木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

ソ連邦の崩壊の次はアメリカの崩壊か

2010年12月19日 | Weblog

アメリカという国の三つの病い。
日本の政府与党や外務官僚、御用学者、大メディアがすがってやまないアメリカだが、致命的な三つの病をかかえていると、私は思う。
一つは、前回のブログで触れた、マネー詐欺ゲーム依存症。
そして「デモクラシーNOW」は、アメリカの保守的な人々に影響力を持っている「キリスト教右派」による宗教依存症を報じた。
キリスト教右派のリーダー達は、「何より国民の危機を政府が救済することを恐れている。そんなことをされたら宗教は必要なくなってしまう」。
国民皆保険をめざす「医療保険改革」をあれほどまでに「憎悪」した理由はここにある。
キリスト教右派の信奉者達の特徴に、「不幸な生い立ち」というのがある。彼等の現実は理想の家族の形とは程遠い場合が多い。
両親の離婚、親からの虐待、その不幸からたどりついたのがキリスト教右派の信仰だ。
これは日本でも新興宗教の信者の形でもある。
ティーパーティー運動のカリスマの観があるサラ・ペイリン女史も、ダウン症の子供をかかえ、長女?は10代で「できちゃった婚」をしている。そういう状況自体は、誰にでもどこにでもあることだが、全てを「神の思し召し」として現実を見ない道を選ぶ。
終末は近づいているが、しかしキリスト教右派=福音派だけは救われるのだ。
私の母は、戦後アメリカから長野にやって来たキリスト教の女性宣教師(右派と言うわけではなかったと思うが)に日本語を教える家庭教師をしたことがある。
その宣教師は、米ソの対立が激しくなった時代背景の中で「共産主義は悪魔だ」と言ったという。
母は心底驚いたらしい。宣教師と言えば、宣教師になるために大学などで知的教養も身につけた宗教者であると思っていたのに、これでは自分の嫌いなもの、都合の悪いものは「みんな悪魔だ」と言ってすませばいいことになる。
悩みも迷いもいらないじゃないか。
ブッシュ大統領のイラク侵略はこの理屈で始まった。
そして三つ目の病はアメリカの産業が軍需に大きく依存して、地球上のどこかで戦争や紛争を作り出さないではいられない体質になってしまっていることだ。
しかしこんな病を抱えて、アメリカがこのまま行けるわけがない。
オバマ大統領が当選した時、私はもしかしたらオバマはソ連邦を解体したゴルバチョフにならざるを得ないのではないかと、ちょっと思ったけれど、なにやら現実味を帯びてきた。

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