日本の農業の活性化の必要性は、十分に理解されたと思います。
それ対する大きな懸案が【高齢化の進行】が、農業の活性化のブレーキになるとの論調が社会に流布しています。
しかし、「農家の経営者の高齢化」が問題であるとの論調は、大きなカン違いであると説明しました。
問題は消費者の日本国民の高齢化が大きな障害になる、と認識をすべきです。
つまり、食料を大量に消費してきた若年層が減り続け、食べる量が少ない高齢者が増えることは、食材に対する需要が減り続けるのは必然だからです。
目指すべきは、「高付加価値の食材を大量に普及」できる『需要層の開拓』です。
高齢者は、カロリーの多い食材は減らし、低カロリーで健康に良い食材を求めていきます。
それも、比較的に蓄えのある高齢者層は、高品質、高付加価値の食材を求める傾向が増えていく。
それに対して、日本の歴代の政権が「若年層の収入を減らし続ける政策」、いわゆる【賃金デフレ】を推し進めた影響で、若年層の購買力は低下する一方です。
つまり、生産者側の懸命な経営努力で、「高付加価値農産物」の生産を拡大しても、需要側の高齢者は食べる量が減り、若年層は、買いたくても手が出ない。
政府のやるべき重要な課題は、『少子化の流れを止める』ことが最重要で、その中で『若年層の購買力を高める』ことである。
高齢者は、蓄えに余裕のある人は、できる限り『高付加価値の農産物』を買って、経営努力をしている日本の農業事業者に報いることでしょう。
東北大震災後に、東北諸県や福島の農産物を復興支援の善意で支えた様に、日本の消費者全体で、農産物の高付加価値化の流れを支援すると良いでしょう。
「贅沢は敵だ」との考えを捨てて、農家の努力の賜物を無駄なく消費する。
デフレ経済を克服するうえでも、消費を上向きにする必要があります。
その筆頭に出来る限り、高品質、高価格の農産物を積極的に買って、日本の農業経営者への資金の還流を図るのが良いでしょう
マスメディアは日本の将来を悲観的に報道するのを控えて、豊かな老後を「高品質の食材を利用」する流れを創りだすのが役割でしょう。
グルメ番組を作るにも、国内の農産物の多用するメニューを心掛ける。
高齢化問題は、高齢者の意識を改革することで、乗り越えることができる。