庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

安倍政権の迷走をどこが正すことが出来るのか。

2016-04-12 | 国創り政治問題

アベノミクスの狙いが外れているのは、今や誰にもわかるようになったが、批判はしても対抗できる経済政策はどこも提案できていない。

誰もいないから、安倍首相は2016年初頭の施政方針演説で、アベノミクスを政権公約の前面から引っ込めて、2016年度の地方税収は5兆円以上増加する、と予想成果を言うだけにとどめている。

それ以外は、「一億総活躍プラン」を掲げて、5月までに取組みの大枠を国民に提示して、安倍内閣に託せば将来展望が開けるイメージ作りに逃げ込んでいる。

対抗する野党には、このような大風呂敷を作る能力もないから、これで衆参同日選挙をうてば、後の3年間は、安倍政権の独壇場の政治に突き進める算段だ。

 

「一億総活躍プラン」の具体化は、まだ検討の途上であるから実現可能性については、議論できる段階にはない。

「女性が活躍できる社会つくりを加速します。」と言っておきながら、【保育園、また落ちた!日本死ね!】の悲鳴には、まともに答えようともしない。

子供の貧困率は先進各国の中では、下から数えたほうが早い【ワースト10入】を果たして、アベノミクスの負の成果を世界に示している。

共働きをしいる低賃金世帯には打つ術もなく、非正規雇用は増え続ける状況が日常化しているのに、「同一労働同一賃金に踏み込みます。」と悠長な姿勢でいる。

こんな状態であるのに、「2020年には希望出世率1.8」の実現を目指すと、少子化問題への取組みの決意を打ち出している。

 

だが「施政方針演説での掛け声」とは程遠い状況で、どの分野においても「アベノミクス路線」とは正反対の方向の政策を、打ち出す必要に迫られている。

【保育園問題】の現状は、保育士の給与改善を全く怠ってきた、当然の結果であるのに、いま頃になって「子育ての環境」を言い出す迷走ぶりである。

「幼児教育の無償化の実現に一歩一歩進めます。」と言い出すのは、民主党が政権交代前に言い出した「政策目標」であるが、2009年からの重要課題である。

それを2016年になってやっと施政方針演説の主力の目標に持ち出すくらいに、国作りの基本を忘れていたのが、歴代の自民党政権だ。

 

民主党は政権公約に掲げていても、財源を生み出す努力は全く欠けていたので、国民は愛想をつかして、政権から放逐したのだ。

安倍自民党政権は、迷走した挙句にやっと『人作り、子育て支援』の重要性に気がついて政策目標に取り入れたのが、その実行財源探しはこれからになる。

消費増税を来年4月からさらに先送りするならば、それ以外の財源を徹底的に検討して、「保育園待機児童ゼロ」を1年でも早く実現できるように奔走せよ。

民進党は【批判ばかりして】いないで『財源を確保した実行可能な政策目標』を、

大車輪で具体化して、安倍政権に対抗策として打ち出すことだ。

こうして初めて、「2大政党の政策論争」が意味のある国民審判につながる。(続)