何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

日々これ掃除

2012-10-28 23:57:09 | Book Reviews
人生福々、会社福々への道 日々これ掃除」 鍵山秀三郎・著、致知出版社、2004年6月7日

p.16 今の世の中は人を感動させるというこよがなくて、力ずくでいくとか、あるいは量でいくとかを基本にしておりますけれども、私は、仕事というのは「人を感動させるということに最も大きな意義がある」と思ってやってまいりました。

p.18-9 次から次へと商品が出てまいりますと、一つひとつの物の価値をみている暇がない、また見る力もない。そして、ただうわべだけを見て、簡単に売れる売れないという判断をしてしまうわけですが、その中にはすばらしい価値や生命を持った物もたくさんあって、それが日の目を見ないで消えていくことがたくさんあると思います。

p.21 人間は誰でも心の中に深い傷を負っているものですけれども、この傷を癒すのは人間のぬくもりである、暖かい言葉によって癒されていくものだということをつくづく感じたわけでございます。

p.29 私どもの会社より数字ではまだまだ大きい会社は他にありますけれども、会社の意義は規模の大きさではないと思います。うちの会社では、営業活動も大切にして来ましたが、一番になることより、一流になれることを求めて来ました。

p.30 たとえ史上空前の利益をあげたとしても、弱者を犠牲にしたり、社員の心が荒むようであっては意味はありません。組織の人たちが穏やかで丁寧な暮らしや仕事ができることが大切だと思います。
 そういう風土さえ築くことができましたら、いかにして競争に勝ち、また相手を倒そうとかいう、そうした過激な考えを持たなくても、企業というものは必ず健全に伸びていくものだということを私は心から確信しております。

p.81 こういう業界に身をおくとある意味では開き直って、その種の人たちと同じレベルになってやっていかないととても耐えられません。それが普通です。しかし、そのような人たちと同じレベルでやるなら、私の人生は何の意味もないですね。たとえどんな目に遭っても、どんな境遇の中にあっても、やはり自分が掲げた理想は貫いていきたい。私はそんなふうに思うものですから、余計に自分の抱く理想と現実の差は大きくなるばかりです。この落差に耐えるというのは実にたいへんなことでした。

p.97 そういう(どん底の)生活をしても、私は決して卑屈にはなりませんでした。なぜなら、私には「理想の会社を創る」という自分に課せられた使命があったからです。その使命を果たすために今はこうしているのだという思いがあったから、耐えられたのです。

p.102 社員の心を荒ませてまでやるのは、事業ではないと思います。

p.114-5 百の努力をして得られるものが一でしかなくとも、その一をまず受け入れる。次に、ただ受け入れるだけでは商売になりませんから、授かった一をどう継続するかを工夫する。それがどうしたら二になり三になりというふうに育っていくかを考えて行動する。そういう積み重ねを一歩一歩辿っていくと、必ず良くなってくるのです。
 ところが世間一般では、「百の努力に対して得られるものが一? それではダメ、ダメ」「百に対して十? それもダメだ」となって、いいことばかりを求めます。最小からそういうものはありませんから、続かないで途中で投げ出してしまう。その繰り返しになって、そこからは何の成果も生まれません。

p.117-8 ところが、(相手と比べる)相対差の世界というのは、比べる基準が変わるたびにコロコロと変わる世界なんですね。はかなくて移ろいやすい基準を、あたかも普遍の正しい基準のように信じて、人生も事業もやっていく。
 この相対主義を続けていきますと、世の中全体が“終わり良ければ全て良し”の結果主義に陥ってしまいます。試験であれば、点数さえ良ければいい、試験に受かりさえすればいい、商売であれば、たくさん売れればいい、銀行であれば、預金がたくさん集まればいい、貸し出しが多ければいい、というふうに結果だけを求めるやり方になります。
 途中の経過や手段なり方法なりはどうでもいいのであって、全く顧みられることなく、一刻も早くゴールに行こうとなるわけです。その結果、途中の大事な手段は全部省いてしまいます。この考え方には誠意がありません。なぜなら、結果を急ぐあまり、大切なことを全部省いてしまうからです。人生でも事業でも大切なことは全部面倒で、手間がかかるものばかりです。この手間はかかるが大切なことを省いていくと、事業そのものに誠意がなくなってまいります。すると、一時期どんどん成長していても、あるところでパタッと行き詰ったかと思うと、今度は急転直下、坂を転げ落ちるようになっていくわけです。

p.120-1 相対差より絶対差を追求する。この絶対差の世界に到達するには、何よりもプロセス、過程を大事にするということです。道筋を大事にするということです。その道筋にはいろいろありますが、その一つとして、「微差、僅差を追求し続ける」ということを私の人生や事業の方針としてきました。
 たとえば、今までAというやり方でやっていて、それよりもほんのわずかだがBのほうがいいとわかれば、Bに変える。たとえわずかの差でもBをやる。

p.135 短期間ならプラスはありません。しかし、不利なことを私はあえて全部受け入れたのです。そして、その不利をどう良くしていくかを積み重ねたのです。そのとき初めて、人間も会社も成長したのでした。

p.136 犠牲なしにただ変えようとしても、絶対に物事は変わらないのです。変わらないどころか、必ず元に戻ってしまうのです。

p.137 前に述べたD商会の経験で、私は「会社は個人のものにしない」ということを学んでおります。

p.142 あまり高邁な理想を述べていると、聞いている人たちと気持ちが遊離してもダメなものです。特に社員の気持ちがバラバラなときに経営者が立派なことを言えば言うほど、気持ちが離れていくものです。

p.144 価格破壊というのは、それだけ人間の生み出す価値を認めなくなったということです。

p.152 自分にとって有利なことはなるべく控え目に控え目に、喜びはできるだけ人に譲って生きる。自分の生活は小さく、社会には大きく残すという考えで私はやってきました。残すというのは、何もお金や物ということではない。考え方、生き方、人生そのものを後世に残していく。そういう考え方です。

p.177 この面倒だ、おっくうだという気持ちをどうしたら小さくすることができるか。一時に全部やろうとするからいけないのです。

p.181 どうしたら気づく人になれるか。それは、前にも述べましたが、単純で単調でごくありふれた小さなことを、いつも大切にするということです。単純で単調で小さなことは、やってもやり甲斐がないし、見栄えもしないし、人からも認められないし、つい疎かにしがちです。だが、日頃から単純で単調で小さなことを大切にしない人は、気づく人間になるということは絶対にあり得ません。
 それからもう一つは、人を喜ばすということです。絶えず自分のささやかな労力や行為をもって人様に喜んでいただく。人を喜ばそう、喜んでいただこうという気持ちを持っていると、いろいろと気づくことになるのです。

p.183 (三つの幸せ、「あげる幸せ」「できる幸せ」「あげる幸せ」の中で)この“あげる幸せ”を最も大事にして欲しい

p.215-6 本当の志というのは、はるか彼方の遠くのほうにあって、簡単に近づくことはできないものです。簡単に近づくこともできなければ、手を伸ばして引き寄せることもできない。つまり、高い志というのは簡単にかなえられない。
 その志に向けてみなさんが努力したとき、その努力が自分自身のたえにもなるけれども、社会のためにもなるものです。これが志の大事な条件です。ここが欲望と違うところです。

p.222 余っているから、要らないから、もう使わないから、邪魔になるから、これはあげるというのでは、本当の思いやりの心とは言えません。本当に人に対する思いやりの心とは、自分にとって大事なものを差し上げる。

p.233 一生懸命やっても、やらなくても同じだというふうに思う人もおりますけれども、そうではありません。きょうは同じであっても、これから先に差がついてくるのです。

p.235 私は長年この掃除を続けてきた秘訣、そしてまた、人様に掃除を継続する秘訣を聞かれたとき、工夫すること、そのやろうとすることを愛することと答えています。

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ホウレンソウ禁止で1日7時間1ごしか働かないから仕事が面白くなる

2012-10-25 19:56:13 | Book Reviews
「ホウレンソウ禁止で1日7時間15分しか働かないから仕事が面白くなる」 山田昭男・著、東洋経済新報社、2012年9月20日

p.30 ウチの場合、人気製品でも毎年改良を加えつづけることが前提。

p.32 自主的に仕事に取り組むのは、未来工業の前提。だからホウレンソウも禁止している。しかし、自主性は自分の仕事だけにとどめず、連携する他部署の人間の自主性についても考え、もう一段高いレベルで、自分の仕事を見極めなければならない。

p.36 権限と責任を与え切らないと、部下は育たない。

p.37-8 細かく開発のプロセスを管理する会社や組織では人が育ちにくい。社内での肩書きが上だというだけで、上司がくわしくもない製品についての判断に関わることになるからだ。
 それに担当者から見れば、「だって課長も部長もOKしたじゃないですか」と責任転嫁する余地が生まれる。それでは、個人の問題解決能力や判断能力がなかなか身につかない。

p.40-1 「自分しかできない仕事を」と意気込んできた自分を捨て、「自分と同じことができる人をたくさんつくろう」と考えた。その手段が社内勉強会。

p.45 未来工業には営業ノルマも、売り上げ目標もない。「これを売ってきなさい」というプッシュ製品もない。

p.64-5 どんな職場でも上司ががんばりすぎると、部下の出る幕がなくなるので、優秀な部下が育たない。むしろ、上司の指示待ち人間ばかりが増えてしまう。「自分の判断で下手に動くと上司に叱られるかもしれない」と考えるからだが、それなのに上司は上司で、「部下がなかなか育たない」と愚痴ってばかりいる。

p.65 たいていの社長や上司は、部下に命令したがる。それは自分がオールマイティだとか、自分は部下よりは仕事ができるという錯覚の下、とにかく命令するのがリーダーシップだと勘違いしているせいだ。
 能書き専門の経営コンサルタントたちも異口同音に、「リーダーがまず率先垂範を!」などと、まことしやかにいう。勘違いもはなはだしい。

p.66 社員一人ひとりが常に考え、自分の責任と権限で行動し、それが間違っていれば改めることでしか当事者意識は育たないから、ホウレンソウだけでなく、上司から部下への命令も禁止している。

p.68 降格人事は社員を委縮させてしまうからだ。「常に考える」社風を根づかせるためには、失敗に伴う降格人事は絶対にやってはいけない。

p.79 差別化を得意とするウチでは、失敗はマイナス評価にならない。会社や上司が失敗をマイナスと見てしまうと、誰も試行錯誤をしなくなるからだ。とりあえず上司のいうとおりにしていれば、その失敗は上司の責任であって、自分の責任にはならない。そういう環境から、いい仕事が生まれてくるはずはない。

p.80 なんでも管理、管理と騒ぐと、社員は当事者意識をもてないまま、年齢だけを重ねてしまい、上司のイエスマンばかりの職場となってしまう。

p.82 「社内提案制度」にもとづき、社員たちから絶えず種々雑多なアイデアを引っ張り出しつづけるには、そのゴールモデルとなる製品がきちんと残っていくことが不可欠だ。それは失敗した社員を降格させないことと同じくらい重要なことだ。

p.88 節約主義からは創意工夫のアイデアは生まれづらい。

p.90 社員の不満をできるだけ減らすことが、経営者や各部署の上司が「常に考える」べきことのひとつでもある。

p.100-1 「生き残るには、一人ひとりが製品や仕事の差別化で工夫するしかない。それには働く人がやる気を起こす会社にするのが、いちばんの近道だった」
 働く人がやる気を失うようなリストラや福利厚生策の縮小などで、企業収支の帳尻をなんとか合わせようと懸命な企業の人事部長・・・・・

p.104 「人件費、人件費」と口ぐせのようにいう会社は、働く人間をモノとしか見ておらず、働く人間の気持ちを完全に見損なっている。職場とはさまざまな気持ちの集合体だということが理解できていない。「常に考える」方向がまるでトンチンカン。

p.121 会社の隅々にまでそれを浸透させるためには、くり返しいい続けることが必要だ。ほかの会社みたいに、母親が子どもにあれこれ口うるさくいうようなマネはしないから、自分なりに常に考えて、がんばって働いてくれということだ。これは経営者だけでなく、管理職の立場にある人たち全員に、同じことがいえる。
 しかし、日本人が大好きな「管理」の大半は、社員を子ども扱いすることと同じ。それでは自分で考えて判断し、行動する社員は永遠に育たない。

p.123 目標は社員一人ひとりが考えるべきものだ。会社が社員に目標を与えるのは、子ども扱いしているのと同じである。

p.125-6 そんな(仕事があまりできなくとも従順な部下がかわいく、仕事ができてもなつこうとしない部下は好きになれない)人間が、人を公平に評価することなどできっこない。だから成果主義は、職場に必ずマイナスな感情を生み出す。マイナス効果の代償は数値化できないが、高くつくにちがいない。

p.128 「どれだけがんばっても、反対に、どれだけ働かなくても給料は同じなら、社員はやる気が起きないはずだ」と批判する人がいるが、アメリカ人はそうかもしれないが、日本人は必ずしもそうではない。
 生活も収入も安定のほうが好きな日本人は、がんばっただけ収入が上がる分、成果が残せなければ、収入がどんどん減ってしまう評価制度は歓迎されない。

p.149 経済効率ばかりをよしとしたがる人たちが多いが、商売はそう単純なものでもない。非効率だから、無駄だからと誰もつくらない製品だからこそ、あれば便利ということだってある。

p.154 差別化のポイントは、商品や値段以外にも、アフターサービスや営業マン個人の信頼度、お客さんの立場に立った製品開発など複数ある。

p.175 「お客さんにウケる製品づくりにはコストをかけろ!」

p.178 「改善と止めなければ失敗にはならない」というのが製品開発におけるウチの差別化。開発担当者も、ほかの担当者から「この製品は自分にやらせてほしい」という強い要望がないかぎり、同じ製品をずっと担当する。ひとつの製品について多くの経験が蓄積されるため、改善点も的確なものになりやすい。

p.190 会社とは、目には見えづらい、いろんな感情をもった人間の集まり。働く人の幸福感や意欲が乏しければ、職場の士気や生産性は下がり、売上高も減っていかざるをえない。

p.200 ホウレンソウを未来工業がやらない理由は前にも書いたが、上司にいちいち報告する時点で、部下たちの突拍子もないアイデアや発想は抑制されてしまうからだ。「そんなの、どうせできっこないだろ!」と上司にいわれると思うと、部下の側で事前に遠慮してしまう。社員たちにそんなマイナス思考を植え付けて、委縮させている時点ですでに「管理」と同じこと。だからホウレンソウは未来工業には不向き。
 経営はプラス思考でないと成功しないし、売上げも上がらない。ここに社員を管理するという考え方の本末転倒がある。


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あなたが先に儲けなさい

2012-10-22 21:24:11 | Book Reviews
「あなたがけなさい」 菅谷信一・著、経済界、2012年10月2日

p.154 「穴の空いたバケツのような会社には、どんなに新しいお客様を追いかけても利益という水はいつになってもたまりませんよ」

p.154-5 業種を問わず具体的に私が勧めている手法は、「菅谷式ニュースレター」と呼ばれる独特のかわら版をお客様に送付することです。

p.158 インターネットを通して、問い合わせや注文が来る会社と、来ない会社の違いは、実は本質的にこの二つの要素しかありません。この二つの要素の掛け算の結果が「ネットを通しての問い合わせ・注文」なのです。その掛け算とは次のようなものです。
 (インターネット上における自社の露出量)×(自社ホームページに掲載されている情報の濃さ)

p.162 自社ホームページをすでにお持ちの方は、以下の五つのポイントをチェックしてみてください。
①自社の理念を、社長みずからの言葉で、記事と映像によって表現されているか
②ライバル会社との差別点(USP)が、最低三つ示されているか
③中核社員の想いが、記事と映像によって語られているか
④お客様の声が一組につき各一ページ、映像、記事、写真で表現されているか
⑤自社商品、サービスが、丁寧に説明されているかどうか

p.175 それでは、USP、「あなたの会社が選ばれる理由」は、一体どのようにして作り上げればいいのでしょうか。私は、このようなシンプルな七つの質問を、経営者に投げかけるようにしています。
①あなたが仕事において絶対変えたくない方針・ポリシーは何ですか?
②既存客は数ある同業他社がある中で、なぜ御社を選んだのだと思いますか?
③御社は、これまでどのような方法で顧客を獲得してきましたか?
④御社がライバル会社に優っているところや異なるところは何ですか?
⑤既存客は御社の商品、サービスについて、どのように喜んでいますか?
⑥あなたがこの仕事をしていてい一番嬉しかったことは何ですか?
⑦御社のお客様の共通点や特徴とは何ですか?

p.182 昔と違って現在は、誠実な商売をしていれば報われる、そんな良い時代になりました。誠実な商売をしている会社とお客様を結びつける立役者は、もちろんインターネットです。

p.183-4 企業に対する世の中の評価基準が、「儲かっている会社」や「大きな会社」を無条件で評価するのではなく、「誠実な商売をしている会社」、「理念に基づいた商売をしている会社」を評価するように変化してきている以上、それに逆らった企業の価値の構築はできないのです。


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スタートライン

2012-10-21 10:00:01 | Book Reviews
「スタートライン 一歩踏み出せば奇跡は起こる 喜多川泰・著、ディスカヴァー、2012年7月15日

p.16 「向かい風が強いということは、前向いて走ってる証拠や。胸を張ってええ」

p.17 たしかに、今、君がおらんなっても何も変わらんかもしれん。でも、君が生きていれば世の中は大きく変わるいうことを忘れちゃいかんぞ。
 五年後の自分の可能性を舐めんなよ。

p.20 将来に希望を持った人は、挑戦を選ぶ。

p.30 君らが生きるということは、その役割を果たすということや。

p.52 ふう。今日は本当に素敵な時間やったね。このテーブルで起こった出来事はほんの一瞬だったが、ここに並んだ料理にはひとつひとつ歴史がある。すべてはこの瞬間にしか生み出せないものだ。同じ瞬間は二度と訪れない。
 我々三人がいっしょに食事をすることは今後もあるかもしれないが、今日と同じ時間をつくることは絶対にできない。食事を楽しむというのは、二度とこないこの瞬間に集中するということなんです。きっとわたしは、今日のこの瞬間のことを一生忘れないだろう。

p.58 実際に流行っているお店は、技術がすごくいいお店よりも、雰囲気がいいとか、感じがいいとか、話が合うとかそういった要素がそろってるお店よ。
 でも、新しいお店も、そのうちお客さんが減って落ちつく場所がある。どのあたりで落ち着くかは『また行ってみたい』と思える度合いによって決まってくるわ。そして、それを決めるのは、技術も大事だけど、話が合うかどうかなのよ。

p.164 目の前のことに本気で生きれば、奇跡が起こる。でも、本当は、それは奇跡ではなく、あたりまえの出会いなんだ。

p.167 いい本と出会ったら、必ず何か行動を起こして、この本と出会ったから今の自分があるという状態をつくらなければならない。そうしたときにはじめて、君にとっても、その本の価値が決まる。

p.187 わたしがしようとしているのは、誰かにすがったり、頼ったりすることじゃないかって。すごい人と知り合いだったり、その人の近くで学ぶ機会を持ったら、なんか、自分もすごい人になれたような気がするけど、それって、そこに行けば大切にしてもらえるってわかりきっている場所で、自分を成長させることにはならないような気がしたの。もっと、本当に外に出て自分を鍛えたいというか・・・・・。やっぱり、臆病で、小さくまとまっている自分がいて・・・・・。それを壊したかったのかな。

p.195 おまえは、これから自分の人生を始めるんだろ。せっかくの一度っきりの人生だ。ひとつくらいは、誰もが無理ってあきらめるような簡単には手に入らないようなものを追い基円手生きていこうぜ、お互いに。

p.196 それに、不安なのは必ずしも悪いことじゃないぞ。その不安は、新しいことに挑戦している証だ。

p.237 自分にとっての本の価値は、その本を読んだあとに、何を成し遂げたかで決まるということです。世の中には、心を動かされる本がたくさんあります。そして、そういう本との出会いは、いつも最高のタイミングで訪れます。
 だからこそ、「感動した」「いい本だった」で終わりにせずに、その本と出会うことによって「一歩踏み出した」「新しいことを始めるきっかけになった」と言えるよう、実際に行動することも読書の一部です。


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起業家に必要なたった一つの行動原則

2012-10-20 21:44:44 | Book Reviews
『起業家に必要なたった一つの行動原則 成功者は「思い」を5分ごとに確認する 福島正伸・著、ダイヤモンド社、1998年6月25日

p.i 事業の成否はそこに関わる人がどのような「思い」を持っているかで決まる

p.ii 実は最高の経営資源とは人間の持つ「思い」なのである。それは情熱といわれることもあれば、意欲といわれることもある。
 「思い」が、事業を成功に導くのか。それは事業を行うその基盤が“人間”社会だからにほかならない。経営者も人間であれば社員も人間、その活動成果を得る顧客も人間だ。

p.14 ヒロコフーズは、多くの店舗を抱えていながら店長同士の間に競争という概念はない。企業内での競争は相手の欠点を見て見ぬふりをする風土をつくり出すからだ。

p.15 強い「思い」は他人がどうしてそこまでするのかと思うことを当たり前の行動にしてしまう。「思い」のない人は目先の利益に翻弄されるが、強い「思い」を持った人はその「思い」と行動が一致する。そこには何の不自然さもなくなってしまうのだ。

p.34 社会は強い「思い」を持った人材が埋もれていることを許してはくれない。

p.39 「福島さん、ずいぶん後ろ向きになられたんじゃないですか。何事もチャンスはチャンスですよ。ピンチなんて思うこと自体、もう後込みしているということですよ」

p.60 社長なんていつ辞めてもいい。社長業が目的ではなく、一つの役割にすぎないんですから。会社は社長の所有物ではなく、社会に役立つプロジェクトの一つなんです。だから社員を管理したり、評価したりすることも意味がない。強制したとしても、心の底からそう思わなければいい仕事はできない。すべてのプロジェクトは本人の自発性によって行われるべきなのです。

p.74 強い「思い」は本質からものごとをとらえ考える思考を促す。そこではうわべの理論や常識などはまったく意味を成さない。現実的であるかどうかとか、理解できるとかできないとかではなく、本物であるかどうかということが基準となる。そして理論はあとからついてくる。

p.93 「そうなるとお金を貸している銀行も困るだろうな。仕入れ先も仕事が減って困るだろうな。もちろん自分の会社の社員も困るし、自分の家庭も自分自身も困る。ということは、誰も会社が潰れることを望んでいないのではないか」
 借金は自分が成長するキッカケにすぎないのではないか。自分が乗り切れない問題は自分には起きない。あわてず考えて、できることを一つ一つこなしていけば自分に起きた問題は必ず解決するはずだ。
 考え方一つで自分の気持ちが正反対になる。問題が起きたことが問題ではなく、その問題をどう受け止めるかが問題であったのだ。

p.104-5 人と人との出会いを大切にする「思い」、つまり他人に対する「愛」が事業の基本であり、何よりも優先すべきものであるということを安川の姿勢を通して教えられた。事業はお金のためであり、それ以外の何物でもないという世界から、事業は他人に対して「思い」を持って接することであり、その結果としてお金が動く世界なのだと、価値観が根本から変わった。そしてそれこそ、高橋が望んでいたものであったのである。

p.118 人生において最も楽しいのは、思い描いたことが自分の努力で達成されたときの達成感である。過程が辛いのは当たり前で、その辛いことがあとになって充実感になる。

p.120 人間は弱い生き物かもしれない。しかし強い「思い」はどんな厳しい環境でも乗り越える勇気を喚起する。強い「思い」を持つ人間の可能性は無限大である。

p.132 「どんなに維持しようとしても、必要のないものはなくなる運命にあるんだよ。これまで時代の変化を見過ごしてきたんだから、仕方のないことだ」

p.135-6 相手を喜ばせたいと思ったら、相手に喜んでもらいたいと心の底から思って接することが何よりも大切だ。それはテクニックでごまかせるものではない。なぜならテクニックであることを相手は感じ取ってしまうからである。人は相手から何を言われるかよりもどのような気持ちで言っているのかを感じ取る。「思い」があってこそテクニックは生きるのであり、「思い」のないテクニックは相手に疑念を持たせてしまうだけで効果はない。相手に伝播し共感を得ることができる企業活動は、経済環境の好不況とはまったく関係なく成長を続けるだろう。

p.153 私たちは強い「思い」を持つことによって創造性を発揮して仕事をするようになることができる。なぜなら、強い「思い」を持つと朝から晩まで考え続けるようになるからだ。
 創造性はすべての人が潜在的に持っているものであり、それを発揮できるかどうかはその人がどのような「思い」で生きているかどうかによって決まるのである。世の中の多くの歴史的発見や発明のもとになった気づきはこうして得られたものばかりである。

p.171 「事業はシステムや制度によって伸びるのではない」
 そう確信したのは、そんな経験があったからである。そこで気づいたのがビジョンとポリシーの大切さだ。自分たちがなぜ事業をしているのか、どうしてこうやってみんなで働いているのか、何を目指しているのかなどを忘れ、いつの間にか目先のことだけになってしまっている。

p.172 最近わかってきたことなんですけれども、一生懸命に営業しなければ売上が伸びないという事業ではいつか限界がくる。そうではなくて一人のお客さんに対して、どれだけきちっとしたサポートができるかというほうが結果的には事業は伸びるんです。事業はお客さんに喜んでもらわなければ成長できません。

p.173 「思い」を持つというのは、たとえまわりの誰も動かなくても自分から動くことを意味する。「思い」はその人が今どのような状況にあるかに関係なく持つことができるものである。人が「思い」を持つことに対しては、何の制約も受けることはない。その自由はどんなに厳しい環境に置かれても変わらない。しかも「思い」は逆に環境に働きかけ、その環境を自分の思いどおりに変えてしまうことだってできる。

p.190 「苦しいことも楽しいこともみんなで一緒に感じるためには、もう強気なことばかり言うのはやめてください。みんな石塚さんが言うように仲間なんだから、もっと本音を出してくださいよ」

p.191 強い「思い」は現実化する。「思い」が強いほど現実化するスピードは速くなる。「思い」が実らないのは「思い」のレベルが低いからにほかならない。「思い」のレベルに応じて私たちは行動し、そしてその思ったとおりのことを現実化してしまう。もちろんそこに行き着くまでの過程は簡単なものではないかもしれない。しかしどんなに新たな問題や障害が目の前に現れようとも、一つ一つ乗り越えていくことができるだろう。

p.196 事業において最も大切なのは「人」であって会社や組織ではない。なぜなら会社や組織をよくするも悪くするも「人」が決めるのであり、会社や組織といったものは「人」が社会活動を営むうえで便宜上つくった仮の存在にすぎないからだ。
 ではさらに、人がいさえすればいいかというとそうでもない。そこにどのような「思い」を持った人がいるのかということが重要になる。人は勝手に動くものではなく、「思い」によって動くものだからだ。弱い「思い」しかなければちょっとした障害にぶつかっただけで、その行動は止まってしまうかもしれないが、強い「思い」を持って臨めばどんなに大きな障害だって乗り越えていくことはできる。

p.196-7 障害があることが問題ではないのだ。何をしたって、それこそじっとしていたって病気やけが、災害といった障害は自分の身に降りかかってくる。大切なことは、そういう障害に対して自分はどんな「思い」を持って臨むかということである。障害の大きさに対してどれだけ強い「思い」を持ったかで、それを乗り越えられるかどうかが決まる。最も強い「思い」を持つことができれば、乗り越えることができない障害など私たちにはありえない。

p.198-9 大切なことは相手がどのような行動をしているかではなく、自分がどのような「思い」を持って行動しているかということなのだ。
 そしてまた商品も自分の「思い」のレベルと同等のものができる。商品開発に関わる人の「思い」が、その商品の善し悪しを決めてしまうのである。いい加減な気持ちでつくったものは、どんなに見た目がよいものであったとしてもそれをつくったときの気持ちが相手に伝わってしまい、顧客に受け入れられることはないだろう。商品を手にした相手が感動するのは、つくり手がその何倍もの「思い」を持ってつくったときだけだ。顧客は商品を通してつくり手と同じ気持ちになる。

p.200 「こんなはずじゃなかった」と言う人がいるが、それはありえない。「こんなはず」にしてきたからこそ、「こんなはず」になったのである。しかし、予想外の結果になってしまったことを嘆く必要はまったくない。いつからでも新たな「思い」を持つことによって、私たちはこれからの人生をどのようにでも変えることができるのだから。
 ほとんどの起業家は社会的に恵まれた環境から成功してきたわけではない。強い「思い」を持って事業に取り組んできたからこそ、厳しい環境をも乗り越えてきたのである。

p.201 企業は成長しているときに降りかかる問題に対して、関心が薄くなってしまう傾向がある。企業は成長しているときに次々と問題を蓄積しているといえる。それが次第に大きくなり、いつの間にか企業の存在そのものを揺るがすほどの問題となるときが必ずくるのである。

p.202 「思い」の特徴の一つに、強い「思い」は自分から行動を始めるようになる一方で、弱い「思い」は他人の行動に期待することがあげられる。

p.203 強い「思い」を持った人ほど疲れない。人間は肉体的にも浸かれることはあっても、精神的に疲れることはない。仕事はやればやるほど疲れるものと決めつけている人がいるが、本当は「思い」を持って仕事をしていないだけのことである。働くから疲れるのであって、「思い」を持って働かないから疲れるのだ。

p.204 休むのは体力を蓄え、集中力を高めるためであって、楽をしたくて休むのでは意味がない。

p.215 日常生活に支障のない程度の収入があると「思い」は弱くなってしまう。これ以上がんばるのは面倒だ。生活に困っていないのだからまあいいじゃないかなど、このような気持ちに流されないようにするためには、繰り返し繰り返し自分に言い聞かせ続けることである。「思い」を強くするためには、自分が何のためにここにいるのか、自分は何を目指しているのかということを何度も自分の中で確認していかなければならない。

p.217 強い「思い」は楽に生きることを拒絶するのである。

p.218 「思い」のない人は他人の話に関心を示さない。「思い」のない状態のときには他人の話に関心を示したところで疲れるだけだからだ。一方、「思い」を持っている人はどんなものごとに対しても強い関心を示すようになる。それは少しでも自分の変革に役立てようとするからである。

p.228 たとえば強い「思い」を持った人々と付き合い、身近にそのような人々の存在をつくっていけば、彼らから「思い」を伝播され、自分も強い「思い」を持つことができるようになるだろう。また自分で海外などへ出かけることによってそこで今までにないような体験や衝撃を受けることも、自ら環境をつくり出した結果といえる。行動を起こすことが自らチャンスをつくり出しているのである。

p.230 強い「思い」は自分を環境から解き放ち、自由で喜びに満ちた世界へと導いてくれる。厳しい環境ももはや制約条件ではなく、その中で道を切り開いていくことにむしろ大きな感動を感じるための必要条件になってしまうだろう。

p.233 お互いに助け合って目指す目的を達成することが、企業の中でまず必要な考え方なのではないだろうか。
 さらにこのことは同業他社においても同じである。他社に勝つことを目的にするのではなく、他社の手本になるように自分たちを成長させていくことを目的にするという考え方である。他社に勝ちさえすればいいという考え方は、他社の弱みを突いてたたき潰し、自社の繁栄だけを考えるということになる。このような企業が社会から喜ばれる理想の企業とはいえないだろう。


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「愛される店長」がしている8つのルール

2012-10-18 21:44:08 | Book Reviews
「愛される店長」がしている8つのルール スタッフを活かし育てる女性店長の習慣 柴田昌孝・著、同文舘出版、2012年3月23日

p.2 スタッフの定着率を上げていくために、店や会社はさまざまな福利厚生を用意し、スタッフのやりがいを高めようとします。しかし、定着率を上げ、スタッフが働きたい店、スタッフが輝く店をつくる本当の秘訣は、福利厚生などの制度の充実ではありません。なによりも店長自身が「愛される」店長になればよいのです。

p.18 理想の店長とは、“人間力”のある店長なのです。

p.23 あなたが「愛される店長」になる目的は、あなたが輝き、「店長になりたい」というスタッフをつくることなのです。

p.26 店でのすべての判断が、お客様のためであること。店長の言動が、お客様のためであること。
 時代は違いますが、普遍的にこの「お客様第一主義」をふらさない凄腕店長たちは、「愛される店長」といえるのではないでしょうか。

p.28 部下に任せられない。だから育たない。
 そして、やらせてみて指導するようになりました。すると、パートさんの定着率が上がり、パートさんの成果が出始めました。そして、成果が上がって母親もパートさんを認め始めるという好循環ができたのです。

p.30-1 私の見てきた愛される店長のスタッフを見るときの特徴は「長所ありき」なのです。長所から探す店長は、人間関係が圧倒的にうまくいっています。長所から探す店長は、スタッフのいいところを伸ばそうという深層心理が働いていますから、注意や指導をしても、どこかに温かみがあり、スタッフも納得するものです。

p.42 まず、大切なのは人と人との信頼のベース(下地)をつくることだ。それがないのに怒っても反発あされるだけ。大切なのはまず互いにお互いを知り合うこと。そして、俺が起こる理由、俺の気持ちをしっかりと伝えて怒る。それがあれば怒ろうが、怒鳴ろうが、正しいことであれば、相手の心にすーっと相手スーッと入っていくもんだ。

p.43-4 正しいアドバイスをしているのに、相手にわかってもらえない。ましてや、「怒られた」としか思われていないなんて、これこそ店長という仕事が嫌になってしまうパターンです。その理由はやはり、相手との信頼というベースができていないからです。
 指導とコミュニケーションは、切っても切れないワンセットであることを忘れてはなりません。

p.53 「欠点はあなたにとって悪いところだから直しなさい!」ではなく、「欠点を直したあなたはもっと魅力が増すんだよ」ということを伝えましょう。もともと、「相手へ指導する」ことは、「相手をもっとよくしてあげたい」という意思を伝えるコミュニケーションなのです。

p.58 スタッフが「好きで選んだこの仕事」を、「向いている仕事」にしてあげることが、スタッフ育成の目的だと思います。入社してすぐのときは、スタッフにとって「好きな仕事」ですが、「向いている仕事」とはいえません。向いている仕事とは、結果を出せる仕事のことです。

p.65 今は、自分も相手も70点でいい! と思うようにしました。この考えで、何よりよかったのは、90点をとったら、褒められるようになったことです。以前は、90点だと100点に10点足りないと見ていたスタッフを、70点よりも20点も多いスタッフと見られるようになったからです。自分もすごく楽になって、仕事ももっと楽しくなりました。

p.67 スタッフがちゃんと仕事をしたときは何もいわずに、失敗したときだけ注意をする店長がよくいます。これもNGです。注意するのはいいことなのですが、きちんといい仕事をしたときに、OKのサインを出してあげることも忘れてはいけません。スタッフは、あなたの「見てるよ!」のサインがほしいのです。

p.68-9 Aさんは、結果をねぎらっただけなのです。しかし、褒めるということは、「行動の意識的な定着化」を目的とします。わかりやすくいうと、褒める効果はプロセスを定着させることも意味があり、そこに成長があります。
 結果に対しての要因を褒めてあげる。そして、その要因を再度、褒めることによって、定着化させてあげるのです。

p.79 私は、スタッフに聞いて決まることと、上に立つ者が決めないといけないことがあると思っています。商品の戦略の決定は、たくさんの人に聞けば聞くほど、幾通りもの意見が出てきます。つまり、聞けば聞くほどまとまらなくなるのです。

p.80 ワンマンな決定は、みんなの意見を聞いたうえで、まとまらない場合の最終兵器です。それは前向きな決定方法としてのワンマンな決断です。ここで、しっかりと自分を出し、意見をまとめるのが、愛される店長のワンマンです。

p.86 仕事での臨界期にしっかりとした理念や原理を教えてもらえた人、教えてもらえなかった人。その差は仕事に対しての考え方や取り組み姿勢において後々、雲泥の差がでます。臨界期に技術を教えられた人と、考え方から教えられた人は、まったく違う「売上のプロセス(過程)」を考えます。
 技術から教えられたスタッフは、「売れればいい」と思う結果主義の傾向が強くなります。考え方から教えられたスタッフは、売り方にこだわり、「お客様に喜んで買ってもらう」という思考的な傾向になります。
 入社から半年のスタッフ育成が勝負です。この時期にしっかりと考え方から入るカリキュラムを組み、成長を促しましょう。

p.86-7 臨界期の指導で最も大切なのは、お客様を喜ばせることが私たちの仕事の一番大切な原点であるという原理原則を教えてあげることです。また、技術よりも人間力が売るために大切なことも教えてあげましょう。

p.100 私は、年上のスタッフの方を、店長として「使う」なんて考えたことは1度もありません。それは、おこがまし過ぎます。自分の思い通りに年上スタッフを動かそうなんて思っていません。むしろ、知恵を貸してもらい、「私が年上のスタッフの方を必要としている」ことを感じてもらっています。私が頼りになる店長になるというより、私が頼りにさせてもらっているというか。

p.106 私の経験上、優秀なスタッフほど扱いづらいです。
 店長がしっかりとした信念を持って仕事に取り組んでいない場合、その(優秀なスタッフからの)質問に対しての返答の基準がぶれたり、矛盾が出たりします。結果として店長は、自分のいうことを素直にきくスタッフを重宝がり、自分のいうことにいちいち質問が多いスタッフを煙たがり始めるのです。

p.112 決定事項は必ず、その決定に至った過程と理由をワンセットで伝える癖をつけましょう。さまざまな事項において、店長の説明不足が、スタッフの勝手な妄想を呼び、スタッフ同士で不満を大きくしていく場合が多いのです。

p.113 店長は、スタッフと1対1で接しているように思いがちですが、スタッフ同士は仲が悪いように見えても、「つながっている」ということを絶対に忘れてはいけません。

p.129 頼まれたときこそ、相手の想像以上のことを返してあげると、信頼感がぐっと増すのです。仕事上の信頼とは、「あなたに頼めば、正確だし、何より速くやってくれる」と思われることで築きあげられるのです。これがスタッフとの関係を強化する秘訣です。

p.136 あなたが、相手(部下スタッフ)を変えたいと思うなら、まずしないといけないことは、相手を否定したり、相手の愚痴をいったりすることではなく、相手の懐に入り込むことなのです。つまり、相手の理解者になることから始めるのです。
 なぜでしょう。それは、どんな人だって、例外なく自分を理解してくれる人のいうことを、一番聞くからです。あなたが相手の愚痴や否定をしているようでは、絶対に相手は心を開いてくれないでしょう。

p.139 スタッフが辞めず、信頼される店長の条件はこの2つです。
 ①スタッフの直してほしい点は、その場で直接伝える
 ②必ず、その日にフォローする

p.150 スタッフの考えがお客様のためを考えている場合はもちろん絶賛し、そうでない場合はお客様のために判断するという基準を説明して指示します。こうすることで、店でのあらゆる判断が、お客様を最優先して考えなければいけないという原理を教えているのです。つまり、チームで統一した判断が持てます。

p.163 確かに仕事だけをする関係ならば、飲み会なんて必要ないかもしれません。しかし、それをいうならば、販売するにあたってコミュニケーションがいらないといっているのと一緒なのです。

p.171 「どんな社長になりたいですか」と聞かれれば、「私が社員ならついていきたい社長を目指しています」と答えます。
 「柴田、いい新入社員とは、上司が『こんな新入社員だったらいいな』と思う社員になることだ。そのうちお前が上司になったとき、今度はお前が新入社員だったら『こんな上司がいいな』と思う上司を目指すんだ」

p.171 店長としてのあなたの仕事は、「あなたがスタッフだったら働きたい店」をつくること、「あなたがお客様なら買いたい店」をつくることです。

p.175 まずは、店長という仕事を「お願いされた仕事」ではなく、「自分だからこそ与えられた仕事」と自覚しましょう。

p.176 スタッフにやりがいを与える、巻き込み力のポイントは次の3つです。
 ①スタッフに個別目標と役割を与え、「一緒に店運営に参加している感」を与えてあげること
 ②叱咤激励をして、正当な評価をしてあげること
 ③店にとって、欠かせない人物である気持ちを伝えること

p.180-1 「スタッフに褒めるところがない」というのは、店長の都合のいい自己保身のいい訳です。たいていの場合、「褒めるところがない」のではなく、「褒めたくない」だけなのです。店長の感情的なものが褒める行為を妨げているのです。

p.194 「尊敬できる店長に教えてもらったことは?」の答えには、「仕事のノウハウ」に関する答えがほとんどないということです。ほとんどが、「人としての生き方」や「仕事に対する取り組み姿勢」についてなのが印象的です。仕事のノウハウは、もちろん大切です。ですが、それ以上に、人として大切なことを教えてくれる店長が求められているのです。
 そう考えれば、店長として、上司としての人間力は、仕事において欠かすことのできない大切なものです。人間の魅力。その魅力を引き出すのに必要なのが、「自分磨き」なのです。

p.198 相手がいうことを聞いてくれない、と思ったときは、「なぜ、あのスタッフはいうことを聞いてくれないのか?」という視点で考えてみましょう。相手を嫌いになる前に相手を理解するよう努めるのです。

p.204 スタッフに思いやりを持ち続ける秘訣は、感謝の気持ちを日々確認する習慣を持つことです。感謝する言葉を、毎日スタッフにかけましょう。

p.209 スタッフがついていきたい愛される店長の最大のスキル、それは、お客様視点がぶれないことなのです。

p.210 愛される店長とは、理想の強い像にむりやり姿を変えるような「変身」ではなく、等身大の自分を活かし、「進化」させている店長なのです。


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こうして会社を強くする

2012-10-17 19:25:46 | Book Reviews
新版・実践経営問答 こうして会社を強くする」 稲盛和夫・盛和塾事務局、PHPビジネス新書、2012年7月13日

p.19-20 つまり、弱さを認め合ったりすることが良いか、悪いかではありません。どういう道を歩きたいか、どういう到達地点に至りたいかということが、まず議論にならなければいけません。
 目標が違うのに、そのプロセスを比べても意味がないのです。目標によって方法論は変わってくるのです。

p.24 決断する時に何をもって決めるかというと、それは心の中の座標軸になるのです。ですから私は、社長業を全うする、つまり企業を治めるには、判断・決断の基準となる心の座標軸を持っていることが一番大事だと思います。

p.25 社長は企業に対する無限大の責任感を持つことです。なぜなら、企業は無生物ですが、その企業に命を吹き込むのは社長である貴方しかいないからです。躍動感に溢れる会社になるかどうかは、貴方が企業にどのくらい責任感を持って自分の意志を注入しているかで決まるわけです。

p.30-1 人格でもって部下を引きつける経営者とはどういう人物なのでしょうか。私は、「仁」「義」「誠実」「公平・公正」「勇気」と言う五つの言葉で代表されることができる人だと考えています。つまり、思いやりがあり、義理人情に厚い人で、陰日向なく努力する人、そして人事に際しては私情を挟まず、事にあたっては決して卑怯な振る舞いをしない人です。

p.31 実は、人間が一番強くなるのは、執着から解脱した時なのです。「儲けたい」「偉くなりたい」、これはみな欲望です。もちろん、この執着、欲望から完全に抜け出すのは無理ですが、「人を喜ばすために」と考えれば、その分我欲が引っ込みます。心が高まっていくのは、実はここからなのです。

p.34 企業というのは人間の集まりであり、経営者の役割というのは、その人間の集団にいかに生命を吹き込むかということです。つまり、経営者は、企業を単なる烏合の衆としてではなく、全員が一つの目標に向かって突き進む集団、一つの意識、考え方を共有する集団にしていく必要があるのです。結局、経営目標とは、この人間の集団をいかにしていくかという経営者の思い、意志そのものでなければならないのです。

p.36 経営者にとって目標の設定とその達成は永遠の課題です。そして経営目標が経営者の意志の反映であるという意味において、経営目標を設定し、それに向かって社員と一緒に最大限の努力を払っていくということが、経営者の仕事の大半なのです。

p.40-1 しかし、余人をもって代え難いと思うなら、引き受けてはいけません。なぜなら、会社があっての公職なのですから。まず本業ありきなのです。会社が立派であるから就任依頼が来るのであって、本業を疎かにしては、たとえ公職に就いても良い仕事はできません。
 社長業も辞められない、代わりもいないというなら、全部辞めなさいとは申しませんが、やはりせいぜい七対三です。

p.48-9 次のご質問は、危機に臨んでの経営者の心構え、恐怖心に打ち勝つにはどうすれば良いのか、ということでした。
 結論から言えば、「勇気を持って事にあたること」、これに尽きると思います。まず、「心を落ち着ける」ことです。そして、これが一番大切ですが、「勇気を持って事にあたる。決して卑怯な振る舞いをしない」ということです。姑息な手段を講じて現状に負けてはなりません。そして、こういう修羅場の中でも「謙虚な気持ちでいる」ことです。謙虚さをもって事にあたれば、きっとその中から学ぶことがあります。

p.58 そういった厳しい追及を従業員に対して行うと、人間関係がぎすぎすしてくるのです。その時初めて、「なぜこんなに厳しくするのか、なぜこんなに高い要求を従業員にするのか」について、理由が必要となるのです。つまり理念や社風です。

p.62 新商品をつくっていかれる企業は、コストを基準に値付けをしてはなりません。新商品はその「価値」によってお客様が喜ぶのですから、使う人がいくらだったら買ってくれるのかという「価値」で値付けをすべきです。

p.94 私は、組織を構成する従業員の見極めについては、従来から以下のように考えてきました。できない人だけれども、その人の気持ちがどうなのか、ということを最初に考えました。その人が真面目で誠実で、何とか会社のために一生懸命働こうというふうに思っているならば、その人を大事にしていこうと思いました。つまり、その人の心情といいますか、人間性と会社への愛着がどの辺りにあるかということを、一番に考えて判断してきました。

p.99-100 ですから貴方は、「世間はしがないペンキ屋と言うでしょう。しかし、世間が言うしがないペンキ屋とは、こういう価値のある仕事をしているのです」と、従業員たちに切々と訴えていく必要があります。決して世間体が悪いのではありません。まず、自分の仕事に大義名分を立てて、どういう意義があるのかを明文化し、その大義名分に対して皆で燃えていこうとすべきです。

p.100 次に、お話をきいて、貴方が一番悩んでいらっしゃるなと思ったのは、従業員をまとめ上げられないということです。事業で面白みが出てくるかこないかは、従業員との一体感が出てくるかこないかにかかっています。社長が言ったことに皆が諸手を挙げてついてくる。そのためには、貴方という人間を従業員に訴えていくことが必要です。人間ができていてもいなくても結構です。その人たちを貴方の懐に入れて、自分を分かってもらうようにすることが大変大事です。「この社長とだったら、本当にどんな苦労をしても惜しくない」と、思わせるような人間関係をつくらなければなりません。
 それは無制限一本勝負みたいなもので、自分の仕事なら、まず朝から晩まで一生懸命やることです。

p.114 よく人心掌握の要諦を尋ねられますが、そんなものはないのです。貴方が勉強して辿り着いた哲学を社員と共有するため、全部署に説いて回るしか方法はないのです。

p.118-9 できれば自分を超える能力のある人に跡を継がせ、会社を伸ばしたいというのは道理ではあります。しかし、安全に事業を継承するということを第一と考えれば、非常に保守的ではあるかもしれませんが、私ならナンバー2の条件に「人柄」を挙げます。心がきれいで、人間として正しいことを貫いていくような真面目な人物を、やはり選ぶべきだろうと思います。

p.120-1 さらに、貴方が今しておられるのと同様に人生哲学を修め、(ナンバー2には)人間性を高める勉強をさせなければなりません。こうして、貴方が持つ哲学と共通のものを持っているという認識ができて、信頼関係が構築できた時に、仕事を任すということになっていくのだと思います。

p.233 名経営者の条件がもしあるとすれば、自分の今の経営という仕事を好きになることです。そのためには貴方の今の仕事に打ち込むこと、それしかありません。


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幸福の方程式

2012-10-16 22:04:59 | Book Reviews
「幸福の方程式 新しい消費のカタチを探る 山田昌弘+電通チームハピネス、ディスカヴァー、2009年9月10日

p.46-7 家族の物語を完成してしまった人たちはどうかというと、多くは、ブランド消費に飽きてきています。なぜなら、それは主体的な消費ではないからです。つまり、自分で主体的に選んで消費している、というより、広告戦略とマスメディアのなかで、こういうものはいいものだと言われることによって買い続けてきたにすぎないからです。

p.48-9 結局、ブランド消費というのは、若年層にとっても富裕層にとっても、永続する幸せをもたらすものではありませんでした。なぜなら、家族消費と同じく、ブランド消費は「ブランドが幸福をもたらすと思う商品を買い続ける」ことが必要で、買い続けられなくなったら、不幸に転落するからです。ブランド消費は、大きな物語の崩壊後、次の幸福の物語が見えなくなってしまったなかで、それが見つかるまでのつなぎのようなものにすぎなかったのです。

p.54 (家族消費とブランド消費)いずれの物語も、「幸福を生み出すと期待される商品を買うこと」という点では同じで、それが、近代社会の幸福のシステムでした。すなわち、わたしたちは、商品そのものを買っていたわけではなく、その商品を買うことによって、それがもたらすであろう幸福を買っていたのです。

p.57 「自分の人生が肯定される」というのが、積極的幸福の基礎にあります。

p.62 企業は、幸福をもたらすと信じられるモノを作って売るのではなく、人々が幸福になることをサポートすることによって利益を得ます。こうした新しい消費、新しい商品開発、新しい産業が、沈滞した現在の経済を活性化していくことができるのではないでしょうか。

p.97 なぜ「承認」が重要なのかというと、ひとつは、他人の心の中にいつも自分が存在することの確認を得られるから、もうひとつは、自分を承認してくれる相手に対して自分が影響力を持つことができるからです。「承認」がなければ人から無視され、無力な自分にいつも失望していなければなりません。

p.116 幸福をもたらすと期待される商品を買うことによって幸福を得ようとするのではなく、直接に幸福を得ることを支えてくれる、つまり、幸福を得るための道具としての消費、つまり、先にも述べた「道具消費」です。
 商品が幸福をもたらすのではなく、幸福を与えてくれるのは、あくまでもペンタゴン・モデルの五つの鍵(時間密度、手ごたえ実感、自尊心、承認、裁量の自由)であり、消費はこの鍵を動かすための道具なのです。

p.173-4 特別の個人の利害のためではなく、みんなの利益のために良いことであれば、自分の利益にこだわらないという考え方を「デタッチメント」といいます。デタッチメントな態度では、みんなのためになることが優先されます。

p.179 サステナブルに貢献するのが、「長く使える」ということです。社会をサステナブルにするには、自然の回復力と消費のスピードをできるだけ合わせることです。木を切ることが悪いのではなくて、木が成長する速度で木を切って使えばサステナブルになります。

p.184 幸福にどうしても必要なのは、他人から自分を承認してもらうことです。「自尊心」は自分で自分を承認することですが、他人から自分が承認され、最終的には自分が社会から承認されて自分も社会を承認する、相互承認の状況になることです。

p.229 なぜそれ(家族消費)で満足できなくなったのでしょうか。消費に慣れてしまったから? 自分だけでなく、みんなが同じように行っていることだから? そのような理由はあるにしても、根源的な理由は、家族消費が将来にわたって安定的に続けられる物語ではなく、その瞬間の幸福の断片にすぎなくなったからです。幸福は物語としてしか存在しない、のです。


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売り上げが3倍上がる! 販促のコツ48

2012-10-15 19:38:37 | Book Reviews
予算ゼロでも効果がすぐ出る 売り上げが3倍上がる!販促のコツ48」 酒井とし夫・著、日本能率協会マネジメントセンター、2012年1月30日

p.29 経営で最もコストがかかるのは、お客様を獲得するためのコストだ

p.33 もしあなたの会社やお店が「儲からない」「壁にぶつかっている」「売り上げが伸び悩んでいる」のであれば、そこには原因があるはずです。「不況」「社会情勢」「競合の存在」「顧客の趣味嗜好の変化」「価格競争」・・・・いといと考えられますが、最も根本的な要因は何でしょうか?
 これらの課題を持っていてもあなたと同じ業種、業界で「結果を出している経営者」は必ず存在します。つまり、「不況」「社会情勢」「競合の存在」「顧客の趣味嗜好の変化」「価格競争」などは根本原因ではないということになります。

p.34 「儲からない」という結果を生み出す根本原因は「経営者の目的の不在、計画性のなさ、経営戦略、マーケティング、広告宣伝、セールス、財務に関する不勉強」です。

p.38 実は人間は、「その商品やサービスが良いから買う」「その商品やサービスが安いから買う」のではありません。「その商品やサービスを良いと思うから買う」「その商品やサービスを安いと思うから買う」のです。
 人の心理を理解して、人間の心に訴えて、「良いと思っていただく」「今、買わないと損だと思っていただく」「自分にはこれが必要なのだと信じていただく」ことが大切なのです。

p.59 小さい店舗の場合、こういった八方美人的なターゲット戦略を取ると、コアな客層以外の対応に追われて、コアな客層に対するサービス、説得に費やす時間と労力と資金が効果的に使えなくなってしまいます。そのため意識的に禁止表現を使用することは、本当にサービスを提供したいお客様を選別することに一役買ってくれるのです。

p.63 「共通の敵」を作り、売り手と買い手が一体となることは、お客様が購買に至る壁を一段低くすることにつながります。

p.67 「ギブ&テイク」という発想の場合、最初からテイクすることを前提にした感じがありますが、「返報性の原理」は「見返りを期待せずにとにかくまず与える」ことがポイントになります。

p.70 コピー機やプリンターも同じです。ハードである機械を販売した後も、メンテナンスによって売り上げが継続的に発生します。歯医者さんであっても、初回の治療が終わった後も積極的に「保守管理」で売り上げを上げているわけです。

p.103 説得する相手の態度が説得したい方向と同じ場合には、片面呈示の方が効果があり、反対の場合には両面呈示の方が効果的であると言われています。


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もうスタッフで悩まない!一瞬で最高のお店にする本

2012-10-14 11:17:03 | Book Reviews
「もうスタッフで悩まない! 一瞬で最高のお店にする本 森下裕道・著、ソシム、2007年4月6日

p.17 ポジティブな発言をする店長のお店は明るい店になります。

p.29-30 彼らが本当にやりたいことは何なのかを考えさせること。その中で、せっかく今は接客業の仕事をしているんだから、それをマスターすることが大事だという話をすることなんです。

p.36 上司や会社の偉い人にほめられるよりも、お客さんにほめられたほうが断然嬉しいですよね。
 実は、これが一番やりがいが高まるし、モチベーションが上がるのです。自分たち、または自分のやっていることが間違いじゃない。人から感謝されているんだ、と思ったときの心強さは代え難いものがあります。

p.41 教育で大切なことは、人に思いっきり期待をかけ、心の底から信じること。

p.42 「接客業では当たり前だ」とは絶対に言うな! まずは“なんでそれをやらなければならないのか”意味をちゃんとおしえましょう。人は意味がわからないと、やる気になりません。

p.53 スタッフの働きは店長の鏡です。店長が一生懸命働いているのに、アルバイトがいつも遊んでいる店はありません。店長がダラダラ仕事をするから、アルバイトもそうなっていくのです。店長が期待しないから、アルバイトは単純作業しかやらなくなるのです。
 たとえアルバイトだって、期待をかけて教育すれば、社員並みに働いてくれるようになります。だって、社員とアルバイトの違いって、しょせん“雇用形態の違い”しかないんですよ。

p.56 「人を育てるために最も効果的な方法は、権限を委譲すること」

p.97 「これぐらいなら」というちょっとしたことを見逃すと、お店全体に悪影響が及ぶようになる。

p.115 店舗内恋愛禁止・・・、絶対禁止と謳う、しかし、バレなければいいということです。ただ、少しでも悪影響が見えたら辞めてもらうということです。

p.131-2 商品が悪いのは、もちろん問題です。だけど、商品がある程度の品質以上であれば、あとは接客レベルの高さの問題なんです。商品だけで勝負できるのは、商品の良さがあなたの店でしか手に入らないなど、圧倒的な強さを誇っている場合だけです。

p.133 お店の良し悪しは、働いているスタッフの接客レベルで決まる。

p.151-2 自分がお客さんで行ったときには、商品知識がない店員がいると、「やる気ないなー」なーんて思ったりする。しかし、あなたはちゃんと自分のお店の商品知識を持ってますでしょうか。

p.154 自分の商品に自信を持っていないと、売れるはずがありません。なぜ、お客さんに伝わらないかというと、説明が下手な場合もありますが、ほとんどが自分の商品に自信がないからです。

p.158 あなたは本当に自分の商品を愛しているでしょうか? また、あなたが愛しているということを、お客さんにしっかり伝えているでしょうか? 愛するというのは日頃の商品の扱いでわかるのですが、テクニック的に言えば、やはり「アフターフォロー」をしっかり教えるということです。

p.192 私だって本当は怖い。「こんなこと言って、店長クビになったらどうしよう」「上に目を付けられたら、どうしよう」って思いましたよ。でもやらなければ、何も変わらない。自分が違うなと思ったら、やはり戦うべきなのです。

p.203 お客さんからの喜びの声が、一番やる気につながるのですからね。

p.221 どんな完璧なお店でも、どんなお客さんに喜ばれるお店でも、嫌いな人、文句を言ってくるお客さんは絶対に存在します。でも、それはしょうがないこと。残念ながらそういったお客さんは、ウチのお店のお客さんにはなれないんだと割り切りましょう。

p.225 いま来ているお客さんを楽しませるイベントを実施したなら、イベントの成否は来ているお客さんが楽しんだか、楽しんでいないかです。たとえ、その日の売上が上がらなくても、それは成功なのです。

p.260 残念なことに、あなたが会社やお店でいい仕事をすればするほど、周囲の文句や批判は増えていきます。どんなにいい結果を出したって、認めようとしない人はいっぱいいるのです。
 ですが、言われたときは「ああ、あいつはそういう人なんだ」「かわいそうな奴だな」と思うようにしましょう。そして、自分が周りから羨ましがられるほどの成果を挙げたんだ、と自信を持ちましょう。


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ディズニーの絆力

2012-10-09 22:14:41 | Book Reviews
「ディズニーの絆力」 鎌田洋・著、アスコム、2012年3月30日

p.33 ディズニーの言う効率とは、あくまでもゲストにとって効率がいいかを考えることです。多くの起業では、自分たちの会社の効率からスタートすることが多いですから、これは大きな違いです。

p.38 人を迎える準備に完成などなく、つねにベストな環境を作ることを目標に改善し続けなければいけない。指示されたことだけをやるほうが楽、担当以外のことをしたら疲れる。そんな小さな枠は捨て、心からゲストを思いやること。それが人を迎える準備の根底にあるべきものだったのです。

p.41 相手が困っているとき、自分たちに余力があるのならば、できるだけのことをやってあげなさい。
 私たちが、「ゲストがいたらどう思うか?」を判断基準に据えて、惜しみなく手助けをしていくことで、各部門にあった縄張り意識が薄れていきました。私たちがチャックさんの教えを実践していくことで、「パークはゲストのものである」という気づきが広がっていったのです。

 「薬局は患者のものである」、少なくとも患者のためのものであることには違いない。

p.48 細かな気配りのできる人なのかどうか、細部を大切にする人なのかどうか。誠実さや一生懸命さが伝わってこないとき、人との関係は崩れていきます。

p.73 ディズニーのアルバイトと多くの起業のアルバイトとの決定的な違い・・・・・。それは、キャストを希望する人には、「ディズニー大好き!」のディズニーファンが圧倒的に多いという点です。

 薬局に就職したいという人は、患者さんと接するのを厭わないか、好きかどうか、それが最大の仕事と思えるか。

p.79 決して、普通のお店のように「いらっしゃいませ」とは言いません。なぜなら、ゲストが答えようのない言葉だからです。「いらっしゃいませ」と言われても、「いらっしゃいました」とは答えられません。パークでは、一方通行となってしまう言葉づかいはNGなのです。

p.96 ディズニーの考える効率は、一般の企業とは異なります。経営効率や回転率ではなく、ゲストにとってもっとも快適な状態が効率の良い状態と考えます。考えるべきは、自分の効率ではなく、相手の効率なのです。
 そしてさらに、効率よりも重視されるものがあります。そう、安全とショーのクオリティーです。

p.98 効率よりも、安全を守り、完璧なショーを提供することを優先する。すべてはゲストの快適さを追求するためなのです。

p.109 どんな職場でも従業員は、会社に扱われたのと同じようにお客様を扱うのです。従業員を大事におもてなしすることが、ゲストのハピネスにつながっていく。こうした前提があるので、ディズニーではキャストの体験の質にこだわるのです。

p.128 チャックさんが大切にし、私たちナイトカストーディアルが引き継ぎ、発展させてきたのは、見た目の美しさ、目に見えないところの美しさを守ることだけではありません。むしろ、そこはスタート地点に過ぎず、本当に大切にしてきたのは仕事への誠実さを育み、職務にプライドを持ったキャストを育て続けることです。

p.129 しかし、それだけでは、閉園間近のパークでゴミ箱に頭を突っ込むことをいとわないデイカストーディアルの姿や、ゲストのいない真夜中に明日の準備のために働くナイトカストーディアルの真摯さは、説明できません。何が彼らキャストを動かしているのか。それは本物のサービスを提供しているという自負です。

p.133 気の遠くなるような細かな作業を積み重ねることで、ゲストを感動させています。気づいてくれる人は、必ず、いるのです。

p.141 ど「どんなにお金をかけて人工的なものを作っても、それがものである以上、いくら好きな場所でも3回行けば飽きてしまう。重要なのはそこで働く人なんだ。人の魅力で売らなければダメなんだ」
 箱物の充実だけではなく、人と人とのつながりが感じられる場所であること。ウォルトは、キャストとゲストの絆が深まることの力に誰より早く気づき、コミュニケーションの大切さを説いているのです。

p.148 結局、ゲストはおみやげを通じて思い出を買っているのです。ディズニーランドで感じた楽しさ、良い思い出を形として残しておきたい。

p.151 とくにサービス業の場合、100マイナス1は99ではなく、0だということに気づかなければなりません。

p.157 2回汗をかくことも、ゴミの回収を楽しみにしてしまうことも、始まりはすべてお客様の幸せに近づくためには・・・・・という発想から。こうしたディズニーランドの考え方から気づかされるのは、「相手にしてもらいたいことを自分から先にしてあげる」というとてもシンプルな心がけです。

p.178 相手にとってあなたは「また会いたい人」か。

p.194-5 目の前で起きる変化に、気づくか、気づかないか。明日はこうしようと願ったことを、やるか、やらないか。やり始めたことを持続することが、できるか、できないか。
 人を成長させるのは、ほんの少しの好奇心と勇気。人生は一度だけという前向きな気持ちで物事に取り組む人は、周囲をウキウキとさせる存在になるのです。


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ホウレンソウはいらない

2012-10-08 11:35:24 | Book Reviews
「ホウレンソウはいらない! ガラパゴス上司にならないための10の法則 本田直之・著、日本経済新聞社、2011年11月30日

p.32 今までどおりのレガシー(過去の遺産=時代遅れ)な仕事のやり方を続けていれば、若い優秀な部下にどんどん抜かれていってしまうでしょう。そういう意味では厳しい時代ですが、うまくやると効率化できるいい時代でもあります。

p.38 非クリエイティブな仕事は効率化しよう

p.42-3 昔からビジネスの基本だといわれているのが、前述したホウレンソウです。しかし、ビジネスツールが進化した時代では、この「ホウレンソウ」は、ものすごくレガシーな仕事になっています。やらなければいけないことではありますが、もはやそれをアナログでやる時代ではありません。ホウレンソウは、すべてシステム化してしまえばすむことなのです。
 「ホウレンソウは仕事の基本だろう!」と新人がよく怒られますが、この部分こそフォームをつくって自動的にやればいいのです。

p.50 クリエイティブなアドバイスに時間を割く

p.55 その会社にあるベーシックなやるべき項目、手順があるはずです。それを先にみんなでシェアしたうえで、そこに個々の経験や工夫などを味付けして応用していくと効率的です。うまい営業マンのやり方をシェアしておく。つまり、仕事のノウハウを体系立たせてあげることが、これからのマネージャーには必要なことなのです。

p.66-7 今の世代は、学校にはまじめに行って勉強もしっかりやり、膨大な情報を簡単に入手できる環境に育ち、さらには就職活動も厳しいせいもあって、いろいろなことを大変よく考えています。だからこそ、うまく仕事をやらせればすごい才能を発揮できるはずです。ですからアクションが遅いからといって「こいつらはやっぱり使えない」と判断するのは非常に危険です。
 まず、「知識だけあって経験がないからアクションを起こしづらいのだ」ということを理解してあげないといけないのです。

p.74 「できる2割の社員を思いきり育てれば、この2割がどちらにでもなる6割の社員に影響し、全体がレベルアップできる」ということでした。全体がレベルアップすると、できない2割の社員は、「自分は後れをとっている」と気づいて動き始めるか、そのまま辞めてしまうかのどちらかです。
 逆に、できない2割に力を入れてしまうと、どちらにも属さない6割も「私もケアしてほしい」と、仕事ができないほうに流れてしまいがちなのです。できる2割で会社全体を引っ張っていくのはなかなか難しいため、その2割がどちらにも属さない6割の社員をうまく引っ張ってくれるような形にしたほうが効率がいいのです。

p.107 部下に仕事を任せる際は、仕事の全体像をつかんだうえで、「こういう全体像の中で、きみはこれをやってね」「仕事全体がこういう流れだから、いついつまでにこれをやってほしい」といった、プロジェクトマネジメント力が必要です。

p.122 ルーチンワークやパターン的な仕事は、個々のスキルに依存するべきものではなく、マネジメントする人がパターンをつくってあげればいいのです。あとはそこに個人の味付けをしてもらえればいいわけです。

p.123 「あれやった? これやった?」と聞くのではなく、これも外国人に伝えるのと同じように、明確に「これをやらなければいけない」ということを決めておいてあげて、「これはできている」とチェックできるようにしたほうがお互い効率的です。

p.182-3 マネージャーがやらなければいけないことは、「こう変えろ」という指示ではなく、気づかせてあげることです。部下が自分で「こういう人間になりたいんだ」「こういう成果を上げたいんだ」「こういうステップアップがしたいんだ」と思えるように、気づくきっかけを与えてあげることが大切です。
 私がよくやっていたのは、その人に合うような本を選んであげて「これ読んでみな」と渡すことでした。


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儲ける社長の「頭の中」

2012-10-07 07:29:06 | Book Reviews
『儲ける社長の「頭の中」 秘密の逆発想ノート 川合善大・著、かんき出版、2010年3月15日

p.19 常にお客様を訪問し、そこで「困っていることはありませんか」と聞き、その困っていることを解決すれば、確実に利益の高い仕事につながるのです。

p.23 バーでは酒を売らずに、発想を磨く。そこに成果があります。

p.32 「とにかく、お客様の相談に乗れ! そこに新しいビジネスの芽がる」

p.33 実は起業に成功するか否かの分岐点はココにあるのです。すぐにカタチから入りたがる人は、その分、大きなリスクを負う。逆に本当に成功することができる人は、リスクを減らすシステムを最初に考え、それが成功できると踏んだときに、一気にチャンスをものにする人です。

p.51 私は社員に、「お客様に教えてもらえ」とよく言います。お客様に「買ってください、買ってください」とやれば、重く感じられる、しかし、「これを売りたいと思うのですが、どんな点を改善すればいいか教えていただけませんか」と聞けば、かなりの人がアドバイスしてくれます。
 そしてその部分を改善し、さらに「これでいいですか」と持っていけば、お客様にとっては自分で作った商品のようなものなので、なにかと面倒を見てくれるのです。

p.71 社員の多くは自分のために生きているのであって、会社の理念やビジョンのために、自分や家族の人生を犠牲になんかしてくれません。社員側が求めるビジョンというものは、「こんな会社にいたら、この先、いいことがあるに違いない」という未来予想なのです。
 「儲かったら、臨時ボーナスをこういう基準で弾みます」というビジョンのほうが、絵空事を語るよりはるかに重要。会社を成長させるための理念・ビジョンと、社員に幸せを提供するための理念・ビジョンのベクトルを一致させることが大切です。

p.84 私がよいと思うのは、お客様や商品、サービスに対する責任感が強い組織。

p.90 マネジメントを行う上で、改善では効果が出ない。だから革命しかないのです。従来のやり方の延長線上でやる限り、生まれ変わることは不可能。革命的な方法を見つけたら有能、見つけられなかったら無能のレッテルを張られるのがマネージャーの宿命なのです。

p.91 利益という側面から見れば、社内のコストというものは、どんなに頑張って下げたとしても、ほんの数%にすぎないのです。
 しかし、売上げは頑張れば頑張るほど、青天井で上がります。だったら、社長は社内で細かい管理などせずに、自らがどんどん外に出ていって、お客様の要求を聞きまくるのです。それが一にも二にも、会社のためになるのですから!

p.95 クレームで会社は倒産しません。でも、クレーム処理が悪いと倒産しかねないのです。

p.100 販売ノルマは設けるな! それより大切なのは訪問ノルマのほう。

p.106-7 秘書は「秘書の仕事」をするな! 社長が本来の仕事をできるようにする。
 上司を雑務から解放するのが秘書の仕事。その時々の状況や上司の動き、そして心の中を読んで、先回りして対処してくれればいいのです。

p.109 多店舗展開するため、1店目を出す。すると収益が上がらなくてもつぶさない場合が多い。なぜならつぶすと失敗、出店した自分の汚点になるという、日本人独特の「恥の文化」があるからです。これが欧米だと、どんどん壊しては新しいものを作るし、戦略・方針も立て直す。失敗は恥ではないので、不具合があれば積極的に対応する。そこには何の後ろめたさもありません。

p.122-3 「報告」「連絡」「相談」を意味するホウ・レン・ソウは弊害のほうが大きいと、私は思っています。
 細かな報告が一つひとつ上がってくる。一見、意思疎通のしっかりした立派な組織に思えるかもしれません。しかし、それは「誰も自らの責任で決定できていない」証拠。決して強い組織ではありません。それに、上席者たちが「内部の仕事」に忙殺されるという点も問題です。成果に結びつく仕事へ回すべき時間を、成果にならない内輪の仕事に使っているということです。
 組織の成長は、ホウレンソウのない低い組織→ホウレンソウでよくなった組織→ホウレンソウをしなくてもよい組織・・・・・と、らせん階段のように上昇していくべきです。

p.132 実は、そんな境界線上の仕事こそがビジネスチャンスで、きちんとやると、不思議とお客様の満足を呼び込むのです。というのも、他の会社もなおざしにして、手を付けていないニッチなおいしさがあるからです。

p.136 税理士がよく、「試算表や決算書を見て、経営戦略を立てましょう」と言うけれど、ここに出ている数字は、税金の計算に必要なだけで、決して実際の経営戦略立案には役立ちません。

p.140-1 最初から、やりがいのある仕事はない。仕事が成功するから、やりがいを感じるのだ。
 ほんの小さな成功でいい――。成功体験があったら、自分をホメてあげてください。お客様にサービスして感謝されたとき、ああうれしいなと思ってください。それがやりがいの本当の姿です。

p.145 「一番悪い会社は、経理が威張っている会社である」
 会社は「外向的」でなければいけません。思考が節約、緊縮などの内側ばかり向いていると、気持ちまでマイナスになります。

p.146 リーダーは、目標と方針を明確にする。そして、手段は任せる。
 部下を成長させるには自分で考えるクセをつけさせなければなりません。だから私は意識的に、細かい指示は出さないようにしています。

p.148 専門書、3冊読んだら専門家!

p.159 「システムの都合でできない」と言われると、お客様は簡単に納得してしまいがち。ですが、そんな会社は衰退していきます。
 “商品を売る”のではなく、“効果を売る”ことに、革命を起こすべき時代です。

p.169 不景気だからチャンスがなくなる、というのは幻想。知恵と情報さえあれば、自分の足元に儲けの糸口が転がっている――。“不景気になった”のではなく、“世の中が変化した”のだと考えるべきです。


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あなたのお金はどこに消えた?

2012-10-06 16:32:23 | Book Reviews
「あなたのお金はどこに消えた? 仕事と人生の変わらない法則 本田健・著、PHP新書、2012年10月2日


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店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

2012-10-05 22:36:31 | Book Reviews
ドラッカーは小売り・サービス業を応援している! 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》 もし、ドラッカーがあなたの会社の社長になったら 結城義晴・著、イースト・プレス、2011年5月28日

p.2 どんなお店も、店長が代わると、業績が変わる。どんなお店も、店長次第で、お客さまの評価が違ってくる。

p.9 お客様のために今日何をして、明日のお客様をどうお迎えするかを考え、店員とともに毎日お店の変革を続けていたら、お店の売上げはきっと伸び続け、地域ナンバーワンの店であり続ける――。

p.10 イノベーションとは、顧客にとっての価値の創造である。それは科学的、技術的重要度ではなく、顧客への貢献によって評価される。イノベーションの必要性を最も強調すべきは、技術変化が劇的でない事業においてである。

p.11 「店は客のためにある」のですから、店長が考えるべきことは常にお客様のことなのです。そして、それが「顧客にとっての価値の創造」と「顧客への貢献」を実現する道を開くことになります。

p.13 「社員一人ひとりが、自分の意見や知識をもって、自発的に行動する『知識労働者』でなければならない」

p.14 「店は客のためにあり、店員とともに栄える」のですから、店長は、店員にもナレッジが増えていくように努力しなければなりません。

p.26 企業とは何かと聞けば、ほとんどの人が営利組織と答える。経済学者もそう答える。だがこの答えは、まちがっているだけではなく的はずれである。それ(利益)は企業のいかなる活動も説明しない。活動のあり方についても説明しない。

p.28 ドラッカーは、「利益は企業の外にある」と言いきります。モノが売れなくなってくると、企業は内部から利益を確保しようとします。

p.38 お年寄りたちにとって必要なのは、家電の高度な商品知識ではなく、“自分たちにとって必要な知識”なのです。

p.44 お店の数字ばかりを気にして、自分の実績として評価される目の前の売上げと利益ばかりを見る、お客様や地域社会への貢献に本音の部分では無関心――これでは、店長の役割を果たせないでしょう。

p.49 お店のお客様は誰か。何を売っているのか。自らにそうした問いかけをし、具体的な答えを模索する中で、“地域における自分のお店の特徴、存在意識”を定める必要があります。これを「ポジショニング」と言います。

p.54 ほとんどあらゆる組織にとって、もっとも重要な情報は、顧客ではなく非顧客(ノンカスタマー)についてのものである。変化が起こるのはノンカスタマーの世界である。

p.77 〈単に「売れれば良い、儲かれば良い」ということではなく、それぞれの地域で商売させていただいている一店一店が、常に「お客さまのお役に立ちたい」と考え、「おかげさまで」という感謝の気持を持ち、お客さまから「この店があって嬉しい、この店の側(そば)で暮らせて幸せだ」と言っていただけるようなお店になりたいと願っています。〉

p.81 お店は、店長だけではなく、売り場の担当者やレジの担当者それぞれが自らのナレッジを出しあう場である。「どうしたら地域に貢献できるのか」という観点から店づくり、売り場づくりをしてほしい。みんなの知識や知恵こそ、地域の繁盛店になる最大の資源だ。

p.85 「マネジメント=管理」ではない!」

p.94 様々なピンチに直面したとき、働く人たちは店長やマネジャーの言動を注視しています。
 そこでネガティブな言動をとれば、みんなのモチベーションは下がり、ピンチを脱出するための組織的なパワーは湧いてきません。一方、ポジティブな言動を取り続ければ、みんなの気持ちは明るく前向きになり、組織としての力が増大します。店長が前向きな話をすれば、ピンチはたちまちチャンスに変わるのです。

p.98 キーワードは「明日への希望」です。
 明日を築き上げていくためには、明日への希望を掲げ、みんながそれを持ち続け、現在ある資源を効果的に活用すること、すなわち今日やるべきことをやり抜くことが大切なのです。それを行うことこそマネジメントの役割にほかなりません。

p.102 「この仕事をしていてよかったなあ」と実感する瞬間は、給与明細書を手にするときではないはずです。お客様に具体的な感謝の言葉をいただく瞬間であると私は確信します。そうでなければ、仕事は続きません。

p.104 仕事の喜びの実感は、命令・統制のマネジメントの中からは絶対に生まれません。自らの意思で仕事をしたときでなければ得られないのです。自らの意思や考えを持つ知識商人である彼ら彼女たちにとって、自分なりの仕事の成果としての、お客様の「ありがとう」の言葉は、給料よりもともっと誇り高い成果です。

p.114 用は、お店で働く人たちは上司の指示に従って仕事をするのではなく、一人ひとりが「どうすればお客様が喜び、モノが売れるのか、自分なりに考え工夫する」ということです。「自分なりに」とは、ドラッカーの言う「強みを生かして」と同じ意味です。

p.116-7 「給料や福利厚生をいかに充実させても、仕事にやりがいを見いだせなかったら、人は持っている能力や強みを発揮できない」
 そして、働く人たちが働きがいを見いだすには、仕事そのものに責任を持たせなければならず、そこには必要な三つの条件(生産的な仕事、情報のフィードバック、継続学習)があると言っています。

p.122 それぞれの売り場でお客様がどう変化しているか、お互いに聞きあうことなどが「継続学習」にあたります。店長が地域のコミュニティに参加することなども、店長自身の継続学習にほかなりません。

p.127 「命令する権限ではなく、貢献する責任があるかどうか」がマネージャーの定義である

p.135 またドラッカーは、目標の設定について他部門との連携を強調しています。このことも非常に重要なことです。部門の目標や個人の目標は、それぞれが単独の考え方で立てるわけにはいかないからです。

p.141-2 ドラッカーはまた、「組織は、一つの使命しか持ってはならない。さもなければ、組織の構成員は混乱する」とも言っています。氏名は、「われわれの事業は何か」「われわれの顧客は誰か」の問いかけから定まってきます。

p.144 縄張りに関心を向けさせてはならない。それは人をまちがった方向へ持っていく。そのとき組織構造は、成果に対する障害以外の何ものでもなくなる。

p.164-5 マーケティングの理想は、販売を不要にすることである。マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。
 「“売るしくみ”ではなく、“売れるしくみ”をつくれ!」

p.166 「われわれは何を売りたいか」ではなく、「顧客は何を買いたいか」を問う。「われわれの製品やサービスにできることはこれである」ではなく、「顧客が価値ありとし、必要とし、求めている満足がこれである」と言う。

p.169 「真のマーケティングは、顧客からスタートする。すなわち、現実、欲求、価値からスタートする」ということです。

p.176 イノベーションを未来のために行ってはならない。現在のために行わなければならない。

p.179 「われわれが世界でいちばん大きな会社になったのは、大企業のようにふるまわなかったからだ。われわれは地域の一店一店を最良のお店にすることだけを考えた」

p.180 私は、今日の成熟市場に生き残るのは、そのマーケットでトップの座にある「リーダー」と、それに対抗する二位の「チャレンジャー」、そしてもう一つ、四位でも五位でもない、何位でもない「ニッチャー」だと考えています。三位・四位・五位あたりの座にあって「リーダー」や「チャレンジャー」のまねばかりしている「フォロワー」には、サバイバルの可能性はありません。

p.181 お店でいえば「こういう買い物ができるのはあのお店しかない」と思われるような存在になることでしょう。「あのお店しかない」というのは、限定された分野とはいえトップの座を示す言葉です。

p.187 たとえば、お店に買い物に来られたお客様がハッピーな気持ちで家に帰る。買ってきた商品を見たり、利用したり、食べたりする家族がまたハッピーな気持ちになる。ハッピーな雰囲気が家庭に広がり、家族愛が広がる・・・・・こうした流れをつくることも「経済や社会を変える」ことにほかならないのですから。

p.204 リーダーたることの第一の要件は、リーダーシップを仕事と見ることである。効果的なリーダーシップの基礎は、組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で明確に定義し、確立することである。リーダーとは、目標を定め、優先順位を決め、それを維持するものである。
 リーダーたることの第二の要件は、リーダーシップを、地位や特権ではなく責任と見ることである。
 リーダーたることの第三の要件は、信頼が得られることである。信頼が得られないかぎり、従う者はいない。

p.210-1 「今日の店長は、自らの計画もなく、オペレーションの判断もなく、ただ本部の指示事項どおりに行動する人ではない。経営責任を担って、店舗要因の活動を効率的に指揮し、会社の理念、政策を確実に店舗で実践する人である」
 「これからは、新しい管理技術、体系的知識を持った店長が求められるようになる。ドラッカー氏は、『知識こそ高価な基本資源である』と言ったが、正しい商業の理念と高度のマネジメントの知識と十分なやる気のある店長が求められている」

p.222-3 基本的な教育訓練を行うと同時に、店員たちの能力向上を図っていくのも店長の責任です。人を育てられない人に店長は務まりません。
 メンバーの能力が上がるというのは、リーダーにとってもうれしいことです。店長が行う能力開発によって一人ひとりの能力が上がり、それぞれがより意欲を持って働けるようになる。働きがいが増え、楽しく働ける。そのことによってお店の成果がより大きくなる。そのことに、店長と店員たちみんなで喜びあう。

p.226 店長には、自ら先頭に立って売上げをつくっていく役目が求められます。繁盛している店は皆、店長が自ら時間をつくって現場の第一線に立っています。


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