日本の将来に希望を持てる技術開発の要は、エネルギー資源を自給できることであるが、それを今までは「原子力依存」を国策としてきた。
もはや、原子力発電に頼らなくても、再生可能エネルギーによって、日本の総エネルギー消費量を、自給できる技術開発の道筋は見えている。
石油に代替できる「将来のエネルギー源」は、1980年代には【原子力エネルギー】が、最も期待される希望の星であった。
ウラン燃料が涸渇したあとも、プルトニウムを取り出した後に、燃料が次々に生み出される「高速増殖炉」を、国策として研究開発に大金を投入した。
しかし、9月21日の政府の関係閣僚会議で、「高速増殖炉もんじゅ廃炉」を意思決定して、「原子力エネルギーへの依存をやめる」方向に転換した。
次世代が利用するエネルギー源は、「再生可能エネルギー」に依存することを、覚悟を決めたと、受け取るべき段階である。
再生可能エネルギーのなかでも、このブログでなんども説明しているように、「浮体式洋上風力発電」の技術開発が、日本に最も適した技術である。
世界でも、風力発電技術は進化して、化石燃料による発電よりも、安価に電力を供給できる時代に近づいている。
もちろん、原子力発電よりも安全で、はるかに安価に電力供給が可能になる。
太陽光発電の技術も進化中で、10年後にはすべての住宅や建物の屋根には、設置できるようになり、電力会社から購入する電力価格よりも安価になる。
限られたスペースで、日本の不利な日照率でも「高効率に発電する太陽光パネル」が、技術の進化によって、普及できる時代が来るであろう。
太陽光発電だけでなく、日光の熱利用や地下熱の利用によって、熱利用が安価に出来るように技術進化が進んでいる。
日本は、国土の特質に見合った、小規模の太陽光発電や熱利用技術を、世界の最先端を進めるように、技術開発に力を入れるべきなのである。
原子力発電は、核爆弾の技術がベースになっている【危険性の高い、不安の大きいエネルギー源】で、日本には不向きな技術である。
日本の国土は周囲を海面に囲まれて、海面上の風力エネルギーが、それこそ無尽蔵に供給されている。
洋上風力発電は、その無尽蔵のエネルギーの一部を利用するだけで、日本の総電力消費量をまかなえる。
さらに増設を計画して、風力発電の余剰電力を利用して、自動車や鉄道を走らせる様に、技術進化を図っていく。
電力が安価に大量に供給できる時期には、自動車用燃料、航空機燃料も、電力から燃料を製造することが可能になる。
日本のエネルギー消費量を『すべて再生可能エネルギー』で、まかなえるのだ。(続)