何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

「社会調査」のウソ

2012-08-31 21:43:38 | Book Reviews
「社会調査」のウソ リサーチ・リテラシーのすすめ 谷岡一郎・著、文春新書、2001年3月20日

p.65-6 マスコミの皆さんにお願いがある。他人の調査を引用するときは、最低、次の三点だけはチェックし、それを記事の中に入れるか、読者からの請求があれば応えられるようにしてほしい。
 ◎何を目的とする調査か(主催者は誰か。仮説は何か)。
 ◎サンプル総数と有効回答数は何人か。どう抽出したか。
 ◎導き出された推論は妥当なものか。

p.180 サンプリングにおけるバイアスは、主として次の四つ、もしくはその組み合わせによって起こることが多い。
 (1)数が少ない。
 (2)母集団がわからない。
 (3)比較できないサンプルを使う。
 (4代表的な意見を反映していない。


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心が折れそうなときキミを救う言葉

2012-08-28 10:52:49 | Book Reviews
「心が折れそうなときキミを救う言葉」 ひすいこたろう・柴田エリー、ソフトバンク文庫、2012年7月25日

p.28 ジョブズにとって、仕事とはお金を稼ぐための手段ではなく、早く終わらせるためのものでもなく、あくまで「世界に衝撃を与えること」だからです。

p.31 「もし今日が人生最後の日だとしたら・・・・・、心に従わない理由などない」

p.43 誰かの喜びのために心をこめたとき、「流れ」が生まれるのです!

p.167 「始まるのを待ってはいけない。自分で何かをやるからこそ何かが起こるのだ」

p.174 「これでもか、これでもかと頑張って、一歩踏み込んで、それでも粘ってもうひと頑張りして、もう駄目だと思ってもズカッと踏み込んで、そうしていると突き抜けるんだ」

p.180 どんなに頑張ってきた過去でも、そこに一切執着しない。だって「過去」は「過」ぎ「去」ったのですから。

p.186 「君が落ち込む気持ちも「わからんでもないが、人生はね、一寸先は光だよ。いいね、途中でやめちゃったら終わりだよ」

p.188 でもやなせ(たかし)さんはこう思っていたのです。人を助けようと思ったら、本人も傷つくことを覚悟しないといけない。

p.192 すべての伝説は失敗からはじまる。すべての伝説は挫折からはじまる。すべての伝説は逆境からはじまる。

p.195 「逆境」から「逆転」がはじまると!

p.199 しかし人間として、必ずもっているものは、人として人の道を知らず、士として士の道を知らないということを恥ずかしく思う心である。この気持ちが誰にでもあるならば学ぶ外ない。そして知ることこそが、どんなに心に喜びをもたらすか。

p.221 「悲しんで下を向いていたって、何もはじまらないから。いまは前を向くしかない。ウソでも笑える人は前へ進める」

p.235 復活しなくたって、誰かのために生きた人生ならば、それこそ最高の芸術じゃないか。


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ニッポンを幸せにする会社

2012-08-27 19:49:50 | Book Reviews
あってよかった!応援したい ニッポンを幸せにする会社 鎌田實・著、集英社、2012年4月30日

p.40 宅急便はサービス業。荷物を運ぶのではなく、送る人の気持ちを届けるのだ、と。このDNAが今も引き継がれているのだ。

p.40 仮に「運べばいい」くらいに思っているSDがいたとしても、自然に淘汰されていくのだという。

p.190 (六花亭が)目指すのは成長ではなく、成熟。お客さんに喜んでもらえる「毎日のおやつ」を作る会社であることが大事で、数字の目標はいっさい作らない。

p.197 ぼくは、資本主義の行き詰まりを避けるためには、お金を回転させるのと同時に、あたたかさも回転させることが何よりも必要だと思っている。今、21世紀の資本主義には、数字よりももっと大事なものがあることにみんなが気づきはじめた。

p.212 ヨーガン レールのあり方も“とことん価値を追求することで成功する道”が、ものづくりをなりわいとするどんな小さな会社にも開かれていることを、示しているのではないか。

p.218 「経営は終わりのない駅伝と考えている」と、(ケーズデンキの)加藤社長は続けた。バトンタッチをしながら、ゆっくり走り続ければよいのであって、次の世代にちゃんとタスキを渡すことが大事なのだ。

p.220 「テクニックで経営をよくしても長続きはしない。結局長く成功できるのは、他人のために何かをやった人なんです」

p.234 状況がシビアになればなるほど、「自分たちは、誰のために、何のためにこの仕事をやっているのか」という気持ちが強い会社が踏んばれる。

p.244-5 今までは経済的課題を克服することに一生懸命だったけれど、今の日本のニーズは社会的課題をどう克服するかということにある。逆にいうと、経済的成長よりも、社会の質の転換を図るような会社がこれから必要とされてくる。経済を発展させる社会から、社会を発展させる経済への転換、モノやサービスの量的拡大ではなく、質的転換を図れるような会社ですね。

p.245-6 拡大を前提としない経済の中で、企業がどう価値を生んでいくかという視点がすごく大切だと思います。個別に見れば急成長している会社もありますが、全体で見るとモノやサービスが飽和状態の中で穏やかな成長になっている。そうした中で企業の役割は何かというと、社会的利益の創出ということが挙げられると思います。


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よそより10 万円高くてもお客さんが喜んで買う「町の電器屋さん」が大切にしていること

2012-08-26 10:09:52 | Book Reviews
よそより10万円高くても お客さんが喜んで買う「町の電器屋さん」が大切にしていること』 山口勉・著、すばる舎リンケージ、2012年2月25日

p.7 (客を)減らす、(商圏を)狭める、(取り扱いメーカーを)限定する――。どれも商売を小さくすることのように思えるかもしれません。多くの人に「怖くなかったのか」と聞かれます。でも、そもそも、うちのような小さなお店と、量販店は別の商売。同じ土俵で戦おうとすること自体が間違いでした。これからは小さなお店・会社なりのやり方でやっていこう。そう決心したのです。

p.29 値段が高くても買っていただける理由が必要です。その答えが、お客様に会う機会を2倍、3倍に増やすこと。

p.31 「お客様の数をどんどん増やして、お店を大きくしていこう」私に、そのような考えはありません。
 むしろ逆です。お客様の数を絞り込む。その分、お客様に会う頻度を増やす。“高売り”でも喜んで買っていただけるように、サービスを充実させる。

p.47 「頼みづらいことを頼んでもらえる」お客様との間に、最上級の人間関係を築いていきましょう。

p.50-1 お客様とは、2本以上のベルトでつながっておきましょう。うちもお客様とは2本のベルトでつながっています。1本は「社員とお客様」というベルト。もう1本は「会社とお客様」というベルト。こうしておけば、万が一社員が辞めても、「会社」とのベルトが残っています。

p.59 良識のあるお店には、良識のあるお客様が集まってきます。いいお客様はさらにいいお客様を連れてきてくれます。
 人生も商売も同じです。

p.83 お客様が入りやすいお店と、そうでないお店。両者の一番の違いは、そのお店の「人」にあると思います。店構えや環境なども考えられますが、まずは「人」です。
 お客様を喜んで迎え入れる努力をしていますか? お客様に喜んでもらうための仕組みを用意していますか?

p.98 お客様の家にこんな家電があったら「便利」だろうな。お客様の家にこんな家電があったら「楽しい」だろうな。お客様の家にこんな家電があったら「快適」だろうな。
 こうした「あったらいいな」と思うものをお勧めして買っていただく。これが、私たちの商売です。

p.105 われわれみたいな小さな店が、大企業と戦おうとすることが間違いなのです。相手が強い土壌で戦っても勝ち目はありません。
 小さなお店は、量販店とはまた別の分野で勝負すべきです。

p.106-7 今だから言えることですが、それ(粗利率を上げ、お客様を減らし、商圏も限定することは難しいと思うこと)は私も同じでした。心の中は「本当にこれで大丈夫なのだろうか」と不安でいっぱいでした。
 だからといって、経営者は不安を口にしたり、態度に出したりしてはいけません。経営者たるもの、心の中でどれだけモヤモヤしていても、「絶対にいける。絶対にうまくいく」と周りの人間を鼓舞し、勇気づけるぐらいでなければダメ。
 心の中ではモヤモヤしていても言葉や態度に出してはいけないのです。

p.109 「そっちの道もあるけれど、今、歩いているこの道の方が正しいはずだ」自分に言い聞かせて前へ前へと進み続けました。
 自分が正しいと思った道を歩み続ければ、5年後、いや10年度に、あなたが思い描いた結果が得られるでしょう。

p.110 決断したら、あとは前に進むのみ。「決断して終わり」ではありません。決断したら、前に進んでいかなければなりません。

p.113 私はそうしたこと(他の社長がやっている、経営者が本に書いてある)よりも、自分で考えたこと、実際に体験したこと、感じたことを大事にするようにしています。
 時にはほかの経営者の言葉やノウハウに耳を傾けるのもいいでしょう。しかし、それらの情報に振り回されているようでしたら、本末転倒でしょう。
 外から入ってきた情報よりも、これまで培ってきた経験や知恵を信じる。断然、いい答えが出るはずです。

p.127 経営者はせっかちで、なおかつ神経質でないといけないと思います。

p.129 私は四六時中、電器のこと、会社のこと、お客様のことばかりを考えています。逆にそれ以外のことはあまり考えません。
 「なんてつまらない人間なんだ」「なんてつまらない人生なんだ」人によっては、そのように思われるかもしれません。それでもかまいません。

p.132-3 「あそこで何かいいことをやっているよ」と地域の人たちに伝わるには10年かかります。
 新しい取り組みを始めたからといって、2年や3年では変われません。やはり5年、10年の月日が必要です。確かな成果を得るには、とにかく時間がかかるのです。だから私は、いつも10年先を見て商売をすることにしています。

p.137-8 手を広げすぎると、跡を継いだ者が苦労します。場合によっては、前経営者のツケを後継者が負わなければならなくなります。
 現時点で、誰が私の跡を継いでくれるのかはわかりません。だからこそ、誰が跡を継いでもいいように継ぎやすい大きさにしています。

p.144 値段を下げるのが先か、サービスが先か。これは、サービスが先です。お客様が満足していなければ、高い値段で売ることはできません。

p.151 粗利率を上げるということは、価格で勝負するのをやめるということです。
 量販店と価格で競っても勝ち目はありません。小さなお店ほど、価格競争から距離を置くべきです。

p.181 お客様より半歩早く動き出すといいでしょう。お客様から連絡が入るのを待っているようでは、手遅れです。

p.185 商品の「性能」だけでお客様の心は動かせません。最終的にお客様の心を動かすのは営業マンの「熱意」です。

p.196-7 電気製品が壊れたとき、壊れたのは、電気製品だけではありません。お客様の「心」も壊れています。
 商品を直すことも大切です。ただし、一番ではありません。真っ先にしなければならないのは、お客様の「心」のアプローチです。


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負けない自分になるための32 のリーダーの習慣

2012-08-25 09:50:23 | Book Reviews
負けない自分になるための32のリーダーの習慣 澤穂希・著、幻冬舎、2011年11月15日

p.21 サッカーがやりたくてもやれない人がいる。自分の本当に好きなサッカーがやれていることに感謝しなくちゃいけないと思います。
 きっと、みなさんも、お仕事やプライベートで、緊張するような大きな舞台に立つこともあると思いますが、その人は、そこに立つべく選ばれた人なんです。だから、楽しまなくちゃ!

p.43 決断するときは、本当に悩みます。不安はあるかもしれませんが、自分が悩んで決めた道ならば、少々のことは乗り越えられます。
 自分の中の優先順位を決めて、何が本当に大事か、自分が目指しているものは何なのかをはっきりさせる。そうすれば、悩み抜いた末におのずと答えは出てくると思いますし、後悔はなくなるはずです。

p.47 松田監督はベレーザ時代から、「内容はどうでも、勝てばいい」という考え方を、一切しない人でした。リーグで優勝するために、試合に勝つ。それはもちろん大切なことですが、それで満足してしまっては、さらなる成長は見込めません。

p.75 リーダーというのは、みんながついていきたくなるような存在でなければいけないと思います。そのために必要なのは、やっぱり自分自身が日々努力して、しっかり結果を残すこと。リーダーである自分がやれば、周りの人もやるしかないでしょうしね。


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知りたくないけれど、知っておかねばならない原発の真実

2012-08-24 13:51:19 | Book Reviews
「知りたくないけれど、知っておかねばならない原発の真実 小出裕章・著、幻冬舎、2011年9月30日

p.11 では、「その食べ物をどう分配するのだ」ということになるわけです。私は自分の責任をきちんと果たすということを第一に考えていますので、今回の事故、あるいはここまで原子力を許してきた責任がどこにあるのか、誰にあるのかということを日本人の一人ひとりが考えながら、その責任に応じて食べ物からの被爆を受け入れるしかないと思います。

p.59-60 「夏場の電気が困る」「豊かな生活がしたい」ろいう、世論調査の結果が出てきます。しかし私は、それ自体も意外なのです。電気が足りようと足りなかろうと「原子力発電だけはもうやってはいけない」と皆さんが気がつかなければいけない、と思ってきました。とくに、今回の悲劇を見て聞いて、「人間の手におえない恐ろしさ」を誰もが痛感したはずです。

p.168-9 もともと政府も電力会社も「原発は絶対に安全」だと言ってきました。彼らにしてみれば「地元の連中は安全なものをなかなか安心だと思ってくれない」と不満を言いながら、やってきたわけです。
 しかし、そこまで言っていた原子力発電所が事故を起こしてしまったわけで、まずはそのことを心底反省しなければいけないし、謝らねばいけません。しかし、それもないまま(ストレステストは)「住民は馬鹿だからもっと安心を与えてやろう」という態度にしか私には見えません。

p.172-3 汚染された食品を食べるのは危険です。被曝というものに安全のラインなどありません。必ず危険です。ですから、被曝に関して大丈夫とか安全とかいう言葉を使ってはいけません。私は大人に「食べてください」と言っているわけですが、大人にとっても大丈夫などという被曝量はありません。ただ世界が変わってしまった以上、それを引き受けるしかないと私は思っているのです。ただ、どの程度の被曝でどのような影響が出るのか、それがわからなければ必要以上に心配が大きくなってしまいます。


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「怒り」を上手に消す技術

2012-08-22 21:33:38 | Book Reviews
『「怒り」を上手に消す技術』 吉田たかよし・著、ソフトバンク文庫、2011年12月25日

p.23 怒ることが良くないことなのではなく、怒りで“行動が暴走してしまう”ことが良くないことなのです。

p.40 「怒り」は、自分の生存を守るための行動をうながす信号ですから、その信号を無視したり、ごまかしたりせずにキャッチすることは、とても重要。その上で「どういう怒りの行動を取るのが、これからの自分にプラスが大きいのか」「自分の行動によって、どんなことを相手にされたらマイナスになるのか」を判断する必要が、現代を生きる私たちにはあるのです。

p.76 怒りは、自分に「問題解決の機会」を教えてくれている本当に大切なサインです。無理に抑えるべきものでも、長期間溜めるべきものでもありません。もし今、何か消えていないモヤモヤした怒りがあるとすれば、それは問題解決の行動を何もしていないからかもしれません。


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100円のコーラを1000 円で売る方法

2012-08-21 12:59:51 | Book Reviews
100円のコーラを1000円で売る方法 マーケティングがわかる10の物語 永井孝尚・著、中経出版、2011年12月30日

p.28 自社の事業を“化粧品の製造販売”と考えるのは製品志向の考え方です。一方で、“ライフスタイルと自己表現、そして夢を売ること”と考えるのが市場志向、つまり顧客中心の考え方です。

p.65 顧客満足=顧客が感じた価値-事前期待値

p.68 「たしかに、駒沢商会さんは私たちが言っていることには確実に対応してくれます。でも言い換えると、言ったことしかしてくれないんですよね。前向きな提案がありません。だから、厳しい言い方になりますが、たとえ安くても0点なんです」

p.69-70 「内山さんは〈会計の達人〉の企画を立ち上げて世の中に送り出した後、『実際のお客様に、その価値をお届けしたい』ということでセールスになったそうですよ。だから商品への深い思い入れが私たちにも伝わってくるんですよね」

p.103-4 「そう、バリュープロポジション。“顧客が望んでいて”“競合他社が提供できない”“自社が提供できる”価値のことです」
 「このバリュープロポジションの出発点は顧客です。ただし、顧客の言うことを全部受け入れればいいわけではありません。むしろ、顧客本人も気づいていないような価値を見つけられるかどうか、です。顧客が何に価値を感じるか、まずは自分の頭で徹底的に考えることです。大切なのは顧客のニーズを徹底的に絞り込むこと、そして他社と同じことはやらないことです。よく考えたうえで、実は顧客が必要としていないと思うなら、他社がやっていることは切り捨ててもいいくらいです」

p.108 「宮前さん。まだお客さんが教えてくれるのはヒントだけです。だからお客さんの話を聞くことは大切ですが、お客さんの言うとおりにしていればいい、という単純な話ではありません」

p.158 「カスタマー・マイオピアは、価格戦略にかぎったことではありませんけどね。要は、目の前のお客さんが言っていることだけを鵜呑みにして、それにすねてに対応しようとしてしまって、本当にお客さんが必要としていることに対応できておらず、長期的に見るとお客さんが離れていってしまう状態のことです」

p.167 「一方、リッルカールトンが売っているのは、心地よい環境で最高に美味しいコーラを飲めるという体験です。この体験は他では得られませんから、顧客は値引きを要求しません。そのため、コスト削減や規模の大きさは必要ではありませんが、とことんまでサービス向上を図ります。これが“バリューセリング”です」

p.169 「ただし、コストを徹底的に下げて価格勝負する戦略は、先日も言ったように、市場リーダーにしかできません。市場リーダーというのは、市場の中で1社だけ。世の中のほとんどの企業は本来、価格勝負をしてはいけないんです」

p.179 「(売上げを上げるための)コミュニケーションは戦略的に一貫していなければいけない、って言いましたよね。ターゲットを明確にして、目的を決定する。そして目的を実現するためのコミュニケーションの方法を設計して、メッセージを伝えるチャネルを選択する。そのために必要な予算を設定して、さまざまなメディアやイベントといったコミュニケーションミックスに予算を配分する――」

p.192-3 イノベーター理論
 「新しい商品が世の中に出ると、普及段階によって、その商品を買う顧客のタイプが異なります。真っ先に買うのが“イノベーター”と呼ばれる人たちです。人数はごくわずかですが、革新性を最優先して買います。その次に買うのが“アーリーアダプター”です。先行ユーザーのことはあまり気にせず、実際によさそうだったら買います。その次が“アーリーマジョリティ”。実際に先行ユーザーが使ってみてよさが証明されたら買います。それ以外の人たちは、よほど困らないかぎり、買いません」

p.196 「“リスク歓迎型”にひととおり売った後に、“リスク重視型”のお客さんに売ることが必要です。この仕組みや順番を知らないと、いつまでたっても“リスク重視型”のお客さんは買ってくれません。両者の間には、“キャズム(普及の谷)”と呼ばれる普及するための大きく深い谷があります。」


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ノマドライフ

2012-08-20 21:37:22 | Book Reviews
「ノマドライフ 好きな場所に住んで自由に働くために、やっておくべきこと 本田直之・著、朝日新聞出版、2012年3月30日

p.26 そこで選択肢のひとつとしてわたしが提案したいのが、あえて昇進を受けない「ポジティブ・ディモーション(positive demotion:前向きな降板)」です。

p.26 昇進や昇給で年収が上がったとき一番良くないのは、それに合わせて生活レベルも上げてしまうこと。こうなると、ちょっとでも年収が下がったら、たちまちすべてが崩れてしまう。仮に収入が変わらなくても、高い生活レベルを維持するための“必要経費”に縛られて、「もっと自由に新しい生き方をしたい」「より興味がある仕事がしたい」という冒険ができません。やがては身動きが取れなくなります。

p.30 ノマドライフは、続けていくと、ライフスタイルそのものがコンテンツになるからです。ライフスタイルを突き詰めるほどに生活や仕事のスキルが上がり、その上がったスキルからビジネスをクリエイトする能力がつくのです。

p.55 ノマドライフは、何かの組織や集団に属するのではなく、個として生きることでもあります。だからこそ、他の人とのコラボレーションが大切です。すでに、スキルがある個人と個人が力を出し合って、ビジネスや社会をまわしていく時代がきています。

p.61 デュアルワークとなる仕事を探す種蒔きは、同時並行的にいくつかの仕事を続けていくノマドライフのトレーニングになります。マルチキャリアをこなすということです。
 ところが、「同時に複数のことができない」という人は、意外に多くいます。「今はこれに集中しているから、他のことができない」というわけです。あなたがそういう人であれば、そもそも向いていないので、ノマドライフはやらないほうがいいでしょう。

p.82 快適な場所を会社以外のどこかに持っておくのは、とても大事です。「ここだと何かアイディアが浮かびやすい」とか、「ここだとミーティングしやすい」というサードプレイス(第3の場所)をいくつか持っておきましょう。チームでコラボレーションのミーティングをするといった時にも、そういう拠点があることが仕事内容の充実につながります。

p.139 「合わない相手と断絶しろ」という極論ではありません。人当たりの良さは必要です。そのうえで、合わない人とは会わなければいいのです。子どもではないのですから、「あなたとはそりが合わない」と絶交宣言するまでもなく、ゆるやかにフェードアウトしていくのが、旅するノマドに合っています。

p.146-7 上司や部下、対顧客もそうですが、自分の家族や友人など、やはり人間関係、人対人のものは、すべてを効率化することはできないと思うのです。気持ちの部分にまで効率性を持ち込んだら、いくらお金があっても、人生は豊かにならないと思います。
 効率化すべきものと、非効率でいいものを見分ける力が必要です。何でも効率化してしまうのではなく、何を効率化するかを選ぶ能力が必要なのです。効率化の目的は、自由になることです。しばられない楽しい時間を増やすために、ムダな時間を効率化していくということです。


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ムダな努力はない

2012-08-17 21:48:20 | Book Reviews
「ムダな努力はない 人生の行動指針220 鍵山秀三郎・著、PHP研究所、2010年4月6日

p.84 自分を守ろうと必死になっているうちは、人の協力が得られません。自分を投げ出し、人が喜ぶことを真剣に考え始めれば、不思議と周囲の人が動いてくれるようになります。

p.87 いくらよい本を読み、よい話を聞いたとしても、それだけで人間が成長するものではありません。艱難辛苦に耐え、マイナスをプラスにすべく努力するなかで、人間は成長していきます。この体験のない人に、真の成長はありません。

p.90 カッコよさには、常にうさんくささがつきものです。分不相応のことが多いだけに、不信感や嫌悪感すら感じます。事実、自分でカッコよく振る舞っていることは、他人から見たらカッコ悪いことばかりです。
 三浦綾子さん(作家)も「カッコよさは、破滅につながる」と喝破されています。

p.107 心は人相そのものに表れます。人相をよくするためには、労せずして手に入れようとか、うまく立ち回ってモノにしようといった、不安定な生き方をやめることです。それよりも、むしろ、大きな努力で小さな成果に耐えられるような生き方を目指すことです。

p.127 自分にとって、有利なことばかりをしていると、人の反感を買います。反対に、不利なことを前向きに行っていると、人からの理解が得られるようになります。
 普通、損すると思われていることが、実は得することである場合のほうが多いように思います。

p.130 間違っても、したたかな人間にだけはならないことです。したたかな人は、周囲の人を憂鬱にします。

p.131 苦しみを人に打ち明ければ、苦しむ人がひとり増えるだけのこと。喜びはともかく、苦しみは自分ひとりで背負い、周囲に広めない。心がけるべき、大切な作法だと思います。

p.158 身近な人に対して感謝の気持ちが薄いのは、身近な人の存在が「当たり前」になっているからだと思います。実はこの「当たり前」の存在になっている人こそ、自分にとってかけがえのない大切な人です。身近な人の「おかげ」に感謝できない人は、幸せになれません。

p.161 人間誰にも、波長の合う人と合わない人がいます。もちろん、私も例外ではありません。そういう人に接するとき、私が気をつけていることは、「逆らわない」ということです。並行して、苦手意識を増幅しないための努力を積み重ねるようにしています。

p.162 よい人間関係とは、お互いの骨折りがわかり合える間柄です。お金やものを与える人だけが、けっしてよい人ではありません。相手の気持ちや骨折りを十分に理解してくれる人。そういう人との人間関係を深めたいものです。

p.171 会社の規模と、自分自身の人間的魅力とは関係のないことです。自分自身の人間的魅力で仕事に従事したとき、ほんとうに信頼が生まれます。

p.179 大事なことで、手間がかからずに楽なことは何もありません。大事なことは例外なく、手間のかかるものです。

p.183 「動中の工夫は、静中の工夫に勝ること百千億倍」(白隠禅師)
 論理的に理解し、十分納得してからでなければ行動に移せない人は、一生かかっても何もできません。また、行動する前から「わかった、わかった」という人の理解も非常に浅いものです。行動しながら工夫するから深い知恵も湧いてきます。

p.193 安易な価格競争をするのではなく、その商品の持っている価値を最大限に引き出す努力をする。忘れてはならない、商人の使命だと思います。

p.198 自分一人が先頭に立つことよりも、先頭に立つ人をできるだけ多く育てることです。そのうえで、先頭に立った人がやりやすいように手助けするのが私の役目だと心得ています。

p.202 お客様に卑屈にならないためには、お客様と自社の利益が一致する会社経営を目指すことです。

p.210 会社は経済性と同時に、社会性、人間性を具えることが重要です。社会性、人間性を重視すれば、多少、経済性が落ちてもやむをえないことです。大切なのは、この三つを無理なく調和させることです。

p.241 人を教え導くのは、並大抵の覚悟でできることではありません。自分の率先垂範意外にないのです。その率先垂範も、周囲の人から気の毒がられるような生き方ができてこそ本物です。

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日本一社員がしあわせな会社のヘンな“きまり”

2012-08-15 21:31:35 | Book Reviews
「日本一社員がしあわせな会社のヘンな“きまり”」 山田昭男・著、ぱる出版、2011年11月24日

p.5 儲けたければ、儲かってない会社と違うことをしろということだ。

p.32 未来工業が一番大事にしている方針は、〈発売すれば必ず儲かるとわかっている人気商品であっても、よその製品と差別化できないものは作らない〉ことだ。

p.52-3 社長になる人間は、まず自分がバカだということを認めるところから始めないといけない。自分ではそう思っていないから「社員は管理しないと・・・・・」という発想になるんだ。

p.54-5 ホウレンソウ
 上司にいちいち報告している時間も労力も電話代ももったいない。情報は最低限のものを共有していればいい。社員は、自分で判断して、行動すればいいんだよ。

p.56 いちいち上司のお伺いを立てていると自由な発想も自主性もなくなる。事情をわかっていない上司を説得することにたくさんのエネルギーを使うことにもなる。それでは、本末転倒だよ。

p.61 社員ががんばろうと思ってくれるためには、どうでもいいことやくだらないことで不満を持たせてはダメなんだ。

p.62-3 社員が幸せに働ける環境を作って、あとは仕事をすべて任せればいい。そうしたら勝手にコミュニケーションをとるようになるよ。
 どうしてわざわざ「コミュニケーションをとらなければいけない」という発想になるのか、俺は不思議で仕方ない。コミュニケーションをとるなと言っているんじゃないよ。わざわざ意識してとる必要はないと言っている。自然にとれてしまうのなら文句はない。

p.69 そもそも、人間なんて失敗するんだから。がんばって失敗しても減点されなかったら、社員は喜ぶ。喜べば一生懸命に働いてくれるよ。

p.71 ホウレンソウ禁止について
 もちろん、最低限の相談などはしますが、それは義務ではありません。知識が豊富な人には相談をしていきますが、上司への報告義務のような感覚ではないです。

p.92 働く人間のモチベーションや幸福感が低ければ、会社の儲けは出ない。そういうことは、自分がいろいろな立場で働いたことのある人間ならわかると思うが。

p.93 正社員と違って、明日クビを切られるかわからない立場で、誰が会社のために技術を覚える? 「自分はこの会社のためにがんばろう! しっかり技術は覚えよう」と思ってもらうには、全員が正社員でないとダメだと俺は思う。

p.104-5 しかし、俺は、いいモノを安く売ってどうやって金が儲かるのか? と言いたい。「いいモノを安く」の行き着く先は、過当競争だ。過当競争をやって誰が儲かるの?

p.110 成果主義のダメなところは、人間が人間を評価するところだよ。人間には感情がある。誰だって、虫の好かない奴に良い評価を付けるわけがないんだから。

p.112 営業成績が悪くても給料が下がることはないよ。「これだけもらえるのに、せめて給料分はがんばらないと会社に悪い」と社員は思ってくれるはず。これを“義務主義”という。

p.125 売れるかどうかなんて考えずに、とにかく違う製品になる工夫を考える。工夫がつけばやってみる。大事なのは、「とにかく差別化することを考える」ということだよ。

p.174-5 その差別化では、一番肝心な製品開発だけではなく、社員がやりがいを持って幸せに働ける環境を作ることにもこだわってきた。なぜなら、社員が「この会社のためにがんばろう!」と思ってくれなければ、会社が発展するわけがないからだ。


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今、本当に薬剤師の仕事が面白い

2012-08-14 19:09:54 | Book Reviews
保険薬剤師による今、本当に薬剤師の仕事が面白い」 横井正之・著、メディカルドゥ、2008年11月10日


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戦争は罪悪である

2012-08-11 13:08:47 | Book Reviews
「戦争は罪悪である 反戦僧侶・竹中彰元の叛骨 大東仁・著、風媒社、2008年10月11日

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置かれた場所で咲きなさい

2012-08-07 08:53:08 | Book Reviews
「置かれた場所で咲きなさい」 渡辺和子・著、幻冬舎、2012年4月25日

p.20 その一つは、委ねるに際しては、相手を信頼しなければいけないということでした。二つ目は、委ねるということは、決して“丸投げ”することではなく、要所要所で「チェックをして、委ねっ放しでないことを相手にもわからせるということ。そして最後に、一番大切なことは、委ねた結果がよかった時は、その人の功績とするけれども、結果が悪かった時は自分が悪者となることを恐れないということです。

p.26 今あなたが抱えているたくさんの悩み。変えられない現実はどうしようもない。無理に変えようとすれば、心は疲れ果ててしまう。ならば、その悩みに対する心の持ちようを変えてみること。そうすることでたとえ悩みは消えなくとも、きっと生きる勇気が芽生えるはずですから。

p.28 「暗いと不平をいうよりも、進んであかりをつけましょう」は、大切な忘れ物を教えてくれています。

p.32-3 「ぞうきん」
 こまった時に思い出され
 用がすめば すぐ忘れられる
 ぞうきん
 台所のすみに小さくなり
 むくいを知らず
 朝も夜もよろこんで仕える
 ぞうきんになりたい

p.40 自分が期待したほほえみがもらえなかった時、不愉快になってはいけない。むしろ、あなたの方から相手にほほえみかけなさい。ほほえむことのできない相手こそ、あなたからのそれを、本当に必要としている人なのだから、というものでした。

p.62 不機嫌は立派な環境破壊だということを、忘れないでいましょう。

p.68 「最近、こんなCMがありました・いのちは大切だ。いのちを大切に。そんなこと、何千何万回いわれるより、“あなたが大切だ”誰かにそういってもらえるだけで、生きてゆける」

p.101 不要な枝葉を切り落とし、身軽になること、意地や執着を捨ててすなおになること、他人の言葉に耳を傾けて謙虚になることなどが「成熟」の大切な特徴でしょう。世の中が決して自分の思い通りにならないこと、人間一人ひとりは異なっていて、お互い同士を受け入れ許し合うことの必要性も、歳を重ねる間に学びます。

p.110 結局、自分の悩みは、自分自身が向き合っていくしかないように私は思うのです。そして言い尽くせなかった悩みは、自分一人でお墓まで持っていく。それもまた人生ではないでしょうか。

p.137 100%信頼した出会いはかえって壊れやすいと思います。「あなたは私を信頼してくれているけれども、私は神さまじゃないから間違う余地があることを忘れないでね」ということと、「私もあなたをほかの人よりもずっと信頼するけれど、あなたは神さまじゃないと私は知っているから、間違ってもいいのよ」ということ・・・・・。

p.154 大きな死のリハーサルとして、“小さな死”を、生きている間にしておくことができます。“小さな死”とは、自分のわがままを抑えて、他人の喜びとなる生き方をすること、面倒なことを面倒くさがらず笑顔で行うこと、仕返しや口答えを我慢することなど、自己中心的な自分との絶え間ない戦いにおいて実現できるものなのです。

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空の上で本当にあった心温まる物語2

2012-08-06 20:59:20 | Book Reviews
「空の上で本当にあった心温まる物語2」 三枝理枝子・著、あさ出版、2011年10月24日

p.80 「利行一法」
 「相手を利することは、自分を利することに通じる、同じである」ということです。相手に何かをしてあげることは自分が損をするように思うこともありますが、実はすべてが自分のためになっています。

p.117 (目の見えない)奥様の言葉に、「こちらこそ、ありがとうございます」とお伝えしながら、見えていないのは私のほうだとハッとさせられました。どれだけ心の目を遣って、お客様へのサービスをしてきただろうか――。目で見えていることだけで、判断してこなかっただろうか――。


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