Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

世知辛いエアレース

2016-06-05 18:48:00 | ノンジャンル
昨年に続き、幕張の浜でレッドブルエアレースが開催されました。
昨年は5月中旬の2日間開催でしたが、今年は6月4日、5日の2日間。しかし4日は低気圧接近で風浪が激しく、予選は中止という憂き目に。5日は朝方雨が残りましたが、風が収まったことでレースは決行され、日本人選手が優勝したと報じられています。


(花見川から見た会場)

実は4日にこのエリアを走ったんですが、昼過ぎの段階で観客が続々押し鰍ッており、歩道上で観戦する「タダ見」はともかく、会場に入っていった有料客も少なくなく、中止の判断はいつだったんでしょうか。それにしても、この大会にはサプライズゲストとしてレストアされたゼロ戦が参加する予定だったそうですが、ベースの鹿児島県から経由しながら飛来する途中、機材のインシデント発生で広島県まで飛んだところで断念するなど、あまりツキがないようです。


(花見川の柵はこれでもかと高い)

レースというか競技は、新浦安の護岸に設営された滑走路をベースに、幕張の浜の前で繰り広げられるのですが、昨年は好天の中、大勢の観客が海浜大通り沿いに詰めかけ、歩道からレースの様子を見ていたわけですが、有料観客もいるわけで、今年の場合4日の予選のみの観戦で最低5000円、2日間通し券だと13000円が最低で、最高は飲食その他の特典付きで350000円という料金を取るからには、「タダ見」は許さないとばかりに、海浜大通りから海側では通行制限のみならずオレンジ色の目隠しを立てるという有様でした。


(去年はこの程度)

こうなると設営を理由に6月1日から5日間、検見川の浜の普段は釣り場になっている東西の長い桟橋以北まで封鎖するなど、公営の公園を締め切るというのも微妙に見えてくるわけです。


(駐車場も閉鎖。検見川の浜も一部封鎖)

花火大会のような有料無料の観覧が混在とまではいかずとも、競技の性格上、「タダ見」を排除することは困難な状態で、早くも2年目にあんな無理矢理な「妨害」をしては、こういうイベントというか「スメ[ツ」への理解は進まないでしょう。


(去年はおおらかでした)

まあ、山手線などのラッピング広告を派手にうって集客しているだけに、主催者側のそろばん勘定も余程厳しいのか、こういう対応のほか、日曜午後のBay-FMでは、ワールドビジネスガーデンのスタジオから中継し、目の前でこのレースが見えているというのに、「レッドブル」「エアレース」の単語が一言も出てこないあたり、よほどの「大人の事情」があるのでしょうね。




「あホ」と呼んだんねん

2016-06-05 17:52:00 | 交通
迷惑極まりないけど誰もやめない歩きスマホ。亜流として、混雑時に背中から人のことを押しのけて自分がスマホする空間を確保する自己中の権化もいますね。

その歩きスマホ、迷惑度合いは東西差、さらにエリア内でも地域差があるようで、先日関西に行き、阪急電車に乗ると、関東ではもちろん、関西でも阪神あたりではあまり見ない「馬鹿者」が目立ちました。

要はバリケードになっているわけで、手元に夢中で前に進むことすらできない状態。しかも操作の関係なのか動きが不規則で、それを階段でやるのだから急に立ち止まられることほど危ないものはありません。

まあ往々にしてそれが若い女性というのも特徴的というか印象的であり、関東、首都圏ほど混雑していないがゆえにここまでののんびりさんが許されるということでしょうか。

そうした風潮に一石を投じたャXターが話題です。
ここしばらく、メ[トライナーのマナーャXターを沿線や市内の短大、大学生が作成しており、その奇抜さがもともと話題でしたが、その中の1枚が秀逸です。



女子短大生によるあまりにもストレートな、直球勝負で胸元をえぐるこの一言。いや、お見事です。



1例目から懸念的中では

2016-06-05 17:16:00 | 時事
川崎でヘイトスピーチ規制法に基づくデモの差し止め仮処分が認められましたが、結局神奈川県警が許可を出し、結局反対派の実力行使で中止になるという二転三転となりました。

朝日は差し止めは当然、県警は血迷ったか、実力行使も当然、こんなデモなんて潰して当然、というスタンスですが、法成立後最初のケースとなったこのケース、非常に多くの問題を残しましたし、裁判所などの判断を今後どのように受け止めていくのか、という点でも問題山積であり、罰則規定を無くしただけでは済まない話になっています。

もちろんヘイトスピーチは忌むべきものですし、今回渦中にある団体は問題行動が多過ぎてどこから批判していいかわからない状態ですが、言論の自由というある意味民主主義の根幹ともいえる権利を軽々に制約できるのか、という論点においては、対象者の属性や性格と切り離して考えるべきでしょう。

言論は、暴力など「実力行使」による主張や反論(反撃)でない限り、対象者が不快に思ったとしても、反論以外の行動でそれを縛ることは不適切です。すなわち、そのボーダーとして客観的に判断できるものでなければ、それは「被害者」の主観であり、突き詰めれば「俺が不快だからやめろ」という話になるわけで、そんな基準で自由を制約できるわけがありません。

ですから朝日の論調は論外であり、「右派によるデモで問題多発」という印象操作に加え、今回の実力行使も肯定と、自分たちが推す左派思想以外に自由は認めない、暴力で踏みにじっても当然、という、冷戦時代の東側諸国における権力者そのものの発想です。
そういう意味では神奈川県警の対応は中立であり、法律に違反している、違反する蓋然性が高い、という基準に照らし合わせる以上の判断をしていませんから、権力の行使としては正当です。

左派系メディアが絶賛する仮処分にしても、こういう「踏み込んだ判断」を裁判所が自ら基準を設ける形で実施することを考えていない証拠でしょう。危険運転致死傷罪のように、危険行為とは、というものを積み上げていく、というスタイルと似ていますが、対象となる行為が危険運転なのか業務上過失なのかの違いがあるだけで、「悪い」というコンセンサスがあるわけです。一方でヘイトの場合はどうか。ボーダーのこちら側は「無罪」であり、「言論の自由」として保護されるべき範疇であり、ボーダーの両側とも「違法」である危険運転とは根本的に違います。

同時に行政などが真綿で首を締めるように規制することで封じ込める、という一種の委任が行われることも問題です。その判断基準は行政独自のものであり、規制法にはそこまでの具体例や行政への解釈の移譲は書かれていません。
今回もし神奈川県警が不許可を出したのであれば、「法はあくまで対象者の周辺だけを規制するだけで...」と逃げる格好で、「判例」が積み上がるわけで、危ないところでしたが、デモ当日に「許可を受けた」デモに対する「実力行使」という名の「暴力」を是認した格好になったのは極めて問題であり、今後同様のケースが発生した時、警察は実力行使を容認したじゃないか、という批判に耐えられる行動なのか。言論の自由という観点で見たら、司法の自殺どころの騒ぎじゃありません。

さて、大はしゃぎの朝日など左派勢力ですが、今回裁判所が示した基準をよく読んだのでしょうか。
「半島に帰れ」という言動をヘイトスピーチと認定したわけですが、沖縄で朝日などのお仲間が繰り広げている行動は今回示された基準に照らすとどうでしょうか。「米軍は出ていけ」「ヤンキーゴーホーム」といった発言はヘイトスピーチではないのか。全く一緒でしょう。しかも「合法的に」来日、在住している人間に対する攻撃という点では川崎の事例よりも悪質という見方もできます。

そういう「運動」を正義のように崇め奉る左派メディアは、ヘイトスピーチ上等、という人権蹂躙集団となるわけですが、まあありがちな自分有利な判断については大甘という(これは左右問わないが)スタンスであるが故に見えていないんでしょう。沖縄でのお仲間の活動が問題視されたときは言い訳を山ほど持ち出して擁護するのがオチですから。

さらに今回の仮処分で決定的におかしいのは、過去の言動を理由に決定したこと。確かに今回も同じ言動をする蓋然性は高いですが、一方で規制法制定後にヘイトスピーチを叫ぶデモを実施した実績があったのかどうか。
法規制が出来たのでヘイトスピーチとされる発言はしません、という対応になるかもしれないなか、すなわち、改善の可能性を一切認めない規制は、「前科者だからダメだ」という絵に描いたような人権問題と相似形であり、それを理由に挙げる司法や行政を批判すべきメディアが、自分からそうだそうだと諸手を挙げて大歓迎です。

罰則はありません。でも全力で予防しますから逸脱行為がそもそも発生しません。という手法はありですが、それが言論の自由を制約するだけの理由になるのか。あらゆる方面に適用するのであればその弊害は十分知れ渡るでしょうが、特定の勢力だけを保護するような結果になりかねないリスクが払拭できないというのも嫌な感じです。


【補遺】
罰則がないので、規制法ではなく「解消法」でしたね。