庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

将来の国つくり構想は政治家のレベル向上に委ねるしかない。

2016-04-14 | 国創り政治問題

消費増税を延期して、当面の財源は「国債の追加増発」に依存してでも、人への投資を増やすことで「少子化の流れを転換する」ことに重点を置くべきだろう。

この緊急避難的な政策は、自民党政権の失策を取り繕うしかなく、対抗できる野党が力をつけるまでには、時間が必要になるからだ。

安倍政権に対抗できる基本政策を、出直し新党の「民進党の政権構想」ができるまでには、これしか方法がないからである。

政治がダメだ、官僚が唯我独尊で硬直的だ、と嘆いていても「現実を変えていく力は政治家、政府にしかできない」からである。

 

民主主義の政治で資本主義経済を維持するなら、「格差拡大」の歯止めが必要だ。

賢人による少数のエリートメンバーが、深い洞察力と公正な判断力で社会をコントロール出来る時代は、すでに過去の理想になってしまっている。

特権階級的な集団による「独裁的な国の支配体制」では、時間が経つと必ず腐敗するか硬直的になって、社会を停滞した活気のない暮らしに落ち込んでいる。

社会主義国家や独裁主義の体制が長続きしないで、腐敗や停滞した経済活動に不満を持った国では、必ず革命が起きて社会を破壊する。

非効率と批判をされていても、「民主主義体制」による、自由な発言、政治参加が基本となる体制が、背かに主流になるのは、人間的に優れているからだ。

 

経済活動の主流が「資本主義社会」を採用しているのは、技術革新や事業主の自己責任をベースにして。次々に新しい価値を生み出し続けるからである。

19世紀頃から、資本主義体制をベースにした国は、価値を生み出す機会に恵まれて、生活水準は各段に向上して、豊かな社会の富を築いてきた。

先進諸国では、国民の大多数が豊かさの恩恵を受けられるようになって、健康的に恵まれるように進化してきた。

ところが、資本主義社会の最大の弊害は、「富裕層がさらに豊かになる」構造となっていて、グローバル化された世界の経済では、それが顕著にあらわれる。

【世界的な格差の拡大の潮流】を止められない構造的な問題となっている。 

この流れを「資本主義体制」のままで、民主主義的に選出された政治家が改革できるか、この難問に【世界の安全と繁栄が左右される】時代になっている。

 

フランスの経済学者「トマ・ピケティの21世紀の資本」で明確にされたように、資本主義経済でのグローバル化は、確実に【格差拡大の社会】に向かっていく。

そして、富を蓄えた「富裕層は資産を国の管理が及ばない「タックスヘイブン」に集めてさらに蓄積を増やしていく。

現在の世界の不満の対象は、「パナマ文書」で明らかにされたように、主要国のトップレベルの政治家が、身内や友人の名義を使った税金逃れに向けられている。

世界中に40以上にも増殖している【税金逃れ地】が、国際社会から黙認されてきた事実は、政治家の道義的責任のレベルがいかに低いかの証明でもある。(続)