今年の若手医師セミナーが始まった。初回は徳田安春先生で、臨床推論の話だった。「Dr.徳田の診断推論講座」日本医事新報社の総説と「症候別見逃してはならない疾患の除外ポイント The 診断エラー学」医学書院のバイアスの話だった。
徳田先生の本は一般向けの本まで集めていて、今週は「ナースのための臨床推論」を購入した。これは医学生や研修医(まあ学生かな)にお勧めで、看護師さんがここまで理解したらすごいことだと思う。
著者の講演を聴くと、本が読みやすくなるし、その分野を改めて復習するようになるので、きっかけとしてはとてもいい。来月は林寛之先生だ。
今週、60歳代半ばの男性が、胸痛で救急外来を受診した。急性心筋梗塞で完全右脚ブロックをきたしていた。翌朝当直医に言われて、心電図を見た。一瞬あれっと思ったが、胸部誘導で異常Q波があり(rSR’のrがない)ST上昇もわかる。心電図の器械もちゃんと急性心筋梗塞と読んでいた。「循環器科・救急医のための心電図症例集」ベクトル・コアに乗っている心電図と同じだ。右脚ブロックはまだいいが、これが左脚ブロックだと自信がない。