なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

COPDの肺炎(肺膿瘍?)

2022年08月23日 | Weblog

 先週の火曜日(8月16日)に、呼吸器科外来に来ている先生(呼吸器センターのある専門病院)から、急性肺炎の74歳男性の入院治療を依頼された。

 慢性閉塞性肺疾患(COPD)で通院している。7月初めに軽度の肺炎を発症して、それは市内の内科クリニックを受診して、経口抗菌薬(アベロックス)で軽快していた。

 8月2日から微熱があり、また同じクリニックを受診して、抗菌薬を処方された。今回はオーグメンチン+サワシリンのいわゆるオグサワだった。断続的に発熱が続いて、8月9日に当院の呼吸器外来に紹介された。胸部X線で腫瘤様に見える。

 オグサワ継続で1週間治療して、8月16日には炎症反応は軽減(CRP26.9から12.7)して、発熱は間隔が長くなったが、まだ発熱することがあった。

 胸部X線で陰影は淡くなって範囲は広がっているように見える。治る過程なのかもしれない。一部膿瘍になっている可能性があるので、入院で抗菌薬点滴静注で治療してほしいということだった。

 胸部CTで確認すると肺気腫の肺炎らしい陰影だった。患者さんは準備があるのでと翌日に入院した。抗菌薬をどうするかと思たったが、オグサワが効いているので、同効薬のスルバシリン(SBT/ABPC)1回3g1日3回で開始した。

 微熱から平熱になって、炎症反応もさらに軽快(CRP5.9)してきた。1週間以上は継続して、点滴静注で押してそのまま中止にしようかと思っていた。

 

 呼吸器科の先生から、今週末に退院にするとしても、退院後も経口抗菌薬を継続して外来に回すようにと言われた。肺膿瘍として4週間くらいの治療を想定しているのだった。

 

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