庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

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民主党の政権公約の見直しは「中道」「中庸」【中途半端】

2012-11-02 | 国創り政治問題
民主党が次期総選挙に向けてのマニフェスト作りに取り掛かっている。
本来ならば、政権交代後の2年を経過した段階で、真剣に取り掛かる義務であるが、消費税やTPP騒動で分裂騒ぎを起こして、選挙民に対する責任などは、そっちのけのお家騒動に終始していた。
取りまとめの細野政調会長は「国民が聞く耳を持ってもらうには、まずお詫びをする」として、野田首相に方針の転換を説得し、公約の達成度を説明する前に、反省を重視する進め方にした。
本来は、マニフェストの修正には、全国の地域の声を真摯に聞いて、それを進捗度の兼ね合いで改訂して行くのが本筋である。

しかし、野田首相自身は、自分が正しい路線を進んでいると思い込んでいるので、お詫びも中途半端、マニフェストの改訂も中途半端に、終わりそうである。
国民の失望を買った民主党内での動きは、「自民党の急進保守路線」や「第3局・改革急進勢力」に対抗して、「穏健な保守と中道リベラルの結集」が、今後の基本路線にしたい様である。
だが、この路線は民主党の結党時の「私たちの基本理念」として、掲げられているが、その後の政策の実行にあたっては、拠り所にもならなかった。
「穏健な保守」と、いったいどのような国創りを目指すのか。
「中道リベラル」などは、言い古された「あいまい用語」の典型で、中身はない。

野田首相の心情は、所信表明でも「中庸」を引用して、「行きすぎや不足がなく、常に調和がとれている」ことを、目標にしている様だ。

だが、その中庸な姿勢によって、脱原発社会への路線は「財界の圧力」によって引き戻されて、大飯原発の再稼働を認めて、国民からの不信を買ってしまった。
「TPP交渉参加」の前ノメリ姿勢批判に対して、国内の農業問題をはじめ、多くの懸念事項があることに、やっと気がついて、それ以後は、「中庸」の姿勢であいまいな「タナザラシ状態」にしている。

消費増税に先行すべき『社会保障の一体改革』についても、「取組姿勢の中庸」に終始して、野党の解散要求の人質にされて前に進めなくなった。
行政改革の目玉である「天下り法人の大幅削減」についても、「中庸」の姿勢で、名目だけの実行に終わる姿勢である。

つまり、「国民に約束した公約」と、既得権を持った「中央官僚組織」の間の「中庸を採る」姿勢だと、改革は何もできずに【中途半端】に終わるノダ。