自動車産業を政治的な実績の成果にしようと目論むリーダーは、フランスのマクロン大統領だけでなく、トランプ大統領も同様である。
今回の騒動は、アメリカのGMが業績好調であるのに、アメリカ国内の向上を閉鎖し、大量に解雇する計画を発表したことに始まる。
GMのCEOは、最新の年棒では24.7億円もの高額報酬を受けて、アメリカ大企業350社のCEOの平均21.3億円と同レベルである。
特に、アメリカ国内では高額とは言えないが、トランプ大統領は、このリストラ計画に激怒して、補助金廃止も辞さないと宣言した。
2008年のリーマンショック時には、倒産の危機に瀕したGMは、オバマ政権に救済措置を求めて、大量の資金投入をうけて救済された。
しかし業績が回復すると、従業員の報酬アップより先に、経営陣の高額報酬を復活して、将来への研究開発よりも優先した。
今の段階では、海外勢に押され気味だから、アメリカ国内での生産が不利な車種の生産を停止して、一部は海外に移転する計画だ。
自動車企業としての経営判断は、妥当な経営方針だが、「アメリカの国内の雇用回復を政権公約」にするトランプ大統領から見れば反逆だ。
自動車企業の経営方針に介入することはできないから、補助金廃止程度では僅かな効果しか期待できず、それでは怒りは収まらない。
今後も、自動車企業に雇用維持に、あらゆる施策を持ち出すだろう。