)。いつもより元気のないわが子を少しでも楽にしてあげたいという親心が、1日程度罹病期間を短縮させるために服薬の選択にかかわっているようである。

 そのためにタミフルの危険性を推してまで服薬させるかどうか、ありと考えれば処方を受ける、そこまでするほどのことはないと判断すれば服用させない。いきつくところ、親の判断に委ねざるをえないのだろうか。決めかねている場合は、どちらかの道を医療従事者が勧めることになるように思うのだが・・・ 
 
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必要な人にだけタミフルを

2007-03-27 19:04:34 | よくわからないこと
タミフルの添付文書中、<効能・効果に関連する使用上の注意>に、

治療に用いる場合には、抗ウイルス薬の投与がA型又はB型インフルエンザウイルス感染症の全ての患者に対しては必須ではないことを踏まえ、患者の状態を十分観察した上で、本剤の使用の必要性を慎重に検討すること。

 という記載がある。「全ての患者に対して必須ではない」ということは、薬剤投与の必要性が高い人から低い人までいるということだ。
 どういう人が低そうかと中外製薬に尋ねてみたら、
・日頃健康で体力のある人
・発症後2日以上経過している人
 ということであった。

 これらの多くは成人の場合かと思われる。成人でも罹病期間中、程度を軽く過ごしたいので、服薬を希望する人はいるだろう。

 さらに「使用上の注意の解説」という資料内では、

一般にインフルエンザウイルス感染症は自然治癒する疾患であり、患者によってはインフルエンザウイルスに感染しても軽度の臨床症状ですみ、抗ウイルス薬の投与が必要でない場合が考えられます。患者の状態に応じ、本剤の必要性を十分検討の上で使用してください。

 となっている。「軽度の臨床症状で済み」と言う部分はどうだろうか。突然高熱に見舞われることが恐ろしさを感じさせなくもないが、諸外国ではとくに服薬せずに過ごすということと符号し、一般的にはひどく驚くほどのことではない、と解釈すべきようにも思われるがどうだろうか。

 ハイリスク患者ではタミフル服用が考慮されるように言われているが、インフルエンザに罹患することがハイリスクな患者ほどタミフルの危険性も高いという意見があり悩ましい。

 10歳代の方針はおよそ示されたとはいえ、10歳未満の必要性はこれから考えていきたい。脳症の防止にどれくらい寄与できるかどうかがポイントだろうか。その期待はあるようだが、証明されているものではなく、過度に期待が先行してはいけないのかもしれない。
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タミフル使用の是非、わからない中で決めるには

2007-03-26 18:54:13 | くすり雑感
困惑、戸惑い、混乱、不安――タミフルを10代に使うなと言われても、表現こそ違っても似た言葉で現在の様子が述べられている。

「タミフルの説明に時間がかかっては…。現場は混乱し、医師も疲弊している」
「即効性は魅力。子どもが長く苦しむのを見るより、親が薬について理解し、容体を管理できるのなら使ってもいいのでは」
「インフルエンザ脳症は三歳までの子に多く、タミフルは乳幼児や抵抗力の弱い高齢者には必要。だが小学校高学年からは、使用を控え、様子を見てもいいのでは」
(以上、沖縄タイムス 2007.3.23 より)

「もらって心配。もらわなくても心配。一体どうすればよいのか」
「原則使用中止といっても、事実上使えなくなる」
「回復までの期間が長くなるが、耐えてもらうしかないのが実情」
(以上、山陰中央新報 2007.3.23 より)

「『使うな』と書いてあるわけでなく、原則差し控えなので、事例の多い10代の男子には出さないつもり」
「マンション1階に住んでおり、しっかり監視するので飲ませたい」
「中止は不便。タミフルが使えないと『水分を多く取ってください』などの対処療法となる。それでインフルエンザ自体の危険性を防げるのか心配」
(以上、毎日新聞 2007.3.21 より)

 最終的には患者さんに決めてもらうしかないという医者に対し、どうしますかと言われても決めようがないという患者。いずれも効果は期待するが、万一の事態になっては困る。確実に危険を避けるには、飲まないという選択しかなく、それでは同時に効果も諦めることになる。

 お互いにゲタを預け合い、何かあっても責任を取りたくない(相手にとってもらいたい)というのでは始まらない。
 飲んでみなければわからない、飲む以上、ある一定の確率で発生する、だから諸事情を考慮して飲む必要性が少しでも多くあるかどうか、それとの比較でしかないのではないか。
 どこまで必要性が高ければ飲む・飲まないの感覚は人によって異なり、一律には決めにくい。必要性の判断基準も多岐にわたるだろう。こういう観点で飲むことを決断した人もいる、逆に飲まない選択をした人もいる、・・・このような情報は参考になるのではないか。

 よほど情報を集めていたり、確固たる信念を持っていない限り、誰だって迷うのが今の状況だ。こういう人で異常が多く見られている、こういうケースでは飲むことに価値がありそうだ(いや、飲む必要性は少なそうだ)・・・、自分の身内だったらこうする(こうしない)といった判断の参考となるものを提示して、一緒に飲む・飲まないを考えていくことが大切ではないかと考える 

 どれがいいかではない、同じ情報を提示しても判断は個々で異なるだろう。どちらの選択をしようとも、最善の体制でフォローしていくことしか、できることはないように思うのだが・・・。

 ある人はこういう観点で考え、選択をしました・・・、そんな情報がたくさん集まると有益ではないか(差し支えなければコメントでお知らせください)。
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「安全ですよ」では安心できない

2007-03-26 11:21:15 | よくわからないこと
原発トラブル発覚続発、電事連会長が記者会見で陳謝 2007.3.23 読売新聞より 抜粋(転載)

 原子力発電所の臨界事故隠しや制御棒の脱落事故などが相次いで発覚した問題で、電気事業連合会の勝俣恒久会長(東京電力社長)は23日の記者会見で、「電力業界の信頼を損なったことを重く受け止め、謝罪したい」と陳謝した。

 記者会見で勝俣会長は「ルールを作っても組織全体に浸透させる難しさと責任を痛感する」と述べ、電力業界の社内風土にも問題があったとの認識を示した。

 東電福島第1原発で78年に制御棒5本が脱落した問題については「操作ミスの可能性が高い。他社との情報共有も欠けていたと反省している」と謝罪した。

 一連の事故隠しなどで、電力業界が受けた打撃は大きい。電事連は10年度までに16~18基の原発でプルサーマルを行う計画だ。勝俣会長は「地元との信頼回復に努めれば計画実現は可能だ」と強調した。しかし、相次ぐトラブルに対する地元自治体の反発は強く、現実には「スケジュール的にはまず難しい」(経産省幹部)との見方が大勢だ。


 何年も前の制御棒トラブルを今まで公表して来なかったことに対し、電力会社では「地域住民が不安になるといけない」と述べている。さも住民を気遣ったような表現であるが、公表せず今まできたということは、電力会社にとって最も本意ではないはずの「意図的に隠していた」「隠蔽体質」という評価になってしまっている。

 これからのプルサーマル計画がスムーズに進まないことを懸念していると聞くと、守っていこうとしているのは地域住民に向けた安全確保や不安解消ではなく、その後の電力事業であり、事業の継続、会社の存続、自分達の立場のように映る。

 どうやって国民に安全であることを説明してきたのだろうか。具体的なことにまでは触れないまま「こうやっているから安全だ」という程度の説明に近いことはなかったのだろうか。

 タミフルにしてもメーカーから寄付を受け身内ともいえる学者が“安全宣言”をしても、国民を信用させるには不十分であった。起これば重大な事態になりかねないことに対して、まず情報公開し、それも国民にもわかりやすい、納得のいく形で説明してこそ、安心が得られるのだと思う。
 ではどうすれば「納得が得られるか」については、次項で考えてみたい 
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関西テレビで厳重な処分がなされるか

2007-03-24 00:30:57 | 思いつくまま
関テレの意識欠如が原因 調査委が報告書 毎日新聞 2007年3月23日 20時27分

 関西テレビ(大阪市北区)制作の情報番組「発掘!あるある大事典2」(放送打ち切り)のねつ造問題で、同社が委嘱した外部有識者による調査委員会(委員長、熊崎勝彦・元最高検公安部長)は報告書をまとめ、23日、東京都内のホテルで千草宗一郎社長に手渡した。報告書には、問題発覚のきっかけとなった「納豆ダイエット」(今年1月7日放送)を含む計16回で問題が判明したことが盛り込まれ、「下請け制作会社の日本テレワークに制作を丸投げし、関テレ側に当事者意識が欠けていたことが原因」と結論づけた。

 また「アジト」のディレクターがねつ造を行った背景について「単発的、偶発的に起こした問題ではなく、それ以前から同社で行われていた不適切な番組制作の延長線上で引き起こされた」と断罪。また番組制作が日本テレワーク主導で行われ、関テレは主体的に関与する意識が希薄だったとも指摘した。さらに、ネットワークのキー局であるフジテレビの放送責任にも言及した。

 組織が番組作りに自ら熱心でなく下請けに投げていた、当然チェック体制も甘く、事件は関西テレビの体質からして必然的に起こるべくして起きた、というようだ。調査を担当した外部有識者もさぞ呆れたに違いない。関西テレビの社長はまだその座にいるようだが、果たして適切な責任を取っているといえるだろうか。

 『そんな謝罪では会社が危ない』(田中辰巳・著、文春文庫)で、不祥事を起こした会社の「許されないお詫び」の10の分類の9番目に、「処分の伴わない謝罪」というのがある。

 これから紹介する二つの事例は、トップが哀れなほど頭を下げたが、肝心な処分が欠落したものである。ご当人自身は完全に許されていないことに気づいてもいないご様子だ。残念ながらそれを伝えるスタッフもいないのだろう。(p.108)

 古今東西、「引責ではなくケジメだ」と言って辞めるトップは少なくない。多くの場合、最後は会社から“石もて追われる”結果となっているようだ。『わが身を挺して会社を守った人』という評価を得られないからだろう。どうせ辞めるなら、会社と自分のために最大限に活かさなければ損でる。処分の伴った謝罪をおすすめしておきたい。(p.118)

 トップをはじめ上層部の処分が不十分なのは自浄能力のなさの証明のようだ。処分も甘いから、こういう報告書も出るのも当然の帰結なのだろう。テレビを通じて頭を下げてはいたものの、社会や視聴者が納得する謝罪ができないようでは、先行きに期待も持てない。

 関西テレビばかりではないかもしれないが、責任を取るべき者が軽い処分でいまだに安泰に過ごしており、現場が以前にも増して苦しいものを背負わされているのだとしたら、他人事ながらやりきれない思いだ 
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リレンザなら大丈夫か

2007-03-23 11:03:10 | くすり雑感
 タミフルの問題で、同効薬のリレンザが品薄状態だという。内服と吸入という違いから使用量に差があったのであって、リレンザならただちに安心かどうかは即断できないし、医療従事者ならしてはならないと思うのだが・・・。

 リレンザの添付文書には、現在、異常行動等の記載はない。しかし報告は少ないながらあるのだという(GSK談)。

 添付文書に海外臨床試験で見られた副作用として「激越」という記載があり、これがどのような症状をさすのかわからなかったので、たずねてみた。
 すると「じっとしていられない、感情がたかぶって、絶えず顔や手を動かしている、あちこち歩いている」といった精神神経症状の一種だという。
 大辞泉には、「感情が激しく高ぶること。感情が高ぶって言動が荒々しくなること。また、そのさま。」とあった。

 行動としてはけっしてフツウではない状態といえそうだが、タミフルで報告されているような奇声を発したり、戸を開けて出ていこうとする、といったこととはどの程度オーバーラップするのであろうか。

 タミフルでは緊急安全性情報も出たことだし、類似薬としての副作用例等の追加記載(改訂)をする予定はあるのか聞いてみたところ、インフルエンザでも異常行動は見られるし、因果関係は否定的とのことで、10代への投与差し控えも含めて、その予定はないのだそうだ。

 吸入となると小児では難しい。「4歳以下の幼児に対する安全性は確立していない」(「小児等への投与」の項に記載)から、5才以上で吸入の取扱いができる場合に勧めているとのことであった。
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タミフル服用後の異常行動について(緊急安全性情報)

2007-03-22 00:29:21 | 薬害は人災だ
 以前からタミフルによる異常行動の疑いについて取り沙汰されていたが、2月の中学生の2例に続き、新たな2例が追加され、いよいよ緊急安全性情報の発動となった。ここまで来ると、厚労省も出さないわけにはいかないといった様子で、もっと早くに対応していれば防げた事例があったことは、かえすがえすも残念である。相当疑わしいのにここまで引っ張ってしまったことが、これまでの薬害との共通項のようだ。

 また転落による骨折の2例以外にもケガをしていたり成人での未公表事例があることを今になって厚労省は白状している(これとて、氷山の一角かも?)。

 緊急安全性情報の指摘において、先月末の厚労省の見解と異なるのは、10才代の未成年に対する処方を原則使用禁止にしたことである。10才未満においては、変わっていない。しかし年齢で線引きできる内容ではないので、すべてのケースにおいて今回の注意喚起内容はあてはめられるべきではないかと考える

 10代の未成年で原則使用禁止という内容が、最も直接関係するのは医師である。処方を控えろというのだから。「原則」と言っているのは「ハイリスク患者を除いて」という意味であるが、リレンザの添付文書において、それは「65才以上、慢性呼吸器疾患、高血圧疾患を覗く心循環器疾患、糖尿病、免疫不全状態のいずれかに該当」と定義されている。ハイリスク患者に当てはまらないケースに投与されていることが多いのではないか。

 処方上の問題だから薬剤師にはカンケイないかというと、けっしてそうではなかろう。
 ハイリスク患者とは考えにくいケースに処方されていたり、患者自身やその家族に服用する意向がないのに処方されていたり、発症後既に48時間以上経過していたり、診察時に十分説明をうけていなかったりするケースでは、事情をよく聴取したうえで疑義照会が不可欠であろう。

 また厚労省は前回の通知から20日余りで、タミフルの因果関係に否定的なことを除いて、方針転換したのであるから、その変更点について薬局でも国民に向けて十分情報提供すべきだろう

 緊急安全性情報のタイトルも「異常行動について」となっており、異常行動ばかりに目が向きがちであるが、今回のドクターレターはむしろ処方の必要性について再考を求めたものであると解釈すべきではないかと思う。異常行動による二次的被害の防止ではないと理解したほうがよいのではないか

 10才未満では引き続き「2日間は目を離さないで・・・」と言われ続けられるかもしれない。少しでも使わないで済ませることができそうなケースには使わない、という動きを医者ばかりでなく、薬局でも広めるべきではないかと思う 
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中央線快速新型車輌

2007-03-18 13:59:51 | 思いつくまま
最近ホームで待っていると、どちらが来るか楽しみである。振動が少ないし、座り心地がいい。吊革も持ちやすい感じだ。車内放送も録音されたものを使っており、さながら新幹線を思わせる。

ただドア上部の表示は以前のほうが見やすかった。立っている人にはいいだろうが、座っている位置からはわかりにくい。ややわがままな注文か。

いずれ全車輌が置き換わるのだろう。パスモの導入といい、ここにきてJRの雰囲気はだいぶ変わったみたいだ 
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目先の勝ちに捉われるな

2007-03-17 13:59:23 | Book Reviews
『人を育てるための上司の教科書』
江口克彦・著、PHP文庫、2007年1月、p、202。

 ある出版社がヌード写真集を出した。その出版社は創設以来、仏教書を中心に出しており、決してハデではないが多くの良質の作品を出版していた。どうしてあの出版社がヌード写真集などを出したのかと、業界では話題になったものだ。

 そういう話題も手伝ったのか、ヌード写真集はとても良く売れた。おそらく仏教書の何十倍もの売上げがあったに違いない。ところが間もなくして、その出版社は経営難に陥ってしまったのである。つまり、たった一冊のヌード写真集のせいで、その会社がつくり上げてきたイメージが壊されてしまったのである。

 経営に苦しむあまり、儲かるならばと手段を選ばず、それまでの経営哲学に反したものを売ってしまった出版社。まさに目先のことに捉われたやりかたの典型だ。 社内でも、そこまでやるのか、他にやるべきことはないのかと話題になったに違いない。おそらく、そういう“新しい企画”を出したのは、多くの人が反論できない人・・・、そうトップに違いないのではないか。

 状況を改善すべく、ひとつずつ見直していく過程の中に、矛盾を抱えざるをえないことはあると思う。けっしていいと思っているわけではないが、そこだけに必要以上に時間をかけていることもできず、優先順位を下げて一時的な相反状態を心ならずとも有している組織はあると思う。しかし、そういつまでも放っておけるものではない。

 この出版社はそれを本業の部分でやってしまった。自分達は出版を通じて、しかもどういう分野の出版をテリトリーとして社会に存在しようとしているのかを見失って、とにかく出版事業の数字を出すことしか見えていなかったのだろう。

 売上げをあげることと、社会的な役割を果たすこと。これは相反していてはいけないのだ。薬局でいえば、健康の維持、向上に寄与しようとする傍ら、たばこを売っていることがそれに当たるだろう。

 本業が潤うのであれば、裏で何をしてもいいということではない。目標達成を目指すにも、通っていい道とそうでない道とがあって、進路を誤ってはいけないのだ。いくらそこに喉から手が出るほど欲しいものがあって、手を伸ばせば届くところにあり、違法なことをするのではないとしても、そこには手を染めてはいけないということが、どこの業種にも、組織にもあるのだと思う 
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目標管理とはプロセス管理である

2007-03-14 15:25:06 | Book Reviews
『目標管理の上手なやり方が面白いほどわかる本』
城戸崎雅崇・著、中経出版・発行、2007年3月。

目標管理を効果的に進めるために、どうしたら上手に目標設定ができるか、ひいては積極的な取り組み、進捗確認、パフォーマンスへに結び付くにはどうしたら良いかを探ろうと読む。

たいへん驚いたのは、取り組む者の自主性や満足感を重視して目標管理を進めようとしていることだ。仕事の中にやりがいを感じるものを考えて、納得のうえに進めるのである。自分達が納得し、満足することが効果的な目標管理を推進する。

その対極にあるのが強制、統制、指示命令などによる進めかただという。モチベーションを下げるばかりでなく、成長を阻害する。結果を求めるがあまり、プロセスが短絡的になり、改善がなされない。ますます結果が欲しくなるという悪循環。原因と結果を単純に結び付けないで、そのプロセスを改善することを目標管理で設定する。取りうる行動計画は、プロセスの確実な実施であり、改善だということだろう。

キーワードは自主性、自発性、満足感、育成など。これらが目標管理を推進させ、組織を発展させる。

取り組む者の満足は、成長するということで得られ、それが顧客満足を促進し、目標管理も円滑にする。「顧客満足はなぜ実現しないのか」に通じるものを感じた 
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