何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

お金をかけずに繁盛店に変える本

2009-05-31 21:41:25 | Book Reviews
1000店を黒字に導いたプロが教える お金をかけずに繁盛店に変える本」 富田英太・著、日本実業出版社、2008年3月20日

p.38-9 本当のマニュアル運営とは、スタッフの思いや個性を反映させつつ、すべてのお客様に、均一した接客サービスを感じてもらうためにある、と私は考えています。
 悲しいかな、大手チェーン店の運営マニュアルは、すべての店舗で均一的なサービス品質をお客様の提供することを目的としています。個性は重要視されていないのが現状ではないでしょうか。

p.39 小規模店舗のマニュアルは、スタッフ全員で意見を出し合いながら作るべきです。そうやってできたマニュアルに対しては、自らが考え出したマニュアルですので、スタッフはやらされている感を持ちません。
 自信を持って、お客様と接することができますし、人間対人間の心の通ったマニュアル運営を実現することができるのです。

p.59 お金がなくても、時間をかければ、お店は必ず繁盛させることができます。

p.61 時間の使い方を変え、1つの突破口を作るだけでも、繁盛店になる道は開けます。逆に、いくら人よりも長い時間働いたからといって、繁盛店になる道は開けるというわけではありません。

p.91 お客様がどう考えているか、何を求めているかばかりに気をとられていると、あなたの得意な分野、お店の特徴・利点、そして何よりも、あなた自身が心からお客様に提供したいと考えている商品・サービスに対する思いが、どんどん薄れてしまいます。

p.100-1 理念のない店舗では、経営者の意見は絶対になってしまいます。経営者に「間違ってますよ!」と面と向かって言えるスタッフはほとんどいないでしょう。
 経営理念は、店内のコミュニケーションの柱となるのです。

p.108-9 お客様にとっては、その数多あるお店の中から、自分たちが満足できるお店を探し出さなければなりません。
 口コミ旋風が巻き起こっているお店が、繁盛店への道を駆け上がっていくことになります。
 お店の「ブランド」の構築がしっかりできているお店は、必ず口コミが生まれます。

p.115 ①人、②商品・サービス、③物語(ストーリー)
 これが「店舗ブランド」を構成する3要素です。

p.117-8 お金をかけずにお店を生まれ変えなければならないお店の経営者は、自分自身が広告塔にならなければなりません。どんどん露出していってください。
 繁盛店はみな、経営者自身がどんな人間か、ガラス張りです。

p.207 経営者は、スタッフの発言は意見なのか不満なのか、この2つを適切に判断する必要があるのです。
 もしも、その発言が、不満や愚痴なのであれば、断固として叱り、考えを改めさせなければなりません。
 ここでも、あなたが最初に決めた経営理念が役に立ちます。あなたの価値観からではなく、その経営理念から外れていれば愚痴、経営理念にのっとっていれば意見です。

p.209 スタッフの本当の満足は、スタッフの要望をすべて聞き入れることで、実現するわけではないのです。
 スタッフの本当の満足は、自分のために真剣に怒ってくれる、間違っていることを間違っていると指摘してくれる。そんな本当の仲間と一緒に働くことによって得られます。

p.237 不満点を解消することだけに注力すると、普通のお店ができあがってしまいます。あくまで繁盛店を目指すのであれば、お客様からいただいた喜びの声に注目し、何がよくて喜んでもらえたかのかを考え、スタッフ全員で他のお客様にもその喜びを提供できるようにすることが大事です。

p.282 AIDMA(アイドマ)
 Attention(認知)、Interest(関心)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、Action(行動)

p.290 コツは、売りこまない、説得しないことです。人間心理として、売りこもうとすると、相手は必ず拒否反応を起こします。相手が肩透かしを食ったと思うくらい、自店の紹介は淡白に行ってください。
 法人営業の目的は、説得して来店してもらうことではなく、自分のお店の存在を、その会社の方々に知っていただくことだけです。
Comments (3)
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「薬剤師からみなさまへ。」

2009-05-31 14:49:47 | くすり雑感
 「薬剤師からみなさまへ。」
 お薬を使う前に知ってほしいことがあります。

お薬は、病気を治し、身体の正常な働きを促す反面、
リスクである副作用をともなうことがあります。
正しい使い方をすればよい効果が得られますが、
使い方を間違うと病気を悪化させることにもなりかねません。
私たち薬剤師は、お薬を必要とされるすべての方に、
よい面と危険な面を知った上でお使いいただけるよう、
直接、質問うあ説明、アドバイスなどを行います。
どうぞ、私たちからのメッセージを受けとってください。
みなさまの健やかな暮らしのために、
とても大切なことなのです。


お薬をより安心・安全にご使用いただくために。
平成21年6月1日より、薬事法改正により、大衆薬(OTC薬)の買い方が変わります。

1.リスクの程度に応じて、薬が3つに分類されます。
 お薬のリスクが高い順に第1類(特にリスクが高いもの)、第2類(リスクが比較的高いもの)、第3類(リスクが比較的低いもの)と分類されます。
 お薬のパッケージにもこの分類が表示されますので、ご購入の際にはご注意ください。


2.店頭では分類に応じて陳列されます。
 第1類のお薬は直接手に取れない場所へ、第2類・第3類のお薬は他の品物と区別できる場所へ、分類に応じて陳列されます。
 店頭での陳列方法によって購入者のどなたにも、お薬のリスクの程度がわかりやすくなります。


3.薬剤師などの専門家から、使用のためのアドバイスや質問をいたします。
 第1類のお薬を購入される際には、薬剤師が体調や他の薬の服用などを直接質問し、書面を使って必要な情報を提供します。
 第2類のお薬は、薬剤師または登録販売者が質問を通じて、必要な情報の提供に努めます。
 第3類のお薬は、薬剤師または登録販売者が適切な対応をします。


 詳しくは、お近くの薬剤師にご相談ください。

 財団法人 日本薬剤師会
----------------------------------------
(朝日新聞 2009.5.31)
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「1回きりのお客様」を「100回客」に育てなさい!

2009-05-30 21:19:37 | Book Reviews
『「1回きりのお客様」を「100回客」に育てなさい! 90日でリピート率を7倍にアップさせる簡単な方法 高田靖久・著、同文舘出版、2009年3月13日

p.31 世の中には「あなたを必要としている」まだ見ぬお客様が存在している。このお客様は、決してあなたに価格だけを求めているのではない。「価値観」を求めているのである。
 「価値観に共鳴するお客様」――このようなお客様は、あなたの店を見つけさえすれば、固定客になりやすい。

p.45 味やサービス、店の雰囲気などなど、いくらがんばっても流行らない店の
問題点はここにある。お客様に忘れられているから、選ばれようがないのである。

p.52 あなたのお店は、こだわりがたくさんあるだろう。しかし、いくらこだわりがあっても、それがお客様に伝わっていなければ、そのこだわりは存在しないに等しい。だからこそ、そのこだわりをお客様に伝えてほしいのだ。

p.56 「こだわりやうんちく」とは別に、さらにもうひとつ書いてほしいことがある。それが、経営者の「熱い思い」だ。
 経営者の思いが伝わると、お客様は店に深い感情を持つようになる。

p.107 今日は新鮮なタイが入荷した。そのとき、あなたの店を一度も利用したことがないお客様が通った場合、「今日はおいしいタイが入りました。ぜひ、当店を利用してください」と言って勧誘しても、なかなか入ってくれない。なぜなら、彼らはあなたの店に興味などないからだ。

p.116-7 あなたの会社が選ばれないのはなぜか。新規客があなたの店を選ばないのには、ある決定的なひとつの理由がある。それは、商品力ではない。また価格でもなければ、接客やサービスでもない。
 それは、星の数ほどある同業店の中から、「なぜあなたの店を選ばなければならないのか?」その理由がわからないからだ。

p.118-9 お客様に、「あなたの店を選ばなければならない理由」を明確に伝える。すると、その店には行列が並びはじめる。

p.120 あなたの店の料理は、他店よりおいしいかもしれない。であれば、その「おいしい理由と証拠」をお客様に伝えなければならない。あなたの店の接客が他店と違うのであれば、その理由と証拠をお客様に伝えなければならないのだ。

p.122 すべてのお客様が「安い商品」を探しているわけではない。多くのお客様は「すばらしい商品」を探しているのだ。

p.126 あなたの店の「何」を「誰」に売りたいのか。それは、他店と「どう違う」のかに焦点を絞って打ち出してほしい。
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情報起業で1億円

2009-05-29 22:35:49 | 薬害は人災だ
「情報起業で1億円」菅井実・著、イースト・プレス、2006年10月1日
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コメントを避ける理事長に落胆

2009-05-29 22:16:21 | よくわからないこと
父、その瞬間 何度も涙 息子の無念思い体は悲鳴 力士暴行死 元親方実刑
5月29日15時29分配信 産経新聞

 最愛の息子を失ってから約2年。相撲界を揺るがした力士暴行死事件で29日、名古屋地裁は元時津風親方、山本順一被告(59)に懲役6年の実刑を言い渡した。判決が言い渡された直後、一瞬、表情をこわばらせた山本被告。一方、亡くなった時太山(ときたいざん)=当時(17)、本名・斉藤俊(たかし)さん、写真=の父、正人さん(52)は「本心では懲役何十年でも納得できない」とあらためて無念さをにじませた。

 日本相撲協会の武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)の話「日本相撲協会は既に山本順一を解雇しておりますので、判決に対し意見を申し上げる立場にありません。日本相撲協会としては、今後二度とこのような不幸な事件が起きないよう、協会員全員に対し、厳に注意を喚起しましたし、今後とも折あるごとに指導、教育を徹底していく決意を固めております」

 解雇しているのは当然で、だからといってコメントを避ける武蔵川理事長の姿勢は理解しにくい。直接問われているのは元時津風親方だが、「かわいがり」の文化は角界のものだ。
 時太山の父親が「このような思いをするのは自分たちで終わりにして欲しい」と言ったのは、時津風親方や時津風部屋に対して無念さを感じているだけにはとどまらないことをあらわしていることを、理解できなかったのか。

 それだけに元横綱三重の海には、あえてコメントを避けるのではなく、真正面から受けとめて欲しかった。逃げている姿勢を残念に思うのは、なにも土俵の上だけではない。引退後も、ましてや理事長という最高のポストにつく者が相撲界の将来を案じれば、ここはコメントをするのが本来の姿ではないだろうか。直接の被告ではないとはいえ、それだけの責任を強く感じているところを見せてほしいのだ。
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【ジェネリック】 使用時の不安を取り払おう(5)

2009-05-29 22:08:05 | ジェネリック de リ・スタート!
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ ★ ジェネリック de リ・スタート!
┃  -治療レベルを下げずに、支払いはリーズナブルに-
┠────────────────────────────
┃ 2009.5.10 通巻8号
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 薬剤師のsukeです。

 このメールマガジンは、ジェネリック医薬品(後発医薬品)が
適切に使用されることを目的とするものです。


 昨今、医薬分業がようやく当たり前になってきました。
 医療機関で薬はもらわずに、「院外処方せん」を受け取り、
それを自分が選んだ薬局に提出し、薬をもらう仕組みです。
 院外処方せんという、その“紙”がなければ薬はもらえない、
まるで薬をもらうための“引き換え券”のようです。

 医療機関で院外処方せんをもらってから薬局へ提出するまえに、
あなたはあなたの院外処方せんに書かれている内容について、
しっかり目を通していますか?

 単に“引き換え券”のように思っていると、ろくに目を通さない
かもしれません。しかし、あなたはそこに書かれている薬を飲むこと
になるのですから、関心をもっておくことをお勧めします。

 あなたが飲む(使う)薬の名前や飲み方、飲む量、期間などが
書かれているのです。見方がわかってくると、自分の希望する薬が、
希望する用法で処方されているかがわかるようになります。

 また院外処方せんの右下に、「後発医薬品への変更不可」の場合は
記名、押印するための欄が設けられています。
 ここに記名、押印がなければ、ジェネリックへの変更が可能です。
処方欄を見て処方されている薬の内容が希望通りかどうかを確認し、
右下を見てジェネリックに変更することが可能かどうか、
“楽しみ”や“興味”を持って院外処方せんを見てみましょう。

 このように外来受診により院外処方せんが発行された場合は、
自分が服用する薬について知ることができますが、院外処方せんが
手渡されず、直接院内薬局(あるいは開業医の窓口)で薬をもらう
ような仕組みでは、ジェネリックを使うかどうかを選択する
“楽しみ”がありません。渡されるがままに飲むしかありません。

 さらに入院している場合も、薬は出された通りに飲むことに
なります。予め何が処方されているのかを知ることはできません。
配薬されてから、病院薬剤師が薬の説明をしてくれることもある
でしょう。

 しかし、ジェネリックにするかどうかについては、選択の余地も
なければ、希望を述べることもできません。
 一日も早く退院したいがために、おとなしく我慢するしかない
ようですが。よってジェネリックへの変更もできなければ、
逆に先発品を希望することもできません。

 院内投薬や入院中では出されるままに、外来通院になると
ジェネリックの希望が出来るし、選択もできる(その前に、薬局を
選ぶこともできるし、薬剤師を“指名”することも可能です)。

 なんと大きな違いでしょう。


★★★ さて今回のテーマは、
──────────────────────────────
 ジェネリック医薬品に対する「不安」ってなあに? (5)
──────────────────────────────

 前回、ジェネリックが先発品にはないような“作用”(副作用を
含めて)をもたらすことはないということを説明しました。
 あるとしても、体質に合わないアレルギー症状の可能性であり、
それも確率としては非常に少ないものです。
 それ以外は“濡れ衣”ではないか、冷静に確認してみましょう、
と伝えしたつもりです。


 先日、「とくに理由はないのだが、以前服用していた先発品に
戻すことはできないか」との相談を受けました。
 先発品を使用するか、ジェネリックにするかは患者さんの選択
ですので、処方の単位でどちらかを選ぶことは可能です(既に
お渡しした薬の服用期間中に、途中で変更することはできません)。
元(先発品)に戻すことは可能です。

 でも“とくに理由はない”というのでは釈然としませんよね。
 何か、気になることでもあったのかと尋ねてみましたが、
別に変わったことはないと言います。
 あえて言えば、ジェネリックは先発品に比べて効きが悪いのでは
ないかという、漠然とした不安があるようです。

 しかしジェネリックは、先発品と同等の治療効果が期待できる
ものです。気分的なことが関係しているのでしょうか・・・。

 コレステロール値が上がってしまった、今日は血圧が高かった、
最近血糖値が高めである、これらはいずれもジェネリックの効きが
悪いために見られたのではないかと考える人もいます。

 コレステロール値が上がってしまったのは、果たして薬のせいで
しょうか。コレステロール値を上げてしまう要因として、もっとも
影響度の高いのは食事です。

 「食事について注意が薄れていないかって? そりゃたまには
つきあいもあるし、脂肪分の多い食事をするときもあるけど、
普段の食生活はこれまでとそう大きく変わってはいないつもりだ。
だから食事のせいとは考えにくいけど」と仰います。

 先発品を使っていたときは、どうだったのでしょうか。
 ぴったり一定のコレステロール値ではありませんが、多少増減が
見られながらも、そう大きな変動とは言えない違いは以前から
あったのです。

 今回の数値もこれまでの変動の範囲を逸脱するものではありません
でした。
 「主治医にはコレステロール値はどのくらいの範囲であればよいと
言われていますか? 多少の増減(変動)はあるのは普通で、長い目
で見たときに落ちついていると言えるとよいのですから、毎回の
数値に一喜一憂する必要はないですよ」と伝え、納得してくれた
ようでした。


 みなさんは、ジェネリックに変更して、何か気になったことを
ご経験されたことがありませんか?

 みなさんがご経験されたエピソードがあれば、お知らせください。
 お送り先は、 tamsuke@gmail.com までどうぞ。
(@は小文字の「@」に変えてお送りください)

 お待ちしています!
 それではまた次回! (^^)/

============================================================
◇本メールマガジンをお読みになられて、ご感想やご質問等があれば
 お知らせください(下記参照)。
  本メールマガジンを通じて、応えていきたいと思います。

 また、プライベートな質問であったり、複雑な背景であったり、
メルマガで取り上げられるのではなく、直接相談したいという場合
でも構いません。お答えできる範囲でお答えいたします。

◇ジェネリックをメインにしているメルマガですが、機会を見て
「くすり」全般についても触れることにします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 メールマガジン 【ジェネリック de リ・スタート!】

■発行 : みたキタ企画
■発行人: suke
■ご感想やご質問等の宛先 --> tamsuke@gmail.com
 (@は小文字の「@」に変えてお送りください)
------------------------------------------------------------
■発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/
■配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000286496.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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サービスが伝説になる時

2009-05-28 22:45:43 | Book Reviews
「サービスが伝説になる時」 ベッツィ・サンダース・著、ダイヤモンド社、1996年8月22日

p.3 顧客の間で伝説として語り継がれるサービスは情熱的なリーダーシップからしか生まれない

p.19 彼女は、彼女にとってあまり馴染みのない顧客に、非常に長い時間を費やして対応していました。これは一見時間の無駄のように思われます。しかし、ノードストロームでは、もっと重要で儲かる仕事があるなどと従業員に言うようなマネジャーに給料を払うことのほうが、無駄であると考えられているのです。

p.20 伝説のサービスの本質は、実際に生じ得た「成果」ばかりでなく、能力や成果を高める「プロセス」にも注意を向けるという点にあります。自分が全力を尽くしてやったことは、自分のもとに戻ってくる。そして自分の中に根づき、成長をもたらすのです。

p.30 特別なサービスを受けると、人は誰かに話したいと考える。人に話すことで、顧客は従業員の特別な態度を賞賛すると同時に、サービスの対象となった自分をも誇りに思う。

p.33 満足した顧客が自発的に語ってくれる言葉以上に信頼される広告などあり得ません。
 顧客を満足させようと努力する従業員に対して、十分な資源配分を行うようなリーダーシップを醸成するには、多大なコストがかかるのです。言い換えれば顧客や従業員に対する献身があって初めて、伝説となるようなサービスが実現されるのです。

p.35 サービスに対する評判を伝説の域にまで高めてくれるのは顧客でしかないのです。
 顧客が話さずにいられないほどの意義あるサービスだけが、重要なサービスとなる。

p.36 (どの業種であれ、組織に)広く見られるのが、競争に勝つ、あるいは少なくとも競争に追随していくためにできるだけのことをするという姿勢です。この考え方は、顧客の存在こそが自社の存在理由であるという重大な事実を見失っています。

p.39 “お客様”が我々のビジネスの唯一の存在理由である。
 自らの存在を顧客に奉仕するためと考えている企業では、顧客をよりいっそう大切にするために、特別な経営資源の開発を重視しています。それは、従業員とのパートナーシップです。このパートナーシップこそ、業種や企業規模、問題の複雑性、立地などを問わず、伝説のサービスを実現する基盤となるものです。

p.40 サービスが企業の根幹に根づいている企業とそうでない企業の最大の違いは、リーダーシップにあるのです。

p.49 サービスとは一言でいえば、私たちが何をするかではなく、私たちが何であるかということなのです。顧客と接する際の態度には、皆さんの“人となり”全てが反映されてしまいますから、サービスそのものが“行き方”になっていなくてはならないのです。

p.59 エクセレント(卓越した存在)になることほど、手間のかからないものはない。
 エクセレントになるためには、エクセレントになり得ないことをするのをやめることがいちばん手っ取り早い。

p.67 サービス向上を企業の目標と言いながら、リーダーがサービス向上の模範を示さず、それを評価せず、報酬も与えられなければ、従業員はいったい誰の行動を見習えばよいのでしょう。

p.75 顧客のために働くという目標を掲げている限り、よくなったからもう努力しなくても大丈夫などということは絶対にあり得ない。

p.85 顧客を失うことを心配するよりも、現在の顧客ニーズに応えることに重点をおけば、必ず売上げも利益も改善される。

p.96 乗客は自分のトイレが汚れているのがわかった瞬間、自分が乗っている飛行機にも同じ程度の注意しか払われていないのではないかと考える。

p.104 顧客は財布のお金で投票をしているのです。このコンテストに勝利した企業は、すなわち顧客が最も多く「賛成票」を投じた企業なのです。

p.107 顧客の期待を過少評価すれば、企業は必ず滅びます。顧客の期待に沿っていれば存続はできるでしょうが、エクセレント・カンパニーの慈悲のもと、細々と暮らしていくことになるでしょう。
 皆さんには、顧客の期待を常に上回る、そしてほかのどこでも得られないようなサービスをいち早く実現し、提供し続けることが求められているのです。

p.114 ビジネス全体のコストのうち、最大かつ最悪のコストは、顧客を失うことである。

p.122 サービスを伝説のレベルまで高められるかどうかは、全従業員に顧客に奉仕する上での自らの責任を、明確に理解させることができるかどうかにかかっているのです。
 顧客に直接接していない従業員にとって、他の従業員を顧客と考え奉仕することが自らの責任なのですが、これを理解させることは容易ではありません。

p.135 売上げはサービス・レベルに比例する

p.148 「もしビジネスで成功したいと考えるなら、従業員に、自分たちがリーダーのために働くのではなく、リーダーが自分たちのために働いてくれると思ってもらうことが不可欠である」

p.158 従業員には違いはない。問題はマネジメントにある。

p.168 W・L・ゴア・アンド・アソシエイツでは、従業員を「顧客満足の最高司令官」に任命して、直接支援をしています。ウォル・マートでは、従業員はビジネスの協力者という意味を込めて、「アソシエイト」と呼ばれています。

p.203 企業の場合、誠実さという原則を曲げた行動が生じると、目標が散漫になったり効率が低下したりといったことが観察されるようになります。次にあげるような兆候が表れたら、かなり危ないといえるでしょう。
 ◇度を越した官僚主義の蔓延
 ◇協力関係よりも指揮命令関係の重視
 ◇終わりなき派閥抗争
 ◇モラールの低下
 ◇生産性の低下

p.217-8 効果的なリーダーシップを発揮しているリーダーは、権限を自分に集中させることにはあまり関心がありません。そうしたリーダーが注視しているには、ミッションにとって何が重要であるかということです。すなわちある人の真の能力を見極め、そしてその能力を活用することで、人々に最高の成果を実現してもらうようにすることなのです。

p.229 サービスを常に伝説のレベルに維持していく上で、唯一最大の障害といえるのが「成功」です。成功を収めることで、顧客は満足し、自らの経験を互いに語り合うようになり、従業員は自分たちが最高であるとどこへ行っても言われるようになり、リーダーもメディアでもてはやされるようになります。そして現実と向き合うことを忘れてしまうのです。
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「抜く」技術

2009-05-24 20:16:29 | Book Reviews
仕事に活かす・人生に活かす 「抜く」技術』 上原春男・著、サンマーク出版、2005年11月10日

p.17 ある経営コンサルタントの方が、「売り上げとは(必要なお金を使って)買うものだ」と言っていましたが、まさに至言。利益とは経費の節約によって絞り出すものではなく、経費の適切な投下によって「創造」するものなのです。

p.79 集中力は力みや緊張感から生まれてくるものではありません。むしろ反対で、やわらかさやアローアンスを母体に発揮されるものなのです。

p.80 こだわりとは物事に固執することですから、そもそもあまり自由な振る舞いとはいえません。またしれが一種の「力み」でもあります。

p.114 「売れるためには何かが足りない」。ついそう考えてしまいますが、逆の観点からの発想のほうが大切です。「よけいなものが多いから売れないのではないか」と。

p.137 商品を企画する側は、つい消費者は何をほしがっているのだろうと、自分を上においた「押す視線」で考えがちですが、それではダメなのです。お客さんの立場に立った低い視線で、すなわち「引くまなざし」で、自分がお客さんなら何が不満だろうと考えることから企画は始まるのです。

p.161 ある条件のもとで失敗したデータは、それ以外の条件のもとでの成功の可能性を示唆している。その意味でも、失敗データはめったにとれない貴重なデータであり、いい論文も書ければ、新発見にもつながるのです。
 失敗したから失敗なのではありません。失敗を失敗のまま放置したとき、失敗が失敗として固定されてしまうのです。

p.166 落ち込んだときこそ、一生懸命に仕事をすること。いつにもまして仕事に打ち込むことで、自分の弱った気持ちを立て直すのです。うまくいくかいかないかを頭であれこれ考えたり、想像だけしていても物事は一歩も前へ進みません。
 そういうときは基本に戻って、自分の根っこである仕事や学問に集中することです。それによって、やはり自分のやっていることには意味がある、間違ってはいないことを再確認する。その確信を心棒にして逆風に耐える力とするのです。

p.170 ダメと言うことは、そのダメの条件をクリアすればイエスにひっくり返るということ。だからノーと言われた話は、そう言われている間はまだ命脈を保っているのです。

p.190 個人は仕事を組織からやらされるのではなく、みずから自主性をもって自発的にやっていく。そのために「個」として自立できる力、組織のバックアップがなくても個人として押していける力を備えていかなくてはなりません。
 組織の側から見れば、個人が力をつけ、それを発揮してもらうための環境づくりに力を注がなくてはなりません。これまでのように個人に仕事をやらせるのではなく、自主的にやってもらうのです。その意味で、組織もまた個人優先の「引く技術」を備えていかなくてはならないのです。
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そうそう、これが欲しかった

2009-05-23 15:49:25 | Book Reviews
「そうそう、これが欲しかった 感性価値を創るマーケティング 小阪裕司・著、東洋経済新報社、2007年7月19日

p.21-2 感性消費の時代にお客さんが求めているのは、生活必需品なのかどうかではない。それで、生活が面白くなるかどうかである。「生活が面白くなるかどうか」を「心の充足」と言い換えてもいい。

p.29 マーケティングの目的とは「買う」と行動してもらうことなのだし、人が行動しなければ売上げはないということなのだから、こうして人の行動に着目することが、マーケティング活動の本質だ。

p.87 感性価値創造は、単にお客さんのニーズを満たすマーケティングではない。この活動が目指しているのは、お客さん自身が、それまで気づいていなかったニーズや欲求を発見し、それを満たすために商品を購入することである。つまり、お客さんのニーズに頼るのでなく、お客さんのニーズを創造するマーケティングなのだ。

p.91 しかし、消費者志向の多様化への具体策はそれだけではない。もう一つの具体策は、多様化に対応しないことである。
 それはお客さんの要望に応えないということではないが、それより売り手からの感性価値創造の営みを通じて、お客さんの感性を徐々に売り手の感性に近づけていくのである。

p.125 お客さんが、次の行動にいかにスムーズに移ってくれるか。そのために必要なことを考えることが、感性消費行動デザインの肝だ。人は、動機付けをしないと行動しない。にもかかわらず、行動を妨げる要素を排除したり軽減したりすることが大切だという点には、気づいている人が少ない。

p.129 お客さんが探していたものは、商品ではない。今よりもっと面白い自分の毎日、心の充足である。そしてそれに出合ったことで満ち溢れてくる気持ちは、新鮮な驚きを伴った発見の喜びである。

p.135 「なぜ、味噌系は鮭のように売れないんだろう?」
 つまり、もともと味噌系を好むお客さんが少ないのではなく、店側が味噌系おむすびの価値を十分に伝えていないため、お客さんの心のなかに鮭ほどの価値が生じていないと考えたのだ。

p.166 このように自分自身のことや、企業自身のことを語ることは、関係性の構築に大きな効果を発揮する。これは自社で取り扱っている商品やサービスの説明とは異なる。人間関係を築き、育むための要素である。

p.172-3 往々にして関係性のマネジメントによってすぐ見られる変化は、お客さんとの関係性の質的変化である。
 一言でいうと、お客さんとのコミュニケーションが「気持ちいいこと」に変化するということだ。具体的には、「お客さんの感じが違う」「お客さんがクレームを言うときも、優しい感じがする」といった感触が得られるようになる。また、漠然と「お客さんとの関係性が変わった」と感じることもある。
 関係性のマネジメントに取り組んで、最初に表れてくるのは質的な変化である。反応率の向上や、流出率の改善といった量的な変化は、その後で表れてくることが多い。

p.176-7 こうして顧客との関係性が育まれ、常に企業とのコミュニケーションが行われていくと、顧客感性の育成が可能になる。お客さんがよりあなたの声に耳を傾けるようになり、あなたから商品やサービスを買い、それらを味わい、あなたから提供された情報を蓄積するようになる。
 お客さんの感性が育つということは、商品やサービスを見る目が肥えるということだ。その結果、自分たちが提供する商品やサービスの価値がわかるお客さん、「違いがわかる」顧客になってくれる。
 では、顧客感性の育成のためには何が必要だろうか?
 それは、あなたの商品やサービスに関する情報を常に発信し、教育・啓蒙し続けることだ。

p.225 このナレッジ・マネジメントには、ナレッジの進化と社員のやる気の向上という二重の効果があるのである。

p.232 リッツ・カールトンでは「サービスは科学である」という考え方を持っている。神秘的なサービスは、実はしっかりとした計画性のある仕組みの構築と運営に支えられている。
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ジェネリックはノルマ、薬局は部下か

2009-05-22 23:16:07 | よくわからないこと
 厚労省 後発品促進へ医療機関に「指導」も(日刊薬業 2009.5.21)

 厚生労働省は20日の中医協総会で、医療機関や薬局に対し後発医薬品使用促進に関する療養担当規則を順守させる取り組みを新たに開始する方針を示した。2008年度診療報酬改定の影響調査で、使用に消極的な医療機関や薬局が一部あることが明らかになったためで、地方厚生局が行う「適時調査」や「集団指導」などの場を活用し、療担の順守状況の確認や周知徹底を行い、必要に応じて指導もする。近く地方厚生局に通知する。


 中医協 後発品の伸び悩み=医薬分業が問われる(リスファクス 2009.5.21)

 中央社会保険医療協議会総会は20日、診療報酬改定結果検証部会がまとめた08年度調査5項目について議論した。後発品使用状況調査で、検証部会は「後発品の使用に関するボトルネック(妨げ)が薬局にあると推測される」などと評価を書き込んだ。
 患者代表の勝村久司委員は「結果を深刻に受け止めて、薬剤師会は新たに対応を取ってどうなったかを言うべき。医薬分業が問われている」と指摘。



 これまでの調査から、薬局がジェネリックへの変更に消極的であるとされている。調査の在り方や数字の評価に疑問もあるが、そこは考慮されそうにない。

 確かに、積極的であるとは反論しにくい。努力している、というのが関のヤマかもしれない。
 ただ、説明すればかなりの確率で国民はジェネリックを選択するはずと決めつけていないか。ジェネリックへ変更する理解が得られなければ、説明が不十分である(不足しているか、適切ではない)とされていないか。

 とにかくジェネリックが増えなければ、薬局そのものが“役立たず”とされてしまいそうな勢いだ。それは将来、ジェネリックについてはダメだったけれど、他のことなら期待できる・・・というものではなく、他のことについても「薬局に任せていてはダメだ」と烙印を押されそうな気配がある。

 もうこれまでの成績はひどすぎるから、呼び出して個別に注意をするゾ、それができなければ来春の調剤報酬改定では減額査定をするゾ、ということだ。その構図は、成果主義のもと、上司から営業成績を突きつけられて、ノルマを達成しなければ昇給やボーナスの査定は厳しいものと思え、と言われているかのようだ。それがイヤなら、もっと売って来いと。

 これが一般の営業なら、泣きついたり、説得を重ねたり、場合によっては半ば強引な手法もあるのかもしれないが、医療において健康を管理することが優先する中で、ジェネリックに変えろというのだから、果たしてどうなることやら。

 薬局にいると、ジェネリックに対する医者の中傷が目に余るケースが気になる。薬とは無関係な訴えにまで、ジェネリックのせいだとか、俺はジェネリックなんて効かないと思っているとか、ジェネリックは元に戻してもらえとか、患者を誘惑するのだ。そういうのは処方には現れないから表だって来ないが、それは看過できない問題だ。そういう医者を敵に回すことが薬局で出来るかどうか。泣き寝入りをするのか、方針転回するか。
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地域振興券で小規模店は報われない

2009-05-21 22:54:56 | よくわからないこと
 先週、地域振興券が売り出された。昼過ぎに買いにいったが、はや売り切れかと思いきや、呼びこみが出ている始末。案外、出足は鈍い。

 1枚500円、20枚綴りで1万円、そこに1000円のプレミアがつく。うち5000円は指定の大規模店舗でのみ有効。お釣りは出ない。

 地域振興券は、昨秋に次いで2回目。その時は1枚が50円券だった。しかもお釣りが出た。いやぁ、使った。少額なので数えるのは多少面倒だったが、お釣りも出るし、毎週末は必ずといっていいほど商店街を利用した。

 商店街には、1軒の大規模店(スーパー)があるが、あとは零細小売店ばかり。八百屋に魚屋、豆腐屋に肉屋、パン屋にクリーニング店、飲食店、自転車屋など。
 常態として、1回に500円以上必ず使いそうな店の少ないこと。ある程度まとめて買わないと500円以上にならない店が大半だ。それでお釣りも出なければ、いったいどうするのか。

 多少、遠方の小売店に行って、消費するしかない。1丁100円前後の豆腐を何丁も買ったり、パンだけで500円以上も買うこともまれだ。普段買わないようなものまで、そこで買うことはしない。どんなに安いものでも、それぞれをリーズナブルな店で買う。1000円プレミアがついても、消費者はそれを無駄遣いには回すことはしないだろう。最大限、自身の徳になるよう、工夫する。

 であれば使いきれないと思ったからだろうか、住民が地域振興券に飛ぶように売れていなかったのは。せめて1枚を200円券にするとか、最低使用額を下げれば状況はおおいにかわるだろう。なぜ500円なのか。枚数が増えることで、行政が事後処理するのがタイヘンと考えたことはないか。

 地域振興券をやったことで、行政が評価されるどころか、かえって気の利かなさでマイナス評価になっているようだ。せっかくやるなら、消費者も店側も、双方にとって最適な方法にすべきだろう。いや基本は消費者だ。いかに地元の店、それも零細店で買う機会を増やすかで、経済に影響する。地元の商店街で買ったことがないから、1枚500円などにしてしまったのではないだろうか。
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凡人の逆襲

2009-05-20 22:46:03 | Book Reviews
「凡人の逆襲」 神田昌典×平秀信・著、オーエス出版社、2002年12月15日

p.19 「中途半端な怒りだったら独立はするな。今の会社で実力をつけて時期を待て」人は怒りが大きい分、本気で頑張れるものです。
 怒りの不満のエネルギーが、爆発的な力を生む。「人の行動はまず、怒りがエネルギーになり、その怒りが収まると深い悲しみに襲われる。悲しみが収まってきた時に人は思考する」という。怒り→悲しみ→思考、人はこのステップを踏んで行動に出るのである。

p.55 動機は、お金じゃあない、心意気だ。動機の不純な会社は、絶対に成功しにくい。結果的に成功するにしても成功するまでに時間がかかる。どうしてかというと、儲けるための発想、業績を上げるための発想というのは、動機が源泉になっているからだ。

p.70 自分自身でアイデアをだす。それを現場で試してみる。うまくいったらその経験を記録しておく。それがノウハウとなっていくのだ。

p.83 結果を出すためには、(イチローや松井の)フォームをマネるのではなく、そうしてそのようなフォームにしたのかをマネした方が、一億円プレーヤーへの近道なのである。

p.107 どうしても、アイデアが出ない時もある。そんな時はどうするのか?
 切り上げる。そして寝る。これが一番いい。ここで、やってはいけないことがある。バーっと飲んで寝てしまうこと。これをやると、すべて終わり。必至の努力が水の泡になる。
 なぜかというと、頭が熟成した後にいいアイデアは生まれてくるからだ。

p.123 これらの工務店のイメージを変えなければ成功はないと思っていた。そこで会社のセルフイメージ「屋号」をつけることにした。

p.137 お客さんは追えば追うほど逃げていく。こちらが逃げれば追いかけてくる。売りこみをかければかけるほどお客さんは断る。こちらが断るとお客さんは頼んでくる。佐藤さんはこれを「子犬の法則」と呼んだ。

p.138 今、ものが売れない時代になっている。するとセールスマンは、さらに売り込みをかけないと売れないと思い強引な営業をしてしまう。その結果、お客さんが営業マンと会うのを極端に嫌いだしている。

p.139 大手企業ほどその傾向(お客さんに断られやすい根性論、応酬話法を中心にした石器時代的な営業展開)がある。住宅業界では、今でも間違った営業法がまかり通っている。そのため、入社一年後には、新人営業マンの大半が(しなくてもいい苦労をして)辞めてしまう、という現実がある。営業マンは使い捨て、これが常識なのだ。企業からすれば無理もないかもしれない。仕事が取れないセールスマンは極悪人に等しいのである。しかし、極悪人の烙印を押されたセールスマンはたまったものではない。本当ん極悪人は、セールスマンが苦労しないで仕事が取れる方法を指導できない上司であり、社長なのだ。

p.141 「絶対に断られないトークを身につけろ! お客の反論はすべて切り返せ」。こんなセールスは、契約になってもキャンセルが増えるだけ。口先ひとつで取ったお客さんは、「やっぱりやめます」の一言でよそへ逃げていく。

p.144 買う時は信頼できる人から買う。信頼できない人からは買わない。
 つまり、一対一の人間同士の関わりの中で、購買は決まるんだ。とすると、問題はどうやってお客さんの信頼を獲得するかだ。

p.145 実は、お願い営業の成約率は極めて低い。成約できたとしても成約するまでに時間がかかる。値引き要求をされるので、利益は出ない。さらに奴隷のようにこき使われる。その上理不尽な要求をされる。要求を満たすことができなければ、くそみそに罵倒される。

p.145 お客さんが「この営業マンは信頼できる」と思うのはどんな時か? それはズバリ、断られた時なのだ。

p.150 しかし、今買うのではない。将来買うのである。将来買うお客さんを、今説得したらどうなるか? 逃げて行ってしまうだけだ。だから説得はご法度なのだ。

p.181 問題提起を広告宣伝で行うと、解決策を求めてお客さんが集まってくる。このように、お客さんに対して揺さぶりをかけてあげると簡単に行動するようになる。

p.183 あなたがセールスに行った時、お客さんからひとつの質問をされた。「どうしてその商品を売っているのですか?」「仕事ですから」。こう答えたら、商談はそこで終わりだ。よく考えてみてほしい。仕事で売ろうとしているあなたに、お客さんの心が動くだろうか? 絶対に動かない。

p.184 お客さんはあなたのミッションを買うのである。
 しかし、そのミッションをお客さんに伝えずに、事務所の飾り物にしている。あなたのミッションを広告でたくさんの人に伝えるのだ。その崇高な考えにお客さんは必ず共感し、きっとあなたから買うようになるだろう。

p.228 まじめに仕事をすることは大切だ。でも儲かっている会社と、そうでない会社の社長の違いは、努力に逃げないところ。お客さんが来なくても、売れなくても努力に逃げない。

p.235-6 重要なのは、独立するかしないかではありません。自分がどうすれば輝けるのか? そして、死んでいく時自分は、「この人生でよかった」と思えるかどうかが重要なのだと思います。
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「やり直し」のメルマガ営業術

2009-05-19 23:36:04 | Book Reviews
「始めてみたけど効果がない」と思っている人の「やり直し」のメルマガ営業術』 平野友朗・著、ダイヤモンド社、2007年7月12日

p.21 現在のメルマガは、会社の広報的な役割も担っています。

p.26 賞品であれ、情報であれ、あなたのメルマガの読者層にふさわしいものを用意しなければ、読者になってほしい人になってもらうことができないのです。

p.27 メルマガには“読者の教育”という役割もあるんです。興味を持ってくれそうな人を集めて、発行者自身の人柄や考え方、そして商品やサービスのことをじっくりと伝え、よく知ってもらう。そのプロセスを経て、ようやく購買に結びついていくんですよ。

p.31 だから、攻めのツールとしてメルマガを送ること。そして、守りのツールとしてホームページを充実させること。

p.91 「商品そのものの情報」ではなく、「商品に関連する事柄の中で、特に読者が欲している情報」を伝えればいいのです。失敗しているメルマガの多くは、この鉄則を忘れてしまい、自分が伝えたい情報ばかりを配信し続けています。

p.93 それから、「一度書いたテーマは二度とメルマガでは使えない」という誤解をしている人がいますが、同じネタを何度使ってもかまわないのです。読者は、入れ替わっていきますし、過去にその記事を読んだときと状況が違うかもしれません。

p.95 開いてもらったあとに、スクロールしてもらうことが必要なのです。「スクロール」してもらうためには、「つかみ」が重要です。

p.106 メルマガはラブレターなのです。

p.173 「メルマガは内容さえ良ければ、勝手に読者が集まってくる」「読者が別の読者を一名ずつ紹介してくれればすぐに倍になる」といまだに勘違いしている人がたくさんいます。
 断言しますが、「内容が良くて読者が自然に増えるメルマガ」は1%以下です。
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検索は、するな。

2009-05-18 22:49:34 | Book Reviews
「検索は、するな。」 安田佳生・著、サンマーク出版、2009年4月1日

p.30 とにかく言われたとおりにやって商品を売ればいいんだ、という考え方の経営者もいらっしゃる。
 でも、何事も納得しないと行動できなかった私には、どうしてもそうは思えない。社員でも、「納得できないとやれません」という人のほうが、言われたとおりひたすらやる人より、まともな気がするのだ。
 何も考えずに、言われたとおりにやって売れてしまうと、売れたという目先の結果に満足してしまい、思考がそこでストップしてしまう危険がある。

p.32/34 理念を掲げている会社の中には、本気で理念を追求している「理念追求型企業」と、利益を出すために理念を掲げている「利益追求型企業」が混在している。
 どんなにきれい事を掲げても、金のためにそんなことを言っているのか、本気で理念を追求しているのか、人はちゃんと見抜いてしまう。

p.35 会社が儲かっているときの社会貢献など、誰にでもできる。人々がぐっとくるかどうかは、本当にキツイときにそれができるのかどうか、自分たちの何かを削ってでもそれを優先できるのか、ということだ。

p.38-9 相手の思いや覚悟を感じるには、その人とプロセスを共有することが必要である。
 ぐっとくるかこないか、その違いは「プロセスの共有」と、「そのプロセスの共有を通して何を感じたか」、という二つに要因がありそうだ。

p.42 企業を見ると、その会社の社長の経営の仕方や、商品の売り方、組織編成などについて、そこに至ったプロセスなどが、聞かなくてもわかる。

p.84 普段考えているようなことはいったん脇にどけて、普段考えないことをあえて深く考えると、視点は劇的に変わる。

p.92 答えを出すために考えるのではなく、思考を深めるために考える。これがひとつのことを長く考え続けるコツであり、本当の意味で成長するための秘訣である。

p.94-5 結果を出せないマネジャーは、「なぜ売れないのか」「どうすれば売れるのか」と考えていることが多い。
 マネジャーが考えるべきことは、売り上げを上げることではないからだ。マネジャーが考えるべきことは、どうすれば部下の能力を伸ばすことができるか、ということだ。
 マネジャーにとって正しい「考える場所」は、お客様に満足してもらうためにはどんな能力が必要なのか、それを身につけるためには部下にどんな教育をすればいいのか、ということだ。
 それさえ間違えなければ、いずれは部下の能力は伸び、結果的に売り上げにもつながっていく。

 「儲け、利益、売上」などと言うと露骨だから、「結果」という言い方で若干の含みを持たせながらもその大半はそれだとする考え方がある。収益を否定するわけではないし、不要と考えるものではないが、考え方に歴然とした差がある。教育や成長の伴いかたも変わってくるし、逆境に強い体質ができるのはどちらであるかも明白だ。

p.96-7 100%受け入れるためには、「その人は自分に何を教えようとしているのか」ということを考えることが必要なのだ。
 何を目的に、私に何をやらせようとしているのか、私に何をして欲しいのか、それを考えながら相手の話を聞かないと、その人が本当に伝えたいことは受け取れない。

p.105 とことん大きく大局観で考えて、仕事の本質を見誤らないこと。そして細部についてとことん細かく、突き詰めること。

p.120 考えながら前とは違う行動をすることで、さらなる成果を上げること。大切なのは、レシピを守ることではなく、味を守ることだ。

p.123 今ベストのことばかりして、今の勝率にだけこだわっていたのでは、いずれ必ず勝てなくなる。だから今のベストではない新しいことにチャレンジしなければならない。
 だが成功のレシピは習慣化し、見なくてもできるようになったらできるだけ早く捨てたほうがいい。いつまでも持っていると、人間はついそれに頼りたくなるからだ。

p.139 人がものごとを伝える目的は、相手の行動を変えさせるところにあるからだ。

p.142 同感が「頭が一致する」というイメージなら、共感は「心が一致する」イメージといってもいい。

p.144 常にフォーカスすべきは、相手の「感情」だということを忘れてはいけない。

p.154 考えるべきことは、会社がつぶれたらどうするか、ではなく、「会社がつぶれなかったらどうなるか」ということ。

p.160 私は自分を「俺ってなんて素敵なヤツだ」と思いたい。だから自分が素敵だな、と思えることをしているにすぎない。

p.163 これまでの資本主義の時代が損得を考えて動く「頭で買う時代」だとしたら、これからは好き嫌いが価値を大きく左右する「心で買う時代」になっていくだろう。

 まさに感性価値創造の時代を予言しているかのよう。
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最後の授業

2009-05-17 21:42:55 | Book Reviews
「最後の授業 ぼくの命があるうちに ランディ・パウシュ+ジェフリー・ザスロー・著、ランダムハウス講談社、2008年6月18日

p.138 「きみが賢いのは知っている。でも、ここにいる全員が賢い。賢いだけではだめだ。僕が研究チームに求めるのは、一緒にいるみんなが幸せな気分になることを手助けできる人だ」
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