花好き・旅好き80代の北国女性の日記(ブログ開設18年目)

趣味はガーデニングと家庭菜園、外国旅行だったが、新型コロナ禍と膝の不調、円安が重なり外国は見合わせている。

樽前山に登山

2007年07月24日 | 軽登山・登山・軽スポーツ

 今日は真夏日の晴天の下、ある登山グループの「樽前山登山」に参加した。
 「樽前山」は支笏湖の傍に位置する活火山である。
 直径が450m、高さ100mあるという黒色で荒々しい姿の溶岩ドームは、明治42年の大爆発でできたそうだ。今でも溶岩ドームの傍の噴気孔からは噴煙が立ち昇っている。数年前から火山活動が激しくなって以来、外輪山には行けるが、噴火口の内部への立ち入りは禁止され、ロープが張られている。また、去年9月に行った時には気づかなかったが、外輪山の一部には噴火を報せる観測装置も付けられていた。

 私達は今朝、車に分乗して出発し、7合目の駐車場(既に660mある)に車を止めた。そこが登山口である。土日は駐車場に入りきらない車が狭い道路の片側に長い列を作るのだが、今日は火曜日のまだ早い時間なので余裕があった。
 比較的新しい感じのトイレで用を済ませ、簡単な準備体操をしてから9時35分に登山を開始した。

 10分も昇ると支笏湖を見渡す展望台に到着。晴天なので、空の色を映した支笏湖が静寂な美しいたたずまいを見せていた。
 さらに少し昇ると、そこはもう樹林限界になり、ざらざらの火山礫の道になる。しかし、そんな道の脇の所々に樽前草(いわぶくろ)が薄いピンク色の花を咲かせ、千島桔梗が小さな薄紫の花を付けていた。花が終わった磯つつじやコメバツガザクラなども見たが、乾き切った火山礫の土にしがみついている様子だった。また、苫小牧方面にかけて広がる大原生林を一望できた。
 私達を追い越した若いカップルが、水の一本も何も持たずに身軽な格好で登って行ったのには驚いた。

 リーダーの指示でゆっくりと登ったが、1時間余りで西山方面と東山方面へ別れる外輪山の稜線分岐に着いた。風があり、良い気分だ。何時見ても溶岩ドームには威圧的で異様な印象を受け、地球の凄い営みの一つを見せつけられる。
 私達は、稜線分岐から「東山のピーク」(1023.8mとガイドブックにあるが、看板は違うようだ)へと更に一登りした。(写真)
 東山から見た支笏湖も幻想的な美しさを見せていた。(写真) 
 きちんとリュックをしょった別の若いカップルが楽しそうに昇って来たので、東山のピークで二人の写真を携帯で撮って上げた。

 私達はそこから外輪山の稜線を一度、西北側に下り、更に風不死岳の隣に位置する「932m峰」へ登った。(写真左端の山が「932m峰」、右の大きな山は「風不死岳」1102m、その背後に支笏湖が覗いている)
 私が「東山ピーク」からそのルートを辿るのは初めてだったが、頑張って百メートル位登っただけあって、「932m峰」から見る溶岩ドームを鳥の頭に見立てたら、東山ピークと西山ピークが、丁度広げた鳥の両翼の形に見えるのだ。その巨大な鳥の形は実に優美で、火山の爆発によって偶然にできたとはいえ、自然の造形美を感じされられた。(近すぎて一部分しか写真に納まらなかった) また、樽前山とは反対側の遥か遠くには、うっすらと「羊蹄山」「尻別岳」も臨むことができた。

 20分程めいめい好みの岩に腰掛けて、眼前の「樽前山」を眺めながら昼食を摂った。
 その時、8人の中高年女性と男性ガイドのグループが「932m峰」へ登って来た。どこから来たのか聞くと、「東京から今朝、来た」という。多分、千歳空港に着き、そこから近い「樽前山」に真っ直ぐ来て、登って来たのだろう。「涼しい山だ」と私達に言って急いで下りて行った。
 北海道は本州より緯度が高いため、1000mの山の植生や気温は本州の2000mの山に匹敵するそうだ。その良さを判って欲しいと思った。明日はどこの山に登る予定なのかを尋ねなかったのを残念に思った。

 下山は「風不死岳」へのルートを通った。この下山ルートの前半は細かな火山礫の急な道なので、私は杖を使って滑らないように注意しながら下りた。下の方に行くと黒っぽい溶岩流が冷えて固まり、大きな岩の様になった所も沢山あった。さらに下りると平坦な道路が長々と続き、疲れたためか登山口まで遠く感じた。
 
 登山開始から終了まで全部で4時間かかったが、休憩時間を除くと3時間ちょっと歩いた事になる。木が無いので日射しはとても強く、すっかり日焼けしたが、微風があったので登山中は快かった。

 途中、支笏湖の国民休暇村で温泉に入り、更衣した。この温泉の湯は薄茶色で肌がつるつるした。
 今回は私にとって、「932m峰」に登る新しい経験ができ、簡単に登れる活火山の魅力をさらに深めた登山となった。

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