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なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

嚥下はもう無理です

2017年05月22日 | Weblog

 他の内科の先生が100歳の患者さんを診ている。経口摂取できず、CVカテーテルを挿入して、高カロリー輸液をしていた。そのうち一人は先週から発熱が続いて、血液培養を2セット提出してる。中間報告では陰性だった。抗菌薬2剤を使用しているが、今日も高熱があり、悪寒戦慄もあった。

 担当医が午後は不在だった。当直明けに半日休めることになっているが、実際にはなかなか休めない。その分を別の日にとってもいいのが、忙しくてそれもとれていない。少し余裕がある時に休んでいいですよ、と先週伝えていた。昼過ぎに、午後休みますと申し訳なさそうに言っていた。

 病棟の看護師さんは、刺入部に発赤もあるので、抜いたほうがいいですよと言っていた。刺入部の発赤があってもなくても血流感染なので、関係ないのだが。末梢の血管から何とか短期間なら点滴できそうだった、手背から点滴が入ったところで、CVカテーテルを抜去した。

 電話で担当医に連絡してもよかったが、せっかく休んだところに電話を入れるのも気が引けるので、明日報告することにした。それで怒る人はないから(不在中何かあったらよろしくと言って帰った)。

 それにしても、経口摂取できない100歳の患者さんにCVカテーテルによる高カロリー輸液の適応がどうなんだろうか。自分ならしないと思うが、家族との相談になるから一概にはいえない。胃瘻造設も80歳代後半以降にはあまりしなくなったが、全国的にも胃瘻は反省期になっているはずだ。

 現在90歳前後で、感染症は治ったものの経口摂取できない患者さんが2人入院していて、いずれも末梢用の輸液のみで経過をみている(DNRの方針)。発語はなく、ほとんど閉眼しているひとたちだ、ゼリーなどの経口摂取は継続するが、ST(聴覚言語療法士)さんからもう無理ですと言われた段階でそれも中止している。

 今日は誤嚥性肺炎で入院して、肺炎自体は治った80歳代半ばの男性が、STさんから経口摂取はもう無理ですと言われた。認知症で在宅介護していた家族に伝えると、胃瘻はしないことにしていましたと言われた。自然な形でお願いしますと言われたが、末梢用の点滴だけで経過をみるのは一応自然なんだろうか。

 

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