(前回からの続き)
「Brexit」(英国のEU離脱)で英国=連合王国分裂の懸念・・・?
とりわけ注目されるのは北アイルランドでしょう。ここと、同じアイルランド島内で隣接するEU加盟国アイルランドとの国境をどうするかが、Brexit最大の問題になっているわけです。この詳細は省きますが、おそらく両者は、カトリック系・プロテスタント系住民間の対立を再燃させたくはないから、お互いの間に検問所等、国境を意識させるようなものの設置等はできないため、現在検討されているような案、つまり英国のなかで北アイルランドに限ってEUと従前に近い関税同盟等を結ぶしかないでしょう(「バックストップ」[backstop:保険策]と呼ばれるもの)。
となってくると、英国では北アイルランドだけが別扱いとなって、時間の経過とともに同エリアのEU化すなわち非英国化が進み、連合王国(=ポンド圏)としての一体性が失われるばかりか、「もともとイングランドって気に入らないし(!?)、ポンドに代わってユーロを持てるしEU市場へのアクセスが良好な方がいいや」などとスコットランドがまたもや?英国から独立してEUに合流しようとする・・・みたいな展開も十分に予想されるところです。そうなったとき、はたして連合王国・・・の盟主イングランドは、スコットランド等に対して、英国に留まること、すなわちBrexit後もポンドを使い続けることのメリットを打ち出せるのか・・・って、非常に難しいのでは?
そのへんがBrexitの個人的な最大の関心事です・・・って、万一、英国内の「各国」が独立する場合、ユニオンジャック(英国旗:ウェールズを除く3王国旗を組み合わせた旗)のデザインがどうなってしまうのか?が以前から興味を惹かれる点なのですが、はたして・・・?
(「英国には『何もない』ことを知らしめる日本」おわり)
金融・投資(全般) ブログランキングへ