≪キャメロン・ハイランド≫
市内観光を終えてからバスで高原の「キャメロン・ハイランド」に向かったが、途中、スリムバー駅まで1時間半程、マレー鉄道に乗車した。私たちは清潔な指定席に乗ったが、黄色のユニフォームを着た女性車掌が時々巡回して来た。座席の向きが真ん中から左右に向けて固定されていて、私達は後ろ向きに座る事になり、変な感覚だった。
下車後、駅前で待っていたバスに乗り込んで100kmの山道を3時間かけ「キャメロン・ハイランド」を目指して登って行った。
私は途中で寝てしまい、目が覚めたら標高1800mの「キャメロン・ハイランド」に近づいていた。遠くに高い山並みが見え、舗装された道路の一方に深い渓谷があった。
やがて平地だけでなく傾斜地にもビニールハウスを張った温室が沢山見えだした。小さな町を2~3通り抜け、どんどん高地まで登って行った。
すると何と山の中に信じられないような大きなホテルが建っていて、そこが2日目泊まるホテルだった。
ここはクアラルンプールからは車で4時間だそうで、イギリス統治時代の1885年にウイリアム・キャメロンに見いだされ、紅茶栽培、高原リゾート地として開発が勧められた所だと言う。現在は高級別荘地として知られ、茶畑、野菜畑、イチゴなどの果樹園の他、薔薇園やゴルフ場も作られている。農産物の大半はクアラルンプールに運び、消費されるという。
夕食はホテルの傍のレストランで「水炊き鍋」を食べた。地元で採れた色々な新鮮な野菜や茸類、魚介類、豆腐や油揚げを1つずつ順番にだし汁で茹で、たれにつけて食べて行った。最後にラーメンを入れて食べたのだが美味しかった。
3日目、起きてからカーテンを開けるとキャメロン・ハイランドの風景が見えた。早速部屋のベランダから周囲の写真を撮った。部屋の下にホテルの前に立ち並ぶ高級コンドミニアムが臨めた。朝食は山の上のホテルとは思えない豊富な食材と美味しさだった。
8時にホテルを出発し、先ず近くの朝市に行った。トーモロコシやさつま芋を茹でて売っていた。さつま芋の揚げたのもあった。苺は酸っぱめらしく、砂糖煮したのも売っていた。冬虫草という虫に似た植物が珍しかった。大きい野菜はクアラルンプールに出荷するのか、朝市で目にしたのは小型のイモ類が多かった。数人が苺畑のマグネット5個を10RM=280円で買った。
そこから茶畑に行った。赤道に近い場所なのに高原なので柔らかい茶葉ができ、年間24回も摘めるのだそうだ。私は中にある店でティーパックが25個入っている紅茶を数箱買った。(1箱15.5RM=430円)
次いで「国立植物研究所」に行った。入り口の温度計は17℃だった。
苺、トーモロコシ、薔薇、ダリア、ラン、ゼラニュームなどが植えられていた。この高地で生産販売できる植物を研究しているのだろう。
帰りはバスの右側の席に座って、昨日寝てしまって見なかった渓谷をしっかり見ながら山を下りた。現在でも途中の村々にホテルやコンドミニアムの建設が進められていた。学校や病院もあった。
コンドミニアムは家具や電気製品が付いたアパートで、退職した日本人夫婦も沢山長期滞在しているそうだ。
高物価の大都会に住む退職者夫婦にとっては、雄大な自然に恵まれ、気候が穏やかで、日本よりも物価が1/2~1/3と安いというこの場所で長期間滞在するのも楽しいかも知れない。また西日本の夏の酷暑を避けて、ここに避暑をするのも良いかも知れない。
しかし私自身は今でも似たような自然に囲まれた生活をしているので、こちらが寒い冬にでも行って安価に暮らしながらトレッキングでも楽しめる外国という以外の利点は見当たらなかった。キャメロンハイランドは私にとって、正に「百聞は一見に如かず」の場所だった。
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この漢字を見ると「中国圏」なのかなと思えますね。
お野菜、綺麗ですね~。こういう食文化があるなら長期滞在したいって思う日本人が多いのも頷けます。でもクアラルンプールからは車で4時間はちょっと遠いかな~。短期ならいいけど長期となると都会が恋しくなりそうです。
今回ソナタさんが行ってみたかったという「キャメロン・ハイランド」この地名の響きからして、何か楽天地の予感・・
実際行ってみたら、都会の退職者向け長期滞在地だろうとは、ソナタさんならではの冷静な解説に、ふむふむと、一見も出来ない私が「百聞は一見に如かず」を客観的に感じながら・・・
さながら自分がマレーシアを旅している気分になれるのは、やはりこのブログの魅力ですね(^_-)-☆
いつもコメント有難う。励みになっています。
所で漢字ですが、この国には華人が多いのですが、台湾の漢字が多く使われている様ですよ。今の中国のなら、簡略化され過ぎて日本人でも読めないですから。ハイランドまでの道路は整備されていますが、大きい病院や買い物はクアラルンプール迄行くそうだから不便ですね。
モコモコさん、こんにちは。
コメントは職場からしてくれたのでしょうか。有難う。励みになります。
ここでは夫婦で1月12~14万円で暮らせると言うのは魅力的ですが、日本の家の家賃や固定資産税などを払わねばならないなら二重生活ですものね。
私ならそこまでするより、南方の温かな国を旅した方が良いように思いました。今は円高で安いですから。