ことのは

初めに言葉があった。言葉は神とともにあった。言葉は神であった。と、ヨハネは言う。まことに、言葉とは不可思議なものである。

明治維新の不思議

2015-04-13 14:42:13 | 日記・エッセイ・コラム
ずっと分からなかった。
明治維新のことである。
まったくもって不可思議である。
なぜ維新が成ったのか。
武士が武士を止める。
貴族が貴族を止める。
代替として華族制度を作ったとはいえ。
革命ではないのだ。
自分で自分を変えたのだ。
奇跡である。
世界では有り得ないことだ。
・・・・・
巷間言われるように、
維新の志士達の活躍があったのだろう。
幕臣にも勝海舟や小栗忠順らの英傑がいた。
それに英邁な大名もいた。
話としてはなるほどと思う。
いちいち納得できる。
でも分からない。
なぜ成ったのか。
調子の良い時はまとまれる。
それは分かる。
でも混乱に陥ったら乱れる。
まとまるのは難しい。
そういうもんだ。
そして結局は滅んでしまう。
すなわちガラガラポンだ。
それが世界の常識である。
でも日本はそうはならなかった。
まとまったのである。
むしろ、それまで以上にまとまったのだ。
それが明治の維新である。
・・・・・
今は分かる。
はっきりと分かることがある。
それは天皇の存在だ。
日本には天皇が在ったのだ。
これが決定的である。
平和な時代には忘れられても、
危機に陥ればはっきりと分かる。
天皇は日本の核心であり、
決定的な求心力・拠り所なのである。
混乱の中、
バラバラに見えていても、
最後はまとまっていく。
維新はその典型である。
東日本大震災でも分かるように、
危機に陥っても助け合えるのである。
そういう国柄の基は天皇である。
まことに、
日本には天皇が在る、
のである。