木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

オリンピック招致は過去のもの

2023年10月08日 | Weblog
ついこの間まで虫の鳴き声やセミの声が聞こえたのにあっという間に秋が始まりました。暖房器具の出番となりました。

ドラマ『遥かなる山の呼び声』(NHK)。
酪農を夫やしゅうと亡きあと一人で切り盛りしているヒロイン民子。一人息子はピアノに優れているがそれ以外では「発達障害ぎみ」。映画ではこういう設定ではなかったように思うけど。山田監督は現代の諸問題を巧みに取り入れている。90歳を超えた山田監督が一人で構想するというより、若いスタッフと議論しながら練り上げていると感じる。「寅さん」でもそうだったように思う。だから庶民のその都度の思いが反映されていて、人々の共感を誘ったように思う。
映画では時間に制限があるので細かいところは描かないが、ドラマでは主人公、阿部寛が演じる耕作の過去も触れられる。ビジネススーツを着たサラリーマンから酒の上で人を殴ってしまい、服役した過去。それを隠して現業仕事に従事している。そんな事件を起こさなければ、底辺で働く労働者の気持ちなどに思い至らなかっただろうに。事件を契機に妻とも別れ、夫を亡くした民子と気持ちが接近していく。90歳を超えてなお創作意欲を保つ山田監督に脱帽。

2度目の冬季札幌オリンピック断念。
新聞は大きく取り上げているが、人々のオリンピックへの熱は完全に過去のものになっている。町の人の声としては「今はオリンピックよりほかにやることあるんじゃないですか」。普通の人々の方がずっとまとも。
コメント
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