庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

何ごとも中庸をとる主義の人が決断する政治に転換した。

2012-11-16 | 国創り政治問題
決められない政治の典型であった民主党の首相が、やっと決める為に政治決断をした。
政権公約に反する「消費税増税」を、政治生命を懸けるとして「選挙民の意思を裏切った決断」をした割には、他の政策課題はすべて「決められなかった」。
日本の国会は参議院が決定権を持ってしまう、異常で不合理な制度になっているのを、誰も是正出来ない状態で6年が過ぎでしまった。

参議院での多数派を占める自公両党の同意なしには、日本の政治は動かなくなってしまった変則状態は、今後も続くだろう。
衆議院で政権を持つ与党の政策は、対立状態では【衆議院の多数】では、決めることはできない。
必ず『参議院の多数』の同意を得なければ、タナザラシか否決されて廃案になる運命になってしまった。

「郵政民営化改革」の推進で、衆議院の多数を得ていながら、参議院で否決された『小泉首相』は、衆議院の解散に打ってでて、3分の2以上の多数派を獲得することに成功して、この壁を打ち破った。

野田首相は、「衆議院の解散」によって、何を実現しようとするのか、今の状況ではアイマイなままである。
ひとつは、民主党の公約である衆議院の定数削減であるが、これは次の国会での実現するという、「あいまいな証文」を自民党からとっただけである。
経済対策の中身は全く具体性がなく、日銀の金融緩和を要求しているだけの「野党体質に転落」したテイタラクだ。
脱原発問題も意志薄弱に「2030年代に原発稼働ゼロを目指す」と言う、なんとも情けない曖昧な政策目標に留まる。

では何を「選挙民の選択」に問うつもりでの解散なのか。
自民党の政権公約は、「後ろに後退する政治」だと、民主党幹部は言い始めているが、3年半前の野党時代の批判優先体質に後戻りをしている様だ。

野田首相が決断したのは、身内の中での政策調整が全く進まない体質を、一度総選挙で清算して、政策で一致する政党に出直しをするしかない、と考えた。
だから、「出直し政権公約に賛同しない候補者は、出て行ってくれ!」なのだ。
選挙戦の開始までに、従来の政権公約を改訂して、比較第一党を目指すとしているが、裏切り続きの「民主党の公約」を、どこまで選挙民は信用するのか。