安部政権の経済政策がこれほど「もくろみ違い」であっても、世論の関心をそらして「果敢に困難な課題の挑戦する」強い意思を強調した姿勢を装う。
なんでこれほど失政が続く安部政権が、未だに支持率を維持できているのか、理解できない状況だが、【政権担当能力のない野党】には支持が回らない。
3年間も迷走した挙句に、やっと数だけは「野党第一党」の体裁を整えて「民進党を発足」させたが、【将来展望が全く見えない政権構想】である。
民進党の基本理念は、働く人の立場に沿って、「人への投資で未来を立て直す」を大きく掲げると言っている。
これは、民主党政権に交代した時のスローガン「コンクリートから人へ」と同じ政権目標である。
しかし、3年半の民主党政権の評価は、完全に国民の信頼を失ってしまった。
政権目標を実行できる能力に欠けたばかりか、国民がもっと憤慨しているのは、「4年間は消費税増税はいたしません。」と断言して選挙公約に掲げていたのに、不公平感が最大の税金を、【野党自民党の言いなり】になったことである。
能力不足で実現できなかったり、取り組みが真剣でなかった政策も数多くある。
「子育ての経済的負担を軽減し、安心して出産し、子どもを育てられる社会をつくる。」と、将来の目標とする柱を掲げていても、【実行する熱意に欠けて】いた。
今回の「待機児童問題」も、「保育所の待機児童を解消する」と明確に言いながらも、実際には実行しなかった。
【保育士の平均給与が低すぎる現実】を直視しないで、「縦割り行政の弊害を一本化して」とか、「子ども家庭省の設置」など、机上論だけに終始していた。
野党の共同議員立法では、保育士の給与増額5万円を柱にして、「待機児童ゼロ」の政策を最前面に掲げる姿勢である。
自民党政権の当面の対処策は、「小規模保育所の受け入れ枠の規制緩和」だけであるが、これでは、解決にはほど遠い。
民進党案にたいしては、財源の議論がないことを理由に一蹴している。
民主党政権時代の根本的な欠陥は、ほとんどの政策目標には「おおくの財源が必要」だが、すべて「税金の無駄遣いを一掃」すれば、解決すると豪語した。
しかし、無駄使いの仕分けは、パフォーマンスだけの見世物に終わり、民主党政権の実態が、張り子の虎、いやネコであったことが判明したのである。
このために、税源が必要な政策目標は、すべて「中途半端な妥協の産物」しか生まれずに、3年半の政権担当時代の成果は、「失敗の政権」と烙印を押された。
これが「トラウマとなって」2012年の年末選挙では、「マニフェストの中身」を、【達成する期限を曖昧にして】、できなかった場合の説明に困らないようにした。
こんな腰の座らない「弱気な政党」を支援する人が増えるはずも無い。
民進党は、まず「財源の根拠」と「政策目標の達成期限」を明示するべきだ。(続)